選ばれし真の王と仲間達で世界最高   作:ゴアゴマ

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どうも、ゴアゴマです。

ようやく物語の第1山場まで来ました。
上手く表現できるかね。


では、どうぞ。


そして闇へと

ベヒモス。

 

その名から分かる程に、生徒達の目の前に構える獣は圧倒的強者のオーラを身に纏っていた。

つまり、こいつには勝てないと身をもって感じる程の脅威。

 

その様にして恐れを感じ始めている生徒達を休ませるつもりもないのか、ベヒモスから逃がさんとも感じる立ち位置に散らばっている骨共が、ゆっくりと此方へ進撃を開始している。獣と骸骨の挟み撃ちなど、誰が興味あろうか。

 

「チッ! ベヒモスだけでは飽き足らず、トラウムソルジャーまで仕向けてくるとは…!! 何と趣味の悪いっ!」

 

余りにも絶体絶命な状況に、思わずメルドは舌を打ってしまう。それもそのはず、自分達でさえ倒せるかどうか分からないレベルの危険性を持つ魔物に対し、戦闘経験も人生経験も浅い生徒達を率いて行動するなど、無謀にも程があるのである。

 

まさに詰み。その一言で全てが片付いた。

 

「…っ、覚悟は決めなければならないか。アラン! コイツらを率いてトラウムソルジャーを蹴散らしながら出口へ迎え! カイル、イヴェン、ベイル! 障壁の用意をしろ! 全力でだ! そして光輝! お前達も早くアラン達に着いて行け!!」

 

「待ってくださいメルドさん!! 俺達もやります! あの巨大な化け物の方がヤバいでしょう!」

 

「馬鹿野郎が!! 勇気と無謀をはき違えるのはやめろ! あれは最強と謳われた冒険者達が束になって挑んでも適わなかった恐ろしい奴なんだぞ!! さっさと行け!!」

 

「っ、それでも、貴方を見捨てて行く事なんてできない!」

 

傍から見れば仲間を大切にする勇敢な戦士に見えるだろうが、彼のあり方をよく知っているものからすれば、その正義に振り回されている赤子のように見えた。

要するに、良く状況も考えられずにそんなことが言えたものだということである。

 

「ねぇ、勇者クン。そんなこと言ってる場合じゃないんじゃないの?」

 

「な、何を言ってるんだ。メルドさんがピンチなんだぞ? 見捨てられるわけないだろう!」

 

「それは分かってるよ。俺だってあの人に死なれたら困るけどさ、ここで俺達が助けに行くのは間違ってるだろ?」

 

「な!? 見捨てるって言うのか!?」

 

「違うっての。無闇矢鱈に動けば命取りになる。だからこそ慎重に動くべきだ。一旦ここは団長達に任せて、体制を整えるんだよ」

 

「っ、体制なんて建て直してる暇ないだろう! それよりも、俺がここで奴をくいとめれば…」

 

「だから良く状況を考えろって言ってるんだよ! 後ろをよく見ろ! あんな状態の生徒達を放っておいて死にに行くのか!? 勇者ならもっと周りに気を配れよ!!」

 

「グッ!?」

 

勇者はその言葉を聞き一瞬迷いを見せるが、皆を安心させるにはコイツをどうにかしなければならないと結論付け、その提案には応じなかった。

 

「それでも、俺は残らなければならない! 俺がやつを倒さなければならないんだ!」

 

「っこの、ここまで話の通用しない馬鹿、初めてだよホント!」

 

勇者が残ると発言した以上、尚更置いて後退する事が出来なくなった3人は、何とかこの頭の固い視野狭男をどうにかしようと説得を試みた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オルァ!!」

 

大剣を振り回しながら、道を塞ぐトラウムソルジャー達を蹴散らしていくグラディオラス。大剣に削がれていく骨達は次々にぶっ飛ばされていくが、やはりレベルの差とでもいうのだろう。以前までの魔物のように、簡単には消滅してくれない。

 

「チッ、コイツら数は多いしタフだし、厄介じゃねぇか?」

 

「取り敢えずは道を開けるのが最優先だろう。そのまま継続してくれ」

 

「アイツらはまだ来てねぇのか?」

 

「ノクトは恐らくパニックになった生徒のケア、及び戦闘のバックアップだろう。プロンプトは…天之河の説得だろうな」

 

「へっ、こんな時にまで話が通じねぇたァ、逆に尊敬に値する、なァ!!」

 

生徒達を導きながら、湧き出る敵に立ち向かっていた2人は、悪態をつきながらも着々と階段へと進んでいた。

 

大方グラディオラスが薙ぎ払い、飛ばし損ねた敵をイグニスが徹底的に攻撃しているが、守りながら戦うというのは余りにもこの場合と相まって最悪を極めていた。

 

