ハリーポッターと化物となった少女   作:96℃

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化物(フリークス)

 

 

 

 

化物という言葉を耳にした時、貴方はどのようなイメージを抱くだろうか?

 

醜い姿をした異形の存在?

 

自分達が理解することのできない行動をとる存在?

 

自分達では到底敵わないような力を持った存在?

 

あるいは、どこにでもいる何の変哲もない人物こそを化物とする人もいるかもしれない。

 

貴方達が抱くイメージは多岐に渡るだろうが、その全てが間違いではない。化物という呼称は、自分の常識や価値観から外れている存在に対して使われるものだからだ。自分の知らない、もしくは理解ができない存在ならば、それが誰かにとっての普通であっても化物になり得るからだ。

 

例え話をするなら、あるところに象の存在を知らずに生きてきた人物がいるとする。

 

象は動物の中でも存在を知っている人間の数が多い種であり、その存在を知る我々からしてみれば多少好き嫌いが有るとしても取り乱すほどの恐怖となることはほとんどない筈だ。だが、その存在を知らなかった人物が初めて象を見た時どう感じるか?きっとその人物は恐れおののくだろう、その巨大さは人間など簡単に捻り潰してしまうことを容易に想像させ、牙の有る種を見たならばその鋭く反り上がった牙に己が貫かれる様を幻視するに違いない。

 

そして叫ぶのだ。―――――――化物だ! と。

 

人は未知のもの、理解できないものを怖がり、時にそれを化物と呼ぶ。自分の常識ではあり得ない存在を受け入れる事が出来る人間は一握りだ。理解できない存在と出会った時、まず疑いから入り、否定する所から始める人間は数多く存在するだろうがね。

 

化物には常識が通じない。当たり前だ。常識が通じないからこそ化物と呼ばれるのだから。

 

常識の通じない存在と共に生きることはとても困難なことだ。常識の通じないという一つの要素だけで恐怖の対象になる。なってしまう。

 

だからこそ人々は化物を排除しようと様々な形で動く。それは物理的なやり方かもしれないし、社会的なやり方かもしれないし、精神的なやり方かもしれない。

 

それがたとえ友好的な素振りを見せたとしても、排除しようと動いてしまうのは自然な流れなのだ。

 

だが、恐怖に駆られた多くの人々は考えもしないのだ。化物にも自分の常識があり、価値観があるのではないかということを。

 

化物と呼ばれたものが何を感じ、何を思うかなど。

 

化物として排除されようとしたものが何を感じ、何を思うかなど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから先に綴るのは、化物(フリークス)と呼ばれ、排除されようとした一人の少女の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




フリークスという言葉は本来異形や奇形を意味する言葉だそうですが、某吸血鬼漫画で化物のルビにフリークスと入っていたのを気に入って採用させて頂きました。
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