選ばれし真の王と仲間達で世界最高   作:ゴアゴマ

3 / 14
どうも、ゴアゴマです。

思ったよりも、アーデンの発言に驚かれた方が多いので、こちらもビックリしましたw

まぁ原作であんなに大暴れした人がノクティス達と同意見で言いたい事を言ってくれてるのが意外なのでしょう。俺も見直してこれは変わりすぎじゃね?と
思いましたし。

では、どうぞ。


迷う者

殆どの人達が戦争への参加を上げた後、生徒達はイシュタルに、今後の活動拠点にしてもらう場所へと案内された。この教会がある神山の麓にある王国、ハイリヒ王国へと。

 

途中、何かと目の敵にしたアーデンへと、天之河が口論を持ちかける光景が何度か見られたが、恵里が乱入し、

 

「いい加減君の腐った価値観、川にでも投げ捨ててくれないかな? 耳障りなんだよ♪」

 

と、とてつもなくいい笑顔で言い返し、それで収まるかと思いきや、恵里に何をふきこんだ、と始まったので、坂上に無理矢理前に引っ張られていた。坂上曰く、馬鹿の俺でも今のアイツは迷惑をかけっぱなしだと思ったからと述べている。

 

王国へ向かう際にも、前に案内された時と同じ様に固まりながら歩いていた。中でも、愛子のメンタルがズタズタで、イグニスの背中に乗りながら顔を填めて彼に慰められる事態が発生しており、

 

「私はダメな教師ですぅ…」

 

とネガティブ全開な発言に、

 

「貴方程生徒の事を考えて行動している先生を俺は見た事がない。だから自信を持っていい」

 

と非の打ち所が無いフォローで励ましていた。そう言ってくれるのは貴方だけです…と若干声色を上げて返答していた事から、少しではあるが回復の傾向にあるのだろう。流石は夫(非公認)である。

 

尚、その会話を微笑ましげに見つめている人が多く居たが、この原因を作っているのは自身達が原因だと気付いてない人が多かったが、優花を含めた1部の生徒は、何かを迷っている様な表情でそれを見つめていた。

 

ちなみに、ノクトは真剣な表情のハジメを見つけ、気持ちを和らげる為に話しかけに向かった。

 

「ハジメ、どうした?」

 

「あ、先輩」

 

「もしかして、参加するかしないかの事か?」

 

「はい。僕は、何か自分に出来ることがあるなら、やってみようかなって」

 

「…そっか。お前が心の底から決めた事なら何も言わねぇよ。その代わり、俺達もカバーしてやるから、心配すんな」

 

「…何から何までありがとうございます…」

 

やがてノクティスはハジメの肩に手を置き、あんま背負い過ぎんなと言って、気持ちを和らげていた。

 

やがて、台座のような場所に連れてこられ、そこに乗るように促された皆は、なんの疑いもなく乗り、警戒組は、恐る恐る乗った。全員が乗ったことを確認すると、イシュタルは杖を掲げ、呪文を唱える。

 

「彼の者へと至る道、信仰と共に開かれん。

 

ーー 《天道》」

 

なんということでしょう。(棒)台座の魔法陣が輝き出し、ゆっくりと移動しているではありませんか。

 

皆はこの魔法を見て、写メ大会が開かれているごとく、うるさい程に興奮していた。

 

ノクティスが気だるそうにそれを眺めていると、毎度お馴染み、アーデンさんが現れた。

 

「やっほ、ノクト。調子はどう? さっき見苦しい乱闘見せちゃったから気分悪いでしょ」

 

「お前ほんと俺に着いてくるよな。なんだよ、意外なおっさん」

 

「おいおい、酷いなぁ。おっさんなんて。俺まだ30代だよ? …嘘だけど」

 

先程までイチャモンをつけられていたとは思えない程、彼は陽気に回りながら答える。

 

「てかさ、毎度思うんだが、お前暑くねぇの? そんな厚着してさ」

 

