FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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ちょっと遅くなりました。まぁ書けたので問題なし…ですよね…?


猫の住む街

王国軍に捕まったナツ達は、それぞれ城の牢に閉じ込められてしまった。

 

ドカッ!

 

「うわっ!」

 

ナツとウェンディは、同じ牢獄に、アースリートとルーシィはそれぞれ単独で牢獄に閉じ込められた。

 

「ここで大人しくしてろ」

 

「…オレたちをどうするつもりだ」

 

エドリートに牢に押し込まれたアースリートは、エドリートを睨み付ける。

 

「さぁな、オレは隊長の命令でお前をここに連れてきただけだ。お前以外の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の二人はどうなるかおおよそ検討はつくが、お前だけはどうなるのかオレにもわからん…竜鎖砲には二人も居れば充分なんだとよ」

 

「…竜鎖砲?…何だそれは」

 

「あ?何でオレがテメェに話さねぇとなんねぇんだよ。どうせテメェは殺されるんだ。黙って残りの人生を謳歌してろ」(オレも詳しく知らねぇしな)

 

ガチャン

 

牢の扉が閉まり、エドリートはそのまま去っていった。

 

「竜鎖砲…竜……ドラゴン…?……だめだ、さっぱりわかんねぇ」

 

アースリートが竜鎖砲について考えていると、一人の男がアースリートの牢にやって来た。

 

「うはっ!スッゲ!本当に瓜二つじゃん!!」

 

やって来たのは、王国軍の隊長の一人、ヒューズだった。

 

「?誰だテメェは」

 

「スッゲー、声もまったくおんなじだな!あははっ!!面白ぇー!!」

 

(よくわかんねぇ奴だな…それよりもちょうどいい、コイツに聞きたいことがある)

 

「オイ」

 

「あん?」

 

アースリートの呼び声に、ヒューズがニヤけ顔を止める。

 

「ナツとルーシィ、ウェンディにシャルル、そしてハッピーとラリカは無事なんだろうな」

 

「何だお前もそれかよ」

 

「お前も?」

 

「お前の仲間のピンク頭も同じ事を聞いてきたからな」

 

(ナツの事か…ってことは一応無事って解釈でいいんだな)

 

「他のみんなはどこだ」

 

「ウェンディって娘ならピンク頭と一緒の牢だぜ、けどルーシィって女は」

 

リートは、殺気を開放させる。

 

「ルーシィに何しやがったテメェら!!!」

 

「おおっ、ハハッ、スッゲー怖ぇ、うちのリートと同じだな。安心しろよルーシィって女も無事だぜ、今はな」

 

「今は?」

 

「あの女には用はねーからな、処刑されんじゃね?」

 

「…んだと?」

 

リートは、先程より更に殺気を強めた。

 

「あいつらにかすり傷一つでもつけてみろ…その瞬間、テメェらを生かしてかえさねぇからな」

 

「何言ってんのお前?今の状況分かってる?お前らの方がスッゲー危ねぇ状況なんだぜ?」

 

「関係ねぇ…」

 

「ま、何でもいいけどな、で…エクシード達なら任務を完遂したってことで、母国にお連れしたよ。今頃褒美でももらっていいもん食ってんじゃね?」

 

「…そうか」

 

(ならやることは決まったな…ここからの脱出、ナツ、ウェンディ、ルーシィを見つけて一緒に牢から抜けて国王に魔水晶の戻しかたを聞き出す!ラリカ達との合流はその後でもできる。ラリカ達の任務ってのもなんであろうと関係ねぇしな)

 

ヒューズは、アースリートが思ったほど騒がないからか、意外そうな顔をしていた。

 

「スッゲー落ち着いてるなお前、仲間達と捕まったあげく、一人は処刑されそーだってのに」

 

「どうやってここから出て、テメェらをぶちのめしてやろうか考えてたもんでな」

 

「ハハッ、おもしれーじゃん、せいぜい頑張れよ」

 

ヒューズはそう言い残すと、牢から去っていった。

 

「さて、どーするかな…」

 

一方、ハッピー達エクシードは、巨大なベッドの上で三匹揃って寝かされていた。

 

「ん…あれ…ここは?」

 

ハッピーが目を覚まし、シャルルとラリカの体をゆする。

 

「二人とも、起きて!」

 

「ん…んぅオスネコ」

 

「んっ…ここは?」

 

二人も目を覚まし、辺りを見渡した。

 

「私たち…どうなったの?」

 

「オイラ達、眠らされちゃって」

 

「リート…リートは無事ですの!?」

 

ラリカは、ボロボロになったリートを思い出して慌てふためく。

 

