FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
「グレイ!ロキ!やっぱり、一次試験を突破して来たんだね!」
「とりあえず、おめでとう」
リートが、ジュビア達との決着をつけた頃、洞窟の外では次々に試験を突破した者達が集まりつつあった。
現在集まっていたのは、ナツとハッピーのペア、ガジルとレビィのペア、カナとルーシィのペアだった。
そしてそこに、グレイとロキのペアも合流する。
ガジルとレビィは、静のルートを選び突破。
「私たち、静のルートでラッキーだったね」
「どこが!!誰も殴れなかったんだぞ!!」
カナとルーシィは、フリードとビックスローを倒し突破。
グレイとロキは、メストとウェンディを倒して突破。
ナツとハッピーは、ギルダーツの試験を突破し、それぞれ一息つけていた。
「一次試験を突破したのは、これだけか」
「?ナツは?」
ロキが、ふとナツの場所を聞くと、ハッピーが指を指して答えた。
「あっちにいるよ」
そこには、いつもなら騒がしいナツが、珍しく岩の上に座り込み黙っていたので、グレイ達はおかしなものを見るような目でナツを見る。
「何だ?アイツ」
「どうしたんだ?」
「それがねぇ」
「さて、これで全員揃ったかな?」
そこへ、マカロフとラリカが二人で現れる。
「マスター!ラリカ!」
「皆様お疲れ様でしたわ」
「では、これまでの結果を発表する」
マカロフは、一次試験を突破したペアを呼び始める。
「カナとルーシィは、フリードとビックスローを闘で破り、突破ぁ!!」
「なにぃぃ!!?」
「ナツとハッピーは、ギルダーツの難関をクリアし、突破!!」
「嘘だぁ!!!」
「オイラ何もしてないけどね」
「レビィとガジルは、運良く静のルートを通り、突破!!」
「へへーん」
「運が良いだと!!?」
「グレイとロキは、メストとウェンディを闘で破り、突破ぁ!!」
「ジュビアは落ちちまったのかぁ?」
「ぐもぉ!!」
ジュビアの名前が出たとたん、マカロフは変顔で反応する。
「なんだよぉ、じーさん!!」
「ジュビアとリサーナは、やつと当たってしまった…あの真面目過ぎる氷使いにぃ!!」
「あぁ~」
グレイは、マカロフが言った人のことを察する。
「あーぁ~」
「じゃああとは、バンクとマーラのペアと、エルフマンとエバーグリーンね」
「でも、消去法で行くと…残るルートは」
残ったルートは、エルザがいるか、ミラジェーンがいるかのルートしかないわけで…
「エルザか…」
「ミラジェーン…」
「可哀想に」
「ふむ、ラリカ、念のため二組の様子を見てきてくれい、二人とも試験が終わったとの連絡がまだ入っとらんからのぉ」
「わかりましたわ」
「ちょっとまてぇ!!!」
ラリカが飛んで確認に行こうとした時、森の奥からエルフマンの声が聞こえた。
「ぜぇ、ぜぇ」
そして、声が聞こえた方に視線を向けると、そこからボロボロの二人が出てきた。
「オレらも姉ちゃん倒してきたぞ!!」
「一次試験突破よ!!」
「なんと!?」
「どーやってあのミラを!!?」
倒し方を聞いた瞬間、エルフマンとエバーグリーンの顔色がすこぶる悪くなった。
「それは言えん、漢として」
「一瞬の隙を付いたとだけ言っておくわ」
(何をしたのかしら?)
「さて、残るはバンクとマーラか…ラリカ、残念じゃがここでタイムアウトじゃ、二人に伝えてきとくれぇい」
「わかりましたわ」
ラリカが飛んで洞窟内に確認しに行くと、高らかな笑い声と、うんざりしたような声が聞こえてきた。
「ハッハー!!さいっこうだぜ妖精女王!!!」
「お前も中々だぞ、さすがリートと互角に渡り合ってきただけのことはある!」
「もーいや!限界!アタシもう魔力ゼロです!!!」
「…なんとなく状況を察しましたわ…」
ラリカが飛んで奥に行くと、暴れまわるバンクとそれに応戦するエルザ、そして後ろで座り込むマーラの三人が見えてきた。
「お三方~いつまでやってますのぉ?」
「ラリカちゃん!!!」
「ん?ラリカか」
「なんだよぉせっかく楽しんでたのに」
ラリカが三人の元に行くと、マーラが涙目でラリカの肩を揺さぶる。
「ラリカちゃん訊いてよ!!!あの人戦いに夢中で全然決着をつけようとしないの!!!もうアタシ限界だって言ってるのに!!!」
「そ~れ~を~い~う~た~め~に~」
ラリカは、揺さぶられて上手く喋れないため、マーラから一度離れた。
「ここまできたんですのよ。マスターが時間切れと仰ってますわよ」
「そうか、わかった」
エルザは、元の鎧姿に戻ると踵を返して歩き出す。
「ちぇっ、もう終わりかよ」
「もう十分やったじゃないですか!!!」
マーラは、涙目でバンクを睨み付けた。
「お、おう…そだな」
「尻に敷かれてますわね」
「敷いてない!敷きたくない!敷かせないで!」
とりあえず、一次試験終了