FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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今回は、エドラスのあの人が出ます。さて、誰でしょうねぇ


魔道具

エドラスのルーシィに大蛙から助けてもらったリート達は、そのままルーシィと共に近くの街へと向かって歩いていた。

 

「そっかー、エクシードと思われて…それで通報されてやつらが嗅ぎ付けたってのか」

 

「エルザとリートが敵だなんて、まだ信じられないよ」

 

「いやぁ、エルザもリートも、怖いのはどっちも同じだけどな」

 

「本人を前によく言いますわねナツ…」

 

「怖いのが嫌なら怒らせんなよ」

 

「アタシ達からすれば、エルザとリートと仲良くやってる方が信じられないよ」

 

「不思議ですねぇ」

 

ルーシィは、エドラスのエルザとリートについて語った。

 

「あいつらを恐れない魔導士なんていない。顔を見たときは死ぬ時だ。それに、リートは凶悪な性格でエルザ以上にヤバイとまで言われている。魔戦部隊の副隊長にいるのが不思議なくらいだ」

 

「え?オレってこっちの世界じゃ、そんなにヤバイの?」

 

「正直、お前がこっちのリートと性格が違ってホッとしてるよ」

 

「まぁ、どの世界だろうがオレにはオレの考えがあるからな」

 

ナツは、とことん嫌そうな顔をする。

 

「ぜってぇ会いたくねー、ただでさえ怖ぇのに」

 

「でも、もし王国と戦うとしたら、十中八九戦うことになると思いますわよ?」

 

「その時は、リートに任せればいいと思います」

 

ハッピーは、躊躇わずリートに頼ろうとする。

 

「人任せかオイ」

 

「ほら、着いたよ。見えるか?」

 

ルーシィが指差す方向には、少し小さいがルーエンの街が広がっていた。

 

「おぉー!!街だぞハッピー」

 

「何日も歩くの大変だったねぇ」

 

「私もう疲れましたわ」

 

「オレの頭の上に乗っておいていう台詞じゃねぇだろ」

 

「なんか丸いですね」

 

ウェンディの言うとおり、街の建物は丸みをおびた形をしたものが多かった。

 

「さぁ、急ぎましょ」

 

「あの、来てくれて助かりました」

 

「ん、着いてきな魔法の武器も持たずにこの先旅を続けるのは無理だからな」

 

「魔法の武器か、こっちの世界の武器となるとちょっと興味あるな」

 

「ありがとよ、怖いルーシィ」

 

「怖いルーシィ」

 

「喧嘩売ってんのかコラァァ!!!」

 

ナツ達はそのままルーエンの街に入り、街中を歩いていた。

 

「ちょっと前までは、魔法は普通に売買されてたんだ。けど、王国のギルド狩りがあって今は魔法の売買は禁止されてる。それどころか、所持してるだけでも罪になるんだ」

 

「つーか、所持してるだけでも罪って」

 

「元から使える人はどうなるんですか?」

 

ルーシィは、少し驚いた顔をする。

 

「え?どうって、魔法を手放せばいいだけだろ?つーか、魔法を元から使える人って、なんだよそれ」

 

「「「!」」」

 

「どうやらこっちの世界じゃ、魔法は物みたいな感じらしいわね」

 

「物?」

 

「魔力が有限ということは、私たちのように体に魔力を持つ人はいないってことよ。魔力を持つのは魔水晶などの物質、それを武器や生活用品に組み合わせることで魔法の道具を作る。その総称を魔法と括ってるようね」

 

「持つことも手放すことも出来るって訳ですのね」

 

「こっちの魔法って、魔法の道具使うだけなのか?」

 

「さぁ?」

 

「体内に魔力を宿せないとすると、そうするしかねぇんだろうな」

 

そうして話をしていると、ルーシィがとある建物の前で立ち止まる。

 

「着いたよ。この地下に魔法の闇市がある。旅をするなら必要だからね」

 

闇市という言葉に、ウェンディが少しだけすくんでしまっていた。

 

「闇市…」

 

「しょーがねぇ、こっちのルールにのっとって魔法使うか」

 

「そうだな、無い物ねだりするより、あるもので対応した方が効率いいしな」

 

「あい」

 

「順応…早いわね…」

 

「ウチはいつでもこんなものですわ」

 

7人が地下に入ると、古風な感じの店があり、その中には様々な魔道具が売られていた。

 

「うわーっなんか怪しい物がいっぱい並んでる」

 

「っていうかこの店、なんかカビ臭いわね」

 

「お前らせめて声に出すなよ…」

 

