FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」 作:タイキック新
「なんでエバがあんなババァごときにやられんだよ!!ア?いつからそんなに弱くなったエバァ!!!!」
雷神衆の一人であるエバーグリーンが敗北したことにより、ラクサスはかなり苛立っていた。
「相手が強すぎるんだ。オレかビックスローが行くべきだった。」
ラクサスの元へ、フリードが戻ってきた。
「なぜ戻ってきたフリード」
「ゲームセットだからな、人質が解放されたらマスターはもう動かない」
キッ!!
「!!」
ズギャァ!!!
ラクサスは、フリードを睨み付けフリードの至近距離で稲妻を走らせる。
「ラクサス…」
「終わってねぇよ」
「ついてこれねぇなら消えろ、オレの妖精の尻尾には必要ねぇ」
………
「バトル・オブ・フェアリーテイル!?」
「ラクサスがそんな事を?」
石から元に戻った女性達は、事情をマカロフ達から全て聞いた。
「…が、それももう終わりじゃ。お前たちが石から戻ればラクサスのくだらん遊びにつき合う事もあるまい」
「でも、フリードの罠にかかって傷ついた皆は……」
「そうよ!!ラクサスをこらしめないと示しがつかないわ!!!」
女性陣には、怒る者、悲しむ者と居り、様々な意見が飛び交う。
「わーっとるわい後でワシが最大級の仕置きをする。ラクサスめ…今回ばかりは、ただではすまさんぞ」
「ちょっと待ってくれ」
ナツが納得がいかないような顔で、マカロフにストップをかける。
「確かにアレだ…仲間同士 無理矢理戦わなきゃならねーって状況はどうかと思ったが…妖精の尻尾最強を決めるっていうラクサスの意見には賛成するしかねえだろ」
ナツが、頷きながらそう言った。
「いや…そうでもないけど」
「まぁ、あまりラクサスを怒らねーでくれって事だ。じっちゃん」
ナツが、マカロフに笑いかけた。
(ナツ…おまえという奴わ~)
「つー訳で」
「今から第2回 バトル・オブ・フェアリーテイル開始だぁー!!!全員かかってこいやー!!!」
「「「はいぃ!!!?」」」
ナツが、女性陣と戦おうとしている。
「やめーい!!!」
「だってオレたち何もしてねーじゃん!!!ホラ!!!バトルしよーぜ!!!」
シャドーボクシングを始めるナツに、女性陣の数人は引いていた。
「やめてよ、アンタが言うと冗談に聞こえないから」
「どうしてもってんなら相手にならなくもないよ」
「カナ、のらないの」
女性と戦おうとするナツに、ハッピーが注意する。
「ナツ、女のコ相手にバトルとかはないと思うよ」
「女とか男とか関係ねーし」
「うわっすげームカツク顔」
「ホラ 行くぞルーシィ!!」
「いやぁぁ!!」
ナツがルーシィを追いかけ、ルーシィはギルド内を逃げ回る。
あはははっ!!
「どーしたの?ガジルくん」
「別に」
ナツ達の行動を近くで見ていたガジルに、ジュビアが話しかける。
「楽しいギルドだよね。バンクくんも気に入ってたし」
「イカれてるぜ」
ビビッ
ギルドの門に張られた術式が、変化し始めた。
「あれ?何かしら」
「ん?」
ビーッ!!!ビーッ!!!ビーッ!!!ビーッ!!!
