FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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なんか、Twitterでこの方が読みやすくなるって言ってる意見があったやり方を実際にやってみました。どうでしょう?これで読みやすくなってくれるならありがたいですが


黒い光

 ガサガサッ

 

 リートは回復してきた鼻を頼りに、エルザ達の下へと急いで向かっていた。

 

(ようやく少しずつだけど匂いが分かるようになってきたな。とりあえず、ウェンディがエルザの場所についていてくれると助かるんだが……何にしても、一度オレも戻ってみねぇとわかんねぇ、急がねぇとな)

 

 

 …………

 

 

「そこにいるのはわかっている。出てこい」

 

 ジュラが森の中でニルヴァーナの捜索をしていると、人の気配に気がつき、そちらに向けて話しかける。

 

 すると、ジュラの周りの地面が波打ち出し始めた。

 

「!!!」

 

「さすが聖十の魔導師」

 

 

「せい!!」

 

 森の木の陰からホットアイが姿を現し、そこに向けてジュラは岩の柱を複数伸ばしてぶつけようとする。

 

 びちゃ

 

 しかし、ホットアイに柱は当たることなく、目の前で液体のようになり、地面に落ちてしまう。

 

「私は土を柔らかくする魔法、そしてアナタは土を硬くする魔法、さて、強いのはどっちデスカ」

 

「無論、魔法の優劣にあらず、強い理念を持つ者が勝つ」

 

「違いますネ、勝つのはいつの時代も金持ちデスネ」

 

 

 …………

 

 

 ガサガサ

 

 エルザを見守るルーシィ達の下に、ウェンディを担いだナツ達がたどり着いた。

 

「着いたー!!!」

 

「凄ーい!!ホントに頭の中に浮かんだ地図の通りに進んだらたどり着いた!!」

 

「ナツ!!!」

 

 

「どーなってんだ!?急に頭の中にここまでの地図が」

 

 

「それより早くウェンディちゃんを」

 

 レンが急かすようにナツに言うと、ナツはウェンディの肩を揺さぶり始める。

 

「起きろウェンディ!!頼む、エルザを助けてくれー!!!」

 

「落ち着いてナツ!!」

 

「あんまりウェンディに乱暴しないで!!」

 

 肩を揺さぶられていたウェンディは、ゆっくりと目を開け、目の前のナツに怯えてしまう。

 

「ひっ!」

「ごめんなさい……私……」

 

 すっかり怯えてしまったウェンディに、マーラはゆっくりと歩み寄り、ウェンディを優しく抱きしめる。

 

「!」

 

「大丈夫……大丈夫だよ……ウェンディ……何も怖くないよ」

 

 

「うん……うん」

 

 ウェンディが落ち着いてきたところに、ナツがウェンディの目の前で頭を下げる。

 

「今はそんな事どうでもいい!!エルザが毒蛇にやられたんだ!!!助けてくれ!!頼む!!!」

 

「毒?」

 

「うん……ウェンディ、体力を使わせるようで悪いけど、お願いできる?治せるのはウェンディしかいないの」

 

「六魔将軍と戦うには、エルザさんの力が必要なんだ」

 

「お願い……エルザを助けて」

 

 

「もちろんです!!はいっ!!やります!!!がんばりマス」

 

 ウェンディの了承で、その場にいた全員の表情が明るくなった。

 

「よかった~」

 

「いつまでのんびりしてるのよ、だらしない」

 

「ハッピー、しっかりなさいな」

 

 ハッピー、シャルル、ラリカの三匹もホッと一息をつく。

 

「でも、治すにはエルザさんの腕に付いた氷を外さないと……毒の進行を遅らせることは出来てますけど、このままだと治癒魔法も遮断されちゃいます。この氷……普通の氷じゃないですよね」

 

「これ……リートが着けた氷……」

 

「次はリートを連れてこないといけねぇのかよ!!」

 

「リート!!ここに来て邪魔をするんですのね!これが終わったらお仕置きですわ!!!」

 

 

「お前ら言いたい放題だな」

 

 バリン!

