コードギアス Hope and blue sunrise   作:赤耳亀

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episode9 Explode

「ハハハハハッ!!後悔させてやるぜ!このアシュレイ・アシュラ様の前に立った事を!」

 

アシュレイの騎乗するアレクサンダ・レッドオーガがカールの専用機ローランと、エイデンの専用機モルゴースに突撃する。短剣と長剣を二本ずつ、合計四刀流の攻撃にローランが押されてゆく。それをカバーしようと動いたモルゴースに、大型のナイトギガフォートレスが攻撃を加えた。

 

「我が君と、あの方に挑んだ事を後悔するがいい!」

 

ジェレミア専用機、神経電位接続型のサザーランド・センチネルが放った砲弾を避ける為、モルゴースが距離を取る。それに合わせて、センチネルから8本のスラッシュハーケンが放たれた。

 

「面倒な機体だな。」

 

そう零しながらスラッシュハーケンを冷静に避けていくエイデン。彼はセンチネルからさらに距離を取ると、アサルトライフルを掃射する。

 

「この程度の攻撃!!」

 

センチネルはそれを輻射障壁で防ぐと、再びモルゴースとの距離を詰めようと前進した。

 

「受けよ!忠義の乱撃!」

 

センチネルの背部が開くと、そこに大量の射出口が現れて刃状ブレイズルミナスが発射された。モルゴースも機体前面にブレイズルミナスを発生させ、放たれた細かなブレイズルミナスを一瞬防いだ隙に、さらに距離を取る。

 

「どうした!?逃げてばかりでは勝負には勝てんぞ!!」

 

「いや、既に決着はついた。」

 

エイデンの言葉を訝しむジェレミアだったが、その直後にセンチネルは推力を失い降下していった。

 

「おぉ、エイデンのハッキングが成功したみたいだな!ならこっちも終わらせるぜ!」

 

カールがコンソールを操作すると、ローランの両肩からレンズのようなものが現れた。警戒を強めたアシュラの前で、突如としてローランが十機以上に増える。

 

「なんだぁこれは!?」

 

動揺するアシュレイに向かって、アレクサンダの周囲を滞空していたローランが一斉に攻撃しかけた。

 

「クソがっ!全部叩き落としてやる!」

 

ローランに向かって四刀を振るう。しかしその全てが、ローランをすり抜けていった。

 

「まさか、これは…!?」

 

「そう、これはただの投影だ!!だが闘いなれた奴ほど、自分の視覚は無視できないんだよ!」

 

ローランの集団、その最後尾に隠れるようにして滞空していた一機のローランから放たれたスラッシュハーケンが、アレクサンダを貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

「二対一は気が進まないけど、そうも言ってられないものね!」

 

自身の専用機であるランスロット・ハイグレイルで、ジノの専用機であるトリスタン・ネイビスとタイミングを合わせてアレミラに突撃をかけるオルドリン。しかしジュビアの騎乗するアレミラは足裏のジェット機構を起動し、フロートだけでは不可能な動きで二機を翻弄する。

 

「ヘイヘイ、お坊ちゃんにお嬢ちゃん。そんな腕じゃあ、あたしは捕まえられないよ!」

 

「この…!」

 

操縦桿を握りしめ、再度突撃を仕掛けようとしたオルドリンを、ジノが諌める。

 

「挑発だ!そんなものに振り回されるより、敵の行動パターンをしっかり読み込むんだ!」

 

「…分かったわ!」

 

トリスタンがメギドハーケンを放つのに合わせて、自身もハイグレイルのソードハーケンを放ち、アレミラの飛翔ルートを徐々に削ってゆくオルドリン。いよいよ追い詰められたアレミラに、満を持して突撃をかける。

 

「終わりよ!」

 

しかしその斬撃を、アレミラはMVSであっさり受け流した。

 

「逃げるだけが取り柄だとでも思ったかい!?こちとら接近戦は大得意なんだよ!」

 

体勢を崩したハイグレイルに対し、横回転しながら返しの斬撃を放つ。だがそれは、トリスタンが持つエクスカリバーによって止められた。

 

「そうだとしても、私達二人を相手に勝てるつもりか!?」

 

トリスタンがエクスカリバーを押し切り、今度はアレミラの体勢を崩す。続けてエクスカリバーによる斬撃を放つと同時に、メギドハーケンを射出して囲むようにアレミラの逃げ場を奪う。だがそれと同時に、トリスタンのコックピットには警戒音が鳴り響いていた。

 

「何が…!?」

 

慌てて機体を後退させたジノであったが、トリスタンは左掌を銃弾で貫かれ、片方のエクスカリバーを取り落としてしまう。

 

