掌中の玉、あるいは逆鱗。
※原作主要キャラが原作とは異なるタイミングで退場します。このような展開が苦手な方はご注意願います。
後から思えば、それは虫の知らせだった。
ぱち、と翡翠の瞳をあけて琴葉が体を起こすと、外はまだ薄暗がりで朝日が登ったばかりの時分だった。童磨がおらずともきちんとした時間に目が覚めたことに嬉しくなり、口元が緩む。見る者がいないことが惜しいほどの美しい微笑みを残したまま布団を片付け、家族に似合うと言われた緑地に淡黄の柄の着物を着付けた彼女は、飾り立てずとも一枚の絵のようだった。
最近留守にしがちな童磨の姿はなく、今日も帰ってこないのかと少しさびしく思いながら朝食をとる。そして蝶屋敷に向かうべく玄関の土間に降りたところで、外から扉が叩かれた。
「はい、どちら様ですか?」
「こんな時間にすみません。不死川実弥です。開けていただけますか」
「あら、おはようございます、実弥さん。ちょっとまってね」
琴葉は見知った相手に警戒することなく戸を開け、高い位置にある実弥の顔を見上げた。大きな傷が刻まれた強面に表情はなく、つり上がった瞳が静かに彼女を見つめ返す。そこに何の感情も読むことはできなかった。
「何かあったの?」
「琴葉さん、お館様……産屋敷家当主が貴方と話がしたいと仰せなので、お迎えにあがりました。ご同行願います」
実弥が玄関を塞ぐように立っているため、琴葉からは彼の背後は見えない。そこには二人の隠が控えており、彼女が知る由もないが、家の裏手にはさらに三人の中級隊士が潜んでいた。
「わかったわ。でも、蝶屋敷でのお仕事は」
「心配いりません。胡蝶には連絡してあります」
「そう。それじゃあ実弥さん、案内をお願いします」
にっこりと笑んだ琴葉に、実弥はあくまで事務的に背後の隠らを示し、そのうち女性の方におぶさるよう指示した。童磨以外の背におぶさるのは少し恥ずかしかったが我慢して覆面姿の背に身を預ける。さらに目隠しをされて少しの緊張感を抱くも、近くに感じる実弥の気配が不安をおさえていた。
「故あって行き先は所在を隠しているため、目隠しと耳栓をしてもらいます。移動はすべて隠が担い、途中で何度か別の者に引き継ぎますが、俺も目的地まで同行するのでご安心を」
「はい」
そのやり取りを最後に両耳に栓を入れられ、隠の走りに合わせて体が揺れる。琴葉にできるのは安定するようしがみつくぐらいで、暫くすると時間の経過もわからなくなってしまった。分厚い目隠しで日の上り具合もわからず、実弥が言ったとおり背負う人間が三回も変わり、いよいよ方向感覚が皆無になったところで隠の足が止まる。
地面に足をつけた途端、膝が笑って座り込みそうになった琴葉を実弥が横から支えてくれた。そのまま目隠しと耳栓も外してくれた男は、琴葉とは真逆で平然としていた。
「あ、ありがとう」
「いえ。歩けないなら抱えていきますよ」
「大丈夫、自分で歩きます。もう少しだけ待ってね」
琴葉たちの前にあるのは立派な門構えの屋敷だ。緑深い森の奥にあるそこは別世界のようで、実弥の言からして産屋敷一族の住まいなのだろう。琴葉は一般人ではあるが、鬼殺隊に関わる仕事柄、産屋敷耀哉と彼の一族の立場は重々承知していた。
「よし、もう大丈夫よ。ごめんなさいね、実弥さん」
萎えた足に血が巡ってしっかりと地面を踏みしめられることを確認する。案内を求めて実弥を見やれば、彼は少し困ったように眉を下げていた。
「こんなに素直についてきて、よかったんですか?」
「ここは鬼殺隊で一番偉い方のお家でしょう? 何を心配することがあるの?」
「……琴葉さん、ここで何を聞かれても正直に答えてください。それが貴方と伊之助のためになる」
「よくわからないけど、お館様に嘘はつかないわ」
