FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
「ふぅぅぅ…」
「フゥー!フゥー!」
ナツは雷炎竜の力をリートは滅神竜の力を使い、ハデスと対峙する。
「ナツは雷を食べちゃうし…リートは神様を倒す力を得ちゃうし…」
「炎と雷の融合に、神とドラゴンの融合だと!!」
「雷炎竜に、滅神竜…」
「ウォォォォォォォォ!!!!!」
ナツは叫びを上げ、一瞬でハデスの目の前に移動する。
そして、ハデスさえも反応できない速度で顔面へと強烈なパンチを叩き込んだ。
「ぐぼぁぁぁ!!!」
そして殴り飛ばされ壁に叩きつけられたハデスに、今度はナツは頭上から炎を纏った蹴りを入れ、ハデスが炎ごと振り払うと炎の後に雷の攻撃がハデスを襲った。
「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!」
雷が収まると、今度はハデスの足元の床が凍っており、リートが技を仕掛ける。
「氷神竜の、断罪刃」
凍った床から無数の氷柱が作り出され、剣山のような形になると、中心に居たハデスを左右から一気に挟み込む。
「かはぁっ…」
「炎の打撃の後に、雷の追加攻撃と、青と黒の冷気で作り上げた巨大な氷の攻撃!!?」
「凄い!2人とも!」
バリン!
氷を意図的にリートが壊し、ナツとリートが同時にハデスに飛びかかる。
「オレ達のギルドを壊しやがって!!!」
「テメェだけは…この手で倒す!!!!」
2人はそれぞれハデスを殴り、息を着く暇も与えずにラッシュを叩き込む。
「お前はぁぁ!!!」
そして、リートが最後に殴り飛ばし、ナツが飛び上がる。
ナツは右手に炎を、左手に雷を纏わせ、火竜の煌炎と同様の攻撃をハデスに撃ち込んだ。
「消えろぉぉぉ!!!」
それに続くように、リートも右手に青い冷気、左手に黒い冷気を纏ってハデスに向けて打ち出す。
炎と雷の球、青と黒の冷気が混じり合い、巨大な爆発がハデスに相当の深手を負わせる。
だが、当然ハデスもそのような攻撃だけでは終わらない。
「ふぬぁぁぁ!!!」
爆煙の中からハデスが飛び上がり、鎖でナツの腕を捉える。
「フハハァ!!!両腕を塞いだぞぉ!!!」
バキィン!!!
だが、ナツを縛る鎖はリートが一瞬で凍らせて破壊する。
「んなぁっ!!?」
「「スウゥゥゥゥ」」
2人は同時に息を大きく吸い込み、ハデスに狙いを定めた。
「雷炎竜の」
「氷神竜の」
「「咆哮ォォォォォォ!!!!!」」
2人のブレスは確実にハデスを捉え、更に大きなダメージを負わせた。
ブレスは船を突き抜け、地平線の彼方へと向かって飛んで行く。
パラパラ…
船の半分は今のブレスで消し飛び、ハデスは床に倒れ、ナツの雷炎竜はすでに解け、リートもモード変化を解いた。
「はぁ…はぁ…っはぁ…」
「かっ…た…」
「やった……ぞぉっ…」
ナツが後ろに倒れ込みそうになるのを、隣に居たリートが支えナツの腕を自身の肩に回して担ぐ。
「へへっ、よくやったなナツ」
「へへへっ…もう完全に、魔力がねぇや」
(自分でも消耗しきれない強さの力を使った反動だな。そりゃ限界も来るか)
「けど…」
リートは口元を緩めて優しい表情でナツを見る。
「ほんとに、強くなったな…お前」
「これで終わったな!!」
「はいっ!!」
これで全て終わった。この場に居た全員がそう思っていた。
だが
「大した若造共だ」
「「「「「「!?」」」」」」
ハデスはまだ倒されていなかった。ゆっくりと起き上がり、ナツ達を見やる。
「マカロフめ、全く恐ろしいガキ共を育てたものだ」
「そんな…」
「私がここまでやられたのは何十年ぶりかのぅ」
あれほどの攻撃を受けても立ち上がるハデスに、全員が絶望していた。
「ヒッ!」
「嘘だろ!!?」
「このまま片付けてやることは容易い事だが、楽しませて貰った礼をせねばな」
「あの攻撃が効かなかっただと!?」
「冗談じゃねぇぞ…こっちはもう満身創痍なんだよ」
ハデスは、自身の眼帯を外し閉じていた片目を開ける。
「悪魔の眼、開眼」
「ウヌらには特別に見せてしんぜよう。魔導の深淵、ここからはウヌらの想像を遥かに超える領域」
ハデスが開眼したことにより、先程より黒く闇の深い魔力がハデスの周りに浮かび上がる。
「バカな!!」
「こんなの…ありえない」
「こんな魔力は感じたことがない!!」
「まだ増殖していく!!」
「終わりだ。妖精の尻尾」
「ぐっ…」
ナツは立ち上がろうとするが、もはや立ち上がる力も残っていなかった。
「ナツ!!」
「くそっ…動く力…さえ、残ってねぇ」
疲労困憊のナツを見て、リートは大きく息を吐くと、ゆっくりと立ち上がる。
「ルーシィ、ナツを頼むわ」
「!?何をする気なのリート!!」
リートはその場から歩き出し、みんなの前に出ると、強化されたハデスを睨みつける。
「リート!!?」
「何をする気だ!!」
「まさか…その身体で1人で戦うつもりじゃ」
ウェンディの言葉に、リートが振り返ると、リートはただ口元を緩めてニコリと笑う。
「よせっ!お前だってもうボロボロなんだぞ!!!」
「これ以上やったら死んじまうぞ!!!」
「死んだらそん時はそん時だな」
「ほう、ウヌが1人で私と戦うと言うのか?」
「あぁ、ここからは全てオレが背負う」
リートは、残った魔力を振り絞り力を込める。
(例えオレが負けても、こいつらなら何とかしてくれる。そう信じてるからこそ、オレは1人でも戦えるんだ)
リートは拳を固く握ると、後ろを振り返って笑顔で話しかける。
「悪いけど、もし死んじまったらよ、誰かミラにすまないって伝えておいてくれるか?」
「バカなこと言ってんじゃねぇよ!!!だったらオレも!!」
「来んな!!!」
「!」
グレイが前に出ようとするのを、リートが一喝し、グレイの足を止める。
「大丈夫だからよ。信じて見ててくれよ」
「リート…」
「信じよう」
リートの言葉を聞いて、エルザがそう言ってくれた。
「だが、死んだら許さんぞ」
「あぁ」
リートは前を向き、ハデスに視線を向け直した。
「魔の道を行く者は深き闇の底へと沈む事、その先に見つけたるや深淵に輝く一なる魔法!!!あと少し、あと少しで一なる魔法にたどり着く、だがそのあと少しが深い。
その深さを埋めるこそ、大魔法世界!!ゼレフのいる世界!!!」
「今宵、ゼレフの覚醒と共に世界は変わる。そして、私はいよいよ手に入れるのだ!!一なる魔法を!!!」
「テメェの理屈はもう関係ねぇ…ここからはオレとお前の一騎打ちだ。テメェは言ったよな?悪魔の眼って」
「モード滅悪竜」
リートは魔力を放ち、冷気を纏うと、身体に黒い紋様が浮かび上がる。
「だったらオレとの相性は最悪だよ」
「ぬ?」
「オレは…
次回、オリジナル戦闘