FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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更新遅くなりました
全ての作品の開行作業をしており書く暇がなくてw
しかしその作業も終わったのでまた新作をどんどんと出していく予定です


星霊王編
ルーシィの決意


ファントムとの戦いが終わって一週間

 

リート達はギルドを新しく建て直そうと動き回っていた

 

「重てぇ~」

 

ナツは大量の木材を一気に運ぼうと背負っていた

 

「そりゃ重てぇだろ、そんだけ持ってりゃ」

 

「一度にそんなに持つからだよ バカじゃねーの」

 

リートとグレイはナツを見て呆れていた

 

「ははっ!!おめぇらは軟弱だからそれが限界なんだろぉーなァ」

 

「ア?俺がその気になればテメェの倍はいけるっての!!!」

 

グレイはそう言うとナツ以上の大量の木材を抱える

 

「お...おう...どうよ」

 

「張り合ってどうすんだよ...んで?お前それ持ったはいいけど運べんのか?」

 

「たりめぇ...って...ぐほぉ!!!」

 

グレイは持っていた木材を抱えきれずに潰れる

 

「バカでぇ」

 

「なっさけねぇーなっ!!!

 

見たかハッピー今のw」

 

「あい」

 

「...」

 

ナツ達が話をしていると土木作業着に換装したエルザとラリカがやってくる

 

「おい、お前達 遊んでる暇があったらさっさと運ばんか」

 

「そうですわよ、一刻も早くギルドを修復致しませんと」

 

「気合い入ってるなァお前ら

 

エルザだけじゃなくてラリカまで作業着に着変えてんじゃねぇか」

 

「何事もまずは形からですわ」

 

 

 

「マスターも気合い入ってるわよ♪」

 

ミラも飲み物を持ってリート達の所にやってくる

 

「おっ、ミラ」

 

「リート、お疲れ様♪はいお茶」

 

「サンキュ」

 

「あの二人、急にいつも以上に仲良くなったな」

 

「どぅえきてるぅ」

 

ナツとハッピーはリートとミラを見てコソコソと話していた

 

「あら?お二人とも知らないんですの?あの二人、数日程前に正式にお付き合いを始めましたわよ」

 

ラリカの言葉にナツ達だけでなくエルザや周りにいた者達も驚く

 

「なにぃーーー!!!?」

 

「ラリカ!!本当かそれは!!!」

 

「え?...ええ...というかどうして皆ご存知ないんですの?」

 

「だからエルフマンのテンションが低かったのか...」

 

いつの間にかグレイも復活しており肩を落とすエルフマンを見ていた

 

 

「リート!!ミラさん!!付き合ってるって本当!!?」

 

「ねぇねぇ!!告白ってどっちからしたの?やっぱりリートから?」

 

「なんだ?なんだ?いきなりどうした?お前ら」

 

「あらあらw」

 

リートとミラは女性陣から囲まれ告白の経緯を聞かれ

 

リートだけは更に男性陣から殺気を向けられる

 

「なんだ?何かすげぇ殺気を感じる...」

 

リートは冷や汗をかいているとミラは持っていたハンカチでリートの額の汗を拭く

 

「大丈夫?リート」

 

 

「「「キャーーーー!!!!」」」

 

「「「っち!!!!」」」

 

「カオスですわ...」

 

リート達は話をするついでに休憩をとる

 

「んあー、腹へったァ」

 

「そろそろ飯にするか」

 

グレイ達の前を水が通りすぎたと思ったらグレイの手元に弁当箱が置かれていた

 

「弁当?」

 

グレイが蓋を開けるとグレイの顔を作ったキャラ弁が顔を出す

 

「おー、旨そうじゃねぇか」

 

「...なぁ、何か汁みたいなのが垂れてるように見えるのはオレだけか?」

 

「奇遇だなリート...オレにもそう見える」

 

「こんな得体の知れねぇもん食えねぇよ」

 

近くに隠れて見ていたジュビアは泣いて残念がる

 

(早起きして作ったのに...)

 

弁当を見て感想を言っているリート達の元へエルザがやってくる

 

「お前達!!誰が休憩していいと言った!!!」

 

「? なんだそれは?キャラ弁か?」

 

エルザはグレイの持っていた弁当にフォークを刺して食べる

 

「遠慮なしか...」

 

「旨いなこれ」

 

「ホントか!!オレにもくれ!!」

 

エルザとナツは弁当を食べ尽くした

 

(ジュビア悲しい!!)

 

 

「にしても、ギルドの修復なのに...なんか前よりでかくね?」

 

「マスターがね、ついでに改装しちゃおうって...これが完成図よ」

 

ミラは一枚の紙をリート達に見せる

 

(分からん...)