元々四方に分担したのはそれぞれでバランスよくサポートする為。それが今となっては、戦力どころか、騎士達の誘導も無視して我先にと逃げゆく者ばかり。

 

「お前ら、考え無しに突っ走んな! それが今1番の悪手なんだぞ!」

 

グラディオラスが騎士達と共にそう皆に冷静さを取り戻せと呼びかけるが、誰も聞く耳を持とうともしない。

寧ろ今にも殺されると考える事にしか頭が働いていないようだ。

 

「チッ、これが召喚時に意気込んでたヤツらの顔かよ。かけ離れすぎじゃねぇか」

 

「怒りを抑えろグラディオ。この状況で叱りつけても余計に混乱を生むだけだ。機会を見計らえ」

 

「…あぁ、分かってらァ。んな真似するかよ」

 

そう言い返すものの、グラディオラスの表情はどんどんと修羅の鬼の様に鋭く、恐ろしく変化して行った。

 

 

グラディオラスは憤慨していた。あれだけイグニスや愛子、更にはあの基本的には他人の意見に口を出さないアーデンでさえもが反対し、危険性を脅す形になってまででも伝えた。

それでもと言う事を聞かずにここまでやってきたと言うのに、それが見せかけの勇気だったと証明されるかのような今のこの状況だ。

 

グラディオラスはこの状況を作ってしまった止めきれなかった自分に腹が立ち、余りにも情けがない生徒達にも、行き場のない怒りを抱えていた。

 

「キャァァァァァァ!?」

 

怒りとの葛藤に苛まれながら剣を奮っていると、自分達より前に出てしまっていた生徒の1人がトラウムソルジャーに襲われている様子が目に入った。

危ねぇ、と声を大にして、全速力でその生徒の元まで向かう。

 

しかし、それよりも早く、突如として謎の隆起によってトラウムソルジャーが突き飛ばされ、傷を負わされずにすんだ。

何事かと周囲を見渡すと、おそらくそれを発動させたかのように腕を前に押し出したまま、生徒の元へと向かう初めの姿があった。

 

「大丈夫!? 怪我はない?」

 

ハジメはやけに冷静さだと思われるような素振りで順次に対応していく。ゆっくりと立ち上がらせ、理性を保つように呼びかける。

 

「怖いと思うけど、ここを乗り切れば絶対に生きて帰れる! だから頑張ろう。自信もってよ。だって僕の何倍もチートなんだか、ら!」

 

傍から見れば少しばかり嫌味にも聞こえるが、ハジメなりの精一杯の声援であり、今の彼女にとっては勿体ないほどでもあったので良しとしよう。エールを送りながら、また1人襲おうとしている骸をせり出して彼方へ飛ばす。

 

「南雲、良い対応だな。錬成で敵をぶっ飛ばすなんてよ!」

 

「アハハ…でもあんまり効かないので、実戦ではあまり使えないと思ってたんですが…」

 

「何言ってやがんだ。お手柄もお手柄、超お手柄だろうが!」

 

グラディオラスの褒め言葉に、ハジメは少し顔を綻ばせる。やがてトラウムソルジャーの数が減り、一方向に集中的に集まる形になったため、比較的守りながら戦う事が楽になった。

 

すると、あちこち動き回りながら行動していたノクティス、その場にへたりこんだ生徒を雑に担ぎながら回収していたアーデンが合流し始めた。

 

「やぁ、この通り、足が動かなくなっちゃった子達は俺が回収してきたよ。最も、勇者様一行はあそこで固まってるらしいけど」

 

「全く学習しねぇのな。アイツも」

 

「一応敵の数も減ってきてはいるが、そもそも此処全てが未知の領域だ。何時何がやって来てもおかしくはあるまい。その為、今の生徒達の状態は極めて最悪であると判断している」

 

イグニスの解説に、戦いながら耳を傾ける5人は、アーデン以外がかなり険しい表情をしている。

実質、トラップの全貌が明らかになっているとも限らない可能性もある。何故ならば、こういった急なトラップには変化球というものが存在する事もあるからだ。

 

「じゃあ、やっぱ勇者とか団長も早くこっち側に来てもらわねぇとじゃないか?」

 

「あぁ。だが、呼びに行った道中でやられてしまうことも考えると、こちらで待機している方が良いのかもしれんが…」

 

「変化球、だろ?」

 

「あぁ。どちらにせよ、賭けになってしまうだろうが…」

 

「なら、最悪の場合を見越して合流を急いだ方がいいんじゃねぇか? 指揮をとれる奴は多い方がいいからな」

 

「でも、問題は誰があっちに向かうか、じゃない? 行くなら、それなりに足止めにも力を注がなきゃならないだろうし」

 

