艦隊これくしょん ~愛を込めて、花束を~   作:哀餓え男

85 / 125
第八十五話 朝潮型駆逐艦 二番艦大潮!アゲアゲで行きますよ!

 

 

 どうして、こんな事になっちゃったんだろう。

 例の決闘を今日やると満潮から呼び出されて演習場に来てみたら、動揺してオロオロしてる朝潮ちゃんと、そんな朝潮ちゃんを見下ろす司令官。それに、満潮と荒潮がすでに待っていた。

 

 「この決闘で勝てば朝潮ちゃんを守れる。この決闘に勝てば、もう朝潮ちゃんを危ない目に遭わせなくても済む」

 

 そして始まった決闘で、そう自分に言い聞かせながら砲撃を繰り返してる。

 でも、どうしても直撃させられない。

 いや、させようと思えない。

 だって、使ってるのは演習大会で使われたのと同じ、火薬の量を減らしてても爆発だけはする模擬弾。

 当然のことながら、装甲を抜かれて直撃すれば痛いし怪我もする。

 もし装甲を貫いても致命傷にならない場所を撃ってはいるけど、朝潮ちゃんを痛めつけるのは辛すぎる。

 この演習に勝てば朝潮ちゃんを出撃しなくてもいいようにしてあげれると思って我慢してるけど、一発当てるたびに胸が締め付けられるよ。

 

 「どうして……」

 

 この子は諦めないんだろう。

 この子は私より遅い。砲撃も私より下手。戦況分析も甘い。

 開始からずっと、私にやられたい放題。

 よく動けてるとは思うけど、私の敵じゃない。

 だってあの子は一発もまともに避けれてないし、私に対して反撃できていないもの。

 なのに、あの子は諦めようとしない。私だったら、とっくに諦めてるのに。

 

 「お願いだから……」

 

 もう諦めてよ。

 半年前、久しぶりに神風さんとやり合った時の私みたいに諦めてよ。

 あの時だって、私なら粘れば良い勝負は出来たかもしれない。だけど私じゃあ、少し及ばないと悟って早々に砲撃を貰って意識を手放した。

 だって粘ってもいい事ないもの。

 神風さんだって沈めるような事はしない。だったら早めにリタイヤして、損傷を最小限に抑えるべきだよ。

 誤算と言えば、朝潮ちゃんが中破になるまで噛みつき続けた事かな。

 まさか、朝潮ちゃんがそこまで粘れるなんて、その時は思っていなかった。

 

 「こういうところも、ソックリだな……」

 

 一緒に過ごすうちに、朝姉ぇと朝潮ちゃんが重なって見えるようになった。

 朝姉ぇより頭は弱いけど、根っこの部分がそっくりなんだもん。

 真面目で、努力家で、どんなに出鱈目な事を教えても素直に信じちゃうくらい素直で、そして司令官の事が大好きで……。

 違うのは才能の有無くらいかな。

 朝姉ぇはお世辞にも、才能があるとは言えなかったから。

 逆にあの子は才能の塊。

 朝姉ぇが血反吐を吐きながら到達した強さに、たった半年ほどで到達するどころか追い越しちゃったもんね。

 だけど、この子にも追い越せない事はある。

 それは経験の差。

 朝姉ぇの強さの根幹にあったのは、経験によって得た引き出しの多さ。

 朝姉ぇは戦況によって取るべき行動を完全にマニュアル化し、几帳面にノートに書きだしさえした。

 本来なら技なんて呼べるものじゃない。

 歴戦の艦娘なら、戦況に応じて取るべき行動を自分の経験から取捨選択するなんて当たり前だもの。

 でも、朝姉ぇのソレは常軌を逸していた。

 敵の配置や速度、距離はメートル単位。天候、波の高さ、果ては温度や湿度まで、戦場で把握できる()()()()()を分単位で分析し、自分が取るべき行動をマニュアルという型にはめ込んだ。

