FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
グレイ達がナツとウェンディを救出した頃、ハッピーは外で暴れているらしいガジルの下へと急いで飛んでいた。
そして、ハッピーは暴れてるガジルを発見し、近くまで飛んでいく。
「ガジルーーー!!!」
「!ネコ!!無事だったか!!」
「オイラが魔水晶に変えられているみんなのところへ案内するよ」
ハッピーはガジルの背を掴み、一気に上空へと飛び上がる。
「おい、コラ…掴むんじゃねぇ!!」
「ねぇ、どーやって魔水晶を元に戻したの?」
ハッピーの質問に対して、ガジルはニヤリと笑う。
「ギヒッ、滅竜魔法で砕いてやったんだ」
「え!?それホントにあってるの?」
「ミストガンに言われた通りにやったんだ!!文句あんのかコラ!!!」
「ってか、ミストガンは来てないの?」
「知るか!!!」
そうこうしている内に、ハッピーは巨大魔水晶のところにまでたどり着いた。
「デ…デカ…」
「想像以上にデカいね」
遠目から見ていたので、今までハッキリしたサイズは分かっていなかったのだが、近くに来るとガジル達の身長の何十倍もあるサイズの魔水晶に、二人は驚愕する。
「ったく、世話のかかるギルドだぜ」
ぐぅぅぅ
ガジルの腹の音で、少しだけ気が抜ける。
「…帰ったら腹いっぱい鉄食わせろよ!!」
「頑張れガジル!!」
ガジルが、魔水晶に攻撃しようとしたその時、
ドゴォォン!!
「ぬぁぁ!!?」「わぁぁ!!」
空から大太刀で、ガジル達を攻撃する者がいた。
「誰だコラァ!!」
そこには、王国軍第一魔戦部隊隊長のパンサー・リリーが空に浮かんで二人を見下ろしていた。
「こいつは!!」
リリーの背中には翼が生えており、どう見ても筋肉質なエクシードの姿をしていた。
「王国軍第一魔戦部隊隊長…パンサー・リリー、この魔水晶は、今作戦において最重要拠点、やらせんぞ!!!」
リリーは大太刀を振りかざして、ガジルに襲いかかる。
「羽!?まさか、こいつエクシード!!?」
「下がってろ、ネコ」
ガジルは、腕を剣に変えて、空を飛んでいるリリーに向けて突き出す。
「鉄竜剣!!!」
しかし、ガジルの剣をリリーは軽々とかわし、大太刀を更に巨大化させて振り上げる。
「バスター!!マアーム!!!」
「ハァ!!!」
「!」
ズガガガガ!!!
リリーは、巨大化させた太刀をガジルのいた場所に向けて振り下ろし島の一部を切り落とした。
「なんだぁ…このバカデカい剣はぁ…」
太刀を振り下ろした風圧で吹き飛ばされるハッピー、そして、リリーの攻撃を、ガジルは横に飛んで回避していた。
「こいつ…」
「貴様に、このオレが倒せるか?」
その頃ナツ達は、国王を探して城内を走り回っていた。
「王様ってのはどこにいるんだ」
「そりゃ王様ってぐれーだから、偉そうな所に居るんだろうよ」
「偉そうな所ってどこだよ!!!」
「知らねぇよ、城なんて初めて入ったんだオメーもだろ!!!」
ナツとグレイの二人が、また喧嘩をはじめる。
「やれやれ…」
「こんな時まで何してますのかしら…」
「牢獄が高いところにあったり、中庭の形が複雑すぎたり…混線トリック型要塞のようで、どこか違う…城の構造概念まで、アースランドと違うんじゃ検討もつかないわ」
「?何言ってんだ?ルーシィ」
「要は広ぇ建築物だってことだろ?」
「そう」
「もしかしたら城内に遊園地とかあったりするかもしれませんわよ」