ノクティスの突然の指摘だが、そう言いたくなるのも無理はない。

 

アーデンは、明らかに冬でも暑いような程にジャンジャン着込んでおり、素肌が顔以外見えない様に服で覆われている状態なのだ。

 

「いや、実は俺、日差しがダメだったんだよ。最近は大丈夫なんだけど、その時の癖でさ。暑くはないんだけどね」

 

「癖って…。やっぱ変だなお前」

 

結局はアーデンに対する評価は変わらず、増してや変態度が増えてしまったその評価に不服そうにしながら佇んでいた。

 

「もう、先生ったら、ナイスフォロー入れた僕に何の礼もなくどっか行っちゃって」

 

ノクティスとの会話に集中していたのか、いきなり現れた恵里にらまたもや捕まれ、思い切り背中に張り付かれていた。

 

「やっぱり着いてくるのね…。どんだけ俺の事好きなの?君」

 

「えぇ〜? 死んでもついてくぐらい?」

 

「やっべぇのに好かれたなお前…」

 

彼女の狂気が垣間見える愛の発言に、これは恋バナ好きのノクティスも少し狼狽えてしまった様だ。

 

「スー、ハー、スー、ハー。んぅー♪ 先生のこの独特な匂い…。いくらでも嗅げちゃうなぁ」

 

「あのぉー。おまわりさーん? ここに頭の可笑しい人1名いまーす」

 

「お前まで頭おかしくなってどうすんだよ! 居ねぇよここに警察!」

 

いくら大声でツッコミを入れても誰も振り向かなかったのは幸いだったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて、王国へと辿り着くと、王宮の様な場所へと連れていかれ、そこには国王と思われる男と、王妃、王子、王女と思われる人物が立っており、生徒を出迎えた。

 

国王から名を、エリヒド・S・B・ハイリヒ。

 

王妃、ルルリアナ・S・B・ハイリヒ。

 

王子、ランデル・S・B・ハイリヒ。

 

王女、リリアーナ・S・B・ハイリヒと呼ばれている。

 

そこでエリヒドは、玉座から立ったまま私達を出迎え、イシュタルがそこに辿り着くと、その手をとり、王は手にキスをした。

 

「ウォェ…」

 

「吐くな、プロンプト。これでも神聖なもののよう…だ」

 

「お前だって吐きそうじゃねぇか。ウォェ…」

 

仲間3人は耐えきれずに口を必死に抑えていた。奇跡的にバレずに済んだが、ノクティスには丸わかりだった。

 

その後に、晩餐会が開かれ、それぞれ出された食事を美味そうに平らげていたり、緊張感が無くなったのではないかと思えるくらいに楽しげに参加している人が殆どだった。

 

「…そうか」

 

「どうした、イグニス。何か分かったのか?」

 

「新しいレシピを思い付いたぞ」

 

「そっちかよ!!」

 

イグニスは楽しむと言うより、料理を見て少しだけ研究をしたようだ。常に愛子の傍というのは譲らなかったが。

 

因みに、ランデル王子が香織を偉く気に入り、アプローチを掛けたが普通に流され、ハジメの所へと向かったので、そのまま流れる様にハジメを睨むが、隣にいたノクティスに謎の気迫で押し返され、首がむしれるのでは無いかと言うくらいの速さで顔を逸らしたと言うことが起きていた。

 

王の話によると、王宮にいる間は、そこでの衣食住は保証するのと、何か行いたい事があるのであれば、最低限の援助を行う、というらしい。訓練にも教官が付属され、万全な状態でノクティス達をサポートするとの事だ。

 

晩餐会が終了すると、個人の部屋を設けられ、各自それぞれの部屋で休息をとるようにと言われ、そこでの一日は終了した。が、プロンプトが部屋に戻る際、優花が着いてきたので、部屋に入れて、2人でしばらく話をした。

 

「すみません。突然お邪魔しちゃって」

 

