FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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アンケートありがとうございました今回でアンケートは終了となります。
次はオリジナルの物語ですが、あくまでもオリジナルなのでそこまで長くないと思ってほしいですね...主の脳がオーバーヒートします...


最強チーム

「ナツーー!!リートーー!!」

 

「お!」

 

「遅かったな、もう終わったぞ」

 

「あい」

 

「ですわ」

 

エルザ達が、ナツとリートと合流し、エルザは魔導四輪からふらつきながら降りてくる。

 

「エルザ、大丈夫?」

 

「あぁ...気にするな」

 

「ってかその魔導四輪オレたちが乗ってきたのと違くねぇか?」

 

「借りたんだ」

 

「まさかまた一般人を脅し「借りたんだ」...」

 

エルザは、あくまでも借りたと言い張った。

 

「まさか!エリゴールさんが負けたのか!」

 

カゲヤマは、エリゴールが倒れてることに気付き驚きの表情を見せる。

 

「さすがだな」

 

「こんなの相手に苦戦しやがって妖精の尻尾(フェアリー テイル)の格が下がるぜ」

 

「苦戦?どこがだよ!圧勝だぜ!」

 

「それこそどこがだよ、オレ達ボロボロだぞ...」

 

ナツは余裕と言い張るが、実際はやはりボロボロになっていた為、リートがそれを否定していた。

 

「お前裸にマフラーって変態みてーだぞ、リートもコートがボロボロになってるし」

 

「お前に言われたらおしまいだ」

 

「うん、それはオレも同感...それにコートは、またミラに頼んで直してもらわねぇと...」

 

「リート!?」

 

ナツとグレイは、また喧嘩を始めようとしていた。

 

「ルーシィ服かしてくれ」

 

「何であたしなのよ!」

 

「せめてオレから借りろよ」

 

「何はともあれ見事だお前達。これでマスター達は守られた」

 

エルザ達がひと安心していると…

 

 

ブロロロロロ!

 

 

カゲヤマが魔導四輪を動かし、呪歌(ララバイ)を拾って逃げ出した。

 

「油断したなハエ共!呪歌(ララバイ)はここだぁ!ざまぁみろ!」

 

「あんのやろぉ!」

 

「なんなのよ!助けて上げたのに!」

 

「追うぞ!」

 

エルザ達は急いで、カゲヤマの後を追いかけた。

 

・・・

 

 

『クローバーの街の定例会場』

 

「はぁ...はぁ...(よし、定例会はまだ終わってない)」

 

魔導四輪を運転していたカゲヤマは、既に定例会の会場近くまでやって来ていた。

 

しかし

 

 

ぽん

 

ビクゥ!

 

カゲヤマの肩に誰かが手を置き、それに振りかえると妖精の尻尾(フェアリー テイル)のマスター・マカロフが笑っていた。

 

「ふひゃひゃひゃひゃ!、ごほっごほっ!」

 

「いかんいかんこんな事しとる場合じゃなかった急いであの4人の行き先を調べねば...本当に町が一つ消えかねん、お前さんも早よう病院に帰れ」

 

(マ、マカロフ...コイツは妖精の尻尾(フェアリー テイル)のマスターだ...つくづくハエに縁がある1日だな)

 

「あ、あの...一曲聴いていきませんか?病院は楽器を禁止されてまして」

 

カゲヤマは懐から呪歌を取り出し、マカロフに見せた。

 

「気持ち悪い笛じゃのう」

 

「見た目はともかくいい音が出るんですよ」

 

「急いどるんじゃ、一曲だけじゃぞ」

 

マカロフは、呪歌(ララバイ)を吹くことを許可し、カゲヤマはそれを聞いて勝ちを確信する。

 

(勝った!)

 

「よぉく聞いてくださいね」

 

カゲヤマは、持っていた呪歌(ララバイ)を口に近付け、今にも吹こうとしていた。

 

 

 

・・・

 

 

 

「いた!」

 

「じっちゃん!」

 

「マスター!」

 

「やべぇ!」

 

エルザ達がマカロフの近くに行こうとすると、

 

「しぃー、今いいところなんだから見てなさい」

 

マスターボブがエルザ達を止める。

 

「てかあんた達可愛いわね」

 

マスター・ボブに標的とされたナツとグレイが、悪寒を感じて身を震わせる。

 

「なに!?この人?」

 

 

「ゲッ!マスターボブ...さん...」

 

 

青い天馬(ブルーペガサス)のマスター!」

 

「あら、エルザちゃんにリートちゃん久しぶりねぇ、エルザちゃんは大きくなって、リートちゃんは相変わらず可愛いわね~食べちゃいたいくらい」

 

マスターボブが一瞬でリートに近づき、そのままリートに頬擦りし、リートは悲鳴を上げる。

 

 

 

「ぎゃぁぁぁぁ!」

 

 

 

・・・

 

 

「どうした?早くせんか」

 

マカロフにせかされるカゲヤマ、しかしいまだに呪歌(ララバイ)を吹かずにいた。

 

 

・・・

 

 

「いけない!」

 

「黙って見てな面白ぇとこなんだからよ」

 

エルザ達がカゲヤマを止めようと再度動き出そうとしたが、今度は四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)のマスター ゴールドマインが木陰から様子を見ており、エルザ達をひき止める。

 

 

・・・

 

 

「さぁ」

 

(吹けば...吹けばいいだけだ!それで全てが変わる!)

