湊君を攻略したい!   作:Kスケ

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お久しぶりです!用事が終わってようやく投稿できるようになりました!
……といってもかなり予定より遅れてしまって申し訳ないです……。
お詫びと言っては何ですが、今回はいつもより少し長めなので、許してください笑
というわけで、今回も読んでいただけたら幸いです!

※LINGでの会話は""で表現しています。読みにくかったらすみません!


追記
累計UA1万突破ありがとうございます!
自分なんかの文章をここまで読んでいただけていることに感謝しています!
本当にありがとうございます!!!

あと誤字訂正ありがとうございました!本当に助かりました!


デート後はスマートフォンとともに。

 

「はぁ〜……終わったぁ……」

 

一通り家事を終わらせ、ベッドで一息つく。

思えば今日は……色々なことがあったなぁ……。

ふと、部屋の隅に置いてある時計に視線を移す。

その短針は、既に10の文字を通り過ぎていた。

 

「あ、そうだ!悠さんにLING送らないと……」

 

慣れない手つきでスマホを操作し、悠さんがやっていたようにアプリを開く。

思ったよりもやることが多くて、なかなかLINGを送れず、結局この時間になってしまったが……悠さんは返事をくれるのだろうか?

 

「(もしかして、もう寝ちゃってたり……?)」

 

一瞬、そんな考えが頭を(よぎ)る。

いや、もしそうでも、送るだけ送ってみよう。

 

「"今日はありがとうございました"、と」

 

打ち間違えのないように、ゆっくりと画面をタップする。

……送信ってどこだっけ?

 

「えーと、このボタン……かな?」

 

とりあえず、右端にある紙飛行機のような三角形のボタンを押してみる。

どうやら、運良く送信ボタンを押せたようだった。

……変なボタン押して壊さなくて良かったぁ……。

 

「……悠さんからの返信、来るのかな……?」

 

そんなことを考えながら、スマホを手に握り締めて悠さんからの返事が来るのを待つ。

返事、まだかなぁ……?

…………。

………。

……。

……来ない。

 

「(やっぱり悠さん、寝ちゃってるのかな……?)」

 

そんな不安な思いが、次第に強くなってくる。

悠さんは昨日から……いや、きっとその前から僕とのデートの場所とか探してくれていたのだろう。

そうすると、悠さんはここのところずっと寝ていないのかもしれない。

 

「(だとしたら、寝ていた方がいいのかもしれないけど……でも……)」

 

それでも、良ければLINGして欲しいな……。

そんな自分勝手な考えが、頭の中に浮かんでくる。

……思えば今日は、とても充実した1日だった。

趣味の合う人と出かけて、買い物をしながら共通の話をして……。

普段の買い物とは違う新鮮さに、この上ない喜びを感じていた。

 

「悠さん……」

 

偽りの恋人であり、僕の大好きな友人の名前が、つい口を滑る。

……まさか、こんなに返信が待ち遠しくなるとは思わなかった。

 

「……返事、来ないかなぁ……」

 

そんな願いが、ぼそりと雫のように零れる。

――ピコン

 

「わわっ!?」

 

突然の音に驚いて、体がビクッと震える。

今スマホから聞こえたから、これってもしかして……!

急いでスマホの電源ボタンを押し、通知が来ていないか確認する。

 

「……あ」

 

画面上部に出た通知をタップし、悠さんとのトーク画面を開くと、そこにはこう書かれていた。

"こちらこそありがとう、湊さん"。

"家事は今終わったのかな?本当にお疲れ様です!"

 

「悠さん……!」

 

返信が来たことの嬉しさに、心が躍るようだった。

悠さん、起きててくれてたんだ……!

 

「あ、僕も返さないと……!」

 

キーボードに慣れないながらも、できる限り急いで指を動かす。

 

「えーと……"ありがとうございます、悠さん""帰り際にも言いましたけど、今日はとても楽しかったです!"と、送信!」

 

自分の打った言葉が、画面に表示される。

打つのに時間はかかってしまったが、ちゃんと送れたから良かった。

――ピコン

 

「……え!?」

 

1分もしないうちに、悠さんからの返信が届く。

 

「(……いくらなんでも早過ぎない!?)」

 

半ば驚きながらも、悠さんとの画面を開く。

LING使ってる人って、みんなこれくらい早いのかな……?

"俺も今までにないくらいめっっっちゃ楽しかったよ!"

"早くまた湊さんとデートに行きたいなぁ……"

 

「……ふふっ」

 

嬉しさを抑えきれず、つい口元が緩んでしまう。

今、僕どんな顔してるんだろう……?

 

「"ボクもまたデートに行きたいです!""今度もエスコートお願いします!"と」

 

少し慣れてきたようで、さっきよりも早く言葉を打ち込む。

……LING楽しいかも。

――ピコン

 

「次はなんて書いてあるんだろ……って……ん?写真?」

 

届いた通知には、なぜか写真を送信しましたという文字が映し出されている。

 

「(何の写真だろう……?)」

 

少し疑問に思いながら、悠さんとの画面を開く。

"そう言ってくれてありがとう。今回はダメだったけど、次こそは頑張るよ!"