「いいよいいよー。俺も部屋に行っても中々寝れないだろうなぁって思ってた所だし」

 

プロンプトは椅子を少し引き、彼女が座れるようにちょうどよく調節した。こういう少しの気の利いた行動が、優花を惹き付けているのだが、彼は知る由もない。

 

「怒涛の1日だったねぇ。俺もうどっと疲れたよ」

 

「私もです。その、最初の方はご迷惑をおかけしました」

 

「え? あー、あれは別に大丈夫だよー。なんかいーなーって思ったし」

 

「え?それって…」

 

「女の子にあぁいう事されるのってイタタタタタタタ!! いきなり何するの!? 」

 

「…むむむむむ…」

 

結局はいつも通りの結果に終わってしまい、不機嫌になって彼の腕を抓ったがそれでも機嫌が治らず、さらに力を強くした。

 

「と、所で、園部さんって結局、戦争、参加するつもり?」

 

誤魔化すように彼は、今後について語ろうとし始めた。

 

「私は、参加しません」

 

「そっか。でも、何か悩んでる事、あるでしょ?」

 

「…はい」

 

彼女は、胸の内をポツポツと語り始めた。自分は、戦争に参加するのは反対で、アーデンの意見、そして自身の敬愛する愛子のあの状態を見て、よりその気持ちは強くなったと言う。

 

そして同時に、反対意見に賛同していたが、天之河の熱量に押され、自分の気持ちを押し殺して参加せざるをえなくなった人達を後押ししよう、とも考えた。だが、するにしても自分の発言力ではどうにもならないと決めつけてしまい、どの様に切り出そうか悩んでいると言う。

 

「そっか。そんな風に、考えてたんだね」

 

「…はい」

 

お互いに沈黙が流れる。が、突然プロンプトがベッドに倒れて声を上げる。

 

「すっごいねやっぱ! イグニスも、園部さんもさ」

 

「凄い、ですか?」

 

「うん! だってさ、普通この状況だったら自分の事で精一杯で、そこまで気が回らない人が多いじゃん?」

 

素直に賞賛された優花は下を向き、恥ずかしそうに微笑んでいた。

 

「発言力がない、か。そんな事は無いんじゃない?」

 

「え?」

 

突然の想定外のフォローに予想外だと反応を浮かべ、その返答を求める。

 

「だってさ、その子達からしたら、きっかけが欲しいわけでしょ? その子達もアーデン達の意見に賛同してたみたいだし、でも決定打が足りなかったから、動けなかった。だからこそ、同じ生徒である君が出る事は、その子達には何よりも必要な事なんじゃないかな? って、俺は思う」

 

思い返せば、その通りだと思った。それでも、自分に出来るだろうかと言う気持ちは変わらず、表情が変わることは無かった。

 

「俺ね、ノクトと出会う前、すっごく自分に自信がなくて、ビビりだったからさ。何をやるにも怖くて、行動できなかったんだよね」

 

「先輩が、ですか?」

 

「あ、そこ意外なんだ…。今もそれは少し残ってるけど、でもさ、皆と出会ってから、自分にもなにか出来る事があるんじゃないかって、それで、これを始めたんだ」

 

彼は、ポケットに手を突っ込み、何枚かのプリントされた物を出した。

 

「これは、写真?」

 

「そう! アイツらさ何回も集まる癖に、写真の1つも取らないんだよ? だから俺が皆集めて、こうやってパシャって。そしたら、何か楽しくなって来て、ノクト達も心なしか嬉しそうでさ。皆の思い出を記録するのが、俺の1つの楽しみなのかなって。そう考え始めたんだ」

 

プロンプトの楽しそうに語るその姿に、ただただ魅入ってしまい、すっかり悩みを忘れそうな程に惹き込まれていた。

 

「だから園部さんも、自分が一番したいなって事は、思い切ってやっちゃった方が良いんだよ。写真の話と今の話を結びつけるのも何か、強引な感じもするけど…」

 

