リリカルなのはStrikerS ~悪魔と魔王と罪の記憶~   作:台風一過

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第110話 昼食摂って座談会

 

 

ジルヴェスたちは、園内にあるファストフード店で昼食を摂ることにして、注文も全て済ませ、各々食べ始めている。

 

「そう言えば、フェイトちゃんたちは何してたの?」

 

そこでなのはは思い出したように訊ねる。

 

「私たちはジェットコースター巡りをしてたよ。ここには垂直落下、360°回転、高速、暗闇の4つをコンセプトにしたジェットコースターがあるから、とりあえず行けるだけ行ったんだけど、やっぱり人気のアトラクションだから、結局2つしか乗れなかったかな。ジルヴェスから連絡もらったのはその2つ目の方に並んでたときだったの。だから遅れちゃったんだ」

「うちらもジェットコースター巡りしてたで」

 

フェイトの答えを聞いて、はやてが話に入ってきた。

 

「どれに乗った?」

「えーとな、メッチャ速いやつとぐるぐる回るやつに乗った」

「本当に?私たちもその2つに乗ったよ」

「ほんまか?きっと入れ違いやったんやな」

 

フェイトとはやての2人はジェットコースターのことで盛り上がっていた。

 

「そういや、なのは」

「何、ヴィータちゃん?」

 

盛り上がる2人を横目にヴィータがなのはに何か言おうと話しかけていた。

 

「大したことじゃねぇんだけど、ヴィヴィオが学校に通い出したんだよな?」

「うん。丁度この4月からザンクトヒルデに。カリムさんが便宜を図ってくれて、そこを紹介してもらったの。でも、いきなりどうしたの?」

 

突然ヴィヴィオのことを聞いてきたヴィータを不思議に思ったなのははそれについて訊いてみた。

 

「いや…………ああいう事件に巻き込まれて、それでも笑顔で居続けられるってのは良いことだと思っただけだよ」

 

ヴィータは、現在ジルヴェスの膝の上で正にお昼を食べているヴィヴィオに視線を向けて呟いた。

 

「ヴィータちゃん、やっぱり昔のこと気にしてる?」

 

そんなヴィータの様子に、なのはは少し心配したように言葉をかける。

 

「……まぁ気にしてないって言ったら嘘になるけど、今はもうそういうこと全部受け入れていくしかないってそうも思ってる。って、あたしのことはどうでもいいんだよ」

「えー、悩んでるヴィータちゃんは珍しいのに」

「別に悩んでねぇし」

 

いくつになっても変わらない2人のやり取りを、いつの間にか話を止めていたはやてとフェイトは微笑ましげに見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういや、みんな仕事はどうなんだ?」

 

ジルヴェスは同じテーブルに座るティアナたちに話題を振った。

 

「そうね、上々ってところじゃないかしら。別にあたしは補佐官だからフェイトさんみたくは大変でもないしね。てか、フェイトさんスゴすぎるわよ。少なくともあんな多忙なところを見せられたら今のあたしの状況で大変だなんて言えないわね…………」

 

まずティアナがその問いに答える。

 

「へぇ、ティアも随分素直になったんだな」

 

ジルヴェスはその素直な返しに何か感慨深いものを感じているのか、一人ふむふむと頷いているのだった。

 

「あんたバカにしてるわよね?」

「いんや、別に」

 

そんな彼の態度に半眼で睨み付けながらティアナは小言を言うもジルヴェスには全く以て反省の色が見えなかった。

 

「ところでスバルはどうなんだ?」

 

そして、それ以上ティアナにごちゃごちゃと言われないためにスバルへと話を振る。

 

「うーん、私はすごく楽しいよ。特救はずっと憧れてきた職場だからやっぱりすごくやりがいを感じるし、それに、任務先で助けた人たちからありがとうって、そう言ってもらえるのがすごく嬉しかったり。そういう人の温かさが私に元気をくれてまた頑張ろうって思うんだ」

 

配属されてからそう日は長くないものの、それでも十分に自分の仕事の上でのやりがいを、スバルは見付け出しているようだった。

 

「でもあれだろ、結構忙しいだろ?」

「うん。残念だけど、私たちが呼ばれるような事態もそう少なくはないから。だけど、いつもは訓練ばかりしてるよ」

 

本当であれば、特救の出る幕がないことが一番望ましいのにな、そんなことをスバルは考えていた。

 

「でもあれかな、日頃の訓練は少し物足りないかも。なんか、なのはさんのメニューに体が慣れちゃったみたい」

 

そして、思い出したように付け加えた言葉に、スバルは苦笑いを浮かべている。

 

「あー、確かにそれはあるわね。私は最近は訓練こそしてないけど、あのなのはさんの訓練を思い出すと大概の辛いことが辛くなくなるもの」

 

スバルの言葉にティアナも同意を示す。

また、ジルヴェスもエリオもキャロもうんうんと首を縦に振っていた。

 

「それで、エリオあんたたちはどうなのよ。2人とも一緒の所に居るのよね」

 

そこでティアナはそれまで聞き役に徹しているエリオとキャロに話を振る。

 

「そうですね、正直まだまだです。キャロは以前も保護隊に居ましたから保護隊の勝手とか自然の知識とかがあって問題ないですけど、僕はそういうの全然で、まずはそういったことを覚えている段階なので」

 

そうは言うエリオだったが、今の自分に足りていないところを知り、そしてやる気十分の彼はなんとも頼もしく見えた。

 

「そうか、頑張れよ。なかなか遊びには行けないけど、時間が出来たら行くことにするからさ」

「はい。待ってます!」

 

そう言って激励するジルヴェスにエリオは元気よく返事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、そんで午後はどないしようか」

 

食事もほとんど済んだ頃、はやてがそう切り出した。

 

「んー、そうだなぁ……やっぱりこんなに人が居ると動き辛いね」

「だけど、せっかくみんなで来てるんだし、バラバラになったら勿体ないと思うな」

 

それにまず、なのはとフェイトが反応して答えるも、2人ともまだ「どうしようか」という所から抜け出せていない。

 

「あの、みなさんが今特に行きたい所がないんでしたら、私行きたい所があるんですけどいいですか?」

 

そこで、キャロが確認するように訊ねた。

 

「うん、いいんじゃないかな。どこに行きたいの?」

「はい、私ショーが見たくて、それがあと3、40分で始まるんです。だから時間もそんなに悪くはないかなって……」

 

フェイトの問いに答えるキャロは、目を輝かせてすでに楽しみにしていた。

 

「そうだね。私はそれでいいよ」

 

そして、フェイトが同意を表すと皆口々に同意の言葉を言っていく。

 

「ありがとうございます。私、どの場所が良いのかも調べてきたので、食べ終えたら行きましょう」

 

キャロが珍しく先陣切って仕切っているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼らはキャロのオススメする場所へ向かい、ショーの観覧をしていた。しばらくそうして、ショーも終盤という頃、シャルルがジルヴェスに話しかけてきた。

 

「あのジルヴェスさん、今から行きたい所があるので付き合ってもらえますか?」

「今から?」

「はい、今からです」

 

まだ他の面々は目の前のショーに集中している中で2人、別行動をとろうというシャルルの提案にジルヴェスは少々驚いていた。

 

「さっきの約束があるから俺に拒否権はないんだよな?」

「ええ」

 

約束をした手前、ジルヴェスが首を横に振ることなど出来なかった。

 

「じゃあ行きましょう」

 

そして、シャルルは意気揚々歩き出した。

 

 

 

 

 

 







ここまで読んでいただきありがとうございますm(__)m
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