アーデンの言いたい事はこうだ。つまり、呼びに行くとなるとベヒモスを食い止める力が弱まってしまう。その為、一瞬でも奴を封じ込める手立てが欲しいのだ。

無論、ただの攻撃ではそれは不可能だ。いくらチートと呼ばれる生徒達や4人でも、流石にあそこまでだと良くてかすり傷を与えられるかどうかだ。

 

「…僕が行きます」

 

ハジメの立候補に、全員が驚きを含むが、イグニスがすぐさま意思確認をする。

 

「…本気か? 南雲」

 

「…はい。僕は、確かに後方でしか役に立てないかもしれませんけど、そんな僕でも、何かしら出来ることがあるかもしれません」

 

「ふむ、確かに錬成師は戦闘力が低い反面、技術的な面ではトップクラスと言えるだろう。つまり、それを利用するんだな?」

 

「はい。肝心の天之河君を説得できるかは分かりませんけど、やるだけやってみる価値はあると思います」

 

「…」

 

実際、ハジメが適任だと言うのはイグニスも承知していた。試しに、1度だけグラディオラスが先程ベヒモスに向かって1振りかましたのだが、弾かれてしまう程に奴の防御力は高かった。

 

だが、流石に1人だけ行かせるというのはそれこそ無謀すぎる。かといって戦力を外すとこちらがやられてしまう可能性がある。

 

「なら、俺が行こうじゃねぇか」

 

「待て、ノクト。お前は…」

 

「逆に教師のお前らが抜けたら余計にパニックになると思うが? 一応、お前らがいるおかげで正気を保ってられるヤツもいるんだぜ?」

 

「…しかし」

 

「安心しろ。死にに行くわけじゃねぇ。ちょいと道を切り開きに行くだけだ。

 

 

…それに、約束したじゃねぇか。な?」

 

「…分かった。だが無理はするなよ? 2人とも。駄目だと思ったら直ぐに撤退しろ」

 

「「了解」」

 

イグニスの言葉に2人が頷くと、それぞれ行動に移した。

 

「…シャキッとしろテメェら!!」

 

グラディオラスは、まず、天之河が来る前でも少しは正気を取り戻せるように喝を入れる。

 

「オイオイ、あん時とは全く違ぇ、ひでぇ面してんな。そんなんで、世界救えんのかよ。え?」

 

「で、でも、あんなヤツに勝てるわけないじゃないですか!! 俺こんなの聞いてないですよ!!」

 

「…聞いてないですよ。じゃねぇだろうが」

 

「…え?」

 

「戦争、それも魔人族とかいう、未知の領域との戦いなんだろ? なら、これぐらいの戦闘なんざいくらでもあると予測できたろうが。俺達は前に言ったはずだが? その場限りの覚悟なんだったらいらねぇって」

 

「…!」

 

「戦争ってのはな。おままごとじゃねぇんだよ。それぞれが死ぬかもしれねぇ中で、必死に策を考えながら場を有利に進めようとするのが戦争なんだよ。それは魔物でも同じだ。そうやってへたれこむぐらいなら、一丁前に覚悟決めたような面してんじゃねぇよ!!!!」

 

グラディオラスの怒号に、生徒達は身体を震わせる。恐怖からの人もいれば、はっと気がついての人もいる。

 

「いいか、お前らは自らこの道を選んだんだろうが! だったら危ない時まで守ってもらおうとか考えんなよ? 自分の身くらい自分で守れ! それが出来なきゃ、ただのイキリになっちまうぞ?」

 

そう言うと、流石に全員とは行かないが、少しばかりの生徒達が足を震えながらも立たせ、それぞれ己の武器を取り、トラウムソルジャーからの攻撃を防ごうとする。

 

「それでも実際には守っちゃうのに、カッコイイ事言うねぇ。グラディオ君?」

 

「うっせぇな。人をツンデレみてぇに言うな」

 

「違うのか?事実ではないか」

 

「イグニスまでうるせぇぞ!! いいからさっさと援護にまわれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ベヒモスを食い止めているメルド達は、障壁を展開しながら奴の猛攻を防いでいた。

ベヒモスの突進はそれはそれは強烈なもので、1回1回の攻撃の振動で橋にまでダメージがあり、崩れ始めていた。

 

「ぐっ! もう持たんぞ!! 光輝! 早く撤退しろ!!」

 

「嫌です! 貴方を置いていく訳には行きません! みんなで生き残るんです!」

 

「く、こんな時にまでワガママを…」

 

メルドは後悔していた。何故なら、この頑固さを作ってしまったのは自分だと思っているからだ。

と言うのも、まだまだ経験の浅い若者ということもあり、褒めて伸ばそうとした事により、勇者は自分の力を過信してしまうようになってしまったのだ。

 