"あとこれ、今日撮った湊さんの写真です笑"

そして、その言葉の下に貼られていた写真には、調理器具コーナーの前で嬉しそうに笑いながらこちらを見る僕の姿があった。

 

「あー……そう言えば悠さんに撮られてましたね」

 

写真を見ながら、ふと調理器具コーナーを見ていた時のことを思い出す。

あの時、写真撮られてたなぁ……。

 

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 

 

〜家電量販店にて〜

 

「わぁ……いいなぁ」

 

調理器具を見ながら、それを使ったらどんな料理が作れるのか考える。

そんなことをしながら歩いていると、自分の口からついそんな言葉が漏れた。

 

「湊さん、ちょっといいかな?」

「はい!どうしまし――」

 

――パシャ

 

「……え?」

 

突然の音に、思考が中断させられる。

悠さんに呼ばれて振り返ると、そこにはスマホのカメラを構える悠さんの姿があった。

 

「な、何で撮ってるんですかっ!?」

「いやぁ……ね?」

「ね?じゃないですってば!」

 

悠さんの言葉に、すかさずツッコミを入れる。

……これ、どういう状況なの!?

 

「正直なところ、思い出でも残そうかなって思ってさ」

「ま、まぁそれは……」

「今の湊さん、すごく楽しそうだったし」

「うぐっ……確かに楽しかったから、分からなくもないですけど……」

「めっちゃ魅力的だった!」

「うにゃっ!?……」

 

焦ったせいで、咄嗟に変な声が出てしまった。

悠さんの方を見ると、下を向いてプルプルと小刻みに震えている。

間違いない、これはきっと笑っているのだろう。

 

「(もうっ、笑わなくてもいいのに……!)」

 

「だ、だから、大丈夫だよ」

「何が大丈夫なんですかっ!?」

「あ、後で西園寺さんたちにも見せるか」

「なんでですかっ!?」

「うーん……こういうのって、共有しないとじゃん?」

「なんで!?!?!?もうっ!消してくださいよぉ〜〜〜!」

 

僕の叫ぶ声が、店中に響き渡る。

こうして僕は恥ずかしさを味わいながらも、次は絶対に悠さんの写真を撮ってやると決意するのだった。

 

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 

 

"どう?良くない???"

 

「良くないですっ!"もう、消してくださいって言ったのにっ!"」

 

頬を膨らませながら、画面上に指を滑らせる。

すると、すぐに返信がきた。

 

"店の中を見てる途中で、湊さんが商品に夢中になってたから、思わず……笑"

"でも、流石にやりすぎちゃったよね……気分を悪くしたらごめんね"

 

「べ、別にそんなに謝らなくてもいいのに……」

 

気にしてないといえば嘘になるが、別に気分を悪くしたわけじゃない。

けれど悠さんは、予想以上にちゃんと受け止めていた。

……まあ、消す気は無いみたいだけど。

 

「(それにしても、この写真の僕、嬉しそうだなぁ……)」

 

悠さんから送られてきた写真に目を落とす。

――満面の笑みを浮かべながら、調理器具を楽しそうに眺める僕。

けれど、こんなに嬉しそうにしている理由がそれだけではなかったことは、僕自身にも明白だった。

 

「"そんなに気にしないでください!僕も思い出として写真は欲しかったので""でも、写真の撮り方がわからなくて撮れなかったので……撮ってくれただけで嬉しいです!"……みたいな感じかな?」

 

送信ボタンを押して、返事が来るのを待つ。

――ピコン

 

「やっぱり早い……ボクもこれくらい早く打てるようになりたいなぁ……」

 

そして……今よりもっとたくさん、悠さんと会話したい――

……なんて願っても、(ばち)は当たらないよね。

 

"そう言ってくれるとありがたいよ……!"

"でも本当にごめんね……"

 

悠さんからの返信見ると、文面からしょんぼりしてる様子が浮かんできた。

 

「(そんなに気にしなくてもいいのに……あ、そうだ!)」

 

ふと思いついた言葉を、とりあえず打ち込んでみる。

 

「"悠さん、写真上手ですね!""あれ?なんか上から目線みたいになっちゃいました!?どうしよう……"」

 

あたふたしながら画面を見つめる。

しかし、もう送ってしまった以上どうしようもない。

こういうのって、取り消したり出来ないのかな……?