 

 エルザの腕に着いていた氷が剥がれ、森の中からリートが現れた。

 

「リート!!」

 

「これでいいか?ウェンディ……悪いな、オレの氷が邪魔しちまって」

 

「はい!これで治癒できます!!」

 

 

 ウェンディはエルザに治癒魔法をかけ、治療を始めた。

 

「リート、グレイと戦ってた六魔将軍はどーなったんだ?ってかグレイは一緒じゃねーのか?」

 

「アイツはグレイに任せてきた、大丈夫、アイツらなら六魔将軍にも充分勝てるハズだ」

 

「大丈夫なんですか?グレイさんもずいぶんとボロボロだったような気がしたんですけど」

 

 マーラが心配そうにリートに訪ねる。

 

「あのくらいでくたばるほど柔な奴はうちのギルドにはいねぇさ」

「それよりもウェンディ、治療にはもう少しかかりそうなのか?」

 

「はい、確実に治せるハズですけど、まだ少しだけかかります。ごめんなさい」

 

「ちょっとアンタ!!あんまりウェンディに無理させるんじゃないわよ!!」

 

 

「まぁまぁ、落ち着いてよシャルル」

 

「マーラは楽観的過ぎるのよ!!」

 

「ヒドイ!?」

 

 

「あー、すまねぇそういうつもりで言ったんじゃねぇんだ、時間がかかるようならオレは一足先にニルヴァーナや六魔の奴を探しに行くべきかと思ってな、気分を害したなら謝るよ」

 

「いえ、大丈夫です。でも、リートさんは一人で行くつもりなんですか?」

 

「あぁ、そのつもりだけど」

 

「大丈夫なんですか?……その……相手はとてつもなく強いのに一人でなんて……」

 

「心配ねーよ」

 

「え?」

 

 ウェンディが不安そうにしていると、ナツが声をかける。

 

「そーよ!リートはとても強いから!心配する必要なんてないわよ」

 

「でも……」

 

「じゃあ、アタシがリートさんと一緒に行くよ。それなら問題ないでしょ?」

 

 マーラが率先して、リートとの同行を宣言する。

 

「オレは構わねぇよ、人手は多いに越したことはねぇしな」

 

「なら決まりだね!よろしく、リートさん!」

 

「あぁ、こっちこそよろしく頼む」

 

 マーラは嬉しそうに、リートに向けて手を差し出す。

 

「?」

 

「もぉーわかってないなー、こーいう時はこーするんだよ」

 

 マーラは空いた手でリートの手を掴み、半ば強引にハイタッチをする。

 

 パァン

 

「じゃあ、行くか」

 

「うん!皆!ウェンディをよろしくね!」

 

 二人は一緒に、森の中へと消えていった。

 

「マーラ……大丈夫かなぁ」

 

「大丈夫!リートがついてるもの」

 

 不安そうにマーラの消えていった森の中を見つめるウェンディに、ルーシィは元気付けようと話しかける。

 

「それより!!ウェンディ、エルザの治療を頼む!!」

 

「は……はいっ!」

 

 

 …………

 

 

「で?リートさんは、これからどこに向かうの?」

 

「……ニルヴァーナ」

 

 リートの発言に、マーラは驚きを隠せずにいた。

 

「え!?リートさんニルヴァーナの場所が分かるの!?」

 

「いや、まったくわかんねぇよ」

 

「うぇ!?」

 

「けど、さっきの集落に行けば手がかりの一つでもあるかと思ってな、それを確認するために今向かってんだよ」

 

「そっか!……でもあそこにはもう六魔将軍は誰もいないと思うよ?」

 

「いなくたっていいさ、ニルヴァーナを先に見つけてぶち壊すか、向こうに見つけられる前に六魔の奴ら全員を叩けばいいだけだからな、オレが今やろうとしてることは前者だ。ニルヴァーナってのがどんなのかはわからねぇがオレ一人でもぶち壊せる可能性があるなら、それに賭けるだけだ」

 

「ニルヴァーナの手がかりがあるかどうかも怪しいですわよ」

 

 リートの頭の上から声が聞こえたと思い、リートが、ふと頭の上を見ると、そこにはラリカが乗っていた。

 

「ラリカ!?いつの間に……」

 

「え?ずっとリートさんの頭の上に居ましたけど……気づかなかったの?」

 

