FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
俺も有名人になってみてぇなコノヤロウ…
ある日、リートは朝早くからラリカに起こされていた。
「ほら、リート!!急ぎませんと!!」
「ふぁ~っ…慌てたってギルドは逃げたりしねぇよ」
「ギルドは逃げなくても記者が逃げてしまいますわ!!!」
そう、この日は週刊ソーサラー、通称 週ソラがフェアリーテイルに取材の為に訪れる日であった。
週刊誌に載れるかもと、朝からラリカは、オーダーメイドのドレスを着て、命一杯めかし込んでいたのだ。
しかし、リートはというと
(正直、どーでもいい…取材っつったって、どうせまた悪評が広まるとしか思えねぇし、オレ一人じゃ絶対抑えきれねぇだろうし…今日ばかりは休んじゃダメかな?)
あまりノリ気ではなかった。
(そもそも、週ソラに載った建物の崩壊情報…ナツが壊した建物までオレも同罪にされてんだから、良い印象なんてあるわけねぇのによ……)
リートは朝の支度をしながら、ぶつぶつと文句を言っていた。
「何をぶつぶつ言ってますの?支度ができたなら早く行きますわよ!!」
「へいへい」
そしてリートとラリカは家を出て、ギルドに向かって行った。
………
わいわい
ガヤガヤ
リート達がギルドに着くと、いつも通りに皆が騒ぎあっていた。
「うーん…」
「お?リートじゃねぇか、どうしたんだ?難しい顔してよ?」
「何か悩み事ですか?」
グレイとジュビアが、少し離れたところからリートに話しかける。
「いや、悩みとかじゃなくて、取材が来るってのに、ここは相変わらずだなって思ってよ」
「あん?そりゃそうだろ、いつもと違ったらそれこそ気持ち悪いぜ」
そんな話しをしていると、正面出入り口から、聞きなれない声が聞こえてきた。
「ohーー!!!ティターーニア!!!」
それは、週ソラの記者であるジェイソンが、興奮しながらエルザに取材を行っていた。
リートは、その光景を見ながらため息を吐く。
「なぁ…グレイ…ジュビア……」
「ん?」
「どうかしましたか?」
「オレ…帰っていいかな?」
「いきなりどうしたんだよ!!?」
リートは、ため息をつきながらも、別の席に移動した。
「…とりあえず、特性かき氷一つ」
「はーい」
リートは、暗い顔でかき氷を注文し、大人しくしていることにした。
「あいつ、どうしたんだろうな?」
「なにか取材に嫌な思い出でもあったんでしょうか?」
そうこうしてる間にも、ジェイソンは取材を続けており、常にギルドではcoolcoolと騒いでいた。
そして、かき氷を待っているリートの元に、バンクが近寄ってきた。
「よっ!!氷竜!!」
「んだよバンクか…なにか用か?」
「んーにゃ、別に用はねぇけどよ、何か今日のオメェ暗ぇなって思ってな、声かけちゃマズかったか?」
「いや、別に構わねぇ、ちょうど良いや、ちょっとつきあえ」
リートとバンクが話していると、ジェイソンがリート達を見つけて走ってきた。
「セルシゥーーーース!!!オレが一番会いたかったまどぅびどぅひばぁ!!!」
「ゲッ…」
「しかーーも!!!隣にいるのは元ファントムロードのナンバートゥゥゥゥ!!!バーーーンク!!!ヤッベ、これはマジでしびれる!!cooooool!!!!」
「お?俺か?」
「あ…握手してください!!!」
ジェイソンは、二人に握手を求める。
「おう!!にしし」
「……あぁ」
バンクもリートも、握手に答えた。
「cooooool!!最高だぜ!!!リートとバーンク!!!」
「いくつか質問いいですか?!!!」
「お?いいぜ」
「スマン、俺はパスだ」
リートは、取材を断ろうとするが
「んだよぉ、せっかくなんだからやろうぜぇ、氷竜♪」
「お…おい…」
バンクが、無理やりリートを巻き込んだ。
「リート!!君はあのミラジェーンと付き合ってるって噂だが本当かい!!?」
(やっぱりきたか…その質問…)
「まぁ…イエスだ」
「cool!!これは特大のスキャンダルだぜ!!cooooool!!」
(あんまり、人に言いふらしたりするのも好きじゃねぇんだけど…)
「バンク!!どうして君はそんなに戦うのが好きなんだい?」
「お?ちょっと違うぞ?俺が好きなのは強ぇ奴と戦うことだ。誰でも良い訳じゃねぇ、あと、どうしてかって質問に答えるとしたら、楽しいからだな♪」
「cooool!!最高の答えだぜバーンク!!!」
そして、リート達が質問に答えていると…
「だぁーーらぁーーー!!!」
ナツが暴れながら登場した。
「記者ってのはどいつだぁーーー!!!!」
「ゲッ…(更に面倒なことになる予感)」
「ナツ!!!!火竜のナツ!!!!氷竜と同じくらい会いたかったまひどぅばクォール!!!!」
「ナツ!!あまり余計なことはするなよ!!?」
リートは、ナツが何かをやらかす前に一声かけるが
「やいやい!!!いっつもオレの事悪く書きやがって!!!!」
「YES!!!」
「オレが何か壊したとか、壊したとか、壊したとか!!!!」
「cool!!cool!!cool!!」
(完全に聞いてねぇ……)
しかし、ナツが怒っているのもお構い無しで、ジェイソンは興奮していた。
「ヤッベ、超カッケェ!!!!」
「あ…握手してください!!!!」
ジェイソンは握手を求め、ナツに手を差し出すと
「うっせぇ!!!!」
バコォン!!