 戦闘の才能がなかった朝姉ぇが、それでも司令官の役に立とうと思いついた苦肉の策。

 自分が知り、自分に出来る事を踏まえて、想定しうる全ての状況を書きだした『戦闘勝法』。

 それが、朝姉ぇの強さの秘密だった。

 まったく経験してない事には対応できないのが弱点ではあるけど、そんな状況は三年前のあの事件まで一度もなかった。

 だって想定してる戦況が多すぎるんだもん。

 私がアレを憶え始めて約三年経ちますが、まだ半分もおぼえきれてないくらいなんです。

 もし、三年前の朝姉ぇに戦艦棲姫と一対一で、しかも遅れて横槍が入って来るような経験があったら、戦死する事もなかったかもしれない。 

 ちなみに、その簡易版が駆逐艦教本。

 朝姉ぇの戦闘勝法を見ながら、神風さんがアレはいらないコレもいらないと言ってどうにか教本と呼べるページ数に抑えたのが、今養成所で使われている教本なんです。

 

 「いい加減に諦めて。朝潮ちゃんじゃあ、大潮には勝てないよ」

 「そう言われて、私が諦めると思いますか?」

 

 どうしてよ。

 勝ち目なんてないんだよ?朝潮ちゃんだって、痛いのは嫌でしょ?辛いでしょ?

 ここで諦めれば、もうそんな思いしなくてよくなるんだよ?しかも、ずっと。

 

 「大潮さん。どうして、急所を狙わないんですか?」

 「それは、出来るだけケガをさせたくないから……」

 

 それくらいわかってよ。

 私は朝潮ちゃんが傷つく事が耐えられないの。もう私を苦しめないでよ……。

 

 「……この決闘に挑む前に、負けた場合はもう出撃はさせない。と、司令官に言われました」

 

 よかった……、満潮は約束を守ってくれたんだ。

 満潮だったら、私が勝つ事なんて予想がつくだろうから、満潮もホントは朝潮ちゃんを出撃させたくなかったんだね。

 戻ったら、あの時殴った事を謝らなきゃ。

 

 「さっきまで、司令官は私に愛想が尽きたんだと思っていました」

 

 そんな事はないよ。そこは安心していい。

 司令官が朝潮ちゃんに愛想をつかすなんて絶対にない。きっと司令官も、朝潮ちゃんを出撃させたくないんだよ。だから、こんな条件を呑んだんだよ。

 

 「だけど、大潮さんを見ていて考えが変わりました」

 「どんな、風に?」

 

 朝潮ちゃんは私を見据えて右手の連装砲を向けた。

 睨んだって無駄だよ。

 こんな数メートルもない距離で停止した状態からだって、私は朝潮ちゃんの砲撃を避けられるんだから。

 

 「大潮さん。いえ、()()!あなたの歪んだ性根を叩き直します!司令官もソレを望んでいます!」

 

 性根を叩き直す……か。

 そうやって凛とした顔で呼び捨てにされると、朝姉ぇを思い出しちゃうな。

 顔がそっくりって言うのもあるけど、雰囲気が朝姉ぇそのものだもん。

 まるで、朝姉ぇが戻って来たみたいに感じる。

 でも……。

 

 「出来るの?さっきまで何も出来なかったクセに」

 

 そんな事、出来やしない。

 朝潮ちゃんの手の内は全部知ってるし、癖も全部知ってる。

 さらに、私には戦闘勝法の知識もある。

 それに加えて、朝姉ぇ以上の経験と朝姉ぇ以上の技術がある私に、朝潮ちゃんは絶対に勝てない。

 

 「構えなさい大潮!さあ、お仕置きの時間です!」

 

 懐かしいな、そのセリフ。

 霞にも言った時にも思ったけど、本当に朝姉ぇソックリ。

 でも、霞程度を一方的にお仕置きできた程度で調子に乗ってない?

