湊君を攻略したい!   作:Kスケ

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前回の投稿から2週間経ってしまいました!すみません!
ということで、前回の続きです!
今回は悠が帰った後の湊の話ですが、途中で怪文書らしき湊くんの長台詞があると思います!頑張って読んでみてください笑
次回の内容とかいつもの謝罪とかはあとがきに書きますので、興味あったら見てみてください!
それでは、ぜひ今回も読んでいただければ幸いです~!


悠さんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!

 

 

 

「――はぁ〜……今日は色々あったなぁ……」

 

誕生会が終わり、流石にそろそろ帰らないといけないということで、悠さんは一人帰ってしまった。

その後、皆さんに改めて謝罪し、お詫びに今日片付けをしようとしたら、“今日の主役なんだから湊は部屋にいて”と言われてしまい、今に至るというわけなんだけど……。

 

「家事をしないとなると……何しようかな……」

 

ベッドに寝転がり、スマートフォンを片手に天井を仰ぐ。

実は、一番風呂をいただいてしまったため、もう寝れる体制になっているのだ。

だからもう、やることがほとんどなくて、このまま寝るしか……。

 

「……ボクから家事を取ったら、何も残らないんじゃ……?」

 

ふと、そんなことが頭の中に思い浮かぶ。

毎日学校と家事だけで一日が終わってたから、空き時間なんて考えたこともなかったなぁ……。

そんなことを考えながら、スマホの画面を一瞥する。

“彼”からの通知はない。

まあ、今日は僕のことに1日付き合わせてしまったんだ。

やらなきゃいけないことだって残ってるだろうし、忙しいのだろう。

 

「本格的に、家事以外の趣味でも見つけた方がいいのかなぁ……」

 

ため息をつきながら、悠さんからのプレゼントに手を伸ばす。

――紫色の宝石のついたネックレスと淡い桜色のヘアピン。

正直、男の僕がこれを付けるのはどうなのかとは思う。

――けれど。

“彼が僕のために一生懸命選んでくれた。”

その事実がただただ嬉しくて、そんな些細なことは既に頭の中から追い出されていた。

 

「……そういえば、こういう宝石って一つ一つ意味があるんだよね」

 

ふと、前に見たパワーストーン特集みたいな番組を思い出し、悠さんから教えてもらった検索機能で調べてみる。

この宝石は……確かアメジストだったような……。

 

「“アメジスト 意味”……と。あ、出てきた!」

 

検索結果が出るまでの速さに驚きながら、それっぽいサイトを開いてみる。

 

「えーと、宝石言葉は――っ!?」

 

おそるおそる画面を下にスクロールしていくと、そこに記されていたのは……。

“宝石言葉:「真実の愛、誠実」”

 

「………〜〜〜ッッ!」

 

一瞬で全身が……特に顔が熱くなっていくのがわかる。

ま、まさか……悠さんはこれの意味を知った上で……?

 

「ほ、他には……っ!?」

 

"邪悪なものから身を守ってくれる――愛の守護石"

 

「にゃっ、なんでっ!?」

 

あまりに驚きすぎて、思わず噛んでしまった。

だけど、それほどまでにこれは衝撃的過ぎるだろう。

 

「(悠さんは……知ってて買ってくれたのかなぁ……?)」

 

意味を一つ一つ調べながらお店で選ぶ悠さんの姿を思い浮かべる。

いや、悠さんのことだ、直感で僕に合うものを買ってくれただけなのかもしれない。

……………………。

――でも。

それでも……もし。

本当に知った上で、買ってくれていたのなら。

 

「色々、複雑なんだけど……もし、そうだったら……嬉しいなぁ」

「――どうしたの、湊?」

「か、風莉さんっ!?」

 

突然後ろから声をかけられ、ベッドから飛び降りる。

 

「(い、いつの間に……!?)」

 

気配がなかった……いや、僕が集中し過ぎてただけか。

……いや、待って。

もしかして、さっきの一部始終見られてたんじゃ……?

 

「さっきからニヤニヤして、どうしたの?」

「やっぱり見てたんですかっ!?」

「……?ベッドに寝転んで足をバタバタさせていたから、つい気になって」

「……〜〜っ!?」

 

淡々と状況を説明され、急激に恥ずかしくなってくる。

わ、わざわざ口に出さなくてもいいのに!