「だとしても、こんな調子じゃ驚きそうもないわ」
そして、ナツ達がその後も走り回ってたどり着いた先は…
「「!?」」
「「おぉぉぉぉぉ!!?」」
ナツとグレイは、前方を見上げて固まっている。
「何よぉ?」
「どーしましたの?」
後ろから後を追いかけてきたルーシィ達も、ナツ達と同じ方向に視線を向けた。
「え?」
「あら」
「えぇぇぇぇ!!!?」
視線の先には、先程話していた通り、遊園地があった。
「本当に遊園地ぃぃぃ!!?」
「ルーシィ、遊園地があっても驚かないんじゃありませんでしたの?」
「本当にあるなんて思ってなかったわよ!!!」
「オイ…ここの王様大丈夫か?…ウハッウハハハッ」
王様が大丈夫かどうかと訊いているナツの顔は、ものすごく嬉しそうだった。
「そのツラ見てると、スゲー気が合いそうだぞ」
「胸踊らせてますわね~」
コツコツコツコツ
ナツ達は園内へと入り、辺りを見渡しながらゆっくりと歩いていた。
♪~ ~
「「「「!?」」」」
ナツ達の近くにあったメリーゴーランドが、いきなり動きだし、全員がそちらに視線を向ける。
「ん~楽しいねぇ~はーっはっはー!!」
メリーゴーランドに一人の男が乗っており、そのままゆっくりと回っていた。
その男は、王国魔戦部隊の隊長の一人であるシュガー・ボーイだった。
シュガー・ボーイに視線を向けていたナツ達の後ろから、巨大な船の模型が迫ってくる。
ゴゴゴゴゴ
「「「「!?」」」」
慌てて模型を避けるナツ達は、船の上に、シュガーとは違う別の男が立っている事に気づく。
その男は、最後の魔戦部隊隊長、ヒューズであった。
「このスッゲー魔力がさぁ、この世界からもうすぐなくなっちゃうんだ。アンタらにその気持ち…分かる?」
「ん~オレ達は永遠の魔力を手に入れる。例え、どんな手を使ってもね」
「こっちは必死なんだよ」
ヒューズは、懐からタクトを取り出し構える。
「誰にも邪魔は、させねぇ!!」
その頃、エルザ達の勝負も先程以上に激しさを増していた。
ガキィン!!
「くぅぅぅ…」
「どーした?別の世界の隊長ならもっと頑張れよ」
ジフレクトの鎗を、スカーレットは必死で剣を使って防ぎ続けていた。
バッ!
「!」
「そらっ!」
ジフレクトは器用に鎗を使いこなし、スカーレットの剣を上に弾き胴体をがら空きにすると、そのままスカーレットの腹を蹴り飛ばす。
「カハァッ!!」
カチカチカチ
ジフレクトは、鎗についたダイヤルを回して構えをとる。
「熱弾蒼!!」
バッ!
ズドォン!!
ジフレクトがスカーレットに向けて熱の塊を撃ち込んだ。
「エルザ(スカーレット)!!」
「ハァァァッ!!」
ヒュン!!
スカーレットが圧されて思わず視線を変えたイクシーズに向けて、ナイトウォーカーが鎗をイクシーズの腹目掛けて突きだした。
しかし、イクシーズは突きだされた鎗を寸手の所で掴み大きく息を吸い込み、顔をナイトウォーカーに向ける。
「氷竜の咆哮!!!」
グォォォッ!!
ナイトウォーカーは、ブレスをぶつけられたまま後方へと飛ばされる。
「ぐっ!!」
「
ズパン!!
「はぁ!?」
ナイトウォーカーは、後方へ飛ばされながらも、鎗の形を変形させて、ブレスを切り裂いた。
「オレのブレスを、ぶったぎりやがった…」
「
「!!」
ナイトウォーカーは高速で動き、イクシーズに向かって行く。
「それはもう見切った!!!」
イクシーズは、片手を手刀の形に変えて氷を張る。
「氷竜の凍剣!!!」
ガキィン!!