 私は霞ほど弱くない。

 満潮と荒潮だって、奥の手を使った二人がかりでも私には勝てない。

 

 「こうなったら……」

 

 逆にお仕置きしてやる。

 もう手加減なんてしてあげない。

 徹底的に叩きのめして、自分の口から出撃したくないと言わせてやる。

 

 「やってみなよ!大潮の本気を思い知らせてあげる!」

 

 言うと同時に、腕を振り上げる動作中に天邪鬼で砲撃。

 朝潮ちゃんは身を屈めて、コレを回避した。

 腕の振りじゃなくて砲身を見てたのね。

 まあ、朝潮ちゃんも天邪鬼を使えるんだから当然か。

 朝潮ちゃんも、天邪鬼と普通の砲撃を織り交ぜて砲撃をし返してきた。

 砲撃と回避を3メートル足らずの距離でお互い繰り返すのはさすがに初めてかな。

 あ、こういうのもガンカタって言って良いのかな。

 

 「魚雷、一番!」

 

 朝潮ちゃんが魚雷を一発発射。

 でも、何のつもり?この距離なら、魚雷が着水する前に避けられるのに……。

 考えられるのは、避けたところで魚雷を撃ち抜いて私の体勢を崩す……って、ところかな。

 だったら……。

 

 「大きく……!」

 

 私は稲妻で右方向へ跳躍して、朝潮ちゃんと魚雷の両方から距離を取った。 

 そしたら案の定、直後に朝潮ちゃんが魚雷を撃ち抜き爆炎に呑み込まれた。

 撃ち抜く距離が近すぎだよ。

 私の体勢を崩すどころか、自分が爆発の被害を受けてるじゃない。

 

 「ん?」

 

 爆炎を吹き飛ばすように水柱が昇った。

 あの水柱の高さだと、稲妻じゃなくて飛魚だね。どっちに飛んだ?

 前後どちらでもない。ならば、可能性が高いのは上!

 

 「違う。上にも飛んでない?」

 

 だったら、私から向かって右へ飛んで距離を取ったのね。

 なら、距離を詰めないと。

 私は水柱から向かって右斜め前方へ向けて飛魚で飛ぼうとした。

 だけど、私に向かって海中を進んでくる魚雷一発を左目の端に捉えた。

 爆炎に紛れて撃ったのね。

 その直後に、飛魚で移動したのか。

 

 「でも甘い!」

 

 私は飛魚をやめ、跳ぶ方向は変えずに稲妻で一回飛んで、着水と同時にそこから10時の方向へもう一回稲妻で跳躍。朝潮ちゃんを捕捉しなお……。

 

 「こっちにも……居ない?」

 

 じゃあどこに行った?朝潮ちゃんは、さっきの飛魚でどこへ飛んだ!?

 

 「な、何!?」

 

 私の艦尾で何かが爆発し、そのまま前に吹き飛ばされた。

 後ろから当たったというよりは、下の方から何かが当たって爆発した感じ?

 威力からして恐らく魚雷。

 だけど、誰が撃ったの?潜水艦でも潜んでたって言うの!?

 ん?潜水艦?

 あ、そうか。たしか朝潮ちゃんは……。

 

 「潜れたん……だったね」

 

 海面を転がりながら魚雷が来た方向を見ると、朝潮ちゃんが海中から飛び出して来るところだった。

 出鱈目も、度を越すとチートだね。

 艦娘は潜水艦を除いて、カナヅチじゃなくても艤装を背負った途端に潜れなくなる……は、少し違うか。

 正確には、海面下に沈むのが怖くなって潜れなくなる。

 なのに、あの子は平気で潜る。

 潜るだけでなく攻撃まで出きる。

 水上艦が潜るだなんて端から考えない艦娘にとって、朝潮ちゃんのあの戦法は脅威だわ。

 でも……。

 

 「潜るってわかってれば!」

 

 対応できるし分析もできる。

 さっきのは恐らく、連装砲を海面に撃って飛魚の水柱と誤認させて潜ったってとこかな……って、思ってるそばからまた潜ったね。

 

 「今度は砲撃!?しかも……!」

 

 

 砲撃を避けた場所に魚雷を放ってくる。

 駆逐艦が潜水艦みたいなことをするな!

