ミソラタウンから離れた町、そこではアルテミスへのキップを掛けたLBX大会が開かれていた。
その町の大会の内容は酷くシンプルであり、アルテミスでも無いルールであった。
残機が無くなった方が負けの『スタンダード』でも、1or1の『ストリート』でも、ルール無用の『アンリミテッド』でもない。
それは大きなフィールドを用意て行うバトルで 全てのチームのLBXプレイヤーが参加可能、いずれかのチーム1つが勝ち残るまで戦い続けるアイテム無し残機無しチーム同士での協力ありの乱戦、バトル・ロワイアル。
様々なプレイヤーやチームがLBXの世界大会であるアルテミスへと向けて準備していた。
「ウォーリアーの武装だけど、やっぱり近接だけじゃなくて射撃系の武器も──」
「アマゾネスの最終メンテは終わったか?」
「────のメンテなら終わってる、いやもう一度確認してみるわ」
「今回のフィールドだったらブルドの脚部を今回だけは別の脚部で対応したら──」
選手の待機場所では子供から大人までの沢山のプレイヤー達の姿があった。
作戦を確認するチーム、早くも外のチームに協力を願い出て共同戦線を組むチーム、LBXの最終調整やメンテナンス、使用武器の再確認を行う人たちがいた。
「なぁ、君は確か一人だけのチームなんだろ?なら俺たちの3チームと組まないか?」
「………一人で良い」
一人の青年、高校生か大学生だろうか。彼はその大会に参加している小学生くらいの少女にも少年にも見える白い髪で頬に傷が付いた少年へと話しかけた。
少年を思っての発言に対して、少年は突き放すようにそう吐き捨てる。
「言わせて貰うが、一人だけの君がこのバトルロワイアルを生き残るのは難しい。外のチームも、俺らも狙うなら一人だけのチームである君を狙うはずだ。だから」
だから自分達と組んだ方が良い、そう言おうとした瞬間に少年は口を開いた。
「いらない、俺と
その言葉に青年は絶句した。
たった一人、この町の外から来たアルテミスへの出場権を手にするために来た少年が大人や自分よりも年齢が上である人物を……それも自分よりも多い人数に対して勝つと、倒すと宣言したのだ。
彼の言葉に、部屋にいた選手達の視線が集中する。視線に込められたのは、怒りや殺意。当然だ、この大会はテレビでも中継されるそれなりに有名な物だ。バックにスポンサーが付くチームだっている、アルテミス出場の経験を持つ歴戦のチームだっているのだ。
なのに、彼はそれらを倒す。それも一人でと告げたのだ。
『選手の皆さん、バトルを開始します。バトルフィールドのある部屋へと集まってください。繰り返します、選手の───』
「忠告ありがと、じゃ」
そう言いながら少年は青年の元から離れ、バトルルームへと繋がる扉へと向かう。
LBXの世界大会アルテミスへの出場権を手にするための地区大会カマエルが始まろうとしていた。
「さぁ、始まって参ります!!○○○タウン大会カマエル!!司会進行は私、○○○○がおこなっていきます!」
進行の席に座る男性がそうマイクに向けて話すと、後ろのモニターが変化する。
「今回のカマエルのルールはバトル・ロワイアル!残機無し、アイテム無しの一発勝負!最後に生き残った1つのチームがアルテミスへの出場権を手にすることが出来るのです。フィールドは広く荒野、砂漠、湿地帯と様々なGキューブを使い実現しています。」
モニターにはバトルフィールドがカメラによって様々な景色が写し出される。
「さて、今回の出場するチームを紹介していきましょう!」
司会者の言葉と共にモニターに三人の女子中学生が写し出される。
「まず紹介するのは小日向 ヒビキ、橘クリス、雪音ミクさん三人のチーム『VALKYRIE』、初出場の三人の彼女達の健闘を期待したいですね。ちなみに今大会のチーム紹介は、出場登録順となっています」
司会が説明を終えると画面が切れ変わり写し出されたのはメガネを掛けた青年を中央に、赤髪の小柄な青年とオレンジ色の明るい髪でスタイルの良い女性。
「続いて紹介するのは幸坂ユウマ、神樹セカイナ、星野フミナさんによるチーム『トライファイターズ』。去年は惜しくも準決勝敗退。チームの連携力が高い素晴らしいチームですね。」