いつもどおりの柔らかさで琴葉が答え、実弥が彼女を連れて産屋敷邸の敷居をまたいだのは、ちょうど太陽が真上に届いた時分。鬼の時間には程遠い、遅い朝のことだった。
* * *
春の陽のような女性。
それが嘴平琴葉を前にして、産屋敷耀哉が彼女の気配に抱いた印象だ。視力を失った耀哉には彼女の姿は見えない。しかし自らの特殊なそれとはまた異なる迦陵頻伽のごとき美声と、柔らかく暖かな雰囲気から、大層美しい人物なのだろうと想像できた。
病床から上半身を起こし妻のあまねに支えられた耀哉の正面に琴葉が座り、その斜め後ろに風柱・不死川実弥が、耀哉の布団の後ろの壁際には音柱・宇髄天元と炎柱・煉獄杏寿郎が座している。それなりに大きな一間とはいえ、大柄な剣士が三人もいるため物々しさは否めない。このような場所で囲まれて怯えてしまうだろうかという懸念は、穏やかな琴葉の物腰にかき消されていた。
「急な呼び出しに応じてくれてありがとう、琴葉さん。私は産屋敷耀哉。こんな格好での面会になってしまってすまないね」
「はじめまして、産屋敷様。嘴平琴葉と申します。お会いできて嬉しいわ。お加減がよくないのなら、どうぞ横になってください」
「いや、大丈夫だよ。早速だけれど、今日は貴方の家族について聞きたくて来てもらったんだ。少し気になることがあってね、童磨という人物について教えてほしいんだよ」
「童磨さんのこと?」
ふわりと首をかしげる琴葉は自然体だ。もとよりこの場の誰も彼女が自ら鬼に協力しているなどと考えてはいない。彼女の人となりは、藤の家紋の家で手伝いをしていた頃から大変評判がよく、蝶屋敷で働き始めてからは柱から下級隊士に至るまで数百人が彼女の優しさの世話になっているのだ。このため、今日のこの場は琴葉の尋問ではなく、穏便に情報を聞き取ることを目的としていた。
「そう。貴方たちの馴れ初めから詳しく聞かせてくれるかい」
「わかりました。長いお話になるけど、いいかしら」
「勿論だよ」
耀哉の了承を受け、美しい彼女はとろりとした愛らしい声で十五年前の出会いを語り始める。はじめに明かされた伊之助が彼女の連れ子であった事実に、耀哉も柱三名も内心でやはりと思う。鬼と人間の混血は、鬼殺隊が設立されてこの方一度も確認されていないのだ。赤ん坊を連れた琴葉を童磨が自らが教祖をつとめる寺院で受け入れ、そうして七年近くの幸せな歳月をつたなく純真な言葉が紡いでいく。ところどころ時間が前後したりと、けして賢い語り口でなかったが、だからこそ琴葉が描く過去の姿は鮮明だった。
「伊之助が七歳になってすぐの夜、鬼が襲ってきたんです」
「琴葉さん、少しごめんね。体勢を変えたいんだ」
「あ、ごめんなさい! お体が悪いのに私ったら」
「いや、お願いしたのはこちらだからね、気にしないで。あまね、この格好でいい。そうだ、琴葉さんにお茶を出して差し上げて」
「かしこまりました」
「あのっ、お構いなく」
「お客様なのにお茶も出さずに失礼した。あまねはお茶を淹れるのが上手なんだよ、是非味わってほしい」
聞く者の精神に訴えかける耀哉の声は琴葉の美声さえ霞む影響力がある。無防備にそれを受けた琴葉は従順に湯呑を受けとり、勧められるまま中身を口にする。あまねが淹れた茶には、後ろ暗い尋問で使用される自白剤が微量に含まれていた。
「話の腰を折ってしまったね。さあ、続けて」
「はい。鬼が襲ってきた……あれは六つ目がある怖い鬼だったわ。お侍みたいな格好で刀を持っていて、そんな鬼が突然部屋の中に現れたから、童磨さんはとても警戒していました」
琴葉の言葉尻が弱くなり、何年も前の恐怖を思い出しているのか翡翠の瞳がふせられる。ともすれば嘘をつく前のような仕草だが、それを見極めるために同席させた天元からの合図はなかった。
