FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」   作:タイキック新

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長かった楽園の塔編もついに終わります。

次回からバトル・オブ・フェアリーテイル編に入るわけですが、以前に話した通り、リート達の力関係を、ハッキリさせるため、前半はかなり内容を変えるつもりです。

ぶっちゃけリートメインの話しになります。


別れ

アカネビーチの砂浜にて、エルザは、ショウ達と話し合っていた。

 

「あ…あのよ……すまなかったゼ、エルザ」

 

「ごめんなさい、エルちゃん」

 

 

「私の方こそ、8年も何もできなかった、本当にすまない」

 

 

エルザは、ショウ、ミリアーナ、ウォーリー、エレナの4人に謝罪するが、ショウは、エルザをフォローした。

 

「姉さんはジェラールに脅されてたんだ。オレたちを守るために、近づけなかったんじゃないか」

 

 

「今となっては、そんな言い訳もむなしいな…もっと早くに何とかしていればシモンは…」

 

 

「シモンは真の男だゼ!!だって…だってよう…エルザを守りたかったんだ。あいつはずっと…」

 

「ウォーリー!!!」

 

 

「あいつの気持ちはよくわかるし…残された者の気持ちも今はよくわかる。だけど私達は進まねばならない。シモンの残してくれた未来を」

 

エルザの言葉に、エレナ以外の3人は賛同した。

 

「とても悲しい事だけど、シモンはずっと私たちの中にいるんだね」

 

 

そしてようやく、一番後ろで俯いて何も話そうとしなかったエレナが、エルザに話しかける。

 

「…エルザ……姉様…」

 

 

「エレナ…」

 

 

「ごめんなさい…私が、もっと早くにジェラール兄様を止めていれば、シモン兄様は…」

 

泣きそうな顔をしたエレナを、エルザは、そっと抱きしめる。

 

「お前のせいなんかじゃない、お前も一人の被害者だったんだ。辛い思いをさせてすまなかったな」

 

 

「エルザ…姉様…あぁ…あああぁ…うわぁぁぁぁ!!」

 

 

エレナが泣き終わるまで、エルザは優しく抱きしめ続けた。

 

 

 

 

「こほん、お見苦しい所を見せてしまい申し訳ありませんでした。」

 

泣き止んだエレナは、エルザに謝る。

 

「気にするな、それに、可愛かったぞエレナ」

 

エルザが可愛いと発言したとたん、エレナの顔は、どんどんと赤くなる。

 

「あの、それからですけど…」

 

 

「どうした?まだなにかあるのか?」

 

 

「あの…バンダナの男は…まだ…ここにいますか?」

 

エレナは質問しながら、更に顔が赤くなっていく。

 

 

「おや、これはもしかして」

 

ミリアーナは察したようで、後ろでニヤニヤとしていた。

 

 

「あぁ…バンクなら、正式にウチのギルドに入るからって、ジュビアにフェアリーテイルにつれていかれたぞ」

 

 

「そ…そうですか」

 

エレナは、バンクが居ないと聞いて、肩をガックリと落とした。

 

 

「それはそうとお前達、これからどうするつもりだ?」

 

「いく宛はあるのか?と言うことでしょうか?」

 

「そうだ、もしもいく宛がないというならフェアリーテイルに来ればいい。お前たちなら大歓迎だ。」

 

 

「!!」

 

「フェアリーテイル!!?」

 

「みゃあ!!私達が!!?」

 

 

「でも、いいんですか?こんなに大勢で」

 

 

エレナの疑問に、エルザは笑って答えた。

 

 

「あぁ、お前たちの求めていた自由とは違うかも知れんが、十分に自由なギルドだ。きっと楽しいぞ」

 

 

「そういや、火竜と氷竜もそんな事言ってたゼ!!!」

 

「元気最強のギルドだぁ!!!」

 

 

「それに、お前たちともずっと一緒に居たいしな」

 

「エレナもバンクに会いたいのだろう?ならば同じギルドに入ってしまえばいいさ」

 

エレナの顔が、また赤くなっていく。

 

「わ.わわわわたしの事はいいんですよ!!!もう」

 

 

「くすっ、さぁ戻ろう。ナツ達にも、お前たちをきちんと紹介せねばな」

 

エルザたちが、ホテルに向かって歩きだそうとしたとき

 

『つよくなったなエルザ…』

 

どこからか声が、エルザにだけ聞こえた気がした。

 

(!!!ジェラール!!?)

 

しかし、エルザが振り返っても、誰の姿も見えなかった。

 

(そんな訳ないか…)

 

 

 

その後、エルザたちはホテルに戻り、リート達にミリアーナたちを紹介し、夜遅くまで騒いでいた。

 

そして、ルーシィが部屋で日記を書いていると、突然エルザが、慌てて入ってきた。

 

「ルーシィ!!!」

 

 

「!!」

 

 

「ショウ達を見なかったか?」

 

 

「見てないケド…」

 

 

「同じホテルに泊まっていたハズなんだが、どこにも居ないんだ」

 

 

「あたし達明日チェックアウトだから、一緒にギルド行こー、って言ってたのにね」

 

 

「もしかして!!!」

 

ルーシィは、勢いよく、椅子から立ち上がった。

 

