最近グレイとのイチャイチャが書けない!
と言うストレスが溜まっているアステカです。
良かったら感想、評価お願いします!
「へばぁ!?」
「肩に力が入り過ぎですよ。もう少し細やかに、最小限の力で最大の力を発揮しなさい」
「さ、流石ギリシャの英雄を育てた英雄……割と今ガチで三途の川見た……クソっ、もう一度」
「その意気です」
クイナは『
と言う訳でギリシャでも数々の英雄を育て上げた賢者、ケイローンに教わっている。と言うのにも、訳がある。ケイローンのスキルには『神授の智慧』と言うものがある。ギリシャ神話の神から与えられた賢者としての智慧であり、英雄独自のものを除く、ほぼすべてのスキルにB~Aランクの習熟度を発揮できる。マスターの同意があれば他サーヴァントにスキルを授けることも出来るのだ。
仮の話、人間でもそれは出来るらしい。
サーヴァントに近い能力は例えるなら、陣地作成とか。ケイローンの教えがあるだけで格段にその効果が上がるのだ。
そしてもう一つは、ケイローンと俺の考え方が似てるのだ。
俺の『天秤』はぶっちゃけて言うなら『軍略』に近い。サーヴァントの中には軍師的な英雄がそれを持っているらしい。ケイローンの未来視も状況を把握した上で、導き出す状況理論。言わば『心眼』のスキルを持っている。
俺にも似たような素質があるらしく、『心眼』は生まれつきの才能ではなく経験に基づいたスキルだ。経験を積めば『天秤』も向上し、ある程度は有利な万策を取れる。
だが……
「がはっ……!?」
「甘いですよ。左からの攻撃が単調です。それでは直ぐにカウンターを食らってしまいます」
「……っ、くっ」
「ほらそこ、痛みに慣れてない分、隙も生じやすい。魔術で痛みを切るのは無しですよ」
「へぶっ!?」
ケイローン先生ガチスパルタだった。
パンクラチオは『全ての力』とも呼ばれた武の総称。合気道や空手などの力に対するものはここから来ている。クイナは近接戦闘や格闘戦は悪い成績じゃない。けど、英雄のそれと比べると天地の差だ。
「はー、はー、キッツ!!英雄ってやっぱ化け物だわ!」
「まあそんなものですよ。現代の人間がサーヴァントとタメ張れる時点で貴方も大概ですけどね」
「いや分かってたけど、サーヴァントと人間じゃ経験と神秘の強さが違うんだよなぁ……ランサーの技量を完璧に真似れる訳じゃないし」
「超重の槍ゆえに対処法がやりやすいんですよ。打ち下ろすか薙ぎ払うかの2択、読みやすいと言う意味では貴方にその宝具は向いていないんでしょう」
まあそうなんだよね。
否定するつもりは無い。俺は宝具を
「流石にシグルドのは使えないし……」
「竜殺しの魔剣グラムですか。槍よりは使いやすいと思うのですが」
「無理無理。俺とは
俺が持っていた宝具、『
ブリュンヒルデの『
それは単純な話、相性の良さと言うのもあるのだろうが、シグルドの宝具に関しては話が変わる。
シグルドは聖杯の魔力とブリュンヒルデの槍を縁として召喚したのだが、シグルドはどちらかと言うと、ブリュンヒルデとは真逆で根っからの英雄だ。ブリュンヒルデは逆に物語の中では、シグルドを貫いた神話があり、物語で言うなら悲劇のヒロインに近い。
要するに、
シグルドは英雄として、ブリュンヒルデは悲劇のヒロインとして、
故にシグルドの魔剣は受け取ってはいるが、多分表に出す事はないだろう。
「うーむ、どうしたものかねぇ。軽く出来てもそれ程威力もリーチも伸びないし、逆に威力やリーチ重視だと出来る事が限られるんだよなぁ」
魔剣グラムはシグルドとの実戦形式の修行中に一度だけ使った事がある。だが、その後激しい頭痛に見舞われ、叡智のルーンで調べてもらい、侵食率の高さを知った。