 

まぁ、実際には元からなんだが。

 

「光輝! 団長さんの言う通りにして撤退しましょう!」

 

「そうだよ! 早く皆の所に行こう!」

 

「光輝、流石にヤベぇだろ。脳筋の俺でもわかるぜ!」

 

状況が分かっている2人はともかく、頭の固い龍太郎でさえも、撤退するように呼びかける。

が、全くの聞く耳を持たない。

 

「いや、それはダメだ! みんなを助ける為にはこいつを倒すしかない! メルドさんも助けて皆で帰るんだ!!」

 

「…光輝…お前…」

 

「状況に酔ってんじゃないわよ! この馬鹿!」

 

「うーん、このままだと不味いなー…」

 

「雫ちゃん…先輩…」

 

香織達も万が一のために残ってはいるが、これ以上の待機は無理だと本能的に分かっているのか、自然と体が後ろへと下がっている。

 

勇者の説得が不可能だと、皆が諦めかけた時。

 

「天之河君!」

 

「お前ら!」

 

「な、南雲とノクティス先輩!?」

 

突如として自分達の前に現れた2人にそれぞれ顔を驚愕に染めるが、時間が無いと分かっているハジメはすぐさまに勇者に指示を出す。

 

「早く撤退を! 皆の所に行くんだ! 君がいないとこのままじゃ!」

 

「いきなりなんだ? それよりも、なんでこんな所にいるんだ。ここは君がいていい場所じゃない。ここは俺に任せて、君は」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!?」

 

「!?」

 

ハジメはとうとう勇者の言い分に腹を立てたのか、思い切り胸ぐらを掴み、必死の形相で怒鳴る。

 

「あれが見えないの!? 皆パニックになってる!! 先生達が気を戻そうとしてくれてるけど、この状況じゃもっとリーダーがいないと間に合わない!!」

 

勇者はまたもや悩み始める。しかし、それでも考えが変わらず、ハジメに抗議しようとすると、それよりも早くハジメがまくしたてる。

 

「皆の不安を消し飛ばせるのは天之河君の特権でしょ!? 皆の事を助けるつもりなら、君は撤退するべきだ!! もっとよく周りを考えて!!」

 

そしてようやく、みんなの悲鳴や苦痛な表情で我に返った天之河は、頭を勢い良く左右に振ると、力強く頷き返した。

 

「わかった。直ぐに行く! すいません、メルドさん、先に」

「下がれ!!」

 

メルドへ断りを入れようとした途端、限界を迎えた障壁が壊され、苦痛の声と共に吹き飛ばされる。

辺りを包む暴風に身動きがとれない中前を見ると、至近距離まで接近したベヒモスが、漸く貴様らを食い潰せる、と言わんばかりの憎たらしい笑みを浮かべ、勇者達を見下ろす。

 

その顔を確認した途端、青白い光に包まれた剣がベヒモスの左目付近まで飛んでいくのがわかった。

 

「チッ、ハジメ! 足を捕らえてくれ! 俺は時間を稼ぐ!! その後に奴を動けねぇようにしてくれ!」

 

「分かりました! 錬成!!」

 

ハジメが唱えると同時に、先程の謎の隆起したものがベヒモスの足の邪魔をし、少しだけ奴がよろける。

その隙にノクティスが奴の目に向かってシフトブレイクをお見舞させようとする。

 

だが、足をよろけさせようとも、ノクティスの接近に気がついていたベヒモスは、彼に向かってロックマウントの2倍近くある咆哮を浴びさせる。

 

「グァァァァァァァァォォォォォォォォォォ!」

 

「がぁ!?」

 

その圧になすすべもなく、ノクティスは咆哮が飛ばされる向きへと流されてしまう。

ベヒモスはそんな彼を嘲笑うように見つめ続ける。そして、ハジメが作った錬成物を容易に蹴飛ばし、さらに進撃せんと足を進める。

 

「クッ、やっぱり足を止める為には無理か。だったら、埋めることが出来るなら!」

 

そう言ってハジメは、先程よりも大きく力を込め、ベヒモスの足を埋め尽くさんほどの錬成物を作り始めた。

それにより再びベヒモスは歩みを止められ、ようやくハジメを厄介な敵だと認識したと同時に、彼に向かって吠え始める。が、当たる寸前でハジメの姿が一瞬で消えた。一瞬目を疑うが、自分が攻撃した場所よりも少しだけ左に南雲とノクティスがいる光景が入ってくる。

 

「オイオイ、疲れて狙いが定まってないんじゃねぇか? 今だハジメ!!」

 

「錬成!!」

 