ギルド内で警報が鳴り響く。
「何だ!?」
「術式の情報ボードがギルド中に!!?」
警報ボードから、ラクサスの声が聞こえる。
『聞こえるかジジィ、そしてギルドの奴等よ』
「ラクサス」
『ルールが一つ消えちまったからな、今から新しいルールを追加する』
『バトル・オブ・フェアリーテイルを続行する為に、オレは神鳴殿を起動させた』
「神鳴殿じゃと!!?」
『残り1時間10分 さぁ…オレたちに勝てるかな?それともリタイアするか?マスター』
『はははははっ!!!』
そうして、情報ボードは消えてしまった。
「何を考えておるラクサス!!!!関係ない者たちまで巻き込むつもりかっ!!!!」
ズキッ
「んぐっ」
マカロフはラクサスに対して、怒りを向けている時、胸に痛みを感じる。
がくっ
マカロフは、痛みに耐えきれず膝をついた。
「じっちゃん!!!」
「どうしたの!?」
「大変!!いつものお薬!!」
ミラが、ギルドの奥へと薬を取りに行く。
「こんな時に…」
「マスター、しっかりして下さい!!」
「神鳴殿って何だよ!!?」
「ううっ…」
ナツが神鳴殿について、マカロフに訪ねるが、マカロフの容態はそれどころではなかった。
「じっちゃん!!!」
「大変…!!!みんな……外が!!!」
ミラが慌てた様子で、ナツ達の元へ戻ってきた。
ミラに呼ばれて、室内にいた全員が屋上に飛び出し、外を確認しに行った。
屋上に出ると、外の空中に雷を纏った無数の黒い球体が、巨大な円を描くように浮かんでいた。
「なんだあれ?」
「雷の魔水晶?」
「あんなものが…」
「街中に浮かんでる」
「一つ一つの魔水晶にものすごい魔力の雷が帯電している…まさか、神鳴殿って…」
「雷の宮殿とか、そういう意味?」
「この街をそれに見立てて…」
「てか、アレが放電したらどうなっちゃう訳?」
「街中に無数の落雷が……」
「そんな事はさせないわ!!!スナイパーライフル換装!!!」
神鳴殿を止めようと、ビスカが動いた。
ドウ!!!
ビスカは、神鳴殿の一つをライフルで撃ち粉々に砕いた。
「やった!!!」
「やるじゃないビスカ」
ビキッ
ビカァ!!!
「キャア!!!」
「ビスカ!!!」
魔水晶を撃ち落としたビスカの体に電撃が走る。
電撃の光で周りが一瞬見えなくなり、光が収まると、氷で包まれたビスカの姿があった。
バリン
氷が割れると、無傷のビスカが出てきた。
「……生きてる?…」
「氷…て事は!!!」
「リート!!!」
神鳴殿に気が付き、建物の上に上っていたリートは、ギルドの方へ向かって手を伸ばしていた。
「っ……あぶねぇ、あと一歩遅かったらビスカの奴、黒焦げだったぞ…無茶しやがって」
「にしても…ラクサスの野郎、関係ない人まで巻き込むつもりか……いい加減オレも頭にきてんだ、本気で叩き潰してやる」
リートは、神鳴殿を見ながらそう呟いた。
リートの存在に気がついた女性陣達は、神鳴殿について話し合う。
「さっきは、リートのおかげで助かったみたいだけど…そう何度もリート一人に頼っていられないね、これじゃあ迂闊に手が出せない…」
「けど、今のって一体…」
「生体リンク魔法…」
ルーシィが今の現象について考えていると、カナが答える。
「あの魔水晶は攻撃してきた者と自分のダメージを連結させる魔法がかけられている…つまり、攻撃を与えればそのダメージがそのまま自分に返ってくるしくみよ」
「そんな!!?」
「このままじゃ街の人まで、ラクサスをやるしかない!!行くよ!!!」
「あたし…できるだけ街の人を避難させてみる!!」
カナが、先陣を切って動く。
「雷神衆もまだ二人いる!!気をつけるんだよ!!!」
「何考えてるんだあの野郎!!」
ナツは、屋上から身を出し、術式から出ようとする。
「やりすぎだろ!?そんなにマスターになりたきゃじっちゃんと戦ってみろよ!!!いい加減にしろよラクサス!!!!」
………
「ふはははっ!!!!どうだジジィ!!!次の人質は街の人間全てだ!!!!」
「ここまでやる事は…」
ラクサスと共にいたフリードも、さすがにやりすぎと感じたのか、ラクサスに意見する。