次に画面に映し出されたのは赤髪の少年、茶髪の少女に黒髪の少年。
「私立穂群原学園、初等部の衛宮シロウ、岸波ハクノ、藤丸リツカさん達のチーム『天文台研究会』です、天体系の部活がLBXバトル………どのような戦いを見せてくれるのか楽しみです!続いて紹介しますのは左ショウタロウ、園崎ライト、照井リュウ三人のチーム『風都大学所属探偵部』」
こうして十何チームが紹介されていく中でも最後に紹介されたのは白い髪、頬と目に大きな傷のある一人だけのチームの少年だった。
「最後の紹介です、何とチームのメンバーは彼のみ!!その挑戦は果たして蛮勇か、それとも実力者の余裕か。一人で戦う一匹狼!深海セイカ、チーム名は『鉄血華』!!さぁ、全てのメンバーが揃いました!!」
選手達も、それぞれが割り当てられたエリアへと移動しLBXを配置しCCMを構える。
選手の一部は、彼の先程の宣言を聞いたからか最初の狙いを彼へと定めていた。調子に乗っているコイツを叩き潰す、そんな感情に従い彼へと狙いを定めたことを後悔するのは、数分後の出来事だった。
会場のモニターに開始までの秒読みが表示され嵐の前の静けさのように黙り込む会場。そしてモニターのカウントがゼロになった瞬間、選手達はLBXを会場へと放った。
「いけ、アマゾネス!」
「ブルド、カスタム出陣!!」
「デクー!」
「行こうぜオリオン!!」
「ズール、出撃!」
十人十色のLBXがバトルフィールドへと降り立つ中で、外のLBXとは全く異なる偉業のLBXがフィールドへと降り立つ。
手に持った柄の短い大きな鈍器、超大型メイスを手に持ち長い腕の指先レクスネイルは鋭くナズー等のクロー系の武装に見える。
背中にはまるで剣のように鋭い武装、テイルブレードが装備されウォーリアーに近いデザインのフェイスのツインアイが発光する。
「行くぞ……バルバトス」
異なる世界にて「悪魔」と恐れられたガンダムバルバトスルプスレクスが、厄災がフィールドへと降り立った。
バルバトスを操作し、荒野を駆け抜ける。CCMに映るのは武器を構え此方へと向かってくる沢山のLBXや遠くで銃系統の武装を構えるLBXの姿だった。
やっぱり、一人の奴から狙ってくるか……それともさっきの分かりやすい挑発が効いているのか。
ブースターで速度を上げ、回転したり飛び上がったりし銃弾を避け時に超大型メイスで防ぎながら近付いていく。
「お前らの相手は後で、まずアイツらからだ」
近接武器を備えたLBXを飛び越えスナイパーライフルやハンドガン等の射撃武器を持つ機体へと走る。後ろからの射撃のない状態の方が戦い安い。
そんな俺のバルバトスへと射撃を止めないLBX達、バルバトスを操作し手に持ったメイスで大地を引きずり、そのまま振り上げる。
土煙が舞いLBXの視界が遮る、するとLBXを操作していた人達が射撃を止めた。
「くッ、小賢しい真似を!!」
「アイツは何処に……」
プレイヤーの困惑と焦りの籠った声が聞こえた瞬間、俺はCCMを操作した。バルバトスルプスレクスのブースターで飛び上がると同時に射撃武器を持ったLBXの内の1体、ブルド改へと超大型メイスを投げ飛ばす。
「なっ!?一撃で!?」
死角からの攻撃に避けることが出来ず勢いよく投げられた超大型メイスは一撃てブルド改を沈める。
「だが、今のアイツは武器を持ってない。今が攻撃のチャンスだ!!」
「オッケー!」
着地と同時に此方へと向かってくる射撃を走りながら避け、マシンガンを持ったデクーへと飛び移り右手のレクスネイルがデクーの本体を貫く。
「嘘でしょ……」
「一人になっても!!」
そしてバルバトスルプスレクスの背後でハンドガンを構えるウォーリアーへと背中から飛び出したテイルブレードが向かい武器を切り落とす。
「そんなのありかよ!?」
ウォーリアーが武器を持ち換えようとした瞬間にバルバトスルプスレクスはブースターで接近しそのままウォーリアーをハイキックの要領で蹴り飛ばす。
そしてブルド改に刺さった超大型メイスを引き抜いて蹴り飛ばしたウォーリアーへと近付き超大型メイスを叩きつけ沈めた。
この三人を沈める間に外の射撃武器を手にしたLBXは距離を取り逃げ始める。