 と、言ってやりたいけど、これは機銃くらいしか装備できない潜水艦じゃあできない戦法だね。

 朝潮ちゃんの息が続くであろう数分間を凌ぎきれば反撃できそうだけど……。

 

 「わぁあ!」

 

 凌ぎきれなかった。

 私が真下からの魚雷に吹っ飛ばされた隙に浮上した朝潮ちゃんは息継ぎをし、また潜った。

 立場が逆転しちゃったね。

 今度は私がやられたい放題になってしまった。

 いや、最初からやろうと思えばできたんだ。

 つまり、()()()()()()のは朝潮ちゃんも同じってことだね。

 

 「打つ手がないようですね。降参しますか?」

 

 何度目かの魚雷に吹っ飛ばされた私が海面に倒れたから浮上したのか、いつの間にか朝潮ちゃんが私を見下ろしながら連装砲を構えて立っていた。

 降参……か。

 いつもの私なら、ここで降参してたな。

 だって、こんな戦い方は戦闘勝法にも載ってない。

 神風さんとの戦闘も想定していた朝姉ぇでさえ、こんな出鱈目な戦い方は想定していなかった。

 だから……。

 

 「それも、良いかもね」

 

 実力は贔屓目に見て互角と想定して決闘に挑んだのに、たった10分かそこらで思い知らされてしまった。

 この子は私より強い。

 もしかしたら、神風さんよりも強いかもしれない。

 この子が相手じゃあ、朝姉ぇの戦闘勝法も役に立たない。だって、神風さんでさえしない事を平気でやってくるんだもん。

 

 「本当に腐ってますね。あなたは、それでも駆逐艦ですか?」

 

 諦めが早いのは駆逐艦らしくない。って、言いたいの?

 だって仕方ないじゃない。

 勝つ方法が思い浮かばないんだもん。

 朝潮ちゃんみたいなバケモノに勝つ方法なんて、戦闘勝法に載ってないんだもん!

 

 「先代の諦め癖がうつっちゃったんですね。だから、そんなにあっさりと諦められる」

 

 今、なんて言った? 

 朝姉ぇが何を諦めたって言うの?

 自爆したから?

 でも、その事は知らないはずでしょ?

 なのに、なんでそんな酷い事を言うの?

 朝姉ぇと同じ顔で、朝姉ぇの事を悪く言わないでよ!

 

 「先代を悪く言われて腹が立ちましたか?でも、やめませんよ。私は先代の事が大嫌いですから」

 「な、なんで……」

 「なんで?決まっています。あの人は司令官を誰よりも深く傷つけた。それが許せないからです!」

 

 戦死したから?

 でも、それは仕方のない事だったんだよ?

 あの時出撃できたのは朝姉ぇだけ。

 朝姉ぇが迎撃に向かわなかったら、鎮守府は壊滅してたし司令官だって死んでたかもしれない。

 それなのに、朝姉ぇを責めるの?

 命と引き換えに司令官を守った朝姉ぇを、朝潮ちゃんは責めるの!?

 

 「不思議そうな顔をしてますね。先代は命がけで司令官を守ったのに、なんでそんな事を言うんだ。といった感じですか?」

 「そうだよ!あの時はああするしかなかった!朝姉ぇは、立派に戦って死んだんだ!」

 

 他に手があったとでも言うの?

 それとも、朝潮ちゃんならどうにか出来たとでも言うつもり?

 その場に居もしなかったクセに、勝手な事をほざくな!

 

 「もし、私がその場に居たら迎撃になんて出ません」

 「は?はぁ!?何言ってるの!?鎮守府を見捨てるって言うの!?」

 

 何考えてるのこの子。

 迎撃せずにどうするの?逃げるの?

 そんなんでよく、私にそれでも駆逐艦かって言えたわね!

 

 「ええ、そうです。迷わず見捨てます。私なら、きっと司令官を殴り倒してでも連れて逃げました。鎮守府が壊滅しようと関係ありません。他の艦娘がどれだけ死のうと知った事じゃない。司令官に嫌われたって構いません。()()()()()()、そっちの方が傷つかずに済んだでしょうから」

 

 狂ってる。

 この子は司令官のためなら、全てを敵に回すつもりだ。守る対象であるはずの、司令官本人でさえも。

 

 「私は、その時もっとも司令官が傷つかずに済む方法を選びます。艦娘の戦死で司令官が傷つくなら、引きずってでも連れ帰ります。敵を沈める事で司令官が癒されるのなら、私が敵を根絶やしにします。私が生きてる事で司令官が喜んでくださるなら、例え体が吹き飛ばされたって生きて帰ります」

 