「フム…反応がいい。だが、私のマックールは視神経接続型…どこに逃げようとも無駄だ。」

 

ステルス機能と光学迷彩により、姿を隠しているダニエル専用機、マックールが離れたところで狙撃用大型レールガンを構えていた。ダニエルの視線の先では、狙撃手を探してハイグレイルとトリスタンがファクトスフィアをあちこちに向けている。

 

「こちらにばかり構っていていいのかな?」

 

ダニエルがそう言うと同時に、アレミラがトリスタンに斬撃を放つ。右腕一本でそれを止めたトリスタンであったが徐々に押し込まれ、アレミラから放たれたスラッシュハーケンを避ける事が出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

「藤堂さんの救出は済んだのかしら?」

 

「ああ、千葉とユキヤ君が運び出したよ。かなりひどい拷問を受けたようだけど、しかし今は!」

 

ルーンが騎乗する紫雲壱式と、藤堂救出から戻った朝比奈の専用機である奏月が、ウイリアムの専用機であるヘクトールと、ロバートの専用機であるウォリックと対峙している。

 

「こんなことなら、紫雲もエナジーウイング装備型にしてもらうべきだったわ。」

 

愚痴を零すルーンであったが、それに対して朝比奈が突っ込みを入れる。

 

「そりゃあ君なら扱えるだろうけど、そうなったら建造が間に合ってなかったかもしれないし、そもそも今言う事じゃないよね!とにかく、今は戦闘に集中してくれ!」

 

「はいはい。分かってるわよ。」

 

ウォリックが振り下ろした手斧型MVSを、簡単に避ける紫雲。すぐに四つのスラッシュハーケンを放つが、その内の一つがウォリックの手前でヘクトールが持つビームガンに撃ち抜かれた。

 

「あら、いい武器を持っているのね。それ、頂戴。」

 

「お前さんは馬鹿なのか!?それともふざけてるだけなのか!?だが、いつまでその余裕が続くだろうな!?」

 

ウイリアムはヘクトールの左腕にMVSを装備し、紫雲に斬りかかった。

 

「もう、スマートじゃないわね。」

 

後退して避ける紫雲。その紫雲とヘクトールの間に、奏月が割り込んだ。

 

「剣での勝負なら、負けるつもりはない!」

 

右腕の大型MVSを振るい、ヘクトールを追い込んでいく。その後方では、紫雲がウォリックに対してハーケンとハドロン砲を駆使することで徐々に逃げ場を奪いつつあった。

 

「確かに、言うだけの腕はあるな!だが、これならどうだ!?」

 

ウイリアムの言葉と同時に、ヘクトールから二本のルミナスハーケンが放たれる。しかしそれにも朝比奈は素早く反応してみせた。

 

「この程度!」

 

右腕の大型MVSと、左手に持つMVSを振るってルミナスハーケンを叩き落とす。ただ、その一瞬でウイリアムは奏月から距離を取っていた。

 

「ロバート!そのまま離れてろよ!」

 

ヘクトールの胸部が開くと、突如として奏月を振動が襲った。それに合わせて、コックピットにはアラート音が鳴り響く。

 

「なっ…!?これは!!」

 

「そう、集極音波だ!お前さんの機体の機動力で、果たしてこれに対応できるか!?」

 

奏月は機体各部にダメージを負いつつ、退避行動に移った。

 

「省吾さん!」

 

奏月のフォローに入る為にウォリックを牽制し、方向を変える紫雲。しかしウォリックは腰から銃を取り出すと、紫雲へと照準を向けた。それに気付いたルーンの背中を、何とも言えぬ悪寒が走り抜ける。

 

「こいつをくらうだよ!」

 

ウォリックが持つ銃から、ルーンにも見覚えのあるような弾丸が放たれる。紫雲が急加速してギリギリでそれを避けると、弾丸は後方の岩壁に当たって爆発、その周辺を消失させた。

 

「これはまさか…フレイヤ!?」

 

「そうだぁよ!対ナイトメアを想定して威力はかなり抑えられてるだが、それでも当たれば、あんたは終わりだよ!」

 

ウォリックは後退しながら弾丸を装填する。距離を詰めようと加速する紫雲であったが、ウォリックは再び銃を紫雲に向けて引き金を引いた。

 




分かりにくいかもなのでもう一度書いておきます。


アダム→ハークレイ
ボトムス→ストーンコールド
フロスト→レオニダス
ウイリアム→ヘクトール
ロバート→ウォリック
ケイン→クロムウェル
カール→ローラン
アリシア→スパルタクス
ジュビア→アレミラ
ダニエル→マックール
エイデン→モルゴース
ジンダー→ルッジェーロ

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