先日アミュと出会ってから、術の検証をすることにした。
それについて分かったことを纏めよう。
1.呪文を対象に向け発動することで、人形の動きと同じ動きをさせられる。
2.効力は術を発動し続ける限り無限。
3.心の力というものの消費は継続。
4.人形を持たない状態での術の発動は出来ない。
「正直戦闘向けではないのぜ…」
「いや…術を唱えてから本を直接狙えば、戦わずに本を奪うことが出来る。」
「心の力ってのは結局なんなんだろうな?」
「さぁ……でもあの植物の魔物のパートナーが言う限りでは、術を使うためのエネルギーらしい。」
「電気とかと同じ?」
「ああ。おそらく継続して発動させると、長時間は続かないだろう。」
「…ガッシュの戦いの手伝いとかは無理そうだな。」
「大丈夫なのだ!アミュは私が守るのだ!」
「ガッシュもそう言ってるし、戦闘は任せてくれ。」
「私達も出来ることはするぜ。な?アミュ!」
「まぁ…いいよ…」
それから心の力についてを少し話していたら、花さんが夕飯に呼んでいたので、話を切り上げて夕食をとることにした。
アミュについては大喜びで受け入れ、私と同じ客間に泊めてもらうことになった。
特にやらなきゃいけないこともないので、すぐに眠ることにした。
夕食時、テレビを見ていた清麿の顔が少し険しくなったことに、その時の私は気付いてなかった。
―――――
「珍しいな。ガッシュと公園行くなんて。」
「ああ…少し気になることがあってな…」
「そーか…アミュ一人にも出来ないし、私は家にいるけど、魔物が出たら呼んでくれよ?」
「ああ。」
事前に話した呼び方は、『ザケル』を上に放つものだった。(アミュとガッシュは早めに寝てた)
あまり遠くだと音も視認も出来ないが、モチノキ町内なら問題ないだろう。
(二人は公園…花さんは出かけ、アミュは寝てる。)
「暇だぁ……」
清麿の父親の本を読むにも難しすぎて分からない。
魔術書類もない。
魔法の研究も八卦炉使用のもののみ。
それも危険なためにあまりすることもない。
アミュが寝てるために術の詳しい詮索も出来ない。
「私も寝るかな…」
昼寝をすることにした。
―――――
「………zzz」
五分後…
「………zzz」
十分後…
「……zzz…!?」
布団から転がり過ぎて壁にぶつかった。
「……痛いぜ…」
私は頭を抑えながら、時間を確認した。
十二時程の時間だった。
アミュの寝てる場所を見ると、アミュはいなくなっていた。
不意に入り口の襖を見ると、アミュが立っていた。
「起きてたのぜ……」
「魔理沙…早く……」
「?どうしたんだぜ?」
「ガッシュが…魔物と戦ってる……」
「!?何で分かるのぜ!?」
「……後で…」
「そうだぜ…!どこかも分かるか!?」
「公園……」
何故アミュが分かるのかは私には分からない。
しかしパートナーを信じないわけにもいかない!
すぐさま私は帽子を被り、八卦炉を持って家を出た。
少し訂正、アミュをおぶって公園に向かった。
―――――
公園に着いた私達が最初に見たのは、紫色の爪が、ガッシュの肩を貫くところだった。
「ガッ…」
「お主しおりちゃんだな!?コルルのおねーちゃんのしおりちゃんだな!?私はガッシュ・ベル!コルルの友達だ!もう攻撃はしない!お前も攻撃をやめるのだ!」
私が叫ぼうとするのを遮り、ガッシュは相手の本の持ち主に向かって叫んだ。
相手の本の持ち主は、謝り続け、魔物の子を助けてほしいと叫んだ。
本の持ち主の静止を無視し、魔物の子はガッシュを地面に叩き付ける。
「アミュ!」
「うん……!」
「『パペルト』!」
「!」
コルルと呼ばれた魔物の子は、術の聞こえたこちらを睨んだ。
そしてガッシュに振り下ろされようとした爪は、ガッシュを貫くこともなく、下ろされることもなかった。
「…間に合ったぜ……?」
「!?……!?」
アミュが人形を上に上げたことで、ガッシュを庇おうとした女性に爪がかかることはなかった。
「はあ……危なかったー…」
「魔理沙…アミュも…どうしてここに…いや、後にしよう。今は…」
清麿はコルルとしおりの方を見た。
二人は泣きながら抱き合い、しおりがコルルに向かって優しく囁いていた。
―――――
「!あれ…ここは…?……ガッシュ…なぜここに…?あなたは…?」
コルルは辺りを見渡して、自分が何をしたのかを理解したようだ。
壊れたトラックや、ぼろぼろの公園を見て、自分がやったことを問いていた。
それから彼女は本を、燃やすことを願った。
この本を持つ限り、また戦いは起こる。
もし同じことが起きてしまったら、この子は耐えられないだろう。
耐えかねたコルルが、清麿の方を見た時、アミュが言葉を発した。
「燃やして……」
「!な…何を言うのだ!?私には…」
「ガッシュは…耐えられる…?この子と同じこと……自分の大切な人を……自分で傷付けること……」
「し…しかし…」
「……分かって……この子の覚悟……無駄にしないで……」
「うぅ……ウヌゥ…き…清麿……」
「……『ザケル』」
彼女の本は燃えた。
これで彼女が他人を傷付けることはなくなった。
アミュは涙を堪え、それ以外は皆泣いていた。
私は帽子で顔を隠した。
女性とのお別れをし、彼女はガッシュに向き直った。
「魔界にやさしい王様がいてくれたら…こんな…つらい戦いは、しなくてよかったのかな…?」
「う…ウヌ、ウヌ、そのとおりだ!コルル、そのとおりだぞ!」
彼女は再びアミュに顔を向ける。
「ありがとう。ガッシュを説得してくれて…」
「ううん……元気でね……」
「うん!」
彼女の本は燃え尽きた。
それと同時に、彼女も魔界へと帰った。
「…清麿…私は……やさしい王様になる…!」
「ああ…!」
読み返してて泣きそうになった。涙腺脆くて困る。ガッシュはそういうところ多いから原作は読むべきです。