 

「なにも変わらんよ」

 

「えっ?」

 

マカロフの言葉に、カゲヤマは意表を突かれて呆気にとられる。

 

「弱い人間はいつまでたっても弱いまま。

しかし弱さの全てが悪ではない。元々人間なんて弱い生き物じゃ。1人じゃ不安だからギルドがある、仲間が居る。

強く生きる為に寄り添いあって歩いていく。不器用な者は人より多くの壁にぶち当たるし、遠回りするやもしれん。

しかし、明日を信じて踏み出せばおのずと力が湧いて来る、強く生きようと笑っていける、

そんな笛に頼らずともな」

 

「流石だ...全てお見通しって訳か...」

 

カゲヤマは、呪歌(ララバイ)を落として頭を下げた。

 

「参りました...」

 

カゲヤマが呪歌を手放すと同時に、エルザ達がマカロフの元に駆け寄った。

 

「「マスター!」」

 

「じっちゃん!」

 

「ジーさん!」

 

「ぬぉぉ!なぜ4人がここに!?」

 

「さすがです!今の言葉、胸が熱くなりました!」

 

「硬ッ!」

 

「ハハハ...」

 

エルザはマカロフを抱き寄せ、自分の着ている鎧に推しあてそれを見たリートは苦笑いをしていた。

 

そのつぎは、ナツはマカロフの頭をペシペシと叩く

 

「じっちゃんすげぇな!」

 

「そう思うならペシペシせんでくれい」

 

「やめてあげなさいな...これでもマスターですわよ」

 

「これでも!?」

 

「一件落着だな」

 

ナツ違が喜んでいると、

 

 

 

「カカカ、どいつもこいつも根性のねぇ魔導士共だ、もう我慢できん!ワシが自ら喰ってやる」

 

 

 

呪歌(ララバイ)から声が聞こえ、その瞬間、呪歌から煙が上がる。

 

「笛がしゃべった!?」

 

「あの煙!形になってくよ!」

 

呪歌(ララバイ)から吹き出した煙が、巨大な化け物になる。

 

「貴様らの魂をな!」

 

 

 

「「「「「か、怪物ーー!!!」」」」」

 

 

 

想定外の事態に、その場の全員が驚いた。

 

「な、なんだ!?こんなのはしらないぞ...」

 

「あらら…大変」

 

「こいつぁゼレフ書の悪魔だ!」

 

ギルドマスターたちは、その化け物がなんなのかを知っているようで、慌てていた。

 

腹が減ってたまらん!貴様らの魂を喰わせてもらうぞ」

 

「なにぃー!魂って食えるのか!?」

 

「色々とつっこみたいけどそこかよ!」

 

「一体…どうなってるの? なんで化け物が笛から…?」

 

ルーシィは震えながら、化け物を見上げる。

 

「あれはゼレフ書の悪魔だ。あの怪物自体が魔法なんだよ、つまり生きた魔法ってことだ」

 

怪物の正体を知るゴールドマインが、その怪物について説明をした。

 

「生きた魔法…」

 

「ゼレフってあの大昔のか!?」

 

「そんなものが何で今さら‥‥」

 

「黒魔導士ゼレフ。魔法界の歴史上最も凶悪だった魔導士…何百年も前の負の遺産がこんな時代に姿を表すなんてね」

 

「さぁて、どいつの魂からいただこうかな…」

 

「決めたぞ!全員だ!」

 

怪物は、呪歌(ララバイ)の音色を出そうと魔方陣を展開した。

 

「ひぃぃぃ!」

 

バッ!

