FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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今回はバンクのパートナーとその経緯です。相方はまぁ、あの人ですよ


心配な二人

時は、マカロフの試験発表が終わった時に遡る。

 

「S級試験ねぇ、つっても何をするんだよ」

 

「あなた…さっきのマスターの話し聞いてましたの?」

 

バンクが食事の続きをしながら、首をかしげる。

 

「マスターの話しですと、今回は天狼島で試験を行い、現S級のエルザやリート達の妨害をうけつつ、自分の選んだパートナーと共に課題をクリアすればS級になれるんですのよ」

 

「ってことは、妖精女王やリートとかと戦えるのか!?」

 

バンクはリート達と戦えるかも知れないという話しに、目が輝いていた。

 

「やっぱりそこに食いつくんですのね」

 

「でも、パートナーってのはよく分からねぇな、一人じゃダメなのかよ」

 

「妖精の尻尾のS級試験では、仲間との絆も試されるのですわよ。一人で受ける事は出来ませんわ」

 

「ふーん、ま!いいか。それはそれで面白そうだ」

 

「ほーんと、マイペースですわよねぇあなたって」

 

そして夜、バンクは家に帰ろうと歩いていた時、後ろから誰かがついてきている気配を感じていた。

 

「…敵にしては殺気がねぇな…とはいえしっかりと魔力は感じる。誰だ」

 

「…」

 

バンクに呼ばれ、物陰から表れたのはマーラだった。

 

「ん?チビシスターズの片割れじゃねぇか、どうした?」

 

「アタシとウェンディってそんな呼ばれ方されてたの!?」

 

「あ、悪ぃこの呼び方してたのオレだけだわ」

 

「どうしよう…もはや殺意さえ覚えそうなんですけど」

 

マーラは肩の力を抜いて、項垂れる。

 

「アタシもウェンディもちゃんと名前があるんで、アタシの事はマーラって、ちゃんと呼んでくださいよ」

 

「分かったバーバ」

 

「アタシは床屋ですか!?母音しかあってないよ!!」

 

マーラはため息をついて本題に入る。

 

「実はお願いがあって来ました…バンクさん!!アタシをパートナーに選んでください!!!」

 

「ん?」

 

遡ること数時間前、ウェンディ、シャルル、マーラの三人は外を散歩していた。

 

「どうしたの?シャルル、朝からずっと大人しいね」

 

「ちょっとね」

 

「恋?」

 

「バカね。違うわよ」

 

「どうしてアタシへの第一声が罵倒なの…?」

 

「何か嫌な予感がするのよ。この試験とかいうやつ」

 

「嫌な予感?」

 

「アンタ達は絶対に参加しちゃダメだからね」

 

シャルルは、二人にS級試験を受けないように釘をさす。

 

「私なんかをパートナーにする人なんていないし、大丈夫だよ」

 

「アタシもウェンディと同意見かなぁ、ギルドにはアタシよりも強い人は山のようにいるんだからね」

 

 

「それはどうかな、天空の巫女」

 

三人が振り返ると、そこには今回のS級試験に参加するメストが立っていた。

 

「あ、えーっと…あなたは」

 

「メストさん…でしたっけ?」

 

「そう、オレはメスト…ミストガンの弟子だった」

 

「ミストガンの弟子!?」

 

「って事はジェラールさんの弟子ってことなの?」

 

「そっか、マーラは知らないんだね」

 

「え?…なにを?」

 

「話しが進まないからまた今度説明してあげるわよ」

 

三人が話していると、メストがいきなり上を向いて口を開けだした。

 

「君の事は、ミストガンからよく聞いている」

 

「あの…何してるんですか?」

 

「雪の味を知りたいのだ。気にしないでくれ」

 

「なんなの…コイツ」

 

「面白い人だね~」

 

メストは上を向いたまま、ウェンディに話しかけた。

 

「力を貸してくれないか」

 

「それが人にものを頼む態度なの!!?」

 

「そうだよ!ものを頼むときはまず土下座だよ!!」

 

「あの…そこまでされてもちょっと…」

 

「うっ…」

 

メストは、顔を戻して真剣な顔になり謝る。

 

「すまん、どうもオレは知りたいことがあると夢中になってしまう癖があるのだ」

 

「変わった癖だね…」

 

「ウェンディ、君の力があれば、オレはS級の世界を知る事ができる。頼む力を貸してくれ」

 

「あの、でも、私なんか」

 

「ダメに決まってるじゃない!」

 

「…知りたい、冬の川の中というものを」

 

メストは川に入り込み、浮かんでいた。

 

「…ホントに変わった人だね」

 

「こんな変態につき合っちゃ絶対にダメよ!!!」

 

「でも、悪い人じゃ無さそうよ」

 

「うん、アタシも悪い人には見えないなぁ」

 

「どこが!!?」

 

「私、色々と助けてもらったミストガンに、何一つ恩返しができなかったし」

 

「エドラスを救ったじゃない!!それで充分よ!!」

 

「でもそれは、結果的にそうなっただけで…私の気持ち的には」

 

「ダメったらダメ!!!」

 

「まぁまぁ、いいじゃんパートナーになるくらい」

 

必死に止めるシャルルを、マーラがなだめようとした。

 

「マーラ!!!」

 

「それに、ウェンディも結構強情なところがあるしね、言い出したら聞かないのもアタシ達が一番よく知ってるでしょ?」

 

「マーラ…ありがとう」

 

「でも!!」

 

「大丈~夫、アタシにいい考えがあるの!」

 

そして時は戻り、現在

 

「アタシをパートナーに選んでください!アタシもついていけばシャルルの不安も少しは軽減されるかもしれないの!」

 

マーラは、バンクに頭を下げて頼んでいた。

 

「それってよ。白猫の不安が一つ増えるだけじゃねぇか?」

 

「うっ!?た…確かに」

 

マーラは、ばつの悪そうな表情で肩を落とす。

 

「ってことは、むr「いいぜ」え!?」

 

「パートナーになってくれるってんならいいぜ。ちょうど相手もいなかったからな」

 

「ホントに!!?やったー!!!」

 

「んじゃ、よろしく頼むぜ、バーバ」

 

バンクは、手を出して握手を求める。

 

「うん、バンクさん」

 

そしてマーラは、魔力で作った花火をバンクの手の上に置いた。

 

「は?」

 

「サイレント花火」

 

「うぼぉ!?」

 

マーラの作った音のない花火が破裂し、バンクを吹き飛ばした。

 

「てめぇ何すんだよ!!」

 

「次名前間違えたらこれの三倍ね」

 

「鬼か!」

 

こうして、バンクのパートナーにマーラが選ばれた。

 

「因みに、ウェンディのことは何て呼んでるの?」

 

「チビシスターズの片割れ、もしくは回復娘」

 

「だから名前で呼んでよ!!!」




よくよく考えたらバンクが呼ぶ人って限られてたんですよねぇ、他の人は何て呼ばせよう…グレイとかルーシィとか…まぁその時考えます。
因みにウェンディとマーラの呼び方は即興で考えました。
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