「…ふふ…」

 

「え、今笑う要素あった? 俺なんかしちゃったっけ…」

 

少し焦った表情で困り果てているが、彼女には今の言葉は大分心に響いた様で、どうやら決心がついた顔付きになっていた。

 

「ありがとうございます。先輩。お陰で漸く、一歩踏み出す事が出来そうです」

 

「そ、そう? なら良かった。ちゃんとフォロー出来たかめっちゃ不安なんですけど…」

 

「上手く出来てましたよ。…普段も、それくらいに頭を回して気づいて欲しいんですけど…」

 

「あの、園部さん?」

 

じっと、プロンプトを見つめる。これだけで普通は分かるはずだが、分からないのがこの男である。

 

「えっと…?」

 

「…むぅ」

 

「えぇ!? ちょっと待って!? なんでそんな不機嫌になっちゃったの!?」

 

「知りません。先輩のばーか」

 

「ノクトと言い、君達辛辣だねホントに!」

 

「知りません。 そんなんじゃ彼女なんて出来ませんよ」

 

「はぅあ!! 気にしている所を抉られたぁ…。でも鈍感って?俺誰かに好意向けられてたりしたっけなぁ」

 

「…やっぱり先輩の大バカ」

 

「一日のうちに何回罵倒されればいいんだよォ!!」

 

暫く優花が言いたい事を言って、この夜でプロンプトの精神はゴリゴリ削られて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、生徒達は再び集められ、手のひらにピッタリハマるくらいの銀色のプレートを配られ、不思議そうに眺めていると、騎士団長 メルド・ロギンスがそれについての

説明を始める。

 

「よし、全員に配り終わったな? 早速だがこれについて簡単な説明をしよう。これは、ステータスプレート、と呼ばれており、その通りに自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。まぁ、簡単に言えば身分証明書にもなる物だから、失くすなよ?」

 

とても噛み砕いた言葉遣いで、分かりやすく説明をする。それには、

 

「これから共に背中を預ける中になるかもってのに、いつまでも他人行儀で話せるか!」

 

と本人の強い希望の上での言葉遣いである。生徒達からしたらフレンドリーなおじさんだが、騎士団からしたら威厳もあったものでは無いので、止めさせたいのが本音だろう。

 

「このプレートの一面に魔法陣が刻まれているだろうから、そこに血を一滴、渡した針で傷を付けて垂らしてくれ。それで所持者が登録される。

 

《ステータスオープン》と言えば、表に自分のステータスが表示される筈だ。あぁ、原理は聞くなよ? 知らんからな。神代のアーティファクトの類だ」

 

ここで出て来た謎の単語に、疑問を浮かべ始めた生徒達の代わりに、勇者(笑)が声に出して説明を求める。

 

その実態は、このトータスでは現在再現できない強大な力を持った魔道具、と言ったものらしい。ステータスプレートはその一環だという。

 

早速、それぞれが針を使い、ステータスを開示していく。

 

「どれ、俺達もやるか」

 

「おぅ。どんなもんか一応気になるしな」

 

「針ぃ? 自分から刺すとかどういう神経してんだよー」

 

「んなとこで渋ってんな。ほら、さっさとやれや」

 

「ちょっと待ってぇ! ノクトぉ! 押さないでぇ! 大怪我したらどうすんだよぉぉ!!」

 

「うるさいなぁ。1回やるだけで何を戸惑ってるんだよ。ほら、早く指、刺しなよ」

 

プロンプトを除いた皆は早速開示していき、ようやく決心をした彼も、痛がりながら開示した。

 

そこには、それぞれのステータスが書いてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ノクティス・ルシス・チェラム ??歳 男 レベル??

 

天職 真の○

 

筋力 100_

 

体力 150_

 

耐性 80_

 

敏捷 80_

 

魔力 500_

 

耐魔 60_

 

技能 言語理解 武器召喚 魔法精製 ポーションボックス

連携特化 シフト 高速魔力回復 ??? ??? ??? ??? ??? ???...

