FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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ゴルス…強くしすぎた?いや、まだなんとかなる…


金色の竜人

「モード竜人」

 

「!!」

 

ゴルスの身体にまとわりつく金が、手足、頭、背中へと移動する。

 

 

「ハアァァ」

 

変身を終えたゴルスの、頭には角、背中にはドラゴンの翼、手足にはドラゴンの爪を型どるように、金を纏っていた。

 

「待たせたなぁ」

 

変身したゴルスの姿は、まさに竜人と呼ぶにふさわしい格好と言えるだろう。

 

「バケモノめ……」

 

「クックックッ…バケモンか……あー違ぇねぇ、オレはバケモンだ」

 

ゴルスが次の言葉を発するときには、リートの目の前まで迫ってきていた。

 

「そのバケモンに、今からテメェはやられんだよぉ」

 

「!!」 (早っ!!?)

 

ドゴォッ

 

リートは顔面を殴られ、吹き飛んでしまう。

 

「がはぁっ…ぐっ」

 

ゴルスは、リートが必死に起き上がろうとしているところに、頭を踏みつけて抑え込む。

 

「なんだよぉ、もぉしめぇかぁ?情けねぇぞぉ」

 

ゴルスは指先を伸ばし腕を振り上げ、リートの心臓を狙う。

 

「死ね」

 

 

「やめて!!!」

 

ピタッ

 

ゴルスが腕を止めて、声がした方を向くと、アマネが表に1人で出てきていた。

 

「ア…マネ……」

 

「もういいでしょう、アンタたちの狙いはアタシ…アタシがアンタについていけばリート達を殺す必要は無いはずよ」

 

ゴルスは、変身を解いてアマネの方に身体を向けるとアマネのもとまで歩み寄る。

 

「あぁ、テメェが大人しくついてきてくれんなら何も問題ねぇぞぉ」

 

「やめ…おまっ……」

 

リートは立ち上がろうとするが足に力が入らず起き上がることができずにいた。

 

「やめときなぁ、せっかくお嬢様が身を呈して守ってくれた命。無駄にする気かぁ?」

 

「リート…」

 

「アマ…ネ……」

 

「あなたはクビよ」

 

「!」

 

アマネの発言に驚いたリートは顔をあげたまま固まってしまった。

 

「当たり前でしょ?アタシのボディーガードがアタシを守りきれなかったんだもの、クビにするしかないじゃない」

 

「タッハッハ!!そりゃそうだなぁ!!」

 

「だから…あなたはクビ……もう自由なの、妖精の尻尾(フェアリー テイル)に帰るなり、ここから逃げ出すなり好きにするといいわ…だから……もうアタシとはこれっきり」

 

「ふざっ…けんな……そんなもん…認めねぇぞ!!」

 

「主の言うことが聞けないの?!!!」

 

「お願い…もう……立たないで」

 

アマネの目からは、涙がこぼれていた。

 

「じゃあね、もう……二度と会うことも無いわ」

 

「楽しかった……」

 

(サヨナラ…ありがとう)

 

アマネは涙を拭いて、ゴルスを睨み付けると一言呟く。

 

「行きましょ」

 

「おぉ~ ま、懸命な判断だなぁ」

 

ゴルスはアマネを連れて去ってしまった。

 

「アマネ…アマネーーー!!!」

 

「くそっ…くそっ……」

 

リートは悔しがった後に、意識を手放してしまう。

 

 

 

 

「~きろ…起きろ…おいこら、起きろ」

 

「!!?」

 

バッ!!

 

「お?起きた」

 

「よっ!!」

 

次にリートが起きた時には、アマネとゴルスの姿は消え、バンクとアクナがリートの側でしゃがんでいた。

 

「アクナ…さん?それに…バンク…」

 

 

「あれ?オレはおまけか何かなのか?」

 

「アンタ、こんなとこで何寝てんだい」

 

「それは…そうだ!!!アマネは!!?アイツは何処に!!?」

 

「落ち着け」

 

ゴン!!

 

「ぐぼぉ!!?」

 

「何があったのか知らねぇし、アタシらがオマエを見つけたときはオマエ1人だけだった。他に人の気配はなかったよ」

 

「ってかアマネって誰だ?」

 

バンクがアマネの事を訪ねると、リートはゆっくりと答える。

 

「そうか…オマエ、仕事中でいなかったんだっけか…アマネは、妖精の尻尾(オレたち)の仲間だよ」

 

「お!?また仲間ができたのか!!」

 

そして、リートは何かを思い出したかのようにアクナとバンクを見る。

 

「ってか、何で二人はここに?」

 

「あ?アタシはここの近くの鉱山に用があってな、そこにしかねぇ鉱石がどうしても必要だったから取りに来たんだよ」

 

 

「オレは仕事帰りに捕まったぜ!!」

 

「捕まっといて威張るなボケ」

 

ドゴッ

 

「おごっ!!」

 

アクナに殴られたバンクが、涙目でアクナを見る。

 

「あん?何か文句でもあんのかバカ弟子」

 

「…なんでもないっす」

 

「ハハハッ…」

 

 

「ま、こいつは単なる荷物持ちで捕まえただけだ」

 

バンクは、一気に暗い顔になる。

 

「オレは虫か何かで?」

 

「バカ言うなよ、お前は虫より使えるぞ」

 

アクナは、最高の笑顔でバンクを見ていた。

 

「せめて人に格上げできませんかね!!?」

 

「んなことより…リート、テメェ誰かに負けたんじゃねーだろーな?」

 

アクナは、リートを思いっきり睨み付ける。

 

「うっ……すいません」

 

「え!?オマエ負けたのか!!?どんなやつだよ!!オレにも戦わせてくれよ!!」

 

ドン!!