「ここまで?オレの限界はオレが決める」
「これァ潰し合いだぁ!!!!どちらかが全滅するまで戦いは終わらねぇ!!!!」
………
ぐぐぐっ
ナツが、術式を力ずくで解こうとするが、ビクともしない。
「ナツ…落ち着いて」
レビィが、ナツに声をかける。
「落ち着いてられっかよ!!!くそっこんなトコにも見えない壁がっ!!」
「いいから上がってきて、術式でしょ?文字魔法の一種だから、私なんとかできるかもしれない」
その言葉を聞いた、ナツとガジルが反応した。
「「本当かレビィ!!?」」
「私、あなたたちならラクサスを止められるって信じてるから」
レビィ達は、下に降りて、術式の解読を始めた。
「う~ん…ローグ文字の配列情報を文字マテリアルに分解して……ルール構築に使う単語をピックアップ、L・O・S・Uさらに それをギール文法に変換」
レビィが術式の解除を試みているのを、ガジルが黙って見ていた。
「すげぇなお前…何言ってるかまったくわからねぇ」
「違う!!!LとSはブラフだわ!!!アルスがキーコードよ!!」
「そ…そうか」
「大丈夫、私がアンタ達をここから出してあげる」
「オレは別に…」
「お願い」
「ラクサスを止めて」
ガコォン!!
ナツが術式に、頭突きを入れる。
「ヨユー」
………
『カルディア大聖堂』
(神鳴殿…そこまでやるのか…?ラクサス)
「何をしているフリード…ビックスローはまだ妖精狩りを続けているぞ」
「ジジィの希望、リートはオレがやる」
「エルザとミストガンもだ」
「おまえはカナとファントムの二人をやれ。どっちもオレの妖精の尻尾にはいらねぇ、殺してもいい」
「殺す!!?今は敵でも同じギルドの…」
「オレの命令が聞けねぇのかぁ!!!!!」
ラクサスの怒号に、フリードは覚悟を決める。
「ここまでやってしまった以上どの道戻れる道はない」
「オレはアンタについていくよ。例えそこが地獄だとしても」
「任務を遂行しよう。本気で殺る、後悔するなよ」
「それでいい、暗黒のフリードよ…お前の本当の力、今こそ見せてやれ」
………
エバーグリーンを倒した後、アクナと別行動になったエルザは、エバーグリーンからラクサスの居所を聞き出し、探していた。
「エバーグリーンの話では、この建物にラクサスがいると…アクナさんは残りの雷神衆を倒すと言って何処かに行ってしまったが…」
エルザは、建物のドアを勢いよく開けた。
「ラクサス!!!!」
かぽーん
「エ…エルザちゃん!!?」
「何でここに!!?」
「ここは男湯だぞ!!」
「だ…騙されたのか……」
………
女性陣もギルドから出て、ラクサスを探している。
ルーシィはハッピーと共に、街の人をどうにかしようとしていた。
「何でギルドの拡声器使えないんだろ」
「【バトル・オブ・フェアリーテイル中はマスター以外使用禁止】って術式があったのよ。本当…ありえない芸の細かさね。てか上着着てくるんだった…さむっ」
「とにかく神鳴殿から街の人を避難させなきゃ」
「その事だけど、オイラはやめておいた方がいいと思うな」
「何でよ」
「今、この街は収穫祭でマグノリア以外の人々も集まってすごくごった返してるんだよ」
「パニックは危険だよ。必要の無いケガ人が大勢出るし」
「でもそれじゃあ……」
「どうしよう」
「ねー」
「どうしよっか」
「ねー」
「!」
ルーシィのすぐそばに、ビックスローの操る人形3体が現れ、ルーシィに魔力の弾を撃ち出し、襲いかかる。
「ルーシィ!!危ない!!!」
「きゃわっ」
ギリギリでハッピーが、ルーシィを助けた。
ハッピーは、ルーシィを抱え空中に飛び出した。
「な…なにコレぇ」
「ビックスローだ!!」
ハッピーが建物の上に着地すると、隣の建物からビックスローが現れた。
「よぉ…アンタが噂の新人かい?」
「噂って何よ!!!すっごい嫌な予感するんですけど」
「コスプレ好き女王様だろ?」
「どんだけ尾ヒレついてんのよ!!!」
「それナニ?チアガール?」
「チアだー」
「チアだ」
「こ…これは…」
「ヘイ ベイビーやっちまいな」
ビックスローの掛け声と共に、人形がルーシィを襲う。
ズドドドド!!
