FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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今回はアンケート結果のオリジナルストーリーを書かせてもらいます。白熱した勝負をさせたいですが主のイメージ力でどこまで書けるか...しかもちゃっかり前回リートに滅竜奥義を撃たせちまったし...ま!いいか!とにかく頑張ります!
(あくまでもオリジナルのストーリーですので本編とは別世界の話しと思ってください)


オリジナル物語
リートVSエルザ


妖精の尻尾(フェアリー テイル)ギルド内』

 

「う~ん...」

 

今日もルーシィは、依頼板の前で依頼書を見て唸っていた。

 

「よぉ!ルーシィ、今日も仕事か?」

 

そこにやって来たリートが、ルーシィの後ろから声をかける。

 

「リート!うん、また家賃を払うの分のお金が底をつきそうだからまた仕事を探さないとね、あ!リートも一緒にどう?」

 

「ありがたい話だけど、悪いな今日は予定があるんだ」

 

リートがルーシィの仕事の誘いを断ると、ルーシィが首をかしげる。

 

「なんの予定?」

 

「あぁ...それはな...」

 

 

「リート!今日は勝負の日だぞ!オレと勝負しろ!」

 

 

二人が話しをしているところに、いきなりナツが二人の後ろからリートに勝負を挑んできた。

 

「ナツ!?リートに勝負を挑むなんて今までしなかったのに...何で突然...」

 

「あー、実はな...」

 

説明しようとするリートの側に、ハッピーとラリカがやって来て代わりに説明してくれた。

 

「ナツはリートに、月に一回だけ勝負を挑むのを許されてるのですわよ」

 

「あい!そしてその日が今日なんだ!」

 

「へぇー、でもなんで月に一回だけなの?」

 

その返答に、リートは困った顔をしながら経緯を話す。

 

「昔ナツがしつこく勝負を仕掛けてくるもんだから、3日間1日100本勝負をやってやったんだよ...

もしも一回でも勝てたらお前の勝負はいつでも受けてやる、その代わり負けたらオレに勝負を挑むのは月に一回だけにしろって言ってな」

 

100本勝負と聞いたルーシィは、驚いた表情でナツとリートの二人の顔を交互に見る。

 

「100本って!それでナツは一度も勝てなかったの!?」

 

「えぇボコボコにされてましたわ」

 

「あい!後半は、ナツは魔力切れでリートに近づくこともできなかったんだよ」

 

ルーシィは、そのまま驚いた表情で話を聞いていた。

 

「オレは負けてねぇ!」

 

「負けたから月一回になってんだろ?ほらさっさといくぞ」

 

リートがナツを引っ張り川原へとつれていくと、フェアリーテイルのメンバーもぞろぞろとついていく。

 

「え?なに!?なに!?」

 

「ナツとリートの戦いは月に一回だけだから毎月お祭り騒ぎなのよ」

 

困惑するルーシィの為に、ミラが笑顔で話した。

 

「えぇー!...じゃ、じゃあアタシも着いていこうかな?」

 

「ルーシィ仕事は?」

 

「そんなの、いいの♪いいの♪」

 

ルーシィも皆と同様に、楽しそうについていく。

 

 

・・・

 

 

 

『川原』

 

ザワザワ

 

「二人とも頑張れよぉー!」

 

「いい試合しろよー!」

 

「くたばれくそ炎!」

 

「誰だ!今くたばれって言った奴!」

 

声援に混じった野次を聞いて、ナツが挑発にのっかる。

 

そして、準備運動を終えたリートがナツと向かい合い構えをとる。

 

「よし、やるぞナツ!」

 

「おう!」

 

勝負開始と同時に、ナツは足に炎を纏い爆発させリートに飛びかかるが…

 

 

ゴン!