 

「誰だよこんな下手な絵を描いたやつw」

 

グレイが絵を見て笑っていると

 

「しくしく...」

 

ミラが泣き出す

 

「あ、ミラちゃんだったんだ...」

 

「「「また泣かせた」」」

 

「グレイ、お前...またか...」

 

「グレイ...最近レディに対しての対応がなっていませんわね、私のお気に入り拷問器具で指導して差し上げますわよ?」

 

 

「拷問器具でどうやって指導すんだよ...」

 

 

「ごめんミラちゃん!!俺が悪かったって!!」

 

 

「ったく...」

 

リート達の元にルーシィの鍵を持ったロキがやってくる

 

「ナツ、リート、グレイ」

 

 

「「ロキ!!」」

 

 

「どうした?フラフラだぞお前」

 

 

「これルーシィに渡しといてくれるかな?」

 

 

「鍵?」

 

 

「ルーシィのだ」

 

 

ロキの顔色はかなり悪くなっていた

 

「お前...その顔!!!しばらく見ねぇと思ったらずっとコレ探してたのか!!?」

 

「いや...ははは...つらいねフェミニストは」

 

 

「一言くらい言えよ、手伝ってやるのに」

 

 

「そ...それより...ルーシィはどうしてるかな?」

 

 

「多分家だ」

 

 

「そっか」

 

 

ナツはルーシィの家に向かって歩きだす

 

「たまには遊びに行くかぁ!!!」

 

「あい!!!」

 

「だな...ちょっと心配だしな」

 

「まぁ、様子ぐらい見に行くか」

 

グレイとリートとハッピーもナツについていこうとする

 

「ロキ、お前ルーシィん家初めてだろ?」

 

「いや、僕は行かないよ

 

知ってるだろ?星霊魔導士には嫌な思い出が」

 

ナツの誘いをロキは断った

 

「そっかルーシィはルーシィなのにな」

 

「無理強いすることもねぇだろ、俺達で行くぞ」

 

ルーシィの家に行こうとしていたナツ達をエルザとラリカが追いかける

 

「貴様等!!!どこに行くつもりだぁ!!!働けぇ!!!」

 

「リートもですわよ!!!働きなさいな!!!」

 

「やべぇ」

 

「逃げるぞw」

 

 

・・・

 

『ルーシィの家』

 

「ルーシィ元気かぁ!!!!」

 

「元気かぁ」

 

ナツ達は勢いよく部屋のドアを開ける

 

「そろそろこいつにノックぐらい教えといた方がいいのかもしれねぇ」

 

「私は手遅れだと思いますわよ」

 

リート達がルーシィの部屋に入るがそこにルーシィの姿はない

 

「いねぇな」

 

「風呂か!!?お約束の展開が待ってそうで申し訳ないが」

 

グレイは勢いよく風呂場を覗くと既にナツが風呂場に入って確認していた

 

「いねぇ」

 

「風呂のチェックはぇぇよ!!!」

 

「出掛けてるようだな」

 

「ルーシィどこ~」

 

バサバサ

 

「うわっ!!」

 

「何をしてますのハッピー」

 

ハッピーが開けた物入れから大量の紙が落ちてくる

 

「何だこれぁ」

 

「手紙か?」

 

「〈ママ...あたしついに憧れのフェアリーテイルに入る事ができたの〉」

 

「人の手紙を勝手に読むものじゃありませんわよナツ」

 

ルーシィが書いた手紙は全て母親宛の手紙だった

 

「これ、全部母親宛の手紙だ」

 

「何で送ってねぇんだ?」

 

「家出中だからに決まってんだろ」

 

そしてエルザは一人ルーシィの部屋にある机の上を見ていた

 

「どうした?エルザ」

 

「ルーシィの書き置きだ〈家に帰る〉だそうだ」

 

「「「「なにぃぃぃ!!!!」」」」

 

 

・・・

 

 

『ハートフィリア邸』

 

ルーシィは電車を降りて徒歩でハートフィリア邸に帰って来た

 

ルーシィを見たメイドは驚き表情を変える

 

 

 

 

 

 

 

「お...おおおお嬢様ーーーっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

「なんじゃと!!?」

 

「お嬢様だ」

 

「お嬢様がお帰りになられたぞー!!!」

 

豪邸の庭から沢山の人がルーシィの帰宅を聞いて飛び出してきた

 

「ただいま皆」 (みんな...変わらないな)

 

 

「お嬢様 旦那様が本宅の書斎に来るようにと」

 

 

(家出した娘が帰って来たのに「部屋で待ってるから来なさい」か...あの人も変わらないな)

 

ルーシィはそのまま書斎に向かおうとするがメイドがそれを止める

 

「お嬢様、旦那様にお会いするのにそんな御古物じゃいけませんよ」

 

「そんな、いいのに...」

 

ルーシィはメイドに連れていかれドレス姿に着替え書斎のドアを開ける

 

「失礼します お父様」

 

「よく帰って来たな ルーシィ」

 

書斎の中ではルーシィの父親ジュード・ハートフィリアが立っていた

 

「何も告げずに家を出て申し訳ありませんでした それについては深く反省しております」

 