「鬼が斬りかかってきて、童磨さんが私と伊之助を抱き上げてくれて、寺院を出て夜の森をずっと逃げました。あんなに必死な童磨さんは見たことがなかったわ。ずっと走って、逃げて、私は途中で怪我をして気を失ってしまったけれど、森を抜けて鬼を振り切ったの。鬼は太陽が怖くて追ってこなかったんですって」
「それは誰から聞いたんだい?」
「伊之助です。童磨さんが私達をつれて小さな小屋に逃げ込んで、怪我をした私のために助けを呼ぶようにって、あの子を村の方に行かせたの。私が目を覚ましたのは藤の家でです」
「その後、貴方達親子は藤の家紋の家に保護されたんだったね。琴葉さん、その時、童磨はどうしていたのかな?」
核心を突く問いかけにも琴葉の気配はゆらぎ一つなく、彼女はにっこりと胸元に両手をあてて答えた。
「ずっとここに、私の胸の中で見守ってくれていました。童磨さんと私達は家族だから、ずっと一緒だって約束したの」
天元からの合図はない。琴葉からは見えない実弥の様子は気遣わしげだ。杏寿郎も口を引き結んで黙っているが、隻眼の眼に厳しさはなかった。彼らは知っているのだ。この優しい女性にとって現実と理想の境が曖昧で、夫との別離はなかったことなのだと。藤の家で働いていた頃から琴葉がその言動から気が触れていると思われていたのは、耀哉の耳にも入っていた。
「……そうか。彼は今もいるのかな」
「ええ、いつでも見守ってくれています」
続きをお話しなきゃと意気込む琴葉に、耀哉はゆるりと手をあげて制した。
「ありがとう、琴葉さん。とても良くわかったよ。もっと聞きかせてほしいけれど、少し疲れてしまった。お招きしておいて申し訳ないね。今日はここまでにして、また後日お願いできるかな」
「勿論です。でも、こんなお話でよかったのかしら」
何も疑っていない問いかけに、男たちのほうが後ろめたい気持ちになってしまう。改めて礼を述べる耀哉に琴葉は恐縮してぶんぶんと首を振り、深く頭をさげてから実弥の案内で部屋を後にした。
廊下に控えた産屋敷家の子女が襖を締め、閉じた空間で柱二人が静かに耀夜の正面へと移動する。
「天元、琴葉さんは一つも嘘を言っていないね」
「はい、あれは見た通り聞いた通りの人間ですよ。悪い言い方をすればさして賢くもない。俺を騙すほどの演技も嘘も無理でしょう」
「本当に悪い言い方だな、宇髄! お館様、琴葉殿は今、家に一人です。蝶屋敷に移すか、いずこかで保護すべきではないでしょうか」
天元と杏寿郎の口々の言葉に、耀哉は顎に手をふれてやや考え、小さくかぶりを振った。
「いいや、彼女は虹鬼―童磨に繋がる鍵だ。隠してしまうより、そのままにして彼からの接触を待とう。大丈夫、彼女が傷つけられることはないよ」
「それでは、嘴平親子への沙汰は如何様に?」
「琴葉さんには鴉をつけて見守らせる。杏寿郎、君の継子の伊之助も処分はなしだ。本人の話が聞ける状態になったら、君から事情を確認しておくれ。その時は、彼の同期の炭治郎と善逸を同席させるといい」
鬼殺隊の隊士らの能力は事細かに本部に伝達されている。特に各隊士につく鎹鴉からの報告はつつがなく、竈門炭治郎の嗅覚も我妻善逸の聴覚も、その度合までもが耀哉の知るところであった。
「承知いたしました」
杏寿郎が頭を下げ、天元もそれに倣う。彼らに下がるよう伝え、妻と二人きりになった耀哉は布団に横たわって今ほどの語りを思い起こした。
(二年前に童磨が現れた時、彼は体の大きさを変えていた。琴葉さんが言う胸の中というのは、文字通り胸元に隠れていたのかもしれないな。だからあの日、童磨は蝶屋敷に現れ、そこからここにやってきた。琴葉さんは嘘をついていないけど、童磨の正体を知らないはずがない。いくつか口にしてはいけない事柄を指定して、後は自由にさせているのか。あの人柄と周囲の誤解を隠れ蓑にしたやり口……童磨の入れ知恵だろう)