「いつものこと過ぎて、こいつが頭に乗ってもわかんなくなってきた」

 

「ここは私の特等席ですので!当然ですわ」

 

「オレは乗り物か!!」

 

「アハハハ……」

 

 リートとラリカの会話を聞いて、苦笑いを浮かべるマーラ、そして、ラリカがいきなり真面目な顔になり二人に話す。

 

「それよりも、先程の件、おそらくあそこにあるのは棺だけだと思いますわ」

 

「それって……ジェラールって人が入っていた、あの?」

 

「!」

 

 リートは足を止めると、マーラに向かって歩み寄り、マーラの肩を強く掴む。

 

 ガシッ

 

「うぇ!?」

 

「ジェラールってどーいうことだ!?アイツ……ここに居るのか!」

 

「い……痛いですリートさん」

 

 リートは正気になると、慌ててマーラの肩から手を離す。

 

「つっ……すまねぇ」

 

「ナツさんもいきなりジェラールって人に襲いかかってたけど……何があったんですか?」

 

「……ちょっとな……どーしても許せない出来事があったんだ」

 

「許せないこと?」

 

 リートは楽園の塔であった出来事を、マーラに話した。

 

「……そんなことが……」

 

「だから、オレ達はジェラールにあまりいい印象はねぇんだよ」

 

「アタシがウェンディから聞いていた人とは全然違う……そんな印象があるね」

 

「アイツがウェンディにどんなことをしてやったのかは知らねぇが、今のジェラールがあの時のジェラールのままだったとしたら、オレはアイツを許すことはないと思う」

 

「エルザとジェラールを会わせる訳にはいかねぇ……絶対に」

 

 

 …………

 

 

「終わりました」

 

 ウェンディの治療の甲斐あって、多少時間は掛かってしまったが、エルザの体から毒を除去することに成功した。

 

「エルザさんの体から毒は消えました」

 

「「「で!?」」」

 

 ナツ、ルーシィ、ハッピーの三人がエルザの顔色を確認すると、エルザの顔色は元に戻っていた。

 

「ん」

 

「「「おっしゃー!!!」」」

 

「ルーシィ!!ハイタッチだ!!」

 

「よかった~!!」

 

 パン

 

「シャルル~」

 

「一回だけよ」

 

 パン

 

 ナツとルーシィ、ハッピーとシャルルでそれぞれ歓びのハイタッチをかわすと、ナツはウェンディにも手を向ける。

 

「ウェンディ」

 

「!」

 

 パン

 

「ありがとな」

 

「しばらくは目を覚まさないかもですけど、もう大丈夫ですよ」

 

 

「凄いね……本当に顔色がよくなってる、これが天空魔法」

 

 青い天馬のヒビキが、おそらく顔色を確認しただけなのだろうが、エルザに顔を近づけ、あと数センチのところまで顔を近づけていた。

 

「近すぎ!!」

 

 その後、シャルルは真剣な顔でその場にいた全員に話す。

 

「いいこと?これ以上ウェンディに天空魔法を使わせないでちょうだい。見ての通り、この魔法はウェンディの魔力をたくさん使う」

 

「私の事はいいの、それより私……」

 

 

「後はエルザさんが目覚めたら反撃の時だね」

 

 

「うん!!打倒、六魔将軍!!」

 

「お──っ!!ニルヴァーナは渡さないぞぉ!!!」

 

 全員が気合いを入れ直した瞬間、遠くから黒い光の柱が現れた。

 

「あれは……ニルヴァーナなのか!!」

 

「まさか、六魔将軍に先を越された!!?」

 

「あの光……ジェラールがいる!!」

 

 そう言ってナツは、光の方へと走り出す。

 

「ジェラール!!?ナツ!!!ジェラールってどーいうこと!!?」

 

「私のせいだ……私の……」

 

 

 

「会わせる訳にはいかねぇんだ、エルザには!!!アイツはオレが……潰す!!!」




リート達、今回の戦う相手もう決まってるんですよねぇ…問題はそこまでの流れにどうやって持っていくか…

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  • リートS級魔導士になった日
  • リートの単独での依頼
  • アクナの過去
  • リートに弟子入り志願する少年
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