「落ち着いてラリカ!!」

 

ハッピーが、慌てるラリカを落ち着かせた。

 

「ふぅ…ふぅ…ありがとうございますわハッピー…少し落ち着きましたわ」

 

「ここ何処だろう?」

 

「ん…」

 

シャルルは暗い顔で、連れてこられる前の状況を思い出していた。

 

「シャルル?」

 

「私の情報が…罠だった…」

 

「違うよ!!オイラ達はたまたま見つかったんだ!!シャルルのせいじゃないよ!!!」

 

「そうですわよ!!じゃないとあんなに都合のいい状況に説明がつきませんもの」

 

 

「…誓ったのに、私はウェンディを守るって誓ったのに」

 

ガチャ、ギィ~

 

「「「!」」」

 

三人の居たベッドの目の前の扉が開いた。

 

「お前達がアースランドでの任務を完遂した者たちか?キラニャン」

 

部屋に入ってきたのは、一夜?とそっくりなネコであった。

 

「一夜!?」

 

「ウム、いい香り(パルファム)だ」

 

「え?ネコ?」

 

一夜そっくりなネコは、三人に近づく。

 

「何を驚く?同じエクシードではないか」

 

そして、その後ろから、また新たにもう一匹ネコが入ってきた。

 

「ニチヤさん、彼等は初めてエドラスに来たんですよ。きっとエクシードを見るのも初めてなんでしょう」

 

ずいぶんと首の長いクロネコが片腕を上下に振りながら一夜そっくりなネコ、ニチヤに話しかける。

 

「おぉーそうであったか」

 

ニチヤとクロネコは、ハッピー達に自己紹介をしだした。

 

「私は、エクスタリアの近衛師団長を務めるニチヤだ」

 

「ぼきゅはナディ、エクスタリアの国務大臣ですよ。任務お疲れ様」

 

「任務?」

 

ハッピーとラリカは、訳もわからず首をかしげる。

 

「早速であるが、女王様がお待ちである。ついてまいれ」

 

「女王様だって!?」

 

「女王!なんという良い響きですの」

 

「シャルル、ラリカ、行こう。ここはひとまず様子を見るんだ」

 

「了解ですわ」

 

「オイラが絶対守るからね!!」

 

「フフッ、ならしっかりと守ってくださいまし、騎士(ナイト)様」

 

そして、ハッピー達はニチヤ達の後ろをついて歩いていく。

 

「それでは、こちらへ」

 

「一体何がどーなって」

 

そして、城の外に連れ出されたハッピー達は、外の光景に驚愕する。

 

それは、どこを見てもネコ、ネコ、ネコばかりの街であったのだ。

 

そして、ネコ…いや、ハッピー達と同じエクシード達はその街で楽しそうに過ごしていたのだ。

 

あるところでは魚を売るエクシードと、それを買うエクシードが

 

「さぁ!さぁ!新鮮取れたての魚だよぉ!!」

 

「それとそれ、それからそっちのもおくれ」

 

「あいよー!あんたんところは子沢山だからなぁ、おまけにコイツも持っていきな」

 

「あらぁ、いつもすまないねぇ」

 

「まいどー!!」

 

またあるところでは騒ぎ立てて話しているエクシード達が、

 

「ほんとだって!!こないだ地上にネタ集めに行った時に見たんだって」

 

「見たって何をだ?」

 

「だから芋虫だよ!!こんなにデッケェ」

 

「うーそつけやい!!いっつもそんなデッカイ芋虫に会うはずねぇべよ」

 

そしてまたあるところでは、年老いたエクシードが子供達にエクシードについて教えていたり

 

「つまり、人間の王でさえ、エクシードによって管理されており…」

 

その街中を、ハッピー達はニチヤに連れられて歩いていく。

 

「猫の国だ…」

 

「私たちと同じ…ですわね…」

 

そして、ハッピー達に気づいたエクシード達は視線を向ける。

 

「お?あれが噂の」

 

「アースランドの任務を完遂した」

 

「スゲー!よっ!ヒーロー!」

 

「見ろよ、あの二匹スゲー美人」

 

ハッピー達も、その光景に戸惑うばかりであった。

 

「ネコばっかりだ…」

 

ハッピーのその言葉を、ナディが否定する。

 

「ぼきゅたちはネコじゃない、エクシードさ、人間の上に立ち、人間を導くエクシードだよ」

 

「エクシード…」

 

「そしてここは、エクシードの王国、エクスタリア」

 

そして、女王のいる城へと到着したハッピー達は、城の中を歩いていた。

 

その間も、ナディとニチヤは人間について語っている。

 