「……逃がすわけないだろ?」
超大型メイスを持っていない方の手を距離を取り始めたLBXへと向ける、腕の手首付近に埋め込まれた腕部200mm砲を放ちながらブースターで加速してLBX達を追いかける。
「一気にぶち抜く、やれるよな?バルバトス」
腕部200mm砲を打ち止め、超大型メイスを敵へと投擲しブースターで加速してLBX達へと近付く。
投擲した超大型メイスは、荒野からジャングルのようなフィールドへと入る直前のクイーンの目の前へと突き刺さる。
「ヒッ!?」
動きが止まった青いクイーンへとテイルブレードが向かいヘッドパーツを貫き、その勢いで近くに構えていたクノイチへとレクスネイルを突き刺し沈める。
「このッ!」
「借りるよ」
即座にクノイチから腕を引き抜きクノイチが持っていたクナイを1つ拾いあげながら、もう片方の手でマッドドッグの鉤爪を受け止める。そして拾ったクナイをコアがあるであろうマッドドッグの腹部へと突き刺し、ブレイクオーバーにした。
マッドドッグから離れ超大型メイスを拾うバルバトスルプスレクス、彼に狩られたLBXプレイヤーはそのLBXを見て悪魔と、化け物とそう溢した数分後、荒野にはバルバトスルプスレクスによって狩られたLBXの残骸が広がっていた。
試合開始直後からの一対大多数の戦いを切り抜けたバルバトスルプスレクス、その後にもエリアを移動し荒野へと現れ襲撃してきたLBXを即座に地に叩き伏せていた。
戦いが終わったタイミングで仕掛けたLBXプレイヤーですらも狩り尽くすその姿は正に狼。
超大型メイスで吹き飛ばし、テイルブレードとレクスネイルで貫き腕部200mm砲で風穴を開ける。
時には自身が壊したLBXの武器を拾い戦う姿はまるで傭兵、だが戦い方はまるで獣のように荒々しく過激。
身体中に戦闘による損傷を、傷を付けられながらも武器も体も武器も大きな損傷がない。荒野に佇むバルバトスは次の獲物を探し、進み続ける。
既に、大会に参加するプレイヤーの四分のニが彼の手によって狩り尽くされた。
最初こそ彼に対し苛立ちを隠せず、彼を狩ろうとしたプレイヤー達は自身が狩られる側に成らぬよう、立ち回っている。
「狩り尽くす、もっと寄越せバルバトス」
アルテミスへの切符を掛けたLBXの大会カマエル、その戦いの会場は沈黙で満ちていた。
バトル・ロワイアルの最終戦、すべてのチームが結託しガンダムバルバトスルプスレクスへと立ち向かった。
その結果、荒野のフィールドはまるで戦争あとのように、地に倒れ付し一部は抉れ、胸部を貫かれ、頭部がボディから離れているているLBXで溢れていた。
そんなバトルフィールドでウォーリアーとバルバトスルプスレクスによる一騎討ちに決着が着こうとしていた。
二人の戦いはまるで絵本や小説でありそうな、強大な化物と騎士の戦いを想像させる。
ウォーリアーの振るう片手剣を超大型メイスを振るい弾き、テイルブレードで反撃する。
ウォーリアーの放った必殺ファンクションによって出来た大きな隙。大きく剣を振るった時に出来た隙を逃さず、バルバトスの持つメイスでウォーリアーの胸部へと突く。
そして次の瞬間、メイスに内蔵されたパイルバンカーによってウォーリアーが貫かれウォーリアーは膝をつくと同時に機能停止を告げるブレイクオーバー音が鳴り響いた。
次の瞬間、会場から観客の歓声が上がる、拍手が成りやむことなく聞こえ続けている。
「な、何と言う事でしょうか!」
司会進行の人物の驚愕の叫び声と共に、会場のモニターに映し出されたのはメイスの柄を地面に突き刺して持ち、宙へと手を突き上げるバルバトスルプスレクスの姿。
「数ある強豪チームを薙ぎ倒し、大会の勝利を!世界大会への切符を手にしたのはまさかまさかの彼!!」
モニターの画素が先程のチーム紹介の時に使われた少年の姿が表示される。
「チーム鉄血華、深海セイカ!仕様したLBXの名は、バルバトスルプスレクス!」
山野バンside
LBXの世界大会アルテミスへの特別出場枠を手にするため、俺たちはBlueCatsの地下で開催されるアングラビシダスに出場していた。
