グレイが召喚されました。   作:アステカのキャスター

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 まさかのルーキーランキング10位にランクイン出来るとは!?衝撃的な事実に開いた口が三分くらい戻らなかったです。
 さあて、貰い受けた槍が誰に渡された者か分かりましたでしょうか。まあ知る人には答えが乗ってると思います。

 感想くれた『セウ』さん『Батэнхライダー大好き日本語勉強中』さん『ゴレム』さん『クルスマ』さん『チャサキ』さん『厨二ゲーマー』さんありがとうございました。

 良かったら評価、感想をよろしくお願い致します!では行こう!!


あれ、俺の方がよっぽどアサシンしてないか?

 前回の振り返りをしよう。

 黒のキャスターと赤のアーチャーの真名を絞り、赤のセイバーに襲われながらもゴーライオンさんと手を組む事になった俺達。

 

 

「結局、飛行機の時間もあって宿は取れなかったか」

「野宿するしかありませんね……」

「いや明日の天気予報、雨なんだけど……」

「「…………」」

 

 

 結果、翌日まで野宿してずぶ濡れになり、宿が取れる時間帯に俺達はびちゃびちゃの状態で駆け込んだ。ずぶ濡れて下着は見えない。見えたら殴られそうだから言わないが。

 

 

 

 ★★★

 

 

 昼過ぎだと言うのに

 野宿は全く寝れなかった為、ずぶ濡れになった後はシャワーだけ浴びて乾かした服を着て眠っていた。

 

 無理もない。

 飛行機墜落事故から英霊の召喚、()()()()による行使が二回、魔力はトップクラスに位置するクイナでも流石に疲労が蓄積されていたようだ。

 

 

「ふあああぁぁ」

「おはようございます。クイナさん」

 

 

 目が覚めたらグレイが椅子に座っていた。

 そして少し濡れたタオルを渡してきてくれた。グレイって本当に気が利くよな。と言うより先生ってグレイに世話焼かれっぱなしなんでしょ? ちょっと羨ましい。

 

 

「おはよグレイ……ってグレイは寝てないの?」

「拙はサーヴァントですから……寝る必要はありません」

「それでも寝たら回復すんだから寝ときなさいな。まあ、ありがとうグレイ。見張り任せちゃって」

「いえ、このくらい問題ありません」

 

 

 まあグレイはサーヴァントとしては忠実な方だが、この時の場合は何故か機械的なんだよな。彼女だって二回限定解除をしてるってのに……まあ俺の魔力量を考えれば当然か。

 

 

「四時まで寝てな。夜までにコンディションを整えといてくれ」

「えっ、でも拙はサーヴァントで」

「そう言うのいいから、一応ながら命令で」

「は、はい。では少し眠らせていただきま……」

 

 

 グレイは瞬間、気づいた。

 この部屋にはソファーが無く、ベッドとシャワールーム、幾つかの椅子くらいしかない。ベッドはさっきまでクイナが使っていた。

 

 眠ると言う事はクイナが使っていたベッドを使うと言う事、それに気づいたグレイはさりげなく毛布をとって床で寝ようとしたが……

 

 

「いやベッド空いたんだからそこで寝なよ。女の子が床で寝るもんじゃないでしょーが」

「で、でも……」

「あっ、もしかして潔癖症とかだった? なら悪かった……俺が寝ちまったせいで……」

「ベッドをお借りします。おやすみなさい」

 

 

 悲しそうな顔をしたクイナにグレイは良心を傷つけまいと即行で眠り始めた。掛け布団からは微かにクイナの匂いがして、優しい匂いとまだ逃げてない熱に頬を染めながらも、電源が切れたようにグレイは柔らかな表情で眠り始めていた。

 

 因みにクイナは少しだけしてやったりと言う顔をして、寝顔可愛いからこっそり写真撮った。後でル・シアン君に自慢しよ。

 

 まあグレイがサーヴァントと言う事実がまだ慣れないから単純に気を遣っているのもあるけど……

 

 

「すっかり晴れたな。朝、結構降ったってのに通り雨か?」

 

 