お察しの通り、ノクティスが地面に着地したと同時にハジメの所へシフトで飛んでいき、ベヒモスの攻撃が着弾するよりも早く再びシフトで着弾を防いだのだ。

 

そして、再び隙ができたと踏んだハジメは、もう片方の足を埋め始める。耐久性は少ないものの、足止めをするには充分過ぎる手だった。その為、前両足を封じ込められたベヒモスは、アホの子のように見え、先程までの威圧感は何処へやら、となっていた。

 

「今のうちに撤退しよう! もうこの橋もいつ崩れるか分からない!」

 

今度は彼の指示通り、全員が従い、ハジメ達の奮闘中に香織の治癒によって回復したメルド達と共に交代し始めた。

いつベヒモスが再度立ち上がるかは分からないが、このまま行けば全員辛うじて助かる。そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

が、イグニスの鋭い考察は時に頼りになるのだろう。

 

 

安堵したのも束の間、ハジメが進行していく通路の先で、先程の魔法陣とは少し違った紋章のような物が現れ、そこから2本の角のようなものが現れる。

 

「…ハァ!? 今度はなんだよ!!」

 

龍太郎が悪態をつくが、その姿が段々とあらわになると、再び絶望する。

 

「ハ、ハハ…嘘、でしょう…?」

 

雫が思わず膝を着きそうになるが、何とか堪えているのがわかる。

彼女達だけではない。香織も、ハジメも、あの恵里でさえもが恐怖の顔つきになっている。

 

そして、ノクトは…。

 

「…っ、何だ、ありゃあ…。…グァ!?」

 

奴の全貌が明らかになると同時に、猛烈な頭痛に襲われ、その場に膝をついてしまう。

 

「ノクティス先輩!! どうしたんですか!?」

 

「グッ…! なんだコイツ…。俺は、コイツを知っている…!?」

 

ノクティスを頭痛へと追い込んだ張本人は、大きく傷をつけられた片目を見せつけるように顔を振るい、お前達が俺の相手か、と戦意を見せる。

 

ちなみに、ノクティスだけではない。遠くで戦っているグラディオラスやイグニスも、こちらで共に戦っていたプロンプトも同じように頭を抑え、信じられない様子でこの者を捉える。

 

「会ったこともねぇ、のに…こいつの名前が分かる…! なんでこんな所にいやがる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スモークアイ…!?」

 

記憶が混雑しているためにこんな言い方になっているが、それでも意外だとばかりに目を向けるノクティス達の前には…

 

先程とは違い、少しだけスマートな姿をしたベヒモスのような、スモークアイと呼ばれた獣が、ノクティス達を襲わんとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グッ、この、道を開けやがれぇ!!」

 

何とか頭痛を抱えながらも剣をとったノクティスは、プロンプトと連携してスモークアイをどかそうとする。

プロンプトの銃連撃が足を襲い、その足とは逆をノクティスがシフトブレイクで痛めつけようとする。

が、全く効いていない様子で、そのまま突進を受けてしまう。

 

「グァァァァァ!!」

 

「ウワァァァァァァ!!」

 

呆気もなくやられてしまう先輩二人を見て、勇者達は強ばってしまうが、ハジメはそれでも進まなければならないと、再び錬成を使い始める。

 

「ここで諦めたら…一生僕は笑い物だよ!! 錬成!!」

 

ベヒモスと同じように足を覆い尽くす。そして少しだけ行動を制限させたかのように思えたが、先程の戦闘を見ていたのか、そう来ることが分かっていたかのようにスモークアイは足を素早く上に持ち上げ、錬成物を思い切り踏みつける。そしてそのまま、唖然とする皆を凄まじい頭突きでぶっ飛ばす。

 

その際、咄嗟にハジメが自分達の前に錬成を行った事で、最悪の事態は免れたが、悲しいかな。後ろから怒りのこもった咆哮が響き渡る。

 

まさか、と振り返ると、ハジメの錬成から抜け出したベヒモスが、こちらへと歩みを再開しているのがわかった。

 

「いくら何でも早すぎでしょ!! 一体、どうすれば…!」

 

悪あがきだとばかりに勇者がベヒモスへ光の一撃を、雫がスモークアイに一閃を繰り出すも、やはり体には通らず、どんどん距離が詰められる。

 

「…くっ、まずいな。この状況を打開できる策が全く思いつかない…!」

 

「っこの、道を開けろ!俺達は皆の所へ向かわなきゃならないんだ!!」

 

「あ…嫌…先生…!」

 

雫が微かに怯えだし、香織はなんとかしてハジメだけでも守ろうと、震えながら彼の前に立つ。

 

「ハジメ君だけは…私が守る…!!」

 

