ライノ(亡霊)と行く提督業   作:三笠改二

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〇〇「僕を呼んだかい?」
「やっと正妻出せるよ……」


第8話 友軍救出作戦(後編)

「シズメ……シズメ……!」

「まーだ、沈めないねっ!」

 

第三艦隊に襲いかかる筆頭は海の王者、戦艦。

両腕に巨大な砲塔を持つレ級に対して立ちはだかるのは、

 

右腕に単装砲、左腕に三連装機銃を構えたデストロイヤーの名を冠する旧型艦。

駆逐艦 皐月(改二)である。

 

「シズメェ……ッ!!」

 

戦艦の恐ろしい威力を内包した砲撃が皐月に襲いかかる。……が

 

「僕にかなうと思ってるの?可愛いねっ!」

 

皐月はまるで散歩するかのような足取りで、容易く砲撃を避け肉薄する。

 

「……ッ!?」

「沈んじゃえー!!!」

 

足首に装着された魚雷発射管から放たれた必殺は……

 

ドッ――――――カァァァン!!!!!

 

甲高い音と水柱を立てる。

 

しかし、皐月たちが警戒を緩めることはない。

 

「磯風、今ので何体目かな?」

「戦艦という意味なら二体目、深海棲艦なら六体目だ」

「数が多いわねー、もう!やんなっちゃう…数の暴力はんたーい!」

「陽炎さん、言っても仕方ない事言って、辛くない……?」

「止めてッ!そんな目で私を見ないで……!」

「ノリノリじゃねーか」

 

………緩めて……いな、い……?

 

会話こそ余裕が感じられるものの、既に弾薬は危険値、魚雷に関しては残弾0。

燃料は遠征だったため、まだ余裕があるが、みんな無事にこの包囲網を突破することが出来ない。

そして最大のネックが、民間人を乗せた大型船の護衛である。敵弾が当たれば艦娘のような加護を持たない船では1発当たるだけでも危険なのだ。

 

敵を倒す、もしくは敵が船を攻撃出来なくする無力化を僅か六名で行わなくてはならない。

 

それが今の第三艦隊―皐月・磯風・陽炎・村雨・天龍(話した順)―のおかれた状態だった。

 

「あーもう!やんなっちゃうっ!」

「それに関しては同意しよう……クッ…」

 

本来なら第三艦隊がこれ程遅れをとる相手ではない……本来なら。

 

(くっ…!やっぱりロックのせいで身体が思うように動かないっ)

 

皐月は敵の砲門を潰し、時には自らの砲撃で敵弾を相殺しながら愚痴る。

 

頭を過ぎるのは司令官の倒れる姿。

私にかかる温かい赤い雫……

 

……僕が弱かったから……

 

呆然とした私の目の前で司令官に入っていく、…おぞましく毒々しい、サファイアブルーのなにか。

 

 

 

「皐月ッ!!!!!」

「ぇ」

 

瞬間、凄まじい衝撃と共に吹き飛ばされる。

単装砲や三連装機銃が手から離れ、魚雷発射管が衝撃で歪む。

海面を数回バウンドし船に受け身もロクに取れないまま激突する。

 

「かふっ……!?」

「シィィィィ!!!」

 

皐月を砲撃した深海棲艦―重巡リ級flagshipが歓喜の声をあげて砲門を向ける。

 

「皐月ッ!?避けろ!」

(避けたら……船に当たる…)

 

皐月は、ボロボロの身体を引きずるように立ち上がりリ級の前に立ち塞がる。

 

(もう、船の利用価値はない。だって、高練度の僕らに逃げるという選択肢をなくす為の餌で、僕らにはもう燃料も弾薬もないから逃げることが出来ない……つまり、もう船を沈めてもいいということ)

 

ここで皐月が避けても、敵は船を撃つだろう。

ここで皐月が避ければ、延命出来るだろう。

 

けれど、

「僕は……護国の艦として、目の前で、また喪う訳にはいかないんだ……!」

 

第三艦隊の皆は敵に阻まれてこちらに来れない。

 

「シィィィ……!」

「……司令官…」

 

敵の砲門が火を噴き……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砲弾を発射することなく爆発する。

 

「はぇ……?」

「間に合ったぽーーーーい!!!!!」

 

声のした方に視線を向ければ―――居た。

私の単装砲を構える、ぽいぬ(夕立)が。

 

――支援艦隊が到着しました。

 

 

―――泊地

 

「よしっ!間に合った!」

(編成は………うん、十分対応可能だね。陽動兵力だけで殲滅できるよ)

「えっ…?マジで」

 

執務室の無線機から聞こえる夕立からの報告を確認し、ライノは主力は送らなくていいと判断する。

けど、俺にとっては少し不安である。

何せ、夕立達の艤装は回避力を高める装備を積んでいるため、攻撃力が足りないんじゃないかと。

 

 

「提督、艦隊が帰投しました」

「早っ!?えっ……被害は?敵は倒せたのか?」

「大破一名、中破二名、小破三名で轟沈した娘はいません。また、敵兵力は殲滅シタノようです」

「ふぅ……良かったよ、マジで…………えっ?殲滅?」

「はい」

 

まぁ、そんな不安をよそに殲滅してしまったんだけど……

 

「お、oh……報告ありがとう、大淀さん」

「提督、私のことは大淀と呼んでください。以前と同じように」

「そ、そうなんだ。じゃあ、またよろしく大淀。(なんかプロフェッショナルみたいな雰囲気の人だなぁ)」

 

 

……以前の俺が原因なのを知るのはもう少し先。

 




ブラック・ブレットのキャラクター絶対いつか出してやるッ

ハーメルンのとある小説を読んだ時に抱いた願望。
亡霊のタグ付ければ……ギリいけるかなー、どうでしょう?

登場する人物候補です!この結果を反映出来るように尽力します(確約は難しいです…)

  • ドレル・クーベリック(灼眼のシャナ)
  • マービン・ブラナー(バイオハザード)
  • 千寿夏世(ブラック・ブレット)
  • ミレディ(ありふれた職業で世界最強)
  • …居ないな(可能ならコメ欄で)
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