ブリュンヒルデは逆に相性が良かったが、宝具の使い勝手は現代の魔術師では相性が悪いだろう。だってめっちゃおもいもん。
「それは今後の課題としましょう」
「まっ、そうだな」
大の字で倒れている俺に手を伸ばすケイローン先生。やっぱり英雄に名を刻んだ存在とは格が違い過ぎた。あと単純にイケメン。爆ぜろと思った瞬間、掴んだ手を捻られた。壊されなかったけど。
いやパンクラチオ怖過ぎだろ(震え)
★★★
「さて、捻られた手は治癒でなんとかしたとして、契約通りその脚を見るぞー」
「診察と言え診察と」
「はい、お願いします」
ケイローンの教えを受けた対価がフィオレの脚の診察だった。クイナの得意な魔術は維ぎ合わせる結界魔術が多いが、亜種聖杯戦争が終わって使ってるのは大神と戦神のルーンを用いたルーン魔術だ。
と言うわけで眼鏡をかけている。
「まず、脚を触るけど感覚があったら言ってくれ」
「はい」
「大丈夫なのか?」
「まあ最初は診察だ。俺だって情報がないと判断しかねる」
まずは足の指を1本ずつ触る。
指を軽く押したり、爪を少し強く押したりする。
「痛み、体温、感覚は?」
「痛みと感覚はありません。体温はほんの少しだけ感じます」
「足裏、今タオルで触れてるが、濡れている感触は?」
「ありません」
後ろのグレイがメモを取ってくれている。
気遣いがありがたい。自分が言った脚の箇所に細かく今の症状が書かれている。
「……結構真面目なんだな」
「こらそこ、プライベートと仕事は分けるちょっと出来る子なんだよ俺は」
「自分で言うなよ」
カウレスが大分失礼な事を呟くが、あくまで問題児なのは仕事のない時だけだ。ストレスを発散したい時はするし、仕事の時は仕事をするオンオフの出来る人なのだ。ふふん。
ある程度症状が分かった所で、クイナは眼鏡に手を当てる。
「よし、条件は揃った。じゃあ始めようか。自称シグルド名物」
「なっ……!?まさか、叡智の結晶––––!?」
「『
眼鏡に魔力を込めると眼鏡が輝き出す。
シグルドの持つ叡智の結晶。竜の心臓を口にして得た叡智が結晶化したもので、それはルーンに問わず、知りたいと思った事に関しての答えを得る事が出来る。
ただし、未来や異常性があるもの、理解出来ないものに対しては答えは得られない。クイナは頭脳に関しては明晰な方な為、叡智の結晶の情報処理は早い。
「うわっ、眩し!?」
「眼鏡が光らないと叡智の結晶って使えないんですか!?」
「いや、本人曰く夏に当てられた思い込みらしい」
「無意味じゃねぇか!?」
仕方ないだろ。
聖杯戦争が終わった後はイチャイチャしてたし、それこそ田舎だったから山でキャンプしたり、川で泳いだり、釣りしたりしてたし。
まあ、その後に『当方が再び我が愛と出会えたのは貴殿のおかげだ。俺に出来る事なら何でもしよう』と言う事で魔術や剣技、ブリュンヒルデから槍術を教わっていたのだ。叡智の結晶も現界が終わる前に貰ったものだ。
だが……
「ぐっ……!?」
「マスター!」
「お、おい大丈夫か?」
幾ら処理が早かろうが宝具級の神秘である事に変わりはない。魔剣グラムのような侵食性はないものの、叡智の結晶の膨大な情報に処理が追いつかないと激しい頭痛がする。
「ああ、大丈夫。とりあえず、連発しなけりゃ問題ないよ」
「……無理しないでくださいね」
「わかってるから、心配してくれてありがとう」
「……はい」
眼鏡を外し、フィオレの脚に再び触れる。
軽く魔力を流してみると魔術回路が浮き出ている。その魔術回路を見ると、クイナはなるほどと呟いた。
「ああ、分かったよ。脚の原因」
クイナは告げた。
フィオレの脚の原因を特定出来た事に––––不敵な笑みを浮かべながらクイナはそう告げた。