勘違いは止まらない!   作:ふに・ふらふら

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体育館裏で待ってます(漢)


かぐや様は恋話がしたい(表)

side主人公

 

 

「ラブレター!?」

 

「ええ。とても情熱的な内容で一度食事でもどうかと」

 

 ラブレター。

生前貰ったラブレターでは体育館裏に呼び出され、そこには漢達が待ち構えていて…………柔道部、柔道部、野球部、バレー部……。

 

「ええ!?つまりデートのお誘いという事ですか!

 ……デートするつもりなんですか?」

 

 四宮とデート。

ポイントの減りが想像つかね。

 

「もちろんです。

 勇気を振り絞ってこんな情熱的な恋文をくれる方です。きっと好きになってしまうに違いありません」

 

 むっつりスケベ時代ならそんなセリフに頭の片隅でピンクな想像が出来たものを……。

 今では並列思考が全て雑務処理に使われてしまっている。

まったく衰えたものだな、私も。

むっつりの名が泣く。

 

「かぐやさん、ほんとに行っちゃうんですか?」

 

「ええ。とても楽しみですわ」

 

「四宮。生徒会長として不純異性交遊は推奨できないぞ」

 

 デート=不純異性交遊。

ああ、これはむっつりですね(偏見)。

 

「大げさな。

食事に行くだけですよ」

 

「判断するのは教師だ。

停学処分ということも十分ありうる」

 

 あはは、ご冗談を会長。

それだけで停学処分って。

 ポイント幾ら減るんだろうか。1万単位?いや、不特定多数の悪感情はもっと行く可能性も……ひええェ。

 

「どうしても行くというのなら、そうだな…。

 俺から教師に話を通しておいてやろう」

 

「ええ!!?」

 

 ……この学園。

前々からお堅いとは思っていたけれど、まさかそこまでとは。

 日本の未来を背負う子供たち。上層階級は案外乱れてないのか。安心した。金にものを言わせて生娘をみたいな前時代的思考がまだ蔓延ってるのかと思ってたよ。

 

 お代官様、あ〜れ〜的なあれね。

 

「構いません。それが真実の恋ならば私は退学だろうと受け入れるつもりです」

 

「た、退学……」

 

「真実の恋ならば身も心も捧げる覚悟はあります」

 

 ミモココロモ?

四宮を傷物にしたら氏ぬ。相手が社会的に氏ぬ。

 

「馬鹿な事を!?」

 

「馬鹿じゃありません!熱烈な愛を伝えてきている人です。退学も覚悟で応えなくては、不義理ではないですか!」

 

 重い。

学生の恋愛じゃないぞ、コレ。

 ラブレター出すくらい行動力に溢れてる奴なんてどうせ陽キャだよ?相手にそんな覚悟ないって。頭お花畑だって絶対。

 

「……だが、当事者の心の内がどうであれ生徒会たるもの常に周囲からどう見られるかを考えなければならない。

 現副会長である四宮の行動はそのまま我々生徒会の評価 にも直結する。それとも四宮は己の都合でその他を蔑ろにするほどの愛があると。

 そういう覚悟がある!そう言うのだな!!」

 

 四宮の行動で生徒会の評判が落ちた場合、ポイントに影響するのかな……。

いや、わっかんね。

 

「でしたら会長は体裁の前には真実の愛など崩れ去ってしまうと言うのですか!!多勢に屈してしまうような会長であると!!」

 

 四宮どんだけデート行きたいのぉ?

そういう年頃ですか、興味津々ですか。

え、可愛い。

 

「そういう事ではない!

時に愛よりも優先すべきものがあると言っているだけだ!」

 

「でしたら聞いてみましょう。

藤原さんと所場さんはどう思われますか?」

 

 え、ここで話振るの?

むっつりは全ての女性を愛しています(確信)。

 例えどんな女性だろうとそこに可愛さを見出さなければならないとルールブックに載っているはずです。

 だが、体裁のためにポイントに屈した私はむっつりの敗北者じゃけェ。

 

 

「わ、私は愛に勝るものはないと思います!けどぉ、かぐやさんにデートに行って欲しくありません。ぅぅうぇーんかぐやさん行かないでくださいぃ!!退学なんて嫌だあ!!うわぁーーん!!やだやだ!!居なくなっちゃわないでぇ!!」

 

 百合……。

いい。そういうジャンルも好きです。

けれどこれは、私の解答はお流れで宜しいのか。

 

「えっと、んんッ。

あ~、所場はどう思う?」

 

 よくないよね。みんなこっち見てます。

なんて、……言えばいい。

 

 どうすればポイントが減らないのか。体裁を選べば白銀には好印象か?けど、それだと四宮と藤原の心象が最悪。

 1人よりは2人。私は愛を選ぶぞ、白銀ェ!!ごめん!

 

「……白銀さんは我々生徒会を想ってのお考えでしょうし、四宮さんもお相手を想ってのこと。

 どちらも愛に溢れた素晴らしいものです。どちらに優劣もつけられません。

 愛とはそういうものですから」

 

 そういうものですから(真顔)。

これを言ったのは私じゃない(現実逃避)。

少し頬が熱いが気のせいという事にしておく。

 けど、これならどちらにも悪印象を抱かれない……はず。結局逃げの解答だが許せ。

 

 ……あ、ポイントが少し入った。ふぅ。

 

「……え、あ、もしかして所場は慕っている相手がいるのか?」

 

「エエェ!!?そうなんですか、十八さんッ!?」

 

「そうなの!?」

 

 いやなんでそうなる。

それに何その迫真の疑問顔。彼女いない私が愛を語ってはダメですか?彼女なんていませんよ。ルールブックにも(以下略)

 

「いえ、お慕いしている方はおりません。これまで何度か恋文(漢)をいただいたこともありますが、丁重にお断りしております」

 

「え、なんで……?」

 

 なんでって相手漢だからなぁ。

 もしこっちの世界で女の子に告白されても、どうせあと数ヶ月でこの学校ともおさらば。

 ポイント貯めきったら一般的な高校に転校して余生はむっつりと過ごすんだ。間違えた。ゆっくりと過ごすんだ。

 

 この学校は問題が多すぎるとです。ポイントとしてはありがたいけど。

 

 やはりむっつりこそ至高だった。見ているだけで幸福が得られる。なんて害のない生物なのでしょう。

 むっつり教万歳。

 

「どうせ叶わぬ恋(相手視点)。終わりが確定している想い(17歳でこの学校とおさらば)なら最初から応えない方が良いでしょう?

 私と共にあれば不幸になる。私はそれを望みません(ポイントを減らしたくない)」

 

 ……おい、今ポイントが100くらい減ったんだが!!

何デェ!何がいけなかったの!?

 

 と、とりあえずこのままここにいるのはやばい、これ以上何か言えば今日稼いだポイント分どころか一週間分が消える!!

 

「……仕事も今日分は終わりましたので(嘘)、私はこれで失礼します。

 では、また明日」

 

 身支度を整えて足早に生徒会室を去る。とりあえず、家で生徒会の残りの仕事を片付けて今日減った分のポイントを補填しよう。

 

 善行善行、レッツ善行!

 




……ふぅ。
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