この屋敷に鬼がやってきたことは柱たちに伝えていない産屋敷夫妻の秘密だ。所在を知られたとはいえ危害を加えられたわけでなく、そも相手は耀哉らに興味さえ抱いていなかった。下手に知らせて柱たちが一族の警護を強行しないようあえて伏せたのだ。あの時、童磨が語った『可愛い子』というのは琴葉のことで間違いない。
(あの鬼の目的は人間に戻ることで、鬼舞辻とは利害が一致しない。今や上弦を二体始末して完全に敵対しているはず。お互い潰しあって消耗してくれるなら願ったりだ)
盲た目を巡らせ、鬼舞辻無惨滅殺の一手として鬼同士ぶつけ合うことを考慮する。小さな咳に体が震え、唇を濡らした微量の血をあまねが拭き取る間も、耀哉の思考は怨敵へと向けられていた。必ずや無惨を殺し、全ての悪鬼を滅ぼす。その執念だけが、とっくに余命を使い果たした男を生かしている。
(輝利哉に共有しておこう。嘴平親子を押さえておけば童磨は容易に討伐できる。本当に信じがたいけれど、アレは仮初めの家族を大切にしている。そうでなければ逃亡時に陽の下に飛び出すことも、上弦の参や伍との戦闘で助けに入る理由もない)
あまねに息子を連れてくるよう伝え、しずしずと離れていく足音に耳をすませる。彼女が遠ざかるなり自分でも聞くに堪えないせせら笑いがまろびでた。あれほどの鬼の弱点が人間の親子だと思うと、病に蝕まれた腹のそこから嗤えてきたのだ。伊之助を安易に動かせない今なら、嘴平親子を盾に取りあの悪鬼を無惨に対する鉄砲玉にさえできるかもしれない。その想像に耀哉は彼らしからぬ暗い音をたてて暫く嗤っていたが、ふいに首筋に触れた冷たさに口を閉ざした。
(ああ、鬼を憎むあまり勘が曇っていたようだ。すまない、あまね、子供たち)
「……妻と子らは何も知らない。君の家族を害そうとしたのは私だけだよ」
それが産屋敷耀哉の最後の言葉となった。あまねが長男を連れて部屋に戻った時、鬼殺隊の棟梁だった男は静かに布団に横たわり、呪いに侵された顔から胸元までを血反吐で染めて息絶えていた。
* * *
伊之助が蝶屋敷に運び込まれたのは戦闘明けの日の出間際のことだった。道中で応急処置を施され、意識がないまま手術室に直行することになった彼は、外科医の的確な対応により一命をとりとめた。傷ついた内臓も折れた肋骨も大重傷であるものの完治する見込みだ。とはいえ本人の意識は数時間では戻らず、琴葉が不在の間、アオイと幼い看護婦らが入れ代わり立ち代わりで様子を見ていた。
同じく重傷のしのぶも蝶屋敷につくなり意識を失い危険な状態であったが、傷の処置と大量の輸血で事なきを得た。彼女もまだ意識が戻らず、責務ゆえ妹についていることができないカナエに替わり、カナヲが寝台脇に陣取ってずっと手を握っている。
そのような状況であったから、もう一人の怪我人の炭治郎は後回しとなり、もうじき正午という時分にカナエの手による処置を受けていた。診療室の寝台に横たわる少年から任務の顛末を聞き、元花柱は悲しげに睫毛を伏せる。
「そう、童磨さんが虹鬼だったのね」
「信じてもらえないかもしれませんが、彼は伊之助を助けに来たんだと思います」
眉を下げてそういう少年に、カナエはそうねと力なく頷いた。
「炭治郎君、人間と鬼が仲良くすることが私の夢だって話したことがあったでしょう」
「はい。素敵な夢だと思います!」
「ふふっ、ありがとう。前にね、この夢を捨ててしまおうと思ったことがあったの」
「どうしてですか!?」
炭治郎にとって、カナエが抱く夢はある意味の希望だ。妹の禰豆子を必ず人間に戻すと誓っているとはいえ、今の彼女が鬼であることは事実で、二人が出会う誰もが最初は禰豆子を警戒する。いつかの裁判はその最たるものであり、炭治郎の心に深く刻まれていた。そんな状況にあって、鬼とわかりあう可能性を捨てないカナエは酷く眩しく映ったのだ。