「わっ」
「ぎゃっ」
「悪いねぇ、入ったばっかなのに優しくしてやれなくてさぁ、でも今は こーゆーゲームの最中だから」
「あんた達!!あんな事までして、マスターが許すとでも思ってんの!?」
「マスターの許しなんかいらないよ。このゲームが終わる頃にはラクサスがマスターだし」
人形はルーシィに攻撃を続け、ルーシィはそれを回避し続ける。
「あの飛んでるのが邪魔ね」
ルーシィは鍵を取り出し、星霊を呼び出した。
「開け人馬宮の扉!!!サジタリウス!!!」
「お呼びでありますかもしもし」
「おおっ!!星霊魔法!!?つーか星霊にもコスプレかよ!!!」
「違うからっ!!」
ルーシィは、飛び回る人形を指差す。
「狙いは飛び回ってる奴OK?」
「了解であるからしてもしもし!!!」
サジタリウスは弓を構え、人形を撃ち抜いた。
「やった!!」
「おぉベイビー!!氷づけの次は粉々かよ!!」
人形は、次々と粉々になっていく。
「NOーーー!!!ベイビーーー!!!」
「…なんつって」
ズドッ!!
「!!!」
サジタリウスが、レーザーに撃ち抜かれる。
「サジタリウス!!!」
「もしもし……?」
「しばらく休憩が必要であります…から」
サジタリウスが、星霊界へ強制的に帰って行った。
「そんな!!!」
建物の下から、新たな人形が浮かび上がってくる。
「いくら人形を壊しても《魂》を操るオレにはまったく関係ねーし」
「だねー」
「魂!?」
「ビックスローは魂を人形に憑かせる魔法を使うんだ」
パシッ
「あっ」
人形の内の一体が、ルーシィから鍵を奪い取った。
「この下ホビーショップ人形の宝庫よ」
「アタシの鍵!!!」
ルーシィとハッピーの周りを、人形が飛び回り、隙を見て体当たりを仕掛けてくる。
「いっ」
「んぎゃ」
ステーン
「きゃあ」
ルーシィは足をとられ、転んでしまう。
「もう後には引けねぇんだ。悪ィな、コスプレ嬢ちゃん」
「ラクサスの為にその魂を捧げろ!!!」
「バリオンフォーメーション」
人形が集まり輪を作り、その中心から特大のレーザーを、ルーシィに向かって撃ち込む。
「てぇい!!!」
「なに…これ…」
「やめろーーー!!!」
するとルーシィの近くに二つの影が現れ、一人はルーシィを抱えてレーザーから離れ、もう一人はレーザーの前に立ち塞がる。
「へっ、炎拳!!!」
ドゴォン!!!
「ギリギリセーフってか?」
「助かったよ、バンク」
「おうよ、ってかお前誰だっけ?」
二人の影は横並びになる。
「何でだろうね、僕だけが君の意思に関係なく自由に扉を通れるみたいだ」
「これは、人と星霊との壁なんて僕たちの愛の前では砕け散るという事なのかな」
「おぉ…すげぇなコイツ…言ってることが何一つわかんねぇ」
「愛って……何バカな事言ってんのよ」
「お…おまえは…ロキ!!!」
「バンクー!!!」
「約束を果たす時が来たようだね」
「よう、バカ面 オレ達も混ぜてくれよ♪」
さぁ、満を持してバンク登場です。次はビックスロー戦ですがロキと一緒に戦わせるべきかいなか…流れ次第でどうなるか決めましょう。