一回戦目の戦い、ちょっと危なかったけどカズのアドバイスのお陰でどうにか勝つことが出来た。応援に来てくれたリュウとミカだけど、何故かミカは少し機嫌が悪そう……。
「な、なぁミカ。なんかあったのか?」
「別に…」
「別にって、困り事なら何か力になれるかも知れないだろ?」
そう聞くとミカはボソリとくちを開いた。
「……セイカ、居なかったから」
「え?」
「本当はセイカも一緒に応援に来て貰う筈だったのに、家に行ったら留守だっただけ」
えっと、つまり寂しいとかそんな感じ?なのかな?そういえばセイカ、確か倒れてから1度も話してないな。
放課後はいつもすぐに帰っちゃうし……
そう考えながら郷田から譲り受けたハカイオーの腕をアキレスに装着させる。これで、次の戦いも問題なさそうだ。
「そういや、セイカの奴最近は俺らのところに顔出して無かったが何かあったのか?」
「郷田はセイカと会ったことがあるのか!?」
「おう、アイツはダチだからな」
「リーダーとアイツは入学する前からの付き合いだからね」
郷田の言葉に補足するようにリコが言葉を付け足す。入学前?つまりセイカと郷田は学校に入学する前からの知り合い、友達だったのか?
入学式前で学校に入れる機械は見学くらいかな?俺もアミやカズと一緒に来たし。
「なんで深海さんが中学入学前から貴方達と?」
「セイカ、スラムの奥でこそこそと動き回っててよ。迷ってるようにも見えなかったしな」
「え?」
「それで、珍しいLBX持ってたからLBXバトルを申し込んでな。それからダチになって毎日のようにLBXバトルしてたんだ、それでアイツ最近何かあったのか?」
「あぁ、倒れて病院に運ばれたらしいんだ。もう退院したんだけど学校が終わったらすぐに帰っちゃうし」
「そんな事が……まぁ、あいつが大丈夫なら良い」
その時だった、CCMのネットニュースが流れてきたのた。CCMへと送られてきたニュースにはLBXと書いてあり、思わずニュースサイトへと飛ぶ。
「バン、何を見てるの?」
「LBX大会カマエルのニュースが出たみたい」
「マジかよ、どんなニュースだ?」
そう言いながらカズとアミ、外の皆が俺のCCMを覗き込む。映し出された記事の見出しにはこう書かれていた。
「『LBX大会カマエル、優勝者はまさかの一人チーム、その名は鉄血華』だって」
「カマエルを一人で!?確かあれってチームでのバトル・ロワイアルのはずでしょ?」
「そんなのあり得るわけねぇよ!」
驚きの声を上げるアミとリュウでも、記事にはしっかりと一人チームと書かれている。
「確かカマエルで優勝するとアルテミスに出場する枠が貰えるんだったよな?今のうちに戦うかもしれない敵の情報を得といた方が良いぜバン」
「うん」
カズの助言に頷いて返しながらCCMを操作して記事を閲覧していく。
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【LBX大会カマエル優勝者は一人チーム!?その名は鉄血華】
本日開催されたLBXの大会、カマエルにて異例となるチームメンバー1人のみで参加した少年が優勝、それも大会参加者の四分のニを屠り勝利したことが先程明らかになった。
今大会は歴代大会でも最速での大会決着であり、最小年齢である中学生のプレイヤーが優勝者となった。
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┃ ┃
┃LBXの残骸達が広がる荒野のフィールドに ┃
┃佇み天へと手を伸ばしているバルバトス ┃
┃ルプスレクスの写真。 ┃
┃そして端にセイカの顔写真が映っている。┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
対戦したプレイヤーへのインタビューを求めたところ「あのLBXの戦い方はまるで獣のようだった」「容赦なく次々と攻撃してきて、その場にある物すら利用する姿はまるで傭兵みたい」「あのLBX尻尾も武器とかチートだろ!?」「ちくわ大明神」「悪魔だ、悪魔が現れたんだよ!?」と言う意見が多くありました。
これ程の偉業を成したLBXプレイヤー
大会のネット中継URL
https:news/lbxKamaeru/wipixi.