 満潮の言ってた通りだった。

 とても正気とは思えない。この子は、異常だ。

 

 「そんなの、不可能だよ」

 「不可能でもやるんです!私は絶対に諦めません!この朝潮、司令官との大切な約束は、必ず守り通す覚悟です!」

 

 立ち上がった私を見据える瞳に、迷いは感じられない。

 着任したての頃は自信なさげにオロオロしてたのに、一年も経たずに見違えた。

 いや、別人になったと言っても過言じゃない。

 

 「そう……わかった」

 

 この子は朝姉ぇとは違う……。

 この子は朝姉ぇの代わりにはならない。

 満潮が前じゃなくて後ろを守るって言った意味がやっとわかったよ。

 この子は前しか見てないんだ。

 自分に自信がないクセに、それでも司令官との約束を守ろうと必死になっている。

 危ういなぁ。

 必死に前ばかり見てるせいで、後ろの事なんか気にもしていないじゃない。

 朝姉ぇの影ばかり求めてた私とは真逆だ。

 

 「だったら……」

 

 朝姉ぇは、自分に出来る事を必死にやっていた。

 でも朝潮ちゃんは、自分に出来ない事さえやろうとしてるんだね。

 例え不可能だろうと、けっして諦めずに。

 

 「続きを始めようか朝潮ちゃん。まだ、()の本気を見せてないしね」

 

 朝潮ちゃんがこんなじゃ、出撃できなくしたって意味がない。

 きっと、命令なんて無視して出撃しちゃう。

 だったらせめて……。

 

 「……わかりました。受けて立ちます!」

 

 この子にいい加減、自分の強さを自覚させないと。

 司令官が怒るかもしれないから才能の事には触れずに、自分の強さだけ理解させる。

 

 「朝潮ちゃん。私はこの鎮守府で、2番目に強い駆逐艦だよ」

 「え?」

 

 1番目はもちろん神風さん。

 その次に強い私を倒せたら、今度から朝潮ちゃんが2番目。だから、本気で相手をする。

 本気で戦って、負けて、朝潮ちゃんに強さを自覚させる。

 

 「今から、私は全力で朝潮ちゃんを倒す。手加減なんてしない。この意味、わかるでしょ?」

 「……わかりました。第八駆逐隊旗艦の名誉と、横須賀NO.2の栄誉。両方頂きます」

 

 うん、それでいい。

 朝潮ちゃんはそのまま、目的に向かって邁進し続けて。

 朝潮ちゃんに足りない所は、第八駆逐隊(私たち)が支えてあげるから。

 だけど、本気を見せるとは言ったけどどうしよう。

 さっきまでも、十分本気だったんだけどなぁ……。

 

 (大潮、そんな戦いしてたら早死にしちゃうわよ?もっと頭を使いなさい頭を!)

 

 私は頭を使うのが苦手だったから、朝姉ぇが居た頃はそうやってよくお説教されたっけ。

 

 (なんで考えなしに突っ込んだ方が強いのかしら……。不思議だわ)

 

 昔は荒潮に戦い方が似てたもんね。

 まるで、見えない誰かに操られてるかのように、何も考えずに体が動くままに戦ってた。

 

 (でも、それが大潮の強みなのかも知れないわね。きっと、体が戦い方を知ってるのよ)

 

 朝姉ぇの代わりになる事ばかり考えてたせいで、自分の戦い方をすっかり忘れてたな。  

 よし、考えるのはもうやめよう。

 ごめんね朝姉ぇ。

 やっぱり私には、頭を使った戦い方は向いてないみたい。

 だから今だけは、朝潮ちゃんに本気を見せないといけないこの時だけは許して。

 小難しい事を考えるのは私らしくない。何も考えずに、私の全てを朝潮ちゃんにぶつけるんだ。

 そう思った途端、気持ちが高ぶって来るのを感じた。

 久しぶりだなぁこの感じ。

 そう、この感じ!アゲアゲです!

 

 「朝潮型駆逐艦 二番艦大潮!アゲアゲで行きますよ!」

 

投稿時間は何時くらいが良いですか?

  • 朝 6:00~7:00
  • 昼 11:00~12:00
  • 夜 19:00~20:00
  • 何時でも良い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。