 

 

「ぐぼぉっ!」

 

正面からやってくるナツに、リートが一発の拳骨でナツを沈めた。

 

「終~了~」

 

ハッピーがそういうと、試合は一瞬で終わった。

 

「なんだよ、相変わらず情けねぇなナツ」

 

「ざまぁみろ!!」

 

「あ、あっさりナツを倒しちゃった...」

 

「それがリートですわ」

 

リートは、地面に埋まって痙攣しているナツを見て呆れていた。

 

「ったく、相変わらずワンパターンな攻撃しやがって...もっと頭を使った勝負をしろよな」

 

 

「だったら私とやるか?リート」

 

 

「!?」

 

声のした方に全員が振り返ると、妖精の尻尾(フェアリー テイル)の全員が驚く、声の主はまさかのエルザだったからだ。

 

「エルザか...いいぜ、呪歌(ララバイ)の時での約束もあるしな」

 

リートとエルザの勝負と聞いて、川原がもう一度ざわつき始める。

 

「すげぇぞ!エルザとリートの勝負だ!」

 

「どっちが勝つと思う?」

 

「過去の事もあるしやっぱりリートだろ?」

 

「いや、エルザも強くなってるしわかんねぇぞ」

 

「「(オイラ)(私)リートにかけます(わ)」」

 

ハッピーとラリカは、どちらの心配もせずに賭けをやっていた。

 

「何でかけてんのよ!!」

 

リートは、エルザの対面に向かい合いストレッチを始めた。

 

「何年ぶりだ?エルザとの試合は」

 

「あぁ、前回は私が負けたが、今回は勝たせてもらうぞ」

 

準備ができたエルザは、天輪の鎧に換装する。

 

「天輪の鎧か...だったらオレも本気でいくぞ、ラリカ!コート頼むわ」

 

「はーいですわ」

 

リートは、コートを脱ぎラリカに投げ渡して構えをとった。

 

「いくぞ!」

 

「来い!」

 

勝負が始まると、エルザはリートに向かって飛び出した。

 

「天輪トリニティソード!」

 

両手に持った剣で、三角形を描くように切り裂きリートに向かって攻撃する。

 

「あっぶね、いきなりなんつーエグい技を出しやがんだよ」

 

リートは、それをかわすとエルザに掌を向けて攻撃を仕掛ける。

 

「氷竜の凍柱!」

 

リートの掌から伸びた氷は、エルザにぶつかりエルザ自身はリートから離されていく。

 

「ぐっ!…はあぁっ!」

 

自身にぶつけられた氷を途中で切り裂いたエルザは、リートに向かって再び突っ込んでいく。

 

「換装!」

 

「今度は黒羽の鎧か!」

 

攻撃力の高い黒羽の鎧に換装したエルザは、リートの前までくるとおもいっきり刀を振り下ろした。

 

「黒羽・月閃!」

 

振り下ろされた剣と、リートの間から煙が上がる。

 

しかし、リートは氷の剣を手に作りエルザの攻撃を防いでいた。

 

「ぐっ...氷竜の...凍剣」

 

リートがエルザの剣を弾くと、二人は一度距離をとりお互いを見る。

 

「やるな、流石だリート」

 

「お前、やっぱり前回より強くなってんな、一瞬も気が抜けねぇじゃねぇか」

 

「おぉー!」

 

「すごい戦い、アタシなんかじゃついていけない...」

 

二人の戦いを見ていたルーシィが、そっと呟いた。

 

戦いの振動でナツが目を覚ましたが、状況をまだ把握していない。

 

「あれ?なんでリートの奴エルザと戦ってんだ?おい!リート!オレとの戦いはどうした!」

 

「ナツぅ、とっくに終わったよ~」

 

「なにぃ!」

 

結果を聞いたナツは、驚いた顔でハッピーを見た。

 

「よしっ今度はこっちからいくぞ!エルザ!」

 

「いいだろう!来い!リート!」

 

リートは、掌から巨大な氷の柱を作ると、今度は伸ばすのではなくエルザに向かって放つ。

 

「氷竜の柱弾!3連射!」

 

リートが放った三本の柱が、エルザに向かって襲いかかるがエルザはそれを難なくかわす。

 

「換装!」

 

「今度は飛翔の鎧かよ!」

 

エルザの速度が一気に上がり、リートの近くにくるとリートを切り刻んだ。

 

「飛翔・ソニッククロウ!」

 

「ぐぁっ!」

 

リートは斬擊を受けるが、すぐに立ち上がり自分の周りに円形の氷の床を張る。

 

「氷竜の陣円!」

 

「なに!?」

 

氷に足を取られて、エルザは足を滑らせ体制を崩す。

 

「くっ!換装!」

 

エルザは、また天輪の鎧に換装すると剣を自分の周りで円状に回転させた。

 

「天輪・サークルソード!」

 

「あっぶ!」

 

リートはギリギリでそれをかわすと、距離をとりながら前方のみに穴を開けたドーム状の氷を作り出す。

 

「氷竜の建円!」

 

そして全力で空気を吸い込む。

 

「氷竜の...咆哮!」

 

「くっ!換装!」

 

前以外全てを氷で塞がれたドームの中では、エルザには防御以外の選択肢はなく、金剛の鎧に換装し巨大な盾を前につきだす。

 

ゴォォォ!