大会優勝者戦闘ハイライト
https:Kamaeru.Barbatoswar
─────────────────────
自分達の知るクラスメイトであり、直前まで話題となっていた彼が、ニュースで報道されていた。
「え、えぇぇええ!?せ、セイカがカマエル優勝!?」
「よく見せて」
「うわっ!?」
いつの間にか記事を読んでいた俺たち3人の中に入っていたミカに見えるようCCMの場所を変える。
「嘘でしょ、深海さんってそんなにLBX強かったの……って三影さんいつの間にカズとバンの間に!?」
深海セイカ、こんなに強いLBXプレイヤーだったなんて知らなかったな。写真を見る限り、前に見たバルバトスルプスに似てるけど、少し違う気がする。
背中の奴とか、持ってる武器とか。なんとなくジンと同じような戦い方なのだろうか?
「おいおい、酷い言われようだな。悪魔にチートとか」
「所詮は敗者の遠吠え」
「け、結構辛辣だな……」
それにしてもセイカがアルテミスに……取り敢えず今は目の前に戦いに集中しないと。父さんを助ける為にも俺は勝たないといけないんだ、このアングラビシダスを。
宇崎拓也side
山野バンの試合が無事終わったのを確認しアルテミスの出場者の情報を探っていると、パソコンにLBX関連のニュースの通知が表示された。
それはLBX大会カマエルが終了したと言う物だった。
カマエル、確かアルテミスへの出場枠が手に入る大会だったか。
「優勝者がもう決まっただって?」
「カマエルがか?始まってから30分も立っていないぞ?」
隣の席でアングラビシダスの大会を眺めていた檜山 蓮が驚きというよりは困惑した様子でパソコンの覗き込む。記事を読み分かったのは、1人のプレイヤーが参加者の半数を倒したと言う内容だった。
そんな強いプレイヤーがいるだなんて聞いたことがない、一体誰だ?
記事をスクロールしていき載せられた写真を見る、そこには大量の破壊されたLBXが錯乱した荒野に佇んでいる一体のLBXの姿があった。
「使用したLBXは……バルバトスルプスレクス?そんなLBXなんて聞いたことがない、何処かの新型モデルなのか?」
検索エンジンにバルバトスルプスレクスの名を調べても、このカマエルと言う大会で使われたこと以外に情報がない?
記事をスクロールしていき、現れた選手の顔写真を見て俺は目を見開いた。
「この少年は!?」
「あの時の少年か……」
以前、総理暗殺の事件の際にパレードの時間が早まると告げ檜山蓮の招待、伝説のLBXプレイヤーレックスだと確信して勝負を挑みに来たその年では珍しい白髪で頬に傷のあった少年。
「深海セイカ、これほどの実力を持っていたLBXプレイヤーだったとはな」
「是非とも欲しい存在だが、少し怪しい所がある」
「総理の時の発言、いや予言か。奴がイノベーターの刺客ならあの時、俺たちに助言するような行動はなんだ?」
「……わからない、とにかく警戒した方が良さそうだ」
「彼らにも伝えておこうか?」
「いや、止めておいた方が良い。警戒するよう説明したら、深海セイカに感づかれる可能性がある」
「なら、予測したイノベーターの刺客だと思われる候補の中の1人と説明するのはどうだ?彼がイノベーターの刺客と言う事を仄めかして伝えるんだ」
「なるほど、元から彼がイノベーターの刺客と知ってショックを受けて行動出来なくなるよりはいいか、その案で行こう」
彼らの話を聞いた山野バン達は果たしてどう感じどう考えるのか?その事を考慮しつつ、他のイノベーターと思われる人物を探し始めた。
一年近く投稿してなくても待ってくれている人がいて驚きました。
ご愛読ありがとうございました
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