ハッピーとシャルルの言葉に、リートは呆れながらも注意する。

 

「うおっほほほほぉ、そりゃなんてったって歴史深い骨董品が多いですからなぁ、カビとか傷とか臭いとかは、いわゆる味というやつですよ。お客さん」

 

店主が笑いながら答える様を見るところ、どうやら怒ってはいないようだ。

 

「味なんて、どーでもいいんだよ。大事なのは使えるかどうか、結構パチモンも多いから買うときはよく点検しな」

 

「よぉ親父、炎系の魔法は?」

 

「うぉっほほぉ、それでしたら最高の物がありますよ」

 

店主は、とある魔道具をナツに見せた。

 

 

「こちらなんかいかがでしょう、エドラス魔法、封炎剣、ここをこうやって」

 

店主が封炎剣をいじると、先端から炎が出された。

 

「ほら!すごいでしょう!!」

 

「松明みてぇだな」

 

「ショボい炎だけど、ないよりはマシか」

 

「お客様お目が高い!!」

 

「店主、氷の魔法はあるか?」

 

リートも店主に聞くと、店主は今度はリートに別の魔道具を紹介する。

 

「それでしたら!こちら、氷零砲!ここをこうすると」

 

店主が取り出した魔道具の先端から掌サイズの氷の塊が現れ、後ろのレバーを押すと作られた氷が発射された。

 

ポンッ

 

「ほら!どーですか?」

 

「さっきの火の魔道具とあまり大差ねぇな…まぁ、これで何とかするか」

 

「ありがとうございます!」

 

「私はこれがいいです」

 

ウェンディが持ってきたのは、円柱型の魔道具だった。

 

「どこがいいの?」

 

「小さくてかわいいじゃない」

 

「あのねぇ、そーゆー基準で選んじゃダメでしょう」

 

店主は、ウェンディに商品の説明をする。

 

「これは、空列砲といいましてなぁ、外見はただのかわいい小箱ですが、ここをこうして少し開ければ」

 

フワァ

 

ウェンディの周りに、緩やかな風が流れた。

 

「わぁー!風の魔法だぁ。なんかロマンチック」

 

「お客様お目が高い!」

 

「よぉーし、この3つをくれ」

 

「はぁーい!ありがとうございますぅ!3つで三万になりますが、おおまけにまけて、二万七千でどぉでしょう?」

 

「あぁん、高ぇなぁ」

 

「なにぶん品物も少なくて貴重なので」

 

ここで、ルーシィがあることに気がついた。

 

「つうか、大事な事忘れてたけど、お前ら金は?」

 

「あ…」

 

リートは、すっかり忘れていたのか、変な声をあげていた。

 

「ナッハハハ!!そんなんリートが持ってるに決まってるじゃねーか!!」

 

「あるにはあるけど…ここってジュエルって使えるのか?」

 

「ジュエル?なんだそれ?」

 

リートが財布を取り出して確認したが、やはりアースランドのお金が使えるわけがなかった。

 

「やっぱりなぁ…じゃあオレたち1文無しだ」

 

「そんな!!私が1文無しだなんて!!!」

 

ラリカは、この世の終わりというかのような顔でショックを受けていた。

 

「いや、そんな絶望的な顔しなくても…」

 

「くっ…帰りにエドラスの拷問器具を一つくらい買っていこうという私の完璧な計画が」

 

「オレは今、心から1文無しでよかったと本気で思ってる」

 

「そうか、ならルーシィ!払っといてくれ」

 

「えっ!」

 

「お前には遠慮という言葉はないのか…」

 

しかし、ルーシィは顔を赤くさせ、まんざらでも無さそうな顔をしていた。

 

(こうして高圧的に言われるのも悪くないかな)

 

「?どーしたルーシィ」

 

「!…まぁいい!!ここはアタシが奢ってやるよ」

 

すると、店主は慌てた顔で顔を横に振った。

 

「いえいえ!ルーシィ様からお金を貰うわけにはいきません!以前ガサ入れされた時、助けてもらいましたからなぁ」

 

「まぁ、あれしきの事、どーってことねぇけどな」

 

「とにかく、これは私からのプレゼントという事で…」

 

「ダメですよ!」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

声がした方を全員が振り向くと、お店の裏から、特にウェンディとシャルルの見知った相手がそこにいた。

 

「「マーラ!!?」」

 

「?はい、確かに私はマーラですけど…どこかでお会いしましたっけ?」

 

どうやらエドラスの世界のマーラらしく、マーラはウェンディ達の顔を見てもピンと来ていないようだった。

 

「そんなことより!店長!」

 