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

グラディオラス・アミティシア 年齢 ??歳 男

レベル??

 

天職 〇の盾

 

筋力 250_

 

体力 250_

 

耐性 280_

 

敏捷 40_

 

魔力 10_

 

耐魔 40_

 

技能 言語理解 闘争本能 怪力 絶対防御(回数制)

絶対死守(回数制)秘技開発 ポーションボックス

連携特化 ??? ??? ??? ??? ???...

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イグニス・スキエンティア ??歳 男 レベル??

 

天職 〇の頭脳

 

筋力 80_

 

体力 150_

 

耐性 100_

 

敏捷 70_

 

魔力 50_

 

耐魔 100_

 

技能 言語理解 レシピドーム 料理保管 料理複製

状況把握 強制集合(ギャザリング)連携特化

ポーションボックス ??? ??? ???...

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プロンプト・アージェンタム ??歳 男 レベル??

 

天職 〇の近衛

 

筋力 100_

 

体力 50_

 

耐性 80_

 

敏捷 180_

 

魔力 20_

 

耐魔 80_

 

技能 言語理解 武器精製特化 遠距離攻撃高確率命中

銃弾自動転送 ポーションボックス 連携特化

??? ??? ???...

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《なんだこれ…》

 

まだステータスの主な見方や平均的な数値は聞いていないが、それでも以上だと分かるくらいにツッコミ所がいくつも上がっていた。

 

「真の〇って何だよ…。意味分からなすぎて笑えてくるわ」

 

「お前はまだいいだろ、俺の〇の盾って何を守るんだよ…」

 

「〇の頭脳とは…。俺はプレートに馬鹿にされているのか…!?」

 

「俺なんて近衛だよ!? なんで知りもしない〇さんを護衛しなきゃならないんだよ!!」

 

混乱を他所に、メルドは皆が確認し終えたと判断し、説明を再開し始めた。

 

「全員見れたな? 説明するぞ。

 

まず最初にレベルがあるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100で、それがその人間の限界を示す。レベルとは即ち、その人物の到達できる領域の現在値とでも思ってくれ。レベル100なんて奴は、人間としての潜在能力を全て発揮した極地と言っても過言ではないからな。ま、そんな奴はそうそういないが」

 

丁寧に解説してくれるのは有難いが、彼らはレベルすらまともに表示されていないので、聞く意味が無くなってしまった。

 

そこからの説明は、ステータスは訓練や魔法、魔道具で上昇するという事、天職は才能のような物で、技能と結びついており、戦闘職と非戦闘職に分類される様と言う事を解説してもらった。

 

「あれ? 俺達って結構可笑しいんじゃない?」

 

「レベルどころか、天職も理解不能だからな…。連携していると言う割には、全く技能と釣り合っていないぞ…?」

 

進めば進むほど混乱を強くさせる4人を他所に、メルドは止めること無く話を進めていく。

 

「後は…各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうな! ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練を行う場合の参考にしなきゃならん」

 

「レベルすら分からないから、俺達がどれだけの段階なのかよく分からないんだが…」

 

「ていうか待てよ? よく見たらステータスの横に、なんか棒線が敷かれてないか?」

 

彼らがよく凝視すると、グラディオラスの発言通り、数字の横に何やら小さい棒線が敷かれていた。それも全てに。

 

「…ステータスプレートが壊れてんじゃねぇの?」

 

「いや、そんな筈は…だが…うむ…」

 

「あ、あの、先輩…」

 

自分達の結果で精一杯の中、ハジメが、弱々しく話しかけてくる。その表情は凄まじく必死で、否定して欲しい様な、逃避したいようにも感じられた。

 

「どうしたハジメ。何かあったのか?」

 

「こ、このステータス、何ですけど…」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

南雲ハジメ 年齢 17歳 男 レベル1

 