普段ならここで勇者の嫌味が飛んでくるだろうが、生憎勇者にもそんな余裕はない。

 

誰もが、これはもう駄目だ。と諦めかけた。

そして、そのままスモークアイの最後の突進が、勇者達を巻き込んでいく…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…失せろ」

 

 

 

 

 

 

その刹那、無数の青白く光り輝く何かがスモークアイを横から突き刺さり、それより後から1本の剣がそれを貫通し、スモークアイは橋のギリギリの所まで飛ばされる。

 

余程効いたのか、呻き声を上げながら必死に痛みを逃そうともがき、それを放った奴を睨む。が、余りにも痛みが強いのか、何もすることが出来ず、またもがき始める。

 

それに唖然としている仲間達を含め、同じ顔をしているように見えたベヒモスが、はっとして直ぐに、その犯人のところまで駆け出そうとする。しかし、またしてもどこかへと消え、あちらこちらを見渡すと、急に目の前に殺気のこもった目で自分を睨む、無表情のノクティスが手をこちらにかざしてくるのを最後に、目の前が真っ暗になった。

 

「グァァァァァァァァォォォォォォォォォォ!!!」

 

威嚇のものとは違う、悲鳴からなる声を上げるベヒモスは、スモークアイと同じようにその場でもがき始める。

どうやら、先程の攻撃が最悪な事に目に刺され、激痛で何も見えなくなったしまったようだ。

 

一方、2体を圧倒したノクティスは、2体が撃沈しているのを確認すると、ストっと地面に足をつけ、糸が切れたように一瞬体をよろめかせる。

 

「…今の力は…」

 

無意識に力を使っていて、我に返った時には何か懐かしい力が戻ってきたような感覚があった。

初めて見たようなものなのに、どこかで使いこなしていた記憶があるような…。

 

そんなノクティスに疑問の込められた視線を向けるプロンプトは、香織に治療してもらったあと直ぐに皆にお手製ポーションを配り、その回復性能の良さに皆が驚いていた。

 

「皆! 考え込むのは後! それよりも、アイツらが復活する前に早く!」

 

ハジメの再びの指示に、今度こそと勇者達は皆の元へ向かう。流石にもう、起きないでくれよと思うが、そんな思いも叶わず、スモークアイを通り過ぎた所で、何とか痛みに打ち勝った2体がゆっくりと起き上がったのだ。

 

「…あのさぁ、もういい加減倒れてくれないかなぁ!?」

 

ここまでくると、恐れよりも怒りが込み上げてくるが、今この状態で再び突進を繰り出されると、それこそ全員まとめてお陀仏となる。

ノクティスは完全にあの猛攻を覚えていないようで、さっきまでのあの眼差しが嘘のように、焦りを滲み出している。

 

「仕方ないが、やるしかねぇか」

 

「…先輩、僕もやります」

 

「コイツらの相手はかなりキツイぞ? 踏ん張れるか?」

 

「先輩だけに重荷を背負わせる訳には行きませんから!」

 

メルドは止めようとするが、何も策がない訳では無い事を察したのか、イグニスと同じように踏みとどまり、

 

「…やれるんだな?」

 

「「勿論」」

 

「…まさか、お前達に任せっきりなるとはな。直ぐに助けに来る! それまで踏ん張れよ!」

 

「あぁ!」

 

「はい!」

 

メルドは、今度こそ生徒達の場所へと向かい、2人は、再び殺さんとばかりに唸る2体の獣を睨みつける。

 

「…先程と同じ威力を出せますか? 先輩」

 

「どうだか。もしかしたらスタン取らせるくらいしか無理かもしんねぇ」

 

「充分です。そしたらアイツらの様々な所を埋めるので、直ぐに離脱しましょう。後は、団結した皆で一斉攻撃を決めれれば…」

 

「俺達は無事に生還ってとこだな。よし、もう一丁頑張ってやるか!!」

 

「はい!」

 

ハジメの返事を合図に、ノクティスが勢い良くスモークアイの頭上へとシフトで飛んでいき、お前だけはと殺意満点の頭突きを繰り出そうとした奴の頭を上手い具合にかわしながら頭上よりも上へ飛び、丁度2体が重なる視点まで来た所で、無数の残像剣をヤツらに再び浴びせ、狙いをスモークアイの足へとずらしたノクティスはそのまま一直線で突き刺す。

 

一方、目を失ったベヒモスはあの斬撃に恐れを感じているようで、顔を庇うべく足を出してしまったことが悪手となり、そこに剣が集中的に刺さってしまい、スモークアイと同じように転倒した。

 

「やっぱ、さっきみてぇにヤベぇくらいの威力は出てねぇな…」

 

