赤の広場にもゲートが開いてしまったようです   作:やがみ0821

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あなたがスターリンになったらどうしますか? とゲートのクロスです。

一発ネタ。


タグの関係で、分離したほうが良さそうなので、分離します。



頭から離れなかったネタを書いた。
GATE 自衛隊彼の地にて、斯く戦えりとのクロスです。

以後は本編を進めていくので許して……




赤の広場にもゲートが開いてしまったようです

 1939年8月31日――

 

 

 スターリンは最近、モスクワで頻発している行方不明事件について、NKVD長官のメンジンスキーから報告を受けていた。

 

「つまり、分からないことが分かったと?」

「はい、同志書記長」

 

 スターリンの問いに対してメンジンスキーはそう答える。

 目撃証言がほとんどなく、いつの間にか消え失せてしまうという。

 

 それも年齢も性別もバラバラだ。

 

「犯罪組織や他国の諜報組織という可能性は?」

「かなり低いかと思われます。両者ともやるなら秘密裏にやるでしょうし、何よりもわざわざモスクワでやる必要がありません」

 

 スターリンは腕を組む。

 メンジンスキーの言葉ももっともだ。

 

 ソヴィエト連邦でもっとも警戒が厳しいのはモスクワである。

 この行方不明事件によりNKVDだけでなく、赤軍からも部隊を回している。

 

 蟻の這い出る隙もない――とまではいかないが、それでも犯人が潜伏できるような場所があるとはスターリンには思えない。

 

 

「敵の狙いがさっぱり分からないな。長官の予想では?」

 

 スターリンの問いにメンジンスキーは首を左右に振りながら告げる。

 

「皆目見当もつきません……」

「事件解決までは警備を厳重にするしかない。もしも犯人が見つかった場合、多少の犠牲は構わない。生きて捕まえるように」

 

 スターリンの指示にメンジンスキーは頷き、退室していった。

 彼を見送って、スターリンはソファに腰を下ろす。

 

 

 ポーランドがドイツの要求に屈して、振り上げた拳をどう下ろそうか悩んでいるのが現状だ。

 ポーランドでの工作がうまくいけば良いが、それでもしばらく時間が掛かる。

 

 その矢先に今回の事件。

 まるで神隠しにでも遭っているかのような、そんな事件だ。

 

「オカルト……オカルトか……」

 

 オカルト体験をした結果、こうなっているスターリンとしては有り得そうで怖い。

 

「まったく、どこの誰だ……?」

 

 スターリンの呟きは虚空に消えていった。

 その問いかけに対する答えは、翌日にもたらされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1939年9月1日 11時45分――赤の広場

 

 

 

「おい、何だあれは?」

 

 初めに気がついたのは警戒していたNKVD軍の兵士達であった。

 NKVDには国内に活動範囲を限定した軍事組織も存在し、彼らはモスクワにおける行方不明事件の下手人を捕まえるべく赤軍部隊と共に投入されていた。

 

 彼らが目撃したのは巨大な石造りの門だ。

 赤の広場を横切るようにいつのまにか現れたのだが、とにもかくにも報告が先だと彼らは判断した。

 

 幸いにも赤の広場とクレムリン宮殿は目の前であり、ルビャンカも近距離だ。

 昨今の行方不明事件の為、クレムリン宮殿周辺には民間人の立ち入りが禁止されている為、万が一の場合は誤射の危険もない。

 彼らは警戒しつつ、門を包囲し始めた、そのときだった。

 

 

 門から何かが飛び出してきた。

 それを見て、さしものNKVD軍といえども呆然としてしまう。

 

 程なくして、門から大勢の足音や金属の擦れる音、何やら不気味なうめき声まで聞こえてくる。

 

 

 こんな事態は想定していない――!

 

 

 まだドイツ軍が奇襲攻撃でも――それでもモスクワからドイツまで長い距離があるが――仕掛けてきてくれた方が現実味がある。

 

 しかし、幸いであったのは――彼らは武器の使用について制限がされていなかったことだ。

 彼らからすれば知る由もなかったが、この世界に開いた門は1つだけだが、異世界には門が2つあった。

 1つは赤の広場に繋がっており、もう1つは別の地球にある日本の銀座に繋がっていた。

 

 

 

 

 Огонь(撃て)

 

 

 各部隊の指揮官による号令一下、一斉に兵士達の手に持つ突撃銃――AK47が火を吹いた。

 重装歩兵らしき軍勢だけでなく、空を飛び回る竜のような生物に対しても、その銃口が向けられる。

 

 幸いにも、この騒ぎを聞きつけてすぐさま市内各所に展開していた赤軍部隊――戦車や装甲車を含む――が即応した。

 

 たちまちのうちに、謎の軍勢は蹴散らされ、空を飛ぶ生物は撃ち落とされた。

 それは僅か2時間程のことであったが、スターリンをはじめとした面々を驚愕させるには十分過ぎた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 静まり返った会議室は重苦しい雰囲気に包まれていた。

 その原因は1人の男が報告を聞いて、非常に不機嫌そうな顔になったからだ。

 

「つまり、連中は異世界からの軍勢で、昨今の行方不明事件は奴らの仕業だと?」

 

 ゆっくりと問いかけるスターリンに、報告を持ってきたメンジンスキーは重々しく頷いた。

 

 謎の軍勢――帝国軍と名乗る連中は死者が多かったが、僅かに負傷者もいた。

 その中でも軽傷な連中にNKVDが懇切丁寧に質問した結果、得られた情報だ。

 

「笑える話だ。ドイツでもアメリカでもなく、そんな連中に我々はモスクワに攻め込まれたのか?」

 

 問いかけているが、答える者は誰もいない。

 今、スターリンは昔のような感じであったからだ。

 

 下手に口を開けば、どうなるか言うまでもない。

 

「トゥハチェフスキー元帥……現段階ではどの程度、投入できるかね?」

「12時間以内に動けるのはSTAVKA(スタフカ)直轄の戦略予備である戦車師団3個です」

 

 スターリンは鷹揚に頷きつつ、問いかける。

 

「情報が分からないうちは門から出てくる連中を撃退しつつ、戦力集結に努めた方が良いか?」

「はい、同志書記長。ヨーロッパ方面の抑えにも戦力を割く必要がありますが、多少の時間をいただければ最低でも100個師団は投入できます」

「よろしい、元帥。そのようにやりたまえ。戦略予備の戦車師団については、今すぐモスクワへ集めるように。どんな化け物が門から出てくるか分からん……予算その他色々なことは何とかしよう」

 

 スターリンはそこで一度言葉を切り、居並ぶ面々を見回した後に告げる。

 

「諸君、帝国主義者共に我々の力を思い知らせようではないか」

 

 

 

 

 

 

 

 




「はじめまして、日本の皆さん。ソヴィエト連邦のヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・スターリンです」

 日本の国会で、にこやかな笑みを浮かべて挨拶するスターリンが見られるかもしれない。


ちなみに日本を登場させた理由は、面白そうだからというのとソ連だけだと1ヶ月以内に赤化統一して終わってしまうからです(ガンギマリ

やったね、日本! ソ連を止めることができる西側自由主義陣営代表になったよ!!
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