 カーテンから見上げる空は雲一つも無い快晴だった。

 だが知っている。俺はサーヴァントの数値で例えるなら幸運値E−なのだ。神様に嫌われてると言うか神様に呪われてると言うか、ともかく運頼りの戦術は絶対失敗するから『天秤』なんて魔術を作ったのだ。 

 

 考えみてくれ、里帰りしたら超過激な亜種聖杯戦争に巻き込まれ、ルーマニアの上を飛行機で通ったら令呪が宿り、飛行機が爆破、セイバーの強襲に通り雨、神様が悪戯に試練を与えるならまだしも、ハード過ぎて泣ける。俺はどの星の下で生まれてきたって話だ。

 

 まあしぶとく生きている辺り、下手したら前世がゴキブリだったまでにある。本当、サーヴァントだったら悪運値Aだと思うよ。多分。

 

 そして、この()()()()()()()()()()()()()

 悲しい考え? 知っているさ。だがそれは神の聖杯戦争を勝ち抜いた俺の唯一の直感だ。

 

 

「あっ?」

 

 

 スマホが震え出した。

 着信音はならないように切っているが、いつもはフラットが作った先生に対しての歌を着メロにしている。それゆけ僕らのグry

 

 閑話休題(それはさておき)

 

 着信の表示相手はカウレスだった。

 その事に少し真顔になりながらもいつもの切り出しで電話に応じた。

 

 

「もしもし、此方『神様の気まぐれ────」

『いやもうそれ聞いたから』

「……チッ」

『舌打ち!?』

 

 

 何故だろう。今一瞬イラッとした。

 揶揄ったりふざけたりするのが趣味だからこそ、今の切り返しは見事だが不快さが何故かあったと追記しておこう。まあ揶揄いが趣味のクイナにとって冗談が通じない奴が一番嫌いだ。

 

 まあとりあえずカウレスから連絡事項を聞いた。

 

 

「────何? 赤のバーサーカーが?」

『ああ、見張りホムンクルスの情報で独断でこっちに向かってるらしい』

「何で俺にその情報を? 俺襲撃にイラついてそっちの遠見の結界壊しちまっただろうが」

『壊した理由がそれかよ……。まあお互いそれで水に流して協力して欲しいとのことだよ。バーサーカーが来るって事は必然的に』

「他のサーヴァントも来るってか。みすみす手駒を失う訳にはいかないしな」

 

 

 バーサーカーが独走で暴走状態。

 それに伴って他の赤の陣営のサーヴァントが来る。まあ確かに総力戦となれば幾らか削れるとは思うのは間違いないだろう。

 

 いやでも罠の可能性もありそうだしなぁ。見逃してもいいんだけど、『天秤』を完成させる為に黒の陣営とは一回会わなきゃいけないのもあるしなぁ? 

 

 悩んだ末に、クイナは決意した。

 

 

「まあ襲撃しないと誓えるなら、顔合わせと今後の方針の確認程度はしてやる。赤の陣営も減らせるだけ減らしておきたいしな」

『ああ、ダーニック叔父様にも伝えとく、遅れるなよ? キャスターとアーチャーの予測なら今日の21時頃到達らしいし』

「こっちはこっちのタイミングで行くよ。アサシンは奇襲が売りなんだし」

『んじゃ、また夜な。……頼むぞ』

「はいはい」

 

 

 電話を切って手袋を嵌め、虚数空間から魔術の触媒を出す。

 特に三騎士には大抵対魔力がついている為、俺が直接魔術を撃とうが弾かれておしまい。

 

 俺の二つある奥の手、()()()()はあくまでサーヴァントと戦わなければいけない時の切り札。まあもう一つも同じだが、使い手の技量を現代の人間は完全に再現は出来ない為、劣化技量でしか相手を肉薄出来ない。まあそれでもそこらのサーヴァントよりかは強いかもしれないが、慢心はダメ、ゼッタイ。

 

 

「対魔力持ちに対する切り札を考えるしかねぇか……」

 

 

 神の聖杯戦争が終わり、俺が使える魔術の中でルーン魔術が現在トップクラスに位置する。何せ原初のルーンは現代で再現出来るルーンと性能の差があり過ぎるからだ。だが対魔力は大抵は一工程である魔術を軽減、又は無効化する。原初のルーンの破壊力も対魔力B以上には通じない。