「は、はい!」

 

マーラは、店主に詰めよりだした。

 

「助けてもらった恩人だからというのはわかりますが、タダで店の商品をプレゼントできるほど、うちの店に余裕はありません!せめて割引にするべきです!」

 

「し…しかしだなマーラ…ルーシィ様は…」

 

「わかってますよそれくらい!けど、ただでさえ魔法が禁止されて商品もろくに売れない毎月赤字続きのこの有り様で、人様に商品を渡せるほどの余裕はうちにはないでしょう!だから、せめて半額までです!それ以上は私が許しません!」

 

マーラは、ルーシィ達に頭をさげた。

 

「という訳で、申し訳ありませんが、今回は割引という形で勘弁してもらえないでしょうか」

 

困惑するリート達の後ろで、ナツとハッピーがこそこそと話していた。

 

「オイラ達の世界のマーラよりしっかりしてるね」

 

「金勘定とか口うるさそうだしなぁ」

 

「何か?」

 

マーラは口元は笑顔で、目付きは鋭くしてナツ達を睨み付ける。

 

「「いえ!なんでもありません!」」

 

「ま…まぁ、元々こっちは支払うつもりだったし、割引だけでもありがたいってもんだ。ちゃんと支払わせてもらうよ」

 

ルーシィは財布からお金を取り出して、マーラに支払った。

 

「はい!毎度ありがとうございます!」

 

リート達は店から出て、外で話しをしている。

 

「マーラは怖かったけど、アッチのルーシィと違って、怖いルーシィは頼りになるね」

 

「だーかーら、怖いをつけるなって」

 

「しかも、ここらじゃ結構顔って感じだもんなぁ」

 

「いやぁ、ホントに助かったぜ」

 

「ホントに助かりました」

 

「ところでさぁ」

 

「「「?」」」

 

「アッチのルーシィってやつに興味があるんだけど」

 

リート達は、アースランドのルーシィの話しをするべく近くのオープンカフェでエドラスのルーシィにアースランドのルーシィの事を話していた。

 

「あっはははははっ!!!あーっはははははっ!!アタシが小説書いてんの?ひーっ!!そんでお嬢様で、鍵の魔法を使ってぇ、あーっはははははっ!!!」

 

ルーシィは、アースランドの自分の話しに大爆笑して聞いていた。

 

「やかましいところはそっくりだな」

 

「やかましい言うな!!」

 

「さっき買ったコレ、どう使うんだっけ?」

 

ウェンディが、先程買った魔道具をいじりだすと、ルーシィが声を張る。

 

「バカ!!人前で魔法を見せるな、今現在、魔法は世界中で禁止されてるって言っただろ。それとリート、お前は王国軍に自分がいる以上余計な混乱させないためになるべく顔は隠しておけよ」

 

「あうっ…ごめんなさい」

 

「ん?そーだな、そうするか」

 

リートはギルドで脱いだ帽子をもう一度被って、頭と目元を見えづらくした。

 

「でも、元々魔法は生活の一部だったんでしょ?」

 

「そーいえばそんなことも言ってましたわね」

 

「そうだよ。王国の奴ら、アタシ達から文化を一つ奪ったんだ」

 

「なんのために?」

 

「自分たちだけで独占する為だよ」

 

「んじゃあ、王国の奴らぶっ倒せば、また世界に魔法が戻ってくるかもな!!」

 

「それが、簡単にできればいいんだけどな」

 

「な…何バカな事言ってんだよ!!王国軍となんか戦えるわけねーだろ!!」

 

ルーシィは、ナツ達の言葉を強く否定した。

 

「だったら、なんでついてきたんだ?」

 

「それは…王都までの道を教えてやろうと…戦うつもりなんかなかったんだ…」

 

「でも、心のどこかでは期待していた…違うか?」

 

「!」

 

リートの言葉に、ルーシィは驚く。

 

「じゃないとこんなところまでついてきてくれねぇよ。期待していなかったら放っておけばよかったんだからな」

 

「そ…それは…」

 

「そっか!ありがとな」

 

ナツがルーシィにお礼を言うと、ルーシィの顔はまた赤くなる。

 

「居たぞ!!街の出入り口を封鎖しろ!!」

 

ルーシィ達を見つけた王国軍が、武器を構えてナツ達に迫ってきた。

 

「王国軍!!」

 

「妖精の尻尾の魔導士だな?そこを動くなぁ!!」

 

 

「もうバレたの!!?」

 

「よーしっ、早速さっき手にいれた魔法でぇ!!」

 