「!!」
自分の後ろに回り込み、鎗で突き刺そうとしてくるナイトウォーカーに、イクシーズは氷の剣で防ぎきる。
「なるほど、さすがはアースランドのリートだ。実力はあるな、ますますお前が私の隊に欲しくなる」
「お断りだ。オレは妖精の尻尾のリート・イクシーズだ。それ以外の居場所はオレには必要ねぇ」
「フッ、強情な所もそっくりだとはな」
そして、ジフレクトも、先程蹴り飛ばしたスカーレットの居るであろう瓦礫に向けて鎗を構える。
「とどめだ!!伸蒼!!!」
ジフレクトの鎗は、瓦礫に向かってまっすぐと伸びて行き、瓦礫の中に突き刺さる。
「ッチ…」
瓦礫の煙が晴れると、そこにはスカーレットが剣でジフレクトの鎗をいなしていた。
「上手くかわしやがったか、さすがだな」
「お前は、私たちの知るリート程の実力は無いようだ」
「ア"?んだとコラ」
「私の知っているリートは、私なんかよりもずぅっと強い。この程度の私と張り合っているようでは、貴様はあそこにいるリートには絶対に勝てんと言ったんだ」
スカーレットが一通り言い終わると、ジフレクトの肩はフルフルと小刻みに震えていた。
「言いてぇことはそれだけか?」
「もういい…隊長と同じ顔だから手加減してやってたが、知ったことか…ここからは確実に仕留めてやる」
ジフレクトは鎗を元に戻すと、勢いよくスカーレットに向かって飛び出し、鎗を突き出す。
「コロスコロスコロスコロスコロス」
「ぐっ…」(怒りで理性を失ったのか)
「オラオラオラオラオラオラ!!!」
ジフレクトは、連続してスカーレットに突きを放つ。
キィンキンキンキィン!!
「ぐっ…くっ…」
スカーレットは必死でジフレクトの連続突きを防ぎ、一度距離をとる。
(パワーとスピードが上がったか…だが、その分攻撃が単調になっている…奴の弱点をつくならそこか)
スカーレットは、剣を構えてジフレクトを待ち受ける。
「死ねぇぇぇ!!!」
ジフレクトは、地面を強く蹴り、スカーレットに向けて飛び出した。
「…こっ…こだぁぁぁ!!!」
スカーレットは剣を振り、ジフレクトを切り裂いた…
ブォン!!!
「!!」
と、思われたのもつかの間、ジフレクトはギリギリでしゃがんでスカーレットの剣を避けていたのだ。
「こいつ!!」(まさか、キレたフリで単調になった攻撃をするフリをして誘い出したのか!!)
「へっ、死ね!!」
「させるかぁぁ!!!」
その光景を見ていたイクシーズが、突きを放つナイトウォーカーの攻撃をかわして、そのまま腕を掴みジフレクトに向けて背負い投げで投げ飛ばす。
「なに!?」
ドン!!
「!!隊長!!?」
ズザザザザー
ナイトウォーカーを受け止めたジフレクトは、そのままスカーレットとの距離をとらされる。
「すまんリート(ジフレクト)不覚をとった」
「いいえ、無事ならよかったです。隊長」
「エルザ(スカーレット)!!!合わせろ!!!」
イクシーズが、スカーレットの下に向かいながら声をかけると、スカーレットはイクシーズの言いたいことを察して巨人の鎧と鎗を換装し、構えをとる。
「行けるぞ!!リート(イクシーズ)!!!」
「「!!」」
「よしっ…氷竜の…」
イクシーズは大きく息を吸い込みナイトウォーカー達に狙いを定める。
「いっけぇぇぇ!!!」
「咆哮!!!」
スカーレットの投げた鎗と、イクシーズのブレスが合わさり、ナイトウォーカー達に向かって飛んでいく。
ズドォォォン!!!!
タッ
スカーレットの隣に並んだイクシーズは、エルザに拳を差し出す。
「うっし…やったな」
「あぁ」
スカーレットも拳を差し出して、二人は拳を軽く合わせた。
やったか!?…一応ここフラグ立てとこっと