「殴るな!!!!」
ナツは、ジェイソンを殴り飛ばし、その光景を見ていたリートも、思わずツッコむ。
「ヤッベ!!!カッコよすぎ さすがヒーロー!!!」
「『こんなcoolな握手は初めて』と」
「プロですわね…」
ルーシィが取材をしてもらおうと、必死になっていた。
「あの…記者さん?アタシに質問とか…」
「エルフマンだ!!!!cool!!!」
しかしジェイソンは、ルーシィよりもエルフマンの方へ向かって行った。
「あぁん……」
「ルーシィ…」
「ラリカぁ…」
「ファイトですわ!!」
「慰めになってなーい!!」
(あいつ、なんでそんなに取材してもらいてぇんだ?)
その後もジェイソンの取材は続いていくが、やはりルーシィは、全くかまってもらえない。
(無惨だな…)
そして、ルーシィは、ステージの裏に入って行った。
「ルーシィったら、必死ですわね」
しばらくしてルーシィが、バニーガールの姿でステージに現れる。
「みんな~注目~あたし歌いまーす!!!!」
「そこまでするか…」
すると、部屋がいきなり暗くなり、ルーシィの後ろのカーテンが開く。
「何!?何!?」
「ミラちゃんだぁ!!!」
「ミラちゃーん!!!」
「ルーシィのやつ、一瞬でミラに注目全部持っていかれたな♪」
「まぁ、グラビアやってるくらいだしな」
カーテンが開くとそこにいたのは、ミラではなく白いスーツで決めたガジルがギターを持って座っていた。
「ガジルーー!!!」
「えぇーーっ!!!」
ミラに何かあったと感じたリートは、即座にその場から動き出していた。
「あれ、ガジルだよな?氷竜?…っていねぇ!?」
バンクが、リートの方を見たときには、リートは既にステージ裏へミラを探しに行っていた。
「ミラ!!!!」
リートがミラを探し出したときにはミラは、ガジルの鉄で壁に抑えつけられていた。
「んー!!んむー!!」
リートは、ミラを抑えつけている鉄を凍らせて、粉々にする。
「無事か!?ミラ!!!」
「う…うん、ありがとうリート」
リートは、ミラの顔や体に傷がないか、顔や肩を触りながら調べる。
「はぁ~…よかったぁ~」
「もぅ、心配しすぎよ、私は大丈夫だから」
ミラが大丈夫と言っているが、リートは当然、ガジルがしたことを許せるわけもなく…
「ちょっと待ってろよ、ミラ」
「あんまり酷いことしちゃダメよ?リート、同じギルドの仲間なんだから」
「分かってるよ」
リートはミラの頭を撫でると、ステージに向かっていく。
「シャバドゥビ♪シャバドゥバァ~♪」
ゴン!!
ガジルが気持ちよく歌っていると、裏から出てきたリートに、おもいっきり殴られる。
「何しやがる!!」
「何しやがる?それは、こっちの台詞だボケ…テメェ、誰の女に手ぇ出したと思ってやがんだコラ」
「あぁん?」
「覚悟できてんだろうなコノヤロウ!!!!」
その後、リートが暴走し、ガジルがボロボロにされたのは言うまでもなく、ジェイソンがcoolcoolと言いながら写真を撮り、週ソラに載せられ、フェアリーテイルの悪評が広まったのは、それはまた別の話し。
「結局、悪評の原因を作ったのはリートでしたわね…」
では、リート君、今回の悪評の原因を作った弁明をどうぞ
リ「…ごめん……」
はい、ストレートに謝るだけで弁明できないリート君でした。