「人間は酷く愚かで劣等主だからね、僕たちがキチンと管理してあげないと」

 

「その上、酷い香り(パルファム)だ」

 

「パルファムとは、香りの事だ…ニャン」

 

「女王様はここで人間の管理をしているんだ」

 

「女王様は素敵な香り(パルファム)さ」

 

(正直…香りなんてどうでもいいですわ)

 

「勝手に増えると厄介だからねぇ、女王様がいらない人間を決めて殺しちゃうんだ」

 

「!…なんでそんなことを」

 

「失われつつある魔力を正常化するためだと、女王様はおっしゃった。女王様はこの世界の人間だけでなく、アースランドの人間も管理しておられる」

 

「!…」(アースランドの皆さんまで…)

 

「人間の死を決めてるの?」

 

「女王様には、その権限がある。なぜならあの方は神なのだからニャン!!」

 

その言葉を聞いたラリカは、少しばかり苛立ちを覚える。

 

(人の死を決められる?気に入りませんわね。そんなの…ふざけていますわ)

 

「私たちの任務って…何?」

 

今まで黙っていたシャルルが、ようやく口を開いた。

 

「私には、産まれた時から任務が刷り込まれていた。女王の…人間管理によって選ばれた…滅竜魔導士…ウェンディの抹殺」

 

「「!!?」」

 

「ど…どういう事ですの!!?」

 

「抹殺って!!?」

 

「黙ってて」

 

任務の内容を知らなかったハッピーとラリカは、あわてふためいた。

 

「ウェンディの抹殺ってどういう事だよ!!!」

 

「!!!…ちょっと待ってくださいまし…もしかしてその任務って……まさか…私達にも…?」

 

「!」

 

「アンタ達…知らなくて幸せだったわね」

 

震えるハッピーとラリカを見て、シャルルは今まで黙っていた任務を話した。

 

「ナツを…オイラが…」

 

「リートを…」

 

「「抹殺する任務に!!!?」」

 

「オイラが…ナツを」

 

「はっ…あぁぁぁ…」

 

任務の内容を知った二匹は、動揺を隠せずにいた。

 

「落ち着きなさいアンタ達!!私たちは、任務を遂行していないし、遂行するつもりもなかった!!!なのにどうして完遂したことになってるわけ!!?」

 

ナディとニチヤは呆けた顔で、シャルルの顔を見る。

 

「記憶障害か?」

 

「仕方ありませんよ、上書きによる副作用は未知数なのですから」

 

 

「答えなさい!!!」

 

「ぼきゅが説明するよ」

 

ナディが、真実をシャルル達に語った。

 

「女王様の人間管理に従い、6年前100人のエクシードをアースランドに送ったんだ。卵からかえると、滅竜魔導士を捜索し抹殺するように情報を持たせてね。しかし、状況が変わったんだ。人間の作り出したアニマが、別の可能性を導き出したからね。アースランドの人間を殺すのではなく、魔力として利用するというものなんだ。なかでも滅竜魔導士は別格の魔力になるみたいだよ。なので、急遽君たちの任務を変更したんだ」

 

「滅竜魔導士を、連行せよとね」

 

すべての説明を聞いたハッピー、ラリカ、シャルルの三人は絶望に打ちひしがられる。

 

「やはり、遠隔での命令上書きではうまく伝わらなかったようですねぇ」

 

「しかし、結果オーライ!お前達は滅竜魔導士を連れてきたのだからなニャン。魔力化、すなわちマジカライズは人間どもに任せてある。そういうのは人間どもの方が得意だからな」

 

「ち…違う……私は……自分の意思で…エドラスに」

 

「ううん、命令を実行しただけだよ」

 

「みんなを助けるために…坑道へ……」

 

「気づいてなかったのかい?ぼきゅ達が誘導したんだよ」

 

「私は…ウェンディが……大好きだから…守りたいって…」

 

「それは、一種の錯覚だね。命令が抹殺から連行に、すなわち殺してはいけないという」

 

「うそだぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「お前達の行動は全て、私たちの命令による「お黙りなさい!!!」!!?」

 

ニチヤの言葉を遮り、ハッピーとラリカは涙を流してニチヤとナディの二人を睨み付ける。

 

「オイラ達は操り人形じゃないぞぉ!!!!」

 

「ぐすっ…ううっ…」

 

「オイラたちは…」「私たちは…」

 

「「妖精の尻尾の魔導士だぁぁぁぁぁ!!!」」

 

「ハッピー…ラリカァ」

 




このときのハッピーはオレの中でもかなりかっこよかった印象があります。どんな姿でも体を張って誰かを守ろうとする男の姿はかっこよく見えます。
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