 

リートのブレスがエルザに当たるが、エルザは金剛の鎧で防ぎきり、盾をを退けると目の前にはリートが巨大な拳を作り迫ってきていた。

 

「移動範囲が前しかなく、前方から攻撃が来たら防ぐしかないもんな」

 

「なっ!」

 

「氷竜の剛拳!」

 

リートはエルザを殴り飛ばす。

エルザも体制を立て直し、地に足をつけると、その瞬間、また氷のドームが作り出された。

 

「もういっちょ!」

 

「何度もくらわん!」

 

先程と同じ戦法と思ったエルザが前に飛び出すが、今度のドームは前もふさがりエルザは戸惑う。

 

「なに!?」

 

「攻撃が前から来るとは限らねぇぞ」

 

リートは、巨大な氷の塊をドームの上に落とす。

 

「氷竜の弾落」

 

氷の塊が、ドームの上からエルザに向けて落とされる。

 

 

ドォォン!...

 

 

「はぁ、はぁ、流石に魔力を使いすぎたな…もうほとんど魔力が残ってねぇ...」

 

魔力を消耗しすぎたリートは、苦しそうに肩で息をする。

 

「どうなった!」

 

「エルザは無事か!?」

 

「やりすぎだぞ!リート!」

 

川原がざわついたと思ったら、氷に縦に切れ目が入り、氷が切れたと思うと、エルザがフラフラと出てきた。

 

「やっぱりエルザも十分化け物だな...」

 

「私もほとんど魔力が残ってない...次で最後にしよう」

 

「同感だ...」

 

「換装!」

 

最後にエルザは巨人の鎧に換装し、槍を構える。

 

(滅竜奥義... 氷刀飛燕斬)

 

リートも、手を合わせて巨大な刀を作り、いつでも斬擊を飛ばせるように準備する。

 

「いくぞ!」

 

「あぁ!」

 

エルザとリートは、同時に飛び出して、エルザは槍を全力で投げリートは刀をふる。

 

「おぉぉぉぉ!」

 

「はぁぁぁぁ!」

 

二人の斬擊と槍がぶつかり大爆発が起こった。

 

きゃぁぁぁ!

 

うわぁぁぁ!

 

川原から、フェアリーテイルのメンバーの悲鳴が上がり煙が立ちあがる。

 

...煙が晴れるとエルザもリートも傷だらけで立っていた。

 

「...フッ、降参だ...」

 

戦意のなくなったエルザは、バタリとうつ伏せに倒れた。

 

「はぁ...はぁ...勝った...」

 

 

 

うぉぉぉ!!!

 

 

 

こうして、エルザとリートの試合は、リートの勝利で終わった。

 

 

・・・

 

その後、戦いで傷ついた二人は、ギルドのベッドに運び込まれた。

 

「あー、身体中がいてぇ...エルザのやつ本気でやりすぎだろ...」

 

「あんたも人の事言えないでしょ」

 

「全くですわヒヤヒヤしましたわよ」

 

「やっぱりリートは強いね。オイラ興奮しちゃったよ」

 

「すげぇなリート!あのエルザに勝つなんて」

 

「リート!やっぱりもう一回オレと勝負しろぉ!」

 

「私も本気で戦って負けたんだ、悔いはないさ」

 

ベッドの上で隣同士になっているエルザとリートを、ナツ達が囲んで騒いでいた。

 

 

「もう、しばらくはこんな戦いしたくねぇ...」

 




以上でリートVSエルザの戦いは終了となります
どうやってもエルザと戦わせるきっかけが浮かばずナツには物語の犠牲者になってもらいました。
ナツ!すまん!また本編で活躍させるから許して!
今回出なかったアンケートの別話もそのうち投稿しようかな?と思ってます詳しいことはまた前文で報告いたしますのでよろしくお願いいたします
...また別のアンケートもやろっと

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