 

 残念ながらルーンで描いた術式ではサーヴァントに攻撃出来る程の強さはないのだ。まあマスターが前線で戦うってのがおかしな話だ。

 

 ……だが、対魔力を貫通する方法なら実は思いついてる。成功するか不明だけど。てかサーヴァントと戦う想定をするマスターってのがおかしな話だ。

 

『天秤』で使える選択肢は増やしておくに越した事ない。

 

 

「さて……やるか」

 

 

 グレイが静かな寝息を立てている中、クイナはグレイを起こさない程度に鼻歌を歌いながらも魔具生成の魔方陣を描き始めた。

 

 グレイに悪戯しないのかって? 後で先生とル・シアン君に殺されるでしょうが。おい今ヘタレとか言った奴、後でキリシュタリア特製のバ○スで目を潰してやる。

 

 

 ────────────────────

 

 

 赤のバーサーカーがキャスター、ライダー、ランサーの手で捕らえられた後の数分後、黒のセイバーとバーサーカーは口笛を吹き陽気に大樹に背もたれる男、赤のライダーと対峙していた。

 

 

「いやぁ、俺も甘く見られたもんだなぁ。たった二騎で俺を仕留めようとか────屈辱にも程があるぜ!」

 

 

 黒のセイバーとバーサーカーを前に強気な赤のライダーが矛を手元で遊ばせながらも不敵な笑みを浮かべた。

 

 

「俺のクラスはライダーだが、なぁに戦車は使わねえ。たった二騎だけでは役不足だからな」

 

 

 その余裕な笑みで矛を突き出して恐れる事なく告げる。2対1という不利な状況にも関わらず、この戦いを楽しもうとしている戦士そのものだ。セイバーとバーサーカーはその圧力に武器を既に構えていた。

 

 

「————来い。真の英雄、真の戦士というものをその身に刻んでやろう」

 

 

 先制を仕掛けるセイバーに矛で余裕で弾きながらも距離を詰めて打ち合う2人、バーサーカーは僅かな隙間をついて手に持つ鈍器のような武器を振るうが、蹴り飛ばされ吹き飛ばされる。セイバーが背後を取り剣を振るうが振るう手を掴まれて剣撃が止まる。

 

 速さも技術も大抵のサーヴァントでも太刀打ち出来ない。

 

 

「残念だったな。お前に俺と戦う資格はない!!」

 

 

 赤のライダーの重い一撃がセイバーを貫こうとするが、セイバーの肌にライダーの一撃は通らない。互いに耐久が売りなせいか、長くなりそうだが、それでも面白いと呟くライダー。

 

 

「………!」

 

 

 無表情が一瞬だけ驚いた顔をしながらも無表情に戻すセイバーに唸るバーサーカー。その様子にライダーは思わず声をかける。

 

 

「笑わねえ者はエリュシオンでも笑いを忘れてしまうぞ。散り様くらいは陽気に行こうぜ」

 

 

 無表情のセイバーに赤のライダーは笑いながら忠告する。単純に舐めているという訳ではない。これは余裕だ。戦士である絶対的自信の現れ、一騎当千の力を持った戦士は伊達ではない。

 

 だが、そんな様子にセイバーは軽く笑みを浮かべた。

 

 

「……フッ」

「へぇ、堅物っぽいが笑えるんだな。なんだ忠告して損したぜ」

「ああ、何せ肩の荷が一つ降りる事になりそうだからな」

「あっ? 何言って────」

 

 

 突如嫌な予感がしたライダーは目を見開く。

 戦闘中に気付かなかったが、この場所に()()()()()を感じながら周りを見渡す。木々を揺らす風の音も、獣の気配も、先程までの()()()()()()()()()()()()()()()気持ち悪い感覚。

 

 

「あっ…?何だこれ? –––––っっ!?」

 

 

 そして目に入ったのはライダー達の周辺から少し遠く離れた場所に()()()()()()()()()()()()()()と、そして────

 

 

「姐さん後ろだ!!」

「っっ!?」

 

 

 遠くに離れたアーチャーの背後から奇襲を仕掛けようとするアサシンのマスター。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()姿()だった。

 





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