一見はとても効いているように見えるが、さっきのあの攻撃では、肉を貫通し、骨スレスレまで届くくらいには威力があった。が、現在は肉を斬る位までになっている。それどころか、段々と力が入らなくなってきているのがわかる。

 

持ってあと十分かそのくらいだな、とノクティスは考えた。

 

「先輩! 離れて下さい!」

 

「! 分かった!」

 

考え込みそうになる頭を後退へとうつし、バトンタッチのように前へと出たハジメが、両手を前に掲げて錬成を始める。

 

まず、地面についている両者の頭部を固め、その後に右前、左前、胴体と順々に体を埋めていく。

何度も言うが、耐久力はそんなにある訳では無いので、少し力を加えようとすれば簡単に壊されてしまう。

 

だが、ノクティスが弱まらせたお陰で抵抗力が少しだけ下がった事により、錬成物を壊すスピードも格段と下がり、すぐさま直せるようになった。

 

本当ならここでノクティスにトドメをさしてもらう展開だが、ハジメはそれが無理だと分かり、撤退する寸前のメルドに一斉攻撃という提案をした。

 

ハジメはオタクである。それ故に、異世界の力の使い方や展開については詳しいのだ。ハジメから見ると、ノクティスは一時的に力を取り戻した戦士のようであると考え、それはつまり、継続して力の維持を行うのは無理な状態だと分かった。それに、そろそろ橋の方も変なぐらつき方を始めている。ここで完膚なきまでに叩き潰すよりは、撤退して相殺した方が早いと踏んだのだった。

 

「! ハジメ! 準備が整ったみたいだ!」

 

「分かりました! 直ぐに行きましょう!」

 

2人は踵を返すように後ろを向き、メルド達の元へと全速力で走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一足先に生徒達の所へ着いた勇者達は、残りわずかとなったトラウムソルジャーを両断する。

 

「皆!立ち上がるんだ! 俺達はこれまで数々の特訓で鍛えてきたはずだ! 皆なら絶対に生きて帰れる!」

 

流石は皆を纏める(プチ洗脳気味)事が上手い勇者と言ったところか。それにつられるように、今までへこたれていた生徒たちも立ち上がる。

 

それを確認したメルドが、すぐさまハジメの作戦を話始める。

 

「お前達、よく聞け! 今、向こうで2体の化け物共を相手にしている奴らが最後の足止めを成功させた時、一斉に魔法で攻撃を行う! それで脅威は収まるはずだ!」

 

「待ってください! 私も行きます! 」

 

「坊主達の作戦だ! それに、アイツらは必ず成功させると約束した!」

 

「でも! それだとハジメとノクトが!」

 

「坊主達の頑張りを無駄にするつもりか!?」

 

香織とプロンプトが猛抗議するも、メルドの気迫に何も言えなくなってしまう。

 

「直ぐに発射準備をしろ! いいな!?」

 

その言葉を合図に、皆が列となってベヒモス目掛けて魔法を放つ為の詠唱を始める。

 

「…信じるぞ」

 

「グラディオ、でも」

 

「アイツらが無茶してまで作った機会だ。これを逃したらもう勝ち目はねぇ。それに…約束したじゃねぇか。だから、帰ってきたらボコボコにしてやろうぜ?」

 

「それグラディオがしたいだけだよね!? 趣旨もちょっと変わってるし!!」

 

そうグラディオラスが励まそうとするが、イグニスは何時ものように冷静な表情をしておらず、ただひたすらに無事を祈ってるように見えた。

 

それから少し経ち、遂にハジメ達がこちらへ撤退を始めた。それと同時に、メルドが声を大にして、指示を出す。

 

「よし、お前ら! 一斉に放て!!」

 

メルドの声と同時に、それぞれが現在最高出力の適正魔法を放ち、ベヒモス目掛けて飛ばしていく。

それを確認したハジメとノクティスは、安堵しながらも更に速度を上げ、こちらに向かってきているのが遠くからでもわかった。

彼等はハジメ達の帰還を信じ、中には申し訳なさを出しながら魔法に集中した。

 

…ただ1人を覗いては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おー、やっぱ威力高そうだなこりゃ。あと少しだ、気合い入れろよ!」

 

「勿論です!」

 

ベヒモス達からかなりの距離を離した2人は、ただひたすらに走った。後ろでどのような動きを見せているのかは分からないが、立ち止まればベヒモスか魔法の餌食となる。そのため、足に力を入れることだけに集中した。

 

やがて魔法がそれぞれ後ろへと飛んでいき、耳が壊れるような爆音とともに風が巻き起こったのを感じた。どうやら着弾したのだろう。ベヒモスの断末魔も聞こえてくる。

それに、なにやらミシミシと下から音がしてくる。どうやら、橋も限界を迎えたようで、少し足で踏むと亀裂が入っているのが分かる。内心ヤバいと思うが、それを足を速めることに繋げた。