 

「何も言わずに出ていっちゃったの!?」

 

エルザは、ため息を一度だけ吐いた。

 

 

「そうか」

 

 

そして、何かを察したのか、エルザは、ルーシィの部屋を出ていった。

 

「ナツ、リート、グレイに花火の用意と伝えてくれ」

 

 

「え!?ちょっ…何!?花火って!!!」

 

 

………

 

 

エルザが、ルーシィの部屋で話していた頃、リート達も、自分の部屋でくつろいでいた。

 

「あー食った食ったー!!」

 

「食い過ぎなんだよオメーは」

 

「オイラも、もう動けないよぉ」

 

「だらしないですわねお二人共」

 

ナツ、グレイ、ハッピー、ラリカはベッドの上で当たり前のように会話をしていた。

 

「いや、ちょっと待てお前ら」

 

 

「?」

 

 

「どーしたの?リート」

 

 

「何か問題でもありましたの?」

 

 

「問題だらけだろ!!なんで同室のラリカはともかく、ナツやグレイ、ハッピーまでここにいるんだよ!!」

 

 

「かてー事いうなよリート」

 

「いいじゃねぇか、大勢の方が面白ぇぞ?」

 

「あい」

 

 

「だからって、なんで俺の部屋なんだよ」

 

 

「「「そっちの方が面白そうだったから」」」

 

 

「見事にハモってんじゃねぇ!!!」

 

 

「まぁまぁ、いいじゃありませんのリート、せっかくこんなにいい場所に来られたのですから、あんな事もあった後なんですし、何事も楽しむべきですわよ」

 

 

「はぁ~、ルーシィの気持ちが今になってわかるよ。全く」

 

 

「リート!!!いる?」

 

リートの部屋に、ルーシィがやって来た。

 

「お?噂をすればってやつだな」

 

 

「ナツ!?グレイ!?ちょうどよかった!!あんた達にも用があったのよ!!」

 

 

「?どうしたルーシィ?とりあえず落ち着け?」

 

 

「それどころじゃなーい!!」

 

 

ルーシィは、事の経緯と、エルザからの伝言を、3人に伝えた。

 

「なるほど…そういうことか」

 

3人は、何かを理解したように、外に出ていく。

 

「え!?え!?ちょっ、ちょっと待ってよー!!」

 

 

………

 

 

アカネビーチの砂浜にて

 

「お、いたな」

 

リート達が歩いていくと、そこでは、ちょうどエルザが、4人に別れの掟を、伝えようとしているところだった。

 

「1つ!!!フェアリーテイルの不利益になる情報は生涯他言してはならない!!!」

 

 

「これって…」

 

 

「フェアリーテイルを抜ける者には、3つの掟を伝えなければならない。代々から伝わっている伝統だよ。」

 

「俺たちは、あの4人を仲間として認めた。認めたからには、フェアリーテイルのメンバーが抜ける時と同じ対応をしてやるべきだ。」

 

リートとルーシィが、エルザの後ろで話していた。

 

 

「二つ!!!過去の依頼者に濫りに接触し、個人的な利益を生んではならない!!!」

 

 

「ギルドの不利益になる情報なんて持ってねぇゼ」

 

「まぁ、ギルドに入ってすらありませんからね」

 

「依頼者ってなに?」

 

「姉さん…」

 

エルザは、掟を伝えながら、涙を流す。

 

「三つ!!!」

 

「例え道は違えど、強く…力の限り生きなければならない!!!!

決して自らの命を小さなものとして見てはならない!!!!」

 

「愛した友の事を生涯忘れてはならない!!!!!」

 

エルザが掟を伝え終わる頃には、ショウ達も涙を流していた。

 

「フェアリーテイル式壮行会!!!! 始めぇ!!!!」

 

エルザの号令と共に、リート達は、花火を打ち上げる。

 

「おまえらー!!!また会おーなーっ!!!」

 

ナツが、口から打ち上げた花火を初めとし、次々と新しい花火が打ち上がっていく。

 

「心に咲けよ!!!光の華!!!!」

 

 

「氷もあるんだぜ」

 

「ちょっと数が多いのは勘弁な」

 

グレイとリートが同時に、空に、氷の花火を打ち上げる。

 

「じゃあ、あたしは星霊バージョン」

 

夜空には、火、氷、光の花火が、それぞれ打ち上がった。

 

「私だって本当は、お前たちとずっと一緒にいたいと思っている」

 

「だが…それがお前たちの足枷になるのなら……この旅立ちを私は祝福したい。」

 

 

「逆だよぉぉエルちゃぁん」

 

「私たちが一緒だと、エルザ姉様に辛いことばかり思い出させてしまうんです。だから、だから」

 

 

「どこにいようと、お前たちの事を忘れはしない。」

 

「そして、辛い思いでは、明日への糧となり私たちを強くする」

 

「誰もがそうだ、人間には、そうできる力がある」

 

「強く歩け、私も強く歩き続ける。」

 

「この日を忘れなければまた会える」

 

 

 

「元気でな」

 

 




終わらせました楽園の塔!!!

ついでにアンケートも終わらせます。

アンケート実施したまま放置してしまってたのは言わずもがなですな。
たくさんの投票ありがとうございました。
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