ナツが腰から魔道具を取り出して、王国軍の兵士に向けて構える。

 

「よせっ!!」

 

「行くぞぉ!!!ファイヤー!!!」

 

ナツが放った炎は、凄まじい勢いで兵士を覆いつくす。

 

「ヌハハハハハ!!…あぁ?」

 

しかし、炎が収まると、兵士達は魔道具でシールドを張って炎を防いでいた。

 

「盾!!?」

 

「んなのアリかよ!!!」

 

「んにゃろ!!もう一回!!」

 

ナツが魔道具でもう一度炎を出そうとするが、

 

シュポッ

 

「は?」

 

魔道具はガス欠してしまっていた。

 

「魔力は有限って言ったろ!!全部の魔法に使用回数が決まってるんだ!!」

 

「一回かよコレェ!!」

 

「出力を考えれば100回くらい使えたんだよ!!」

 

「…成る程、なら」

 

リートも懐から魔道具を取り出して、巨大な氷の塊を作り出す。

 

「お前もかよ!!」

 

「大丈夫、わかったうえでだ」

 

リートが前方に氷の塊を放って兵士の視界を一瞬だけ塞ぐことに成功した。

 

「今のうちに逃げるぞ!!」

 

「はい!っ…あっ」

 

パカッ

 

逃げようとしたリート達だったが、ウェンディが不用意に開けた魔道具が竜巻を起こして、リート達は吹き飛ばされた。

 

ああああぁぁぁぁ!!

 

「何したウェンディー!!」

 

「ごめんなさーーい!!」

 

「目が回るぅぅぅ!!!」

 

リート達は風に飛ばされ、遠くの建物の中に落ちた。

 

「あの先だ!!なんとしても捕らえろ!!」

 

「はっ!!」

 

 

リート達は運良く建物の中に落ちた為、王国軍から逃れることに成功した。

 

「け…結果…オーライ……」

 

「どこがだ!!!」

 

ルーシィが、扉の穴から兵士の動きを見ていた。

 

「何とか撒けたけど、このままじゃ街を出られないよ」

 

「不便だなぁ、こっちの魔法」

 

「オレたちが使い慣れてねぇってのもあったからだろうな」

 

「ですね…」

 

「この先不安ですわね…」

 

「どーしよー」

 

「別の出入り口ない?」

 

「難しいなぁ」

 

 

「いたぞぉ!!妖精の尻尾だ!!」

 

ギクッ!!

 

リート達が一瞬戸惑うが、兵士の声はまったく別の場所から聞こえてきた。

 

「放してよぉ!!」

 

そして、聞き覚えのある声がリート達の耳に届く。

 

「あれ?」

 

「この声って…」

 

「こっちに来い!!」

 

リート達が扉から外を覗くと、そこにはアースランドのルーシィが王国軍の兵士に捕まっていた。

 

「確かにルーシィだけど、なんなの一体!!」

 

「「ルーシィ!!?」」

 

「アタシー!!?」

 

「なんでルーシィがここに!!?」

 

「ど…どーゆうこと!!?」

 

「何がどーなってますの!!?」

 

「痛いってばぁ!!もう」

 

捕まってるルーシィを見て、ナツが飛び出した。

 

「助けねぇと!!」

 

「オイ!!」

 

そして、兵士に捕まったルーシィは、鍵を取り出した。

 

「開け!!天蠍宮の扉!!」

 

「まてルーシィ!!ここでは魔法は!!」

 

リートがルーシィに声をかけようとした時、ルーシィの鍵から星霊のスコーピオンが現れた。

 

「スコーピオン!!」

 

「ウィーアー」

 

 

「「「!!!」」」

 

「サンドバスター!!!」

 

スコーピオンが砂の竜巻を前方に放ち、兵士達は吹き飛ばされた。

 

「魔法!!?」

 

「なんで!!?」

 

「どーなってんだ!!」

 

「こ…これは…」

 

 

「オレっち、これからアクエリアスとデートなんで、んじゃ」

 

そう言って、スコーピオンは星霊界へと戻って行った。

 

「ルーシィ…」

 

「!」

 

ルーシィは、ナツに気がついて走り出した。

 

「みんな…会いたかったー!!うわーい!!」

 

「何がどーなってるんだ…」

 

「なんでルーシィの魔法だけ?」

 

そして、ルーシィはナツ達の後ろからもう一人の自分が現れたことに気がついた。

 

「アタシーーーーー!!!!?」




今後は、ルーシィも二人になったことですし、エドルーシィ、アースルーシィで分けようと思います。まぁ、エドラスの間だけだから頑張ろう…うん
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