――ピコン

 

"気にしなくていいよ笑"

"俺もそういう時あるからさ"

 

「うぅ……"すみません!"」

 

励まそうとした筈が、逆に励まされてしまい、少しショックを受ける。

うぅ……こんなはずじゃぁ……。

 

"写真を褒めてくれてありがと笑"

"俺はそんなに上手くないよ笑"

"被写体が俺には勿体ないくらい良すぎただけだよ"

 

「っ〜〜!?そ、そんなこと言われるとは……"もう、からかわないでくださいよぉ"」

 

――ピコン

 

"からかってなんかないよ笑"

"でもさ、なんかこの写真……湊さんの魅力をより感じられる気がするんだ"

 

悠さんに言われて、もう一度写真に目を通す。

確かに、魅力……なのかはわからないが、この写真の中の僕はとても活き活きしているように感じた。

"あ、でもいつでも湊さんは魅力的だからね?"

"たとえ偽の恋人とはいえ、俺には勿体ないくらいだよ"

 

「“じー……ほんとですか?”」

 

"ほんとだよ"

"そうじゃなかったら告白なんてしてないって"

 

「――――」

 

…………。

………。

……。

 

「……!?」

 

"……あ"

"送信を取り消しました"

 

「(まってまってまってまって!?!?)」

 

……色々と思い出して、頭の中がぐちゃぐちゃになってくる。

というか、送信した言葉って消せるの!?

 

"それと、あー……"

"今日会ったばっかりだから、こんなこと言うのもなんだけどさ"

 

文字を打つ手を止め、次にくる言葉を待つ。

 

"早く、湊さんに会いたいな"

 

「っ〜〜……!!!」

 

嬉しさのあまり、ベッドに横になったまま、左右にゴロゴロと寝返りを打つ。

……なんかこういうCMあった気がする。○○クリニックみたいな。

 

「――どうしたの、湊?」

「……え?か、風莉さんっ!?」

 

突然聞こえた声に、体がびくっと反応する。

恐る恐る声のした方向に目を向けると、そこには風莉さんの姿があった。

 

「い、いつからそこに……!?」

「……?さっきからずっと居たのだけど」

 

そう言うと、どこか訝しげな目で見つめてくる風莉さん。

これ、間違いなく見られてたよね……?

 

「すごく嬉しそうだけれど、どうしたの湊?」

「な、なんでもないですよ……?」

「それって、八坂さんのことかしら?」

「うっ……」

 

図星を突かれて、一瞬言葉を失う。

 

「八坂さんと連絡をとっているの?」

「まあ、そういう感じ……です」

「湊、本当に嬉しそうね」

 

そう言うと、風莉さんは満足そうに……そして、どこか安心したように微笑みを浮かべた。

……きっと、女子校に一人来た僕を何かと気にかけてくれていたのだろう。

確証は無いけど、そんな気がしてくる。

風莉さん……やっぱり優しいなぁ。

 

「あ、八坂さんに、明日学園に来て欲しい、って伝えられるかしら?」

「それは大丈夫ですけど……何かあったんですか?」

「いいえ、大したことじゃないわ。八坂さんに少し話があるの」

「そう、ですか……?」

 

悠さんに、話……?

何の話なのか気になるが……まあ、とりあえず伝えておこう。

 

「ところで、湊」

「どうしました?」

「音が鳴っていたけれど、返事しなくて大丈夫なの?」

「あ、忘れてました……!」

 

風莉さんに言われ、急いで悠さんからの返信を読む。

 

"こんなこと言われても嫌かもしれないけどさ"

"俺、自分の中で湊さんの存在がかなり大きくなってるってことを自覚したんだ"

"だから……また、会いたいなって"

最後の部分を見た瞬間――咄嗟に布団を深く被る。

 

「……湊!?」

「あ、あの、そのこれは……えっと、はい!」

「その、大丈夫……?」

「だ、だだだ大丈夫ですっ!」

 

風莉さんにバレないように、必死に顔を隠す。

正直、今の顔を誰にも見られたくない。

多分きっと、それほどまでに……今の僕の顔はとんでもないことになっているのだろう。

けれど――なぜ今こんな気持ちになっているのか。

それだけは、僕にもわからなかった。

 

「と、とにかく返さないと……!」

 

そうして布団の中で、胸に抱いたスマホを引き離し、何を打とうか考え始める。

そんな、人生初のLING。

――大切な人とのLING。

――悠さんとのLING。

それは予想以上に充実したもので、まるでデートが今も続いているかのようだった。

……ふと、布団の中からそっと外の様子を覗いてみる。

いつもより煌々とした月明かりが、カーテンの隙間から部屋の中に差し込んでいた。

 

 

 




というわけで、久しぶりの話でしたがいかがだったでしょうか?
自分は、湊くん可愛い(脳死)って状態でした笑
次の話は、まあ風莉さんも言っていましたが、悠が少し呼ばれて鈴女へ行きます。というか風莉さんと話しに行きます!
次回も頑張って書きますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!
※EXも今書いてます!


追記
先々週くらいに、突然週間UAが2000を超えていることを友人から聞いてめちゃくちゃ驚いたのですが、あれって何があったんですかね……?
嬉しいんですけど、少し謎なんですよね~笑
もし何か知ってる人がいたら教えてください!笑
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