FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
ゴルス戦…あまりにも長かった…
「オレを倒すだぁ?クックックッ随分と大きく出たじゃねぇかぁ氷竜ぅ。髪の色が変わっただけでオレに勝てると思ってんじゃねぇだろぉなぁ?」
「勝てる」
そう言って、リートは一瞬でゴルスとの距離を詰める。
「な!?」
「螺旋拳」
ズドン!
「ぐおおぉっ!?」
ゴルスの胸に、強烈な一撃を叩き込んだリートはそのままゴルスを吹き飛ばす。
「スゲェ…あの巨体を一撃で…」
「ふうぅぅぅ」
「があぁぁぁ!!」
城の壁まで吹き飛ばされたゴルスもすぐに立ち上がる。
「ハハハハハァ!!楽しいじゃねぇかぁ!!なぁ、氷竜ぅ!!」
「ナツ!!」
「お、おう!!」
ナツは足に炎を溜めて、突進する。
「火竜の剣角!!」
にぃっ
ナツの攻撃を、ゴルスは笑いながら両手を前に出し、突進するナツの動きを止める。
フッ
「!?」
すると、ゴルスの目の前にリートが現れ、ゴルスの顔を蹴り飛ばす。
「くらえ!!」
ドゴォ!
「ぐぉぁぁぁ!!」
リートの蹴りで、体勢を崩したゴルスはナツを抑えていた腕の力を緩めてしまい、ナツの攻撃がゴルスの胸に直撃した。
「ごはぁ」
「おっしゃぁ!!」
「気を抜くんじゃねぇ!奴の強さはこれまで嫌ってほどあじわってきただろ!」
リートの指摘通り、ゴルスは体勢を立て直し、イラつき始めていた。
「調子にのってんじゃねぇぞ、カス共がぁ!!」
ゴルスは、ブレスを二人に向かって吐き出す。
「デケェ…」
「さっきまでのブレスの3倍はあるぞ…」
ゴルスが放ったブレスが、二人の目の前まで迫ってきていた。
「火竜の」
「氷竜の」
「「咆哮!!」」
ズゴォォ!!
二人が放ったブレスと、ゴルスが放ったブレスがぶつかり合い、技のぶつかり合いが続く。
「やるじゃねぇかぁ!けど、これならどうだぁ!!」
ゴルスは、放っているブレスの威力を上げた。
「な!?」
「ウソだろ!?」
ゴルスのブレスが、二人のブレスを打ち消し、そのまま二人をのみこんだ。
「「ぐあぁぁぁ!!!」」
………
「ぐおおおぉっ!」
ガジルとバンクも二人でジルクが操るドロマ・アニムと戦いを繰り広げていた。
ガジルはドロマ・アニムの凪ぎ払い攻撃により、吹き飛ばされる。
「ヤロォ!」
バンクが装備を黄色に変えて、光速で動き回る。
「甘いよ!そんなんじゃこのドロマアニムはやられない!」
ドロマ・アニムの尻尾からミサイルが飛び出し、バンクに向かってきた。
「オレだってそんなもんじゃやられねぇよ!」
バンクは一瞬でその場から移動し、ミサイルをかわすと、ドロマアニムの目の前に現れ、炎を放出した。
「炎拳!!」
ゴオォォォ!!
炎が消えると、無傷のドロマ・アニムが姿を現す。
「!」
ガシィッ
「ぐっ」
ドロマ・アニムに捕まったバンクはギリギリと締め付けられていく。
「バンク!!」
「フハハハハ!誰もこのボクに逆らえない!ボクこそが最強なんだ!!」
「ぐあぁぁぁ!」
「くそっ!ソイツを離しやがれ!!」
ガジルは腕を剣に変えて、バンクを握っている腕に斬りかかる。
「鉄竜剣!!」
ガキィン!!
「なんだと!!」
ガジルのふった剣はドロマ・アニムに通用せず、切り落とすことができなかった。
「オレの鉄竜剣が、硬さで負けた!!?」
ドロマ・アニムが尻尾を振り回し、ガジルは尻尾にあっけなく凪ぎ払われてしまう。
「雑魚が、大人しくコイツが握りつぶされるところを黙って見ているといいさ」
ギリギリ
「がふっ」
「バンク!!」
バッ!
スパァン!
バンクが握りつぶされる瞬間、草陰から、エルザが飛び出し、バンクを握っていたドロマ・アニムの片腕を切り落とした。
ドサッ
「がはっがはっ」
「バカな!ドロマ・アニムの腕を!?誰だ貴様!」
「私はエルザ・スカーレット、妖精の尻尾の魔導士だ」
「エルザだと?…!その刀は!!」
ジルクはエルザの持っている刀に見覚えがあり、目を見開く。
「断刀 王牙、貴様が雇っていた者の一人から譲り受けた刀だ。さすが世界一硬いといわれる刀だけはある、貴様の腕をアッサリと切り落とせたのだからな」
「嘗めるな妖精ごときがぁ!!!」
ジルクは頭に血が上り、ドロマ・アニムで暴れまわる。
「バンク!ガジル!」
「!」
「私が奴の注意を引く、オマエ達はその間に奴の中から宝石を取り出すんだ!」
バンクとガジルが顔を見合わせると、ニヤリと笑ってエルザに答える。
「おう!」
「任せろ!」
三人は同時に別方向へと動き、エルザは正面、ガジルは右側、バンクは左側へと即座に移動する。
「何をするつもりか知らないが、貴様らみたいな虫には殺虫剤を撒くだけだ!!」
ドロマ・アニムから先程同様にミサイルが発射されそうになった所を、バンクが先手をうってとめにかかる。
「残念!ちょっと遅ぇんだよ!雷!!」
ドロマ・アニムの頭上から落ちた雷で、ドロマ・アニムが電気を体に溜め込んでしまい、機械の操作ができなくなる。
「なんだ!思うように動かん!」
「鉄竜根!」
ズドン!