 

「何かあったのかしら?あ、それは八坂さんの……」

「あっ、これは……その……」

「それ、とても似合っていたわ。八坂さんって、湊のことよく分かっているのね」

 

悠さんのことを褒められ、心の底から喜びの感情が溢れてくる。

 

「そ、そうですか……えへへ。悠さんは、凄い人なんですから……!」

「…………」

「……風莉さん?」

「八坂さんのこと、大好きなのね」

「……え?」

 

突然放たれた言葉に、思考が停止する。

悠さんのことが……“大好き”……?

 

「そ、そんな、大好きなんて……」

「違うの?」

「えーと、好きですけど大切って意味の好きであって恋愛の好きとはまだちょっと違うような……いやでもやっぱり恩人ですし今回も隣で支えてくれましたし好きってことなのかも……いやでもそうすると男が好きってことになっちゃうし……でもでも、悠さんは他の男性とは違うといいますか特別といいますかボクの中でかけがえのない存在と言いますかなんというかえーとその悠さんの代わりなんて絶対に居ないといいますか……愛してるというとなんか少し複雑ですけど悠さんのこと考えるだけで胸がギューって締め付けられてなんというか悠さんの事考えてたら1日があっという間に終わっていたというくらいなんですけど悠さんが他の人と仲良くしているところを見るとそれが同性であっても異性であっても凄くムカムカするといいますか心がモヤモヤしてきて他のことが考えられなくなるといいますかなんというかボクの喜怒哀楽全部支配されてるといいますか――」

「み、湊……ストップ……!」

 

風莉さんの声で、思考が中断させられる。

あれ?……話し過ぎちゃった……?

 

「……え?あ、すみません!流石に話し過ぎちゃいましたよね……」

「……“話し過ぎ”という言葉では言い表せないのだけれど……あなたの彼に対する気持ちは、十分にわかったわ」

「そ、そうですか……?まだ結論は出ていなかったのですが……」

「そのくらいにした方がいいわ。それ以上は、頭が疲れてしまうもの」

「わ、分かりました……」

 

風莉さんに即答され、渋々考えるのをやめる。

 

「(そんなに話し過ぎちゃったのかな……?)」

 

自分ではそんな感覚はなく、あくまで“普通に”話しただけだったんだけどなぁ。

もう少し話したかったなぁ……。

 

「疲れたでしょうから、今日は早めに寝たら?」

「うーん……それもいいですけど、まだ寝付けなくて……」

「でも、横になるだけでも違うと思うわ」

「そうですか?……では、お言葉に甘えて――」

「飛鳥さんっ!!!」

「湊さんっ!!!」

「ふにゃっ!?」

 

突然ドアが開き、僕を呼ぶ声と共に美結さんと柚子さんが部屋に入ってくる。

驚きのあまり、横になりかけた状態から飛び起き、変な声を出してしまった。

 

「ど、どうしたんですか……?」

「実は、湊さんにモデルになっていただきたくて……」

「湊が……モデル?」

 

頭にはてなマークを浮かべながら、風莉さんはその言葉を聞き返す。

僕が、モデルって……どういうこと?

 

「いや、ほら!うちの新聞で飛鳥さんの話書いてるでしょ?」

「そうね」

「そうなんですか!?」

 

あまりに自然に流れていった重大情報に、思わずツッコミを入れてしまった。

僕の話……といっても、悠さんとの最初の頃のバレてしまった時のやつしか知らないし、もしかして新しいやつが掲載されているのかな。

 

「ご存知ないんですか?湊さんが八坂さんと出会ってからのお話を新聞に掲載してるんですよ〜」

「……え?」

「端っこに小さく書いて毎週恋愛物語として楽しんでもらおうとしてたんだけど、思った以上に反響が良くてね。やっぱり、“素敵なお嫁さんになれそうな子No.1”は違うね」

「それは忘れてくださいよぉ〜!というか、そんなに人気なんですか!?」

 

まさかの物語形式での掲載である上に人気だということに衝撃を受けながら、膨大な情報を飲み込む。

ちなみに、“素敵なお嫁さんになれそうな子No.1”というのは、以前新聞部で行ったアンケートのことで、男である僕がまさかのダントツで1位に選ばれてしまったのだ。

 

「(……って、誰に向けて説明しているんだろ?)」

 

ふと、自分で自分に対して説明していることに疑問を感じる。

あれ、でも僕はこのことを知ってるわけだから……じゃあこの説明は、誰に……?