「人間を愛するあまり鬼舞辻を裏切った鬼が、人喰い鬼だったからよ」
そう言ったカナエに何かを問いかけることはできなかった。一羽の鎹鴉が診療室の窓をこつき、招き入れられるなり高らかに告げたからだ。
「産屋敷耀哉病死! 本日ヲ持ッテ産屋敷家当主ハ産屋敷輝利哉ガ務メル!」
それは嘴平琴葉の遅い出勤の少し前、伊之助の意識が戻らない中での激震であった。
【登場人物紹介】
童磨
元十二鬼月・上弦の弐にして万世極楽教の教祖。愛を知って世界が広がった人間性初心者。家族連れの逃れ者ライフは8年目。今回直接の出番なし。身バレしてからは拠点を作らず、ばらまいた結晶ノ御子を介して情報収集と珠世との連携を続けている。なにげに根無し草ライフは生まれてはじめて。人間に戻る薬の完成を心待ちにしつつ、行く先々で人を喰って力を蓄えている。琴葉と伊之助が恋しくてエア枕を濡らしている。
嘴平琴葉
ちょっぴり知能に難ありな超絶美人ママ。自白剤込みで大変正直に童磨との馴れ初めから逃亡までを語った。あの夜の約束は「けして自ら童磨が鬼であることを言わないこと」の一点のみ。童磨は小指をほどいた後、けして嘘はつかず、ただ信じて黙っていてほしいと彼女を抱きしめた。家族を信じる覚悟は誰にも負けない。産屋敷邸を離れた後、耀哉が病死したと聞いてショックを受けた。蝶屋敷で息子の大怪我を知り、今日は一日側についていていいと言われた途端号泣した。
嘴平伊之助
お母さん似な獰猛系美少年。15歳。弱肉強食を世の真理としているスーパードライなうり坊。しかし両親にはウェット。今回はずっと意識不明状態。蝶屋敷で手術を受け、諸々の処置のすえ一命をとりとめた。後遺症はない見込みの強運の持ち主。目が覚めたら目を腫らした母親が手を握ってくれていた。父ちゃんは家に帰ってないのか……そっか。
竈門炭治郎(+禰豆子)
原作主人公。背中の箱に鬼になった妹・禰豆子を入れている。カナエには蝶屋敷での最初の入院時からとても世話になっている。禰豆子に最初から優しくしてくれる稀有な鬼殺隊関係者として大変親しみを抱いており、彼女の足を奪った虹鬼=童磨=伊之助の父親という構図に頭がパンクしそう。伊之助の挙動について他が知らないことを知っているが、本人と話すまでは他言しないつもりの律儀すぎる石頭。
不死川実弥、煉獄杏寿郎、宇髄天元
耀哉の指示で琴葉からの聞き取りに同席した。全員琴葉と面識があり、不用意に彼女を怯えさせないだろうことからの人選。この内最もバイアスなしに彼女を見ていたのは天元だが、まっさらなベースを意識するあまり「嘘は一つもついていない」等の純然たる事実しか拾うことができなかった。攻撃的かつ端から疑ってかかる伊黒小芭内のような人物の方が真実に迫ることができただろう。なお、煉獄さんは継子に咎があれば自ら殺し、連座で切腹する覚悟があった。
産屋敷耀哉
お館様。産屋敷家97代目当主。虹鬼=童磨の報告を受け、ついに琴葉を特定した。彼女から話を聞き、同席した柱たちとは異なる解釈(事実にほぼ一致)にたどり着いたが、それを誰にも告げることなく死亡した。なお、産屋敷夫妻には常に結晶ノ御子が一体張りついていた。原作において鬼舞辻無惨さえ恐れさせたオロチのごとき憎悪が皮肉にも彼の勘を鈍らせた。享年23歳。
【悪鬼の所業のこそこそ話】
血鬼術・粉凍り改はいつでも普通の粉凍りに変えることができるよ!
肺臓にこびりついた粉によるダメージは、体中を蝕む呪いのそれに激似だよ!
凍った粉は血鬼術を解除すると消え去るよ!
童磨はちゃんと「俺の可愛い子を特定しないでね」「邪魔しないでね」と忠告していたよ!
あまね様も子供たちも全員粉凍り改を摂取済だよ!
いつだって結晶ノミニ御子が一緒だよ!