FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
主の気分が変わらない限りは!
「と言うわけで、バンクとマーラは退場しましたわ」
「うむ」
バンク達の確認に行っていたラリカからの報告を受け、マカロフは一次試験の結果を改めて報告した。
「これで、一次試験突破チームは、ナツとハッピー、グレイとロキ、レビィとガジル、カナとルーシィ、エルフマンとエバーグリーン、この5組となった。そしてこれより二次試験を開始する」
「ナツゥいつまで落ち込んでるの?」
一次試験でギルダーツの試験により気を落としていたと思っていたナツを心配したハッピーがナツの下にやってくる。
「いや、ちょっと考え事」
「ナツがぁ!!何かをぉ!!考えるぅ!!!?」
「どんだけ見くびられてんのよ」
「…わかったよギルダーツ」
ナツは立ち上がると、合格者達を次々に指差していく。
「グレイ!カナ!レビィ!エルフマン!誰がS級魔導士になるか勝負だ!!」
ナツの言葉に、他のメンバーにも気合いが入る。
「お前にだけは負けねぇよ」
「フッ」
「私だって」
「その勝負、漢として受けてたぁつ!!」
そしてついに、二次試験の内容がマカロフの口から発表される。
「では、S級魔導士昇格試験、二次試験の内容を発表する。
二次試験は、この島の何処かにある初代ギルドマスター、メイビスの墓を探すこと」
「初代ギルドマスター…」
「メイビスの墓」
「なーんでぇ、簡単じゃねぇか」
「あい」
「制限時間は六時間、いいか?六時間じゃぞ、ワシはメイビスの墓で待っておる。ラリカよ、空からの偵察は任せたぞ」
「了解ですわ」
マカロフとラリカが動いたあと、いの一番に動き出したのは、ナツとハッピーだ。
「よっしゃー!行くぞハッピー!」
「あいさー!」
そして他のメンバー達もどんどんと墓を探して動き出していった。
そして、現在、天狼島簡易ベースではというと、
「何ぃ!?エルフマンとエバーグリーンが結婚!!?」
「あいつらが…?」
現S級魔導士のリート、エルザ、ミラと共に、試験に落ちたバンク、マーラ、リサーナ、ジュビアと集まった雑談をしていた。
調理中のエルザがミラが倒された経緯について本人から訊くと、鍋を混ぜていた手を止めて面食らう。
「で、動揺した私に一撃くらわせてくれたの」
「そりゃ動揺するわ」
「私の気持ち分かってくれるのねリート!!嬉しい!!!」
ガバッ!
ミラはリートに勢い良く抱きついた。
「ヒュー」
「な…なんか見てるこっちが恥ずかしいよ」
「ちょっと待て!!式はいつだ!!というか、奴らいつの間にそんな関係に!!?」
「多分違うと思うぞエルザ」
「なに!?」
「うん、多分、私を動揺させるための作戦。私もまだまだだなぁ」
「で?いつまで抱きつかれてんの?オレは」
「いつまでもずっと♪」
「身動きとれんわ」
「ホントに作戦なのか?」
「流石にあの二人でそれはないと思うな、だって、あの二人が結婚して子供ができたら…」
ミラはエルフマンとエバーグリーンの子供を想像するが、明らかに顔つきは今のエルフマンに、長くて色の薄い金髪姿の赤ん坊を想像していた。
「うぐっ…しくしく」
ミラはよほど嫌なのか、リートの腕にしがみついて泣き出した。
「泣くなミラ、考えようによってはかわいいぞ」
「…どんな想像したのお前ら…」
「リートいいの!!?私とあなたの甥っ子がそんな顔でも!!!」
「気が早くね…?エルフマンの事も、オレ達の事も」
ミラの必死な形相に、リートは呆れ返る。
「エルフ兄ちゃんとエバーグリーンかぁ、ちょっとお似合いかも」
「こ…ここ…子供…」
リサーナは意外と二人の関係を安易に受け入れそうな発言をし、ジュビアは子供と聞いて顔を真っ赤にしていた。
「興味ねぇ~」
「そりゃ、バンクさんは興味ないでしょうね」
「そういえばフリード達は?」
「ギルダーツと一緒にギルドに戻ったと」
「せっかちだね~、最後まで見届ければいいのに」
「ウェンディもどこ行ったんですか?アタシがここにきた理由の9割がウェンディの安否なんですけど…探しにいっても良いですか?」
「残りの1割は?」
「パートナー組ませてもらったので、ついでにバンクさんをS級にするお手伝い…の予定だったんですけど…その必要もなくなりましたし、今は頭の10割がウェンディです」
「オレのS級ついでだったのかよ!!!」
「初めからウェンディが心配だからって言ってたじゃないですか」
「でも、たしかに遅いわねぇ」
「集合場所、忘れちゃったのかなぁ」
「メストかぁ、彼とはエドラスで会ってないからよく知らないのよねぇ、私の居ない2年の間に入ったんでしょ?」
リサーナがそう訊くと、リート達は首をかしげた。
「そうだっけ?」
「いや…もっと前から?…でも違うような…」
「昔からいたような…」
「存在感ないのね」
「皆さん、メストさんが可哀想ですよ?」
「ジュビア、捜してきます。マーラちゃんも行くなら二手に別れた方が…」
「いや、私もついていく、三人で行こう。お前達はここに居てくれ」
「わかりました。早く行きましょう。エルザさん、ジュビアさん、ウェンディが心配ですし」
「悪いけど、じっとしてるのはしょうに合わねぇからパスだ。適当に散歩してくるぁ」
バンクは席から立ち上がると、そのまま島の方へ歩いていく。
「おい、試験の邪魔はするなよ?」
「大丈~夫、大丈~夫」
バンクはリートの言葉を適当に聞いて、そのまま森の中へ入っていく。
「もー!自分勝手なんだからバンクさん!」
「まぁ、マイペースなのは今に始まったことじゃない、私たちはウェンディを探しに行こう」
「はい」
ここが戦いへの分岐点