 

「おごぉ!!!」

 

空気の読めないバンクは、当然アクナに殴られる。

 

「………はぁ、どんな敵だ?」

 

「……(きん)滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)です」

 

「特徴を教えろってんだよ、どんな戦い方してるのかとそいつの厄介な所を教えろ」

 

リートは口をつぐむと、もう一度口を開いて話しだす。

 

「異常な程の防御力がありました。オレの攻撃受けてヘラヘラしてましたからね」

 

「ほぅ…」

 

 

「リート~!!!」

 

ラリカが、ナツ、ガジル、エルザ、ルーシィを連れて戻ってきた。

 

「リート!!無事か!!」

 

「かなりヤバい相手って聞いたけど大丈夫なの!?」

 

「オマエまさか負けたのか!!?」

 

 

「負けた前提かよ…まぁ確かに負けたんだが…」

 

ナツ達とも合流して、今後どうするかを話し合う事になった。

 

「とにかく、早く助けに行かねーと!!」

 

ぐいっ

 

「ぐわっ」

 

「まー落ち着け」

 

リートが走り出そうとするのを、アクナが衿を掴んで引き止める。

 

「なにすんですか!!」

 

「オマエ、同じやつに無作為に戦いを挑んで今度は勝てるのか?」

 

「うっ…」

 

 

「無理だろうな」

 

「無理ね」

 

「フン、無理だな」

 

「勝てねぇだろうな」

 

「無理だと思うぜ」

 

「無理ですわね」

 

 

「テメェら揃いも揃って!!!」

 

全員が、リートは勝てないと思っていたようだ。

 

「はぁ…まぁ時間もねーのは、間違いねぇからなちょっとした対策ぐらいは考えてやる」

 

「対策って?」

 

アクナは、リートを引き連れてナツ達から少しだけ離れる。

 

「テメェ、ちょっとアタシに殴りかかってきな」

 

「は?何でまた」

 

「いいからさっさとしろ」

 

リートは、訳もわからず氷を腕に纏う。

 

「よくわかんないですけど、どーなっても知りませんよ」

 

「お前ごときがアタシに勝てるか」

 

「わかってますけど、何かムカつく…」

 

リートは地面を蹴り、アクナに殴りかかる。

 

「オラァ!!」

 

ドカァ!!

 

シュウゥゥゥ

 

リートがアクナを殴った瞬間爆発で煙が上がり、煙が晴れるとアクナがリートの拳を片手で受け止めていた。

 

「流石アクナさんだな」

 

「すごい」

 

「いつも通りですわね」

 

「やっぱ、師匠こえぇー…」

 

「やっぱりばっちゃん強ぇな!!」

 

「ウソだろ…」

 

リートとアクナの攻防に、一同はそれぞれ驚いていた。

 

 

「やっぱ無理か…」

 

「よしっ…大体わかった」

 

アクナがリートの拳を離して、腕を下ろす。

 

「は?わかったって何が?」

 

「今のおまえの力だよ」

 

「そんなもん知ってどーするんですか?」

 

「お前の力をアタシが再現するためだ」

 

「再現?」

 

「よく見てろ、今のテメェの全力で大木を殴るとこうなる」

 

アクナが近くの大木を殴ると、殴った部分は破裂し、周りにヒビが入っていた。

 

「まぁ、力技ですし…そうなるでしょうね」

 

「んで、次は少しだけやり方を変える」

 

アクナがもう一本の大木を殴ると、今度は拳1つ分の穴が空き、周りにはヒビが入っておらず、弾丸で貫いたようになっていた。

 

「なんで…そんなに違いが…?」

 

「余計な力を抜いただけだ」

 

「余計な力?」

 

「あぁ、肩や肘などに無駄に力を溜め込めすぎてんだ、だからお前の攻撃は破壊力が増して貫通力が落ちるんだ。それだと防御力の高ぇやつを相手にすると攻撃が通らねぇ、砕くんじゃねぇ、貫け」

 

「砕くんじゃなくて…貫く…」

 

アクナはナツ達にも、目を向けて話しかける。

 

「アタシと似た戦い方をするやつなら、同じ事ができるはずだ、修行で身に付けている時間はねぇ、だからぶっつけ本番でやりとげな」

 

 

アクナの言葉と同時に、エルザ達も出発の準備をする。

 

「よしっ、では行こうか」

 

 

 

「ならば、私も行きましょう」

 

屋敷からエウスが出てくる。

 

「エウスさん…」

 

「私でも多少の力にはなるはずだ、それに今回は足を引っ張った私の責任でもある…頼む、お嬢様救出を手伝わせてくれ」

 

「わかりました、お願いします」

 

エルザがエウスとリートのやり取りを見て、うっすらと笑う。

 

「行くぞ!!!」

 

「「「「「「「おぉー!!!!」」」」」」」




このやり方でゴルス戦を何とか…できる…のか……?修行の暇すら無いのに…
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