東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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Level.5

やぁ皆、これは一人言のようなものだが誰かいるなら聞いてほしい。

私は最近だと結構健康的な生活を送っていたんだ。

朝七時程に起きて花さんの手伝いをして、散歩がてら町を散策していく。

途中つくしのところへ寄って、世間話をして帰る。

外に行かずに清麿の父親の書斎で本を読んだりもする。

そうして夜九時、十時程に寝る。

ここまでで何かおかしなことはあっただろうか?

いいやない、少なくとも私は普通に思う。

なら普通じゃないところも挙げよう。

私にとっては普通だが、魔法の実験をしたりもする。

書斎の本から解読して、他国の言語を習得しようとしたり、『赤い本』についての考察をしてたり、とにかく暇はない。

さぁ、ここまでで今の私の状況に繋がるものはあるだろうか?

聞いて考えてみてくれ。

 

「すぅー……すぅー…」

 

可愛い寝息をたてて、少女が私の布団に寝ているのだ。

というか昼寝から起きたらいた。

起きた時にこんな事態になって、私はどうすればいい?

しかも…

 

(……菖蒲色の本…魔物だぜ…)

 

植物園で見たことのある少女。

しかしガッシュの敵かもしれないのだ。

話しを聞きたいが起こすのは少し可哀想に思う。

まぁ私は無慈悲に起こすから、今までの問答は何も意味を成さないけどな!

 

「起きろー」

 

軽く揺さぶる、反応はない。

もう一度揺さぶる、反応はない。

頬を引っ張る、少し嫌がる、しかし起きない。

扉まで転がした、やっと起きた。

 

「んぅ……ん?」

「やっと起きたぜ…」

「魔理沙…起きた…」

「寝てたのはそっちだぜ。」

「うん…魔理沙…」

「何だぜ?というか何で名前…」

「魔理沙…尾けてた…」

「はぁ!?全然気付かなかったぜ!」

「…魔理沙…本…」

「本?これかぜ?」

 

私は菖蒲色の本を取って聞く。

 

「うん…」

「それで…何で寝てたか聞かせてくれるのかぜ?」

「うん…でも…読んでくれたら…理由は分かる…」

「読む?…どこを?」

 

ぱらぱらとページを捲り、読める場所を探す。

すると色の変わっている文字を見つけた。

 

第一の術『パペルク』

 

「…『パペルク』?」

「やっぱり…読める……魔理沙が…私のパートナー…」

「…ガッシュと同じなんだよな?」

「うん…私も魔物…」

「…一つだけ、絶対に確認しなきゃいけない。お前は、ガッシュを倒そうとしてるかぜ?」

「ううん…王様…興味ない…」

「そうなのか?」

「うん…私…眠りたいだけ…」

「おお……」

 

どうやらとてつなくマイペースな子のようだ。

どことなく霊夢を彷彿とさせる。

 

「それで、何でここで寝てたんだぜ?」

「最初から…話す…」

 

要約するとこうだ。

植物園で見つけた時、私がパートナーと判断した。

というのも、本はパートナーになる人間のことを見つける役割を持つらしい。

最悪何ヵ月も会えない子もいるらしいが、生き残る限り必ず巡り合うようになっているらしい。

私を見つけた時に、本が光ったことから、パートナーとの判断をしたようだ。

それから私を尾けて、家を特定。

しかし清麿とガッシュを警戒し、私に近づけなく、一人のタイミングを見計らって、家に侵入。

話そうと思ったら寝ていて、起きたら話そうと考え、今に至る。

 

「別にガッシュも清麿も魔物だからってすぐに攻撃仕掛ける程好戦的じゃないぜ…」

「そうなの…?…話したことないから…分かんない…」

「確かに…まぁ戦う気ないなら別にいいぜ。」

「うん…それで…このお家にいさせてほしい…」

「うーん私に聞かれても…花さんに聞くしか…」

「ん…じゃあ…聞く…」

「いや悪いけど、今花さんは出掛けてるぜ。」

「…じゃあ…待つ…」

「お、おう…」

(マイペース過ぎるぜ…会話が続かない…)

 

説明とかなら必要な会話だから話せるが、世間話は無理そうだ。

 

「……そういえば…『パペルト』ってどんな術なんだぜ?」

「…分かんない…けど…私の術だから攻撃呪文じゃない…と思う…」

「むぅ…」

 

と話していると、清麿とガッシュが帰って来たらしい。

ガッシュは一緒に学校に行ったわけではない(たまに行く)ので、偶然その辺で会ったのだろう。

 

「ちょっと二人に説明してくるぜ。」

「うん…」

 

―――――

 

「それで、この子を家に置いといてほしいんだぜ。」

「ウヌ!私からも頼むのだ!」

「俺はいいけど…お袋は…」

 

何やら少し考えているようだ。

そして苦笑いしながら言った。

 

「…お袋は歓迎すると思うな…」

「母上殿ならきっと許してくれるのだ!」

「ならよかったぜ…しかし…」

(別の世界から来た私に、パートナーが現れるなんて、おかしいと思うけどな…まぁ、常識なんて考えるだけ無駄だな。)

「…どうした?」

「何でもないぜ。そういえば名前聞いてなかったな。」

「……アミュ……私の名前…」

「おう!よろしくな!」

「俺は高嶺清麿。こっちは…」

「ガッシュ・ベルなのだ!」

「私は霧雨魔理沙だぜ。」

「……雷の…ベル…?」

「ウヌ?」

「お前、ガッシュの魔界の頃のこと知ってるのか!?」

「ううん…何で…?」

「ガッシュは記憶喪失なんだぜ。」

「ウヌゥ、魔界のことは覚えてないのだ…」

「…そっか…うん…ガッシュは…虐められてたことしか…知らない…」

「そ、そうか…」

「ウヌゥ…私は虐められてたのか…」

「うん…でも…ベルの名前は…」

「魔界だと有名な名前なのか?」

「……ううん…でも…知ってる人は…知ってる…でも…記憶がないなら…聞かない方が…いいと思う…」

「どういうことだ?」

「…きっと…私から話していいことじゃ…ない…」

「そんなに重要なことなのか?」

「うん…でも…いつか…分かる…」

「そうか…」

「…なら…気長に考えればいいぜ!その名前がどんな意味だったとしても、名前なんて関係無いんだからな!」

「ああ!どんな意味があろうとガッシュはガッシュだ!記憶は取り戻したいが、不安を感じる必要はない!」

「ウヌ!」

「うん…」

 

私達はそう結論付け、この話しを区切った。

そしてその日高嶺家に、新たな住民が住むことになった。

 




ということでコルル回に絡ませたいがため、ここで出しました。呪文は『パペルト』、アニメ限定シナリオの
魔鏡編の魔物の使用術です。第二も同じく魔鏡編より。
第三からはオリジナルにします。まぁイメージ的な問題で呪文はそうなりました。魔理沙の相棒=霊夢=ぐーたら
というイメージから、アミュちゃんのコンセプトは、常に眠そう、無気力、面倒くさがり、時に積極的、となっています。ちなみに姿は菖蒲色の髪の小さい霊夢のイメージです。最後に名前がどこから来たかですが、菖蒲色を検索すると、赤のような紫のような色とのことから、
赤のあ、紫のむ、よりあむ=アミュという変換が行われました。ちなみに色も霊夢のイメージ繋がりです。
オリキャラだから結構考えました。名前適当とか考えた人は一度名前を考えることをしてみて下さい。苦労が分かりますので。絵は書けないので頭の中で補填して下さい。長文になりましたが読んで下さりありがとうございます。ではまた。
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