天職 錬成師

 

筋力 10

 

体力 10

 

耐性 10

 

敏捷 10

 

魔力 10

 

耐魔 10

 

技能 錬成 言語理解

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「oh......simple」

 

「無駄に良い発音しないでくださいよプロンプト先輩。心にきますから…」

 

「てかこれ、非戦闘職じゃねぇのか?」

 

「なら何も問題は無いだろう。逆に錬成、と言うのは想像力が試されるものでは無いか?」

 

「いや、分かってるんですよ。分かってるんですけど…。言われるからには数倍くらいのステータスが良かったです…」

 

「まぁ、気にすんなってハジメ。逆に錬成の力ですげぇもん作って伝説残してやろうぜ」

 

「…優しさが今は辛いです…」

 

どうやらここに集まっている人達は何かしら困り事を抱えている様だ。ハジメは精神的ダメージが大きいので、慰めも大した効果は得られなかった。

 

そんな中、早速メルドの確認が、勇者(笑)から始まった。

 

そこに書かれていたのは、

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

天之河光輝 17歳 男 レベル1

 

天職 勇者

 

筋力 100

 

体力 100

 

耐性 100

 

敏捷 100

 

魔力 100

 

技能 全属性適正 全属性耐性 物理耐性 複合魔法

剣術 剛力 縮地 先読 高速魔力回復 気配探知

魔力感知 限界突破 言語理解

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まさに、チートの塊だった。

 

「ほぉ〜。流石は勇者様だな。レベル1で既に三桁か。技能も普通は3つくらいなんだがな。頼もしい限りだ!」

 

「いやぁー、アハハ…」

 

「ハハ…。流石は天之河君…」

 

「あーー! ハジメの目が虚ろになってるぅ!! しっかりしてハジメぇ!!」

 

流石は勇者(笑)。無自覚にも人にダメージを与える力は天才級のようだ。プロンプトは、これ以上ハジメの心が荒まないように、そっと耳に手を当てて聞こえないようにしていた。優花からは凄く羨ましそうに見られていたが。

 

ちなみに、メルドのレベルは62で、ステータスは300前後、トータスでトップクラスに入る実力者だが、これを勇者(笑)は、たった数レベルで追い越しそうな域に既に達していた。

 

どうやら、他の生徒達も中々のチート揃いだった様で、プロンプトはハジメの耳を塞いどいて良かったと安堵していた。もし聞いていたらと思うと、ゾッとする。

 

やがて報告していないのは、愛子、ノクティス達、ハジメ、アーデンの計7人となった。

 

「さて、残りはここの奴らだが、よし、そこの坊主から見せてみろ」

 

「は、はい…」

 

「ハジメ、大丈夫? もう少し落ち着いてから見せた方がいいんじゃない?」

 

「いや、大丈夫です。どうせ見せるのは変わらないんですから…」

 

ハジメは覚悟を決め、メルドに勢い良くプレートを見せる。が、「ん?」と案の定笑顔のまま固まり、2回ほど軽く叩いて「見間違いか?」と様々な方法を試してステータスを確認する。が、結局変わらなかったようだ。

 

「あぁ、なんと言うか、錬成師と言うのは、言ってみれば鍛治職の事だな」

 

非常に言いにくそうに現実を伝え、ハジメのこのステータスは残念だが事実ということになってしまった。

 

それを見た檜山達は、ここぞとばかりにハジメにいちゃもんを付けようと近付いてくるが、ここで皆の先生、イグニスがすかさず助言を入れる。

 

「おいおい、南雲…」

 

「言っておくが、お前達に南雲を非難する権限はないぞ。聞いてなかったのか? 戦闘職と非戦闘職に別れると。ならば、南雲はサポートや、錬成を駆使した役柄につけばいい」

 

思わぬ援護に檜山達は状況が悪くなり、2人を睨みながら何事も無かったかのように座った。

 