「うおっ!?」
ガジルの攻撃で体勢を崩したドロマ・アニムの前にエルザが刀を振り上げて迫ってきていた。
「くらえ!」
キィン!
しかし、エルザの剣ですら、核となる操縦席の装甲を切り裂くことはできなかった。
「くっ…やはり、ここは異常に硬いな」
「ハ…ハハハハ!!惜しかったね!だけどその剣で斬れないならもう諦めるといいさ!」
「まだだぁ!!」
エルザがその場から退くと、後ろにバンクとガジルの二人が構えていた。
「準備はいいか?ガジル!」
「あたりまえだ!さっさとやれ!」
「んじゃあ行ってこい!」
バンクはガジルの腕を掴み、真上に放り投げる。
放り投げられたガジルは、足をドリル状に変えて高速回転しながらドロマ・アニムに突っ込む。
「滅竜奥義!剛魔鉄螺旋!」
ズガガガガ!
「「いっけぇ!」」
「おおおおぉぉ!!!」
ガジルの身体は遂にドロマ・アニムを貫通し、片手にジルクを、もう片手には動力源として使われていた宝石を掴んでいた。
「よっしゃあ!」
エルザとバンクの二人は、慌ててガジルのもとまで駆け寄った。
「やったじゃねぇか!」
「よくやったぞ、ガジル」
「ギヒッ 余裕だよ、こんなもん」
………
一方、ゴルスのブレスに巻き込まれた二人は、ボロボロになった身体でなんとか立ち上がっていた。
「はぁ…はぁ…」
「がふっ…はぁ…はぁ」
「ここまでよく戦って来たが、もうテメェらの体力も限界みてぇだなぁ」
「まだ…だ…」
「まだオレたちは生きてる…生きてるなら、最後の最後まで何度だって立ち上がってやる」
「ハッ、どこまでも威勢だけはいっちょまえじゃねぇかぁ」
リートが呼吸を整え、ナツに話しかける。
「ナツ、こうなったら奴の装甲を剥がすことだけ考えるぞ、ヒートショック狙いでいくから、あの技で攻めてくれ」
「はぁ…はぁ…わかった」
ナツは大きく息を吸い込み、全力でブレスを放った。
「火竜の…咆哮!!!」
「今さらそんなブレスが通用するわけねぇだろぉ」
ゴルスはブレスを身体に受けながら、大きく息を吸い込む。
「金竜のぉ「氷竜の咆哮!!」!?」
ゴルスがブレスを撃つ寸前に、リート先にブレスを撃ち、ゴルスは間一髪でリートのブレスを飛び上がってかわした。
「あぶねぇあぶねぇ、またヒートショック狙いだとはなぁ、だがぁ、同じ手は二度と通用しねぇぞぉ」
「それはどうかな?」
「!」
ゴルスの真上に、巨大に氷の塊を作り出したリートは、そのままゴルスの頭上にまっすぐに落とした。
「氷竜の弾落!!」
ズズゥン!
「ぐうぅっ…」
ゴルスは両手で氷を支え、隙だらけになった所を、すかさずリートがもう一度ブレスを放った。
「まだその身体に熱は残ってんだろ!氷竜の咆哮!!」
ビキビキビキビキ
リートのブレスにより、ゴルスの身体にひびが入った。
「いけ!ナツ!」
「おう!火竜の剣角ぅ!」
ひびが入ったゴルスの身体では、もはやナツの突進を防ぐことはできず、ナツの身体は竜化したゴルスの身体を貫いた。
それにより、竜の身体は砕けちり、ゴルス本体が空中に現れた。
「これで終わりだ」
リートは両手を合わせ巨大な剣を作り出し、ナツは空中で向きを変えて両手に炎を纏う。
「「滅竜奥義!!」」
「紅蓮爆炎刃!!!」
「氷刀飛燕斬!!!」
ナツとリートの滅竜奥義がゴルスを間に入れた状態でぶつかり合い、大爆発を起こした。
「ぐわあぁぁぁ!こ…こんな…やつ…らに……」
遂に、ゴルスは倒れ、ナツとリートは勝利を納めた。
「「おおおおおぉ!!」」
ゴルスさん、今までありがとう。
強くしすぎてごめんよ…普通に戦いを終わらせるのしんどかった…わりと後悔してるかも