湊君を攻略したい!   作:Kスケ

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続きです!
今回は少し分量が少ないですが、許してください……(笑)
前回では美結さんがちょっとデレてましたが、今回は湊君視点です!
ぜひぜひ読んでみてください~!


俺がお嬢様学校に「彼氏サンプル」として拉致られた件

 

 

 

「(はぁ……どうしてこうなったんだろう)」

 

深い溜息をつきながら、壁にかかったカレンダーに目を向ける。

今日は悠さんと会う日。

つまり、2人でデート?する日である――はずだった。

 

「(……って、男同士なんだからデートなわけないよぉ)」

 

浮かんできた想像を振り払い、再び溜息をつく。

でもまあ、他の人から見ればデートにしか見えないよね……。

それにしても……。

 

「(まさか、七海先生が許可出すなんて……)」

 

あの後、みんなに連れられて職員室に行ったのだけど、七海先生がいなかったため、そのまま帰ることとなった。

しかし、ほっとしたのも束の間、先生が寮に戻ると柚子さんたちはすぐに許可を取りに向かった。

そして――。

まさかの、先生が監督としているという条件付きで、許可が出てしまった。

先生曰く、"面倒なことがなければいい。あと、面白そうだしな"ということらしい。

 

「(いかにも七海先生らしいとは思うけど……先生としてどうなんだろう……)」

 

自分が言えたことじゃ無いけど、男性を女子寮に連れてくるのは正直どうかと思う。

それに、僕が言うのもなんだし、悠さんはそんなことしないって分かってるけど……もしもの事があるかもしれない。

でもまあ、そもそも理事長が許可してる時点で、こうなることは分かっていたのかもしれないけどね。

 

「(けど流石に、この学園自由すぎるよぉ……)」

 

……ということで、今日は“僕が悠さんをここに連れてくる”ことになっているのだ。

 

「(元々は、悠さんとボクの2人で出かける予定だったんだけどなぁ……)」

 

溜息を吐きながら、出掛ける準備をする。

正直、この学園に来てから初めて男友達と遊ぶので、個人的には今日はすごく楽しみだったのだ。

…………。

 

「(いや、今からお嬢様たちに気づかれないように行けば、もしかしたら……?)」

 

我ながら名案を思いついた気がする。

これならいけるかもしれない。

幸い、今風莉さんは部屋にいないから……やるなら今しかない!

 

「(こうなったら、バレないようにしないと)」

 

扉を開け、廊下に誰もいないか確認する。

見た限り、廊下には誰もいないようだ。

音を立てないように階段を降り、玄関へと向かう。

よし、このまま扉を開ければ……!

 

「――湊」

 

ドアに手が触れた瞬間。

聞き慣れた声が、後ろから聞こえてきた。

 

「か、風莉さん……?」

 

恐る恐る振り向くと、案の定風莉お嬢様の姿がそこにあった。

 

「あ、あの……その……」

「――湊さん、なんでこそこそしてるんですか〜?」

 

また別の方から声が聞こえると、今度は部屋の奥から柚子さんとひなたさんがゆっくりと歩み寄ってきた。

 

「そ、それは……」

「何してたのかしら?」

「え、えーと……」

「まさか、私たちに内緒で彼氏さんのところに行こうとしてた……とか?」

「あぅ……」

「お姉様可愛いのだ!」

 

どうやら、完全にバレていたようだ。

うぅ……恥ずかしいよぉ。

 

「……実はですね、もう美結さんには向かってもらってるんです」

「……えっ!?」

 

予想外の言葉に、自分の耳を疑う。

 

「(あれ?ボクが連れてくるはずじゃ……?)」

 

今日は僕が悠さんのところに行き、悠さんを連れて戻ってくる予定だったはず。

……まさか、先読みされてた!?

 

「ククク……我が策略にハマったようだな」

「たぶんですけど、そろそろ帰ってくる頃かと……」

 

そう言われて、ドアの方へ振り返ろうとした瞬間。

――ガチャッ。

 

「にゃっ」

「――彼氏さん、連れて来ました〜!」

「お、お邪魔……します……って、湊さん!?」

 

心配そうにしながら、悠さんがそっと手を差し伸べてくる。

というのも、ドアが開いたことに驚いて、尻もちをついてしまったのだ。

 

「(うぅ……恥ずかしいよぉ……)」

 

羞恥心を隠して、どうにか平静を装おうとする。

けれどきっと、今の僕の顔は真っ赤になっているのだろう。

 

「あはは……悠さん、こんにちは」

「大丈夫?怪我はしてない?どこか痛めたりとか……」

「だ、大丈夫です……っ!そ、それより悠さんっ」

「湊さんがそう言うならいいけど……どうしたの?」

「……逃げましょう!」

「え?……えええええっ!?」

 

突然のことに驚いてる悠さんの手を引き、脱兎の勢いでその場から逃げ出す。

 

「あ、ちょっと湊さんっ!」

 

驚く柚子さんたちを横目に、ただただ全力で駆け抜ける。

よしっ!このままなら――

 

「もうっ、美結さん!ひなたさん!」

「えっ……?」

「あいさ、任せてっ」

「お姉様を連れて逃げるでないぞ、円卓の騎士よ!」

 

先回りしていた美結さんが、僕達の目の前に立ちはだかる。

そして、少し遅れてひなたさんも後ろからやってきて、前後で挟まれてしまった。

 

「あはは……ちょっと無理そう、ですね」

「あの……俺、未だに状況理解出来てないんだけど……?」

「確保ーーーっ!!!」

「って、えっ!?うわぁぁぁぁぁぁぁ」

 

柚子さんがそう言うと同時に、美結さんとひなたさんが悠さん目掛けて飛びつく。

そうして、一瞬のうちに、悠さんは押さえ込まれてしまった。

結果的に、女の子2人に抱きつかれる形となった悠さん。

けれど、その顔はそんなに満更でもなさそうで……。

…………。

悠さん……僕と2人で遊ぶはずだったのに……。

 

「(……はっ!?今の、は……?)」

 

今……僕、何考えてたんだろう?

なんか胸がモヤモヤするというかなんというか……。

……そ、そうだ!きっと、久しぶりの男同士での遊びを邪魔されたから、嫌だったんだろう。

 

「(た、たぶんそう……だよね?)」

 

ざわつく心を必死に鎮めながら、隣で倒れる偽りの恋人の姿を見つめる。

こうして……僕と悠さんの逃走劇は、幕を閉じたのだった。

 

 

 




ということで、悠君拉致られましたね(笑)
うらやまけしからんですw
湊くんめっちゃヤキモチ焼いてましたけど、本人はまだ否定してるんで温かく見守ってください~!

ストックがガチでないし、そろそろヤバイですけど……
来週も頑張って出せるようにしますので、ぜひ読んでいただければ幸いです~!
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