……………………。

なんか気づいちゃいけないものに気づいてしまいそうだから、これ以上は考えるのをやめよう。

 

「はい!すごく人気なんですよ〜!毎日、新聞部に続きはまだかと連絡が入るくらいには!」

「確かに、すごく人気のようね。私も楽しみにしているわ」

「風莉さんまでっ!?」

 

そんなにしっかりと読んでいたことに驚きを隠せず、つい大きな声を出してしまった。

な、なんでみんな……僕の話を読みたがっているんだ……?

 

「そ、それで、どうしてそれが……ボクの写真に?」

「いやぁ〜それがね、“飛鳥さんが恋人からプレゼントを貰った”なんて一大イベントだからさ〜いつもより大きく扱いたくて!」

「具体的には、文章の隣に写真を載せようかと」

「なるほど……いいわ、私が許可するわ」

「ボクの許可はないんですかっ!?というか、肖像権がない!?」

 

思わぬ所から出された許可に、驚きながらツッコミを入れる。

まあ、確かに僕は風莉さんに対して返せないほどの恩があるけど、それにしても流石にこれは……。

 

「湊は動画やアンケートで学内外問わず有名人になってしまっているのだから、今更……でしょ?」

「うぐっ……そ、それはそうなんですけども……」

「それなら大丈夫ですね!」

「そういうのは、そんな簡単に済む話じゃないと思うんですが!?」

「お願い!飛鳥さん!私たちに是非とも力を……!」

 

美結さんの声に続き、2人が頭を下げて懇願してくる。

正直、個人的にはあんまり目立ちたくはないんだけど……今日は2人にも色々やって貰ったし、仕方ないか。

 

「うぅ……す、少しだけ……ですよ……?」

「やったー!」

「やりましたね、美結さん!それでは、早速撮り始めちゃいましょう!」

 

そう言うと、柚子さんは走りながら自分の部屋に戻り、一眼レフの高級そうなカメラを持ってきた。

 

「(た、高そうだなぁ……)」

 

心の中で、そんな声が漏れる。

毎回こういう時に、お嬢様たちが“お嬢様”であることを思い出すんだよなぁ。

いつも残念なお嬢様たちなのに、財力が……。

 

「湊が1番可愛く写るようにお願いするわ」

「まっかせといて!飛鳥さん、ちょっと付き合ってもらうからね〜!」

「あ、あはは……」

 

3人の真剣な表情にたじろぎながら、窓の外の夜空を仰ぐ。

――今日はなんだか、良い夢が見られそうだ。

そんなことを思いながらも、結局この日は、納得のいく写真が撮れるまでモデルをし続けるのだった。

 

 

 




ということで、いかがだったでしょうか?
宝石の意味を果たして悠は知っていたのかというところは気になりますが、それよりもあの長文ですよね……
個人的には結構好きなのですが、「こんなの湊くんじゃない!」と思う方もいらっしゃると思います。その場合はすみません!!!
……と今回の話はここまでにしておいて、次の内容についてですが……
Twitterでも少し触れましたが、次はお試しで新キャラを出してみたいと考えています!
※ちなみにヒロイン枠からは外してありますので、ご安心ください!
魅力的で、自分にとってかなり思い入れのある2人組なので、気に入っていただけると嬉しいです笑
では、次回も読んでいただければ幸いです~!


追記
はい、今回も2週間も空いてしまいすみませんでした……
次の話も頑張って早く投稿したいとは思うのですが、まだ3割程度しか書けていないため、どうなるか……
とりあえずできる限り書きたいと思うので、また待たせてしまったらすみません!

前回の話も感想ありがとうございます!
嬉しすぎて自分の返しの文章が多くなっちゃって読みにくいかもしれませんが、ご了承ください!
本当に嬉しくて、やる気の源になってます笑
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