ルーシィは頭を下げる

 

「賢明な判断だ あのままお前があのギルドにいたのなら私はあのギルドを金と権威の力をもって潰さねばならないところだった」

 

「...」

 

「やっと大人になったなルーシィ身勝手な行動が周りにどれだけの迷惑をかけるのかいい教訓になっただろう」

 

ジュードは何も言わないルーシィに一方的に話しかける

 

「お前と彼らでは住む世界が違うのだ。お前も今回のことでよくわかっただろう。...今回お前を呼び戻したのは縁談が決まったからだ。ジュレネール家御曹司サワルー公爵だ。前からお前に興味があると言っていただろう」

 

 

 

「言ってましたね」

 

 

 

ルーシィはそう返す

 

「ジュレネール家との婚姻によりハートフィリア鉄道は南方進出の地盤を築ける。これは我々の未来にとって意味のある結婚となるのだ。

 

そしてお前には男子を産んでもらわねばならん。ハートフィリアの後継をな」

 

ジュードはルーシィを物のように扱う目でそう言い放った

 

「話は以上だ。部屋に戻りなさい」

 

 

 

 

「お父様……勘違いしないでください」

 

 

 

「!!!」

 

 

ジュードはルーシィからの言葉に驚きを隠せずにいた

 

 

「私が戻ってきたのは自分の決意をお伝えする為です。確かに何も告げず家を出たのは間違ってました。それは逃げ出したのと変わらないのですから...

 

だから今回はきちんと自分の気持ちを伝えて、家を出ます!」

 

 

 

「ルーシィ…?」

 

 

 

「あたしはあたしの道を進む!!! 結婚なんて勝手に決めないで!!!そして妖精の尻尾には二度と手を出さないで!!!」

 

そう宣言すると、ルーシィは着ていたドレスを引き裂いた。

 

 

 

「今度!妖精の尻尾に手を出したら、あたしが...

 

ギルド全員があなたを敵とみなすから!!!!」

 

 

 

「あんな事しなければもう少しきちんと話し合えたかもしれない...

でも、もう遅い。あなたはあたしの仲間を傷つけすぎた。あたしに必要なものは、お金でも綺麗な洋服でもない...あたしという人格を認めてくれる場所!」

 

 

ルーシィは力強い目でジュードを見る。

 

 

「妖精の尻尾はもう一つの家族...ここよりずっとあたたかい家族なの...わずかの間だけどママと過ごしたこの家を離れる事はとても辛いし、スペットさんやみんなと別れるのもとてもつらいけど...」

 

ルーシィへ優しい目で次の言葉を口にした。

 

 

「でも...もしもママがまだ生きていたら...あなたの好きな事をやりなさいって言ってくれると思うの...」

 

 

ジュードはその姿に亡き妻、ルーシィの母親、レイラの面影を見る

 

 

「ル、ルーシィ...」

 

 

 

「さよなら パパ」

 

ルーシィはそう言って書斎を出ていった

 

 

・・・

 

 

『ルーシィの母レイラの墓前』

 

ルーシィは一人お墓の前でいると後ろから声がする

 

 

 

 

「「「「「ルーシィ!!!!」」」」」

 

 

 

リート達が追いかけてようやくルーシィに追い付いた

 

「えーーーーーーっ!!!?」

 

慌てふためくリート達にルーシィはコレまでのことを全て説明した

 

「母親の墓参りぃ!!?」

 

「そ♪」

 

「え?ルーシィのお母さんって...」

 

「ハッピー、ここは黙っておくものですわよ」

 

 

「みんな心配かけてごめんね」

 

「気にするな早合点した私たちにも非がある」

 

「ハッピーなんかずっと泣いてたぞ」

 

「な...泣いてないよ!!!」

 

「ラリカもな♪」

 

「リート、私帰ったら昨日届いた新作の拷問器具を試してみたかったんですの...付き合ってくれますわよね?」

 

ラリカの笑顔の後ろには般若が見える

 

リートの顔色が青くなった

 

「それにしてもデケェ街だな」

 

「あ、ううんここは庭だよ

 

あの山の向こうまでがアタシん家」

 

ルーシィ以外の全員の目が点になる

 

「あれ?どーしたの皆」

 

 

 

「お嬢様キター」

 

「さりげ自慢キター」

 

 

ラリカはルーシィの手を固く握る

 

 

「ルーシィ、私ルーシィの事が更に好きになりましたわ...これからも仲良くしましょう」

 

ハッピーは敬礼してエルザとリートの方を向く

 

「エルザ隊長!!!リート副隊長!!!ナツとグレイとラリカまでもがやられました!!!一言お願いします!!!」

 

 

 

「空が...青いな...」

 

 

「今は夕暮れですよ...隊長殿...」

 

 

 

 

「隊長と副隊長も故障したぞー!!!」

 




今回はここまでです、更新が遅れて申し訳ない、しかしなんとか時間を見つけて更新するつもりです

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