「あの、メルド団長、イグニス先生が言った通り、後方支援的な立ち位置になってもいいでしょうか」

 

「あぁ、それは構わねぇぞ。ただ、訓練は厳しく行くから、ついてこいよ?」

 

檜山はここで黙ったが、ここでそうはならない人物が1人いる。

 

「ちょっと待ってください。先生。俺達は全員で戦うと言ったはずです。南雲だけを参加させないのは不公平では無いのですか?」

 

勇者である。尚、この勇者は既に、アーデンがイシュタルに発言して作った、非戦闘の道を無かったことにして、完全に自分の都合のいいように記憶を作り替えていた。

 

「…お前は何を勘違いしている?先日のイシュタル殿の発言をもう忘れたのか?言っていただろう。戦う意思のある人だけを向かわせる、と。メルド殿も、それはご理解の上ですよね?」

 

「あぁ、俺もその様に聞いている。流石にステータスは驚きはしたが、坊主に意思がないと言うのならば、無理強いはせん」

 

「それに、ハジメは戦わねぇとは言ってねぇよ。ただ、今の状態で突っ込んだら危ねぇから、後方支援になった方がいいんじゃねぇかって言ってるだけだろ」

 

この場での纏め役もその様に聞いている。それでこの場は解決する筈。だが、それを与えないのがこの勇者である。

 

「それは…アーデン先生がイシュタルさんを脅したからですよ! そんな事をする様な男の意見を聞くなんて事は俺がさせません! それに、そんな物は甘えでしかありません! 普段から南雲は甘やかされてるからそんな結果になったんですよ!」

 

「テメェ言わせておけば…!」

 

「お前のその考えは早計すぎる。その独断で南雲を死なせる気か? 少しは落ち着いて物事を考えろ!」

 

「ぐっ…」

 

ノクティスは、流石に頭にきたようで1発やったろうか。と考えたが、それよりも先に、滅多に怒鳴らないイグニスが声を荒らげた事により、勇者は何も言えなくなった。小さくだけど、だの、南雲ばかり、だのとほざいているが、イグニスは聞く必要は無い、と判断した。

 

少しばかり雰囲気が悪くなったが、アーデンの話が出たこのタイミングが好機、と踏んだ1人が、手を挙げる。

 

「あの、メルド団長、アーデン先生、愛ちゃん先生。少し言いたいことがあるんですけど、良いですか?」

 

優花は、昨日とは打って変わって気合いの入った目で、そう発言する。

 

「あぁ、構わんぞ」

 

「えぇ、俺?何かやったっけ?」

 

「は、はい?何でしょうか園部さん」

 

「皆も、もしかしたらそう思う人もいるかもしれないから聞いて欲しい」

 

やたらと重要な事を話す前の雰囲気を出し、皆の注目を集める。

 

「おっと、言うんだね。大丈夫。きっと上手くいくよ…!」

 

プロンプトの呟きに周りにいた生徒は、何が?と疑問の顔をする。やがて、優花が大きく、声をこの部屋一帯に響かせる。

 

「私は、戦争に参加せずに、出来ることを探したいです。だから、もし心の中で、同じ意見を持ってる人がいるなら、正直に声をあげてください!」




如何でしたでしょうか。

うーん、話が繋がるように何度も会話を変えたりしましたが、味気ないですかね?

それに、ステータスもですが、原作の初期の段階のステータスを参考に、あの様な感じにさせて頂きました。

また、少々分かりにくい、なんだこの技能?という物もありますが、
人物設定の場を設けさせていただくときに説明したいと思います。


では、また次回。

番外編で、転生後のルシスの皆とヒロイン達の出会い(+α)を書こうと思っていますが、特に見たいのは誰でしょうか。人気順に書いていこうかなと思います。

  • プロンプト×優花
  • グラディオラス×雫
  • イグニス×愛子
  • アーデン×恵里
  • ノクティスとの日常side
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。