 

「危ねぇなぁ! よし、ここでシフトでも使うか。じゃねぇと間に合うか」

「ノクト!ハジメ!避けろぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「「…え?」」

 

ノクティスが力を使おうと前に手をつき出そうとした次の瞬間、プロンプトの怒号が飛び、ふと上を見上げると…。

 

そこには、誰が放ったか分からないが確実にこちらを狙った火炎弾が近づいており、対処できなかった2人はまんまと喰らってしまう。

 

「熱ぁ!!」

 

「っチィ!!」

 

そこで2人の足は止まってしまい、その場で倒れ込んでしまう。前から悲鳴や叫び声が聞こえてくるが、それよりも、橋にヒビがはいる音の方が大きかった。いや、もう橋は崩れていた。それも、

 

2人も巻き込んで。

 

「グッ! は、ハジメ! 俺の手に捕まれ! 何とかアイツらの所まで!」

 

「は、はい!!」

 

崩れゆく橋の上でも、諦める事をしない2人は、何とか手を掴み合い、力を振り絞って皆の所へと向かう。

 

「ノクト!!後ろだァァ!!」

 

しかし、珍しくイグニスの張り裂けそうな声がこちらへ飛んでくる。

そこで、後ろを見る前に頭に衝撃が走る。

 

「がァ!?」

 

ノクティスはその衝撃で、前に突き出していた手が自然と下へ降りてきまう。要するに、意識を失いかけてしまった。

 

「先輩!! 何で…!?」

 

ハジメが恐る恐る後ろを向くと、そこにはなんと、

あそこまでの状況からどうやって抜け出したのか、スモークアイがノクティスの頭を狙って手を突き出した光景があった。

 

そういえば、とハジメは考える。

 

(さっきの断末魔、1つしか聞こえなかったように感じる…。まさか、あの身体で振り切ったのか!?)

 

スモークアイは、グルルと嬉しそうに喉を鳴らし、ハジメにももう片方の手で意識を奪おうとする。

 

まるでその態度は、

『自分達だけでは済まさん。貴様らも道連れにしてくれる』

 

と言った驚異的な執念が込められているように感じた。

 

ハジメはなすすべなく意識を刈り取られ、そのまま橋の一部と化し、抵抗することはなくなった。

 

それに満足したのかスモークアイは、崩れるがままに己の体を任せた。何とか必死に抜け出そうとするベヒモスとは違い、王者のような貫禄を見せている。

 

「いやぁ!! 南雲くん!! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ハジメは微かに聞こえる絶叫に、申し訳なさを感じながら、

 

(ごめ…ん、しら、さき、さん…)

 

と心の中で謝罪し、完全に意識を闇へと閉じられる。

 

一方、ノクティスは失いかけの意識でハジメの手を握り返し、最後の力と言わんばかりにシフトを使い、イグニス達が待っている場所まで飛んでいこうとする。

 

が、やはり此処はノクティス達を逃がしはしないらしい。自分達の場所よりも後から崩れだした橋の一部が、ノクティスを巻き込み、途中で力尽きてしまったノクティスを飲み込みながら崩壊していく。

 

(すま、ねぇ…おま…えら…)

 

ノクティスは、途切れゆく意識の中でやはり叫び、泣き喚くような声を聞きながら…

 

 

 

 

 

 

 

「ノクトぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

段々と近づいてくる声を不思議に思いながら、ハジメと同じように闇へと意識を手放した。




如何でしたか?

ここで説明です。
スモークアイとは、ff15でノクティス達がチョコボに会いにいく、となった時のクエストで登場し、片目を失っているという点で謎の強キャラ感を出した、少しだけ通常とは違うベヒーモスです。

名前も姿も少し違うとはいえ、ベヒモスの様なやつに、挟まれたなんてもう絶望以外の何物でもないのでは?

そして、ノクティスが途中で放った連撃は、夜叉王の刀剣のシフトブレイクの時に飛んでいく物、です。

この時点で力が戻り、明らかに現在のノクティスでは不可能な威力が出ていますが、記憶が不安定なため、力もあまり使いこなせずに振り回されてしまう、と言ったところですね。

さて、これで下層ルート行きはハジメとノクティスが確定。あと一人は…。誰でしょう?

では、また次回。

番外編で、転生後のルシスの皆とヒロイン達の出会い(+α)を書こうと思っていますが、特に見たいのは誰でしょうか。人気順に書いていこうかなと思います。

  • プロンプト×優花
  • グラディオラス×雫
  • イグニス×愛子
  • アーデン×恵里
  • ノクティスとの日常side
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