 

その危険性を察知したナツ、リート、エルザ、グレイは、それぞれ一斉に飛び出す。

 

エルザは羽が4つに生えた天輪の鎧に換装し、怪物の足を切り裂く。

 

「鎧の換装!?」

 

「ぐはぁ!」

 

その下では、ナツが魔力を込めて技を放とうとしていた。

 

「ふっ飛べ!」

 

「火竜の鉄拳!」

 

ナツは地面から飛び上がり、怪物の顔を殴り飛ばす。

 

「なんて威力のパンチじゃ!」

 

「というか本当に魔導士か?アイツ」

 

「!!!」

 

「こしゃくな!」

 

化け物は光の玉をいくつか放つが、ナツはそれを軽々とよける。

 

「いかん!こっちにくるぞ!」

 

「アイスメイク!シールド!」

 

「氷の造形魔導士か!しかし間に合わんぞ!」

 

怪物の放った攻撃が定例会の参加者に迫ってくるが、グレイの作った盾がギリギリで光の玉を防いだ。

 

「速い!あの一瞬でこれ程の造形魔法を!?」

 

定例会の参加者達は、グレイの造形魔法に驚愕する。

 

「造形魔法?」

 

「魔力に形を与える魔法だよ、そして形を奪う魔法でもある」

 

ルーシィはハッピーの説明を聞いて、奪うという言葉にゾッとした。

 

「何を関係ない人を巻き込もうとしてんだ!」

 

「氷竜の剛拳!」

 

リートは、怪物の後ろから背中を殴り付ける。

 

「ぐぅぅっ!」

 

「あやつも造形魔導士か!」

 

「いや、しかし何か違うぞ!氷を纏っておる!」

 

「鬱陶しいぞ!てめぇらぁ!」

 

怪物は、呪歌(ララバイ)の音色を出そうと魔法を発動したが…

 

 

ぷひゅ~

 

 

「は?」

 

気の抜けるような音とともに、怪物から煙が上がった。

 

「そりゃあ、あれだけめちゃくちゃにされてたら穴も空くし音もでねぇだろ...」

 

リートは、あきれて怪物を見上げる。

 

「ふざけるなぁ!」

 

 

「にしても結構タフじゃねぇか、ならこれでどうだ!」

 

リートは魔物の前に飛び上がると、(てのひら)を合わせて巨大な剣をつくった。

 

それに続くようにエルザが飛び出し、黒く羽の生えた黒羽の鎧に換装する。

 

「黒羽の鎧!一撃の破壊力を増加させる魔法の鎧だ!」

 

そして、ナツももう一度飛び上がり、今度は怪物の頭に掴まる。

 

「うっぷ...ちょっと酔う」

 

そこに、グレイが怪物の下から攻撃を放つ。

 

「アイスメイク!ランス!」

 

グレイが放った無数の槍が、怪物の体制を崩した。

 

「なんて威力!」

 

「今だ!」

 

 

 

滅竜奥義

 

「氷刀飛燕斬!」

 

 

 

リートは氷でつくった巨大な剣を縦に振り下ろし、斬擊を怪物に向けて放つ。

 

怪物に当たった斬擊は怪物の体を切り、さらに切れた部分から鋭い氷が飛び出す。

 

「ぐはぁ!」

 

「火竜の咆哮!」

 

「はあぁっ!」

 

ナツとエルザも怪物に攻撃し、ついに怪物を倒した。

 

「バ、バカな...」

 

「見事!」

 

マカロフの一言を最後に怪物は後ろに倒れて、定例会場の上に倒れこむ。

 

「ゼレフの悪魔がこうもあっさり...」

 

「こりゃあたまげたわい」

 

「すごい...これが...フェアリーテイル最強チーム」

 

「どうじゃ!すごいじゃろぉぉぉ!」

 

「すごーい!超カッコイイ!!」

 

マカロフとルーシィは、リート達の強さに興奮する。

 

「いやぁ、経緯はよく分からねぇがフェアリーテイルには借りが出来ちまったなぁ」

 

「なんの!なんの!ふひゃひゃひゃひゃ...ひゃ...は...!!」

 

マカロフは他のマスター達の後ろを見ると、ゆっくりと下がっていく。

 

「ん?」

 

「あっ...」

 

「!!!」

 

 

 

「定例会場が粉々じゃぁぁぁ!」

 

 

 

「捕まえろ!」

 

各ギルドのマスター達が、リート達を捕まえようとするがフェアリーテイルのメンバー全員逃げはじめていた。

 

「おし!まかせとけ!」

 

「お前は捕まる側だろうが!」

 

定例会の参加者側についていたナツだったが、リートはナツを殴り首根っこを掴み引きずってく。

 

「マスター申し訳ありません」

 

エルザはマカロフに逃げながら謝罪し、

 

「いーのいーの、どうせもう呼ばれないでしょ?」

 

と言いながらマカロフも逃げ帰った。




アンケートの結果を発表します!
次回作はリートVSエルザとなりました!
アンケートに回答してくださった方々ありがとうございました。そして選ばれなかったと言う人も、今回のアンケートで選ばれなかったからといって絶対に作品にしないと言うことはあり得ませんので今後も楽しんで読んでいってください

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