東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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兄共々apexにはまってしまった…更新一週間は空けないようにするので見放さないで下さい!


level.7

コルルが魔界に帰ってから一日が過ぎた。

友達が魔界に帰ったガッシュは、朝になってもそれを引きずっていた。

私も清麿もアミュも、接した時間は僅かなもの。

だからこそ切り替えることが出来た。

しかしガッシュには、そう簡単に立ち直れることではなかった。

ガッシュが会った魔物に、コルルのような優しい魔物はいなかった。

パートナーや周りの人間を思う魔物は始めてだ。

それに(アミュもだが)ガッシュはまだ子供だ。

私もアミュも、ガッシュを元気にするために、どうすればいいか悩んでいた。

そんな中、清麿が本を持って慌てていた。

 

「清麿どうしたんだぜ?」

「本……?」

「ガッシュ!見ろ!新しい呪文が…第三の術が現れたぞ!」

「おお!凄いぜガッシュ!これで……」

「清麿…私は…私はその呪文で少しは強くなるかの…?」

『!』

「私は…王になりたいとも…王になれるとも思ってない…だが、コルルが泣いてる時…コルルが消えてゆくとき…とても悔しかったのだ…」

「ガッシュ…」

「私が…小さすぎて…何もできぬ私がちっぽけすぎて…とても悔しかったのだ…」

「……大丈夫……」

「アミュ…?」

「ガッシュは……強くなれるよ……」

「…ああ!強くなれるさ!」

「そうだぜ!ガッシュなら、きっと優しい王様になれるぜ!」

「…ウヌ!清麿!特訓に行こう!私は…強くなりたい!」

「ああ!第三の術を試そう!」

「頑張れよ!私は花さんの手伝いしてるぜ。」

「ウヌ!行ってくるのだ!」

「行って…らっしゃい……」

 

二人が出て行くのを見届け、私は花さんのところへ向かった。

 

―――――

 

私は花さんの頼みで、以前のデパートに向かっていた。

花さんから買い物を頼まれたのだ。

そこにまさかの、アミュも付いて来ていた。

 

「アミュが付いて来るとは思わなかったぜ。」

「…魔物の中には……魔力を…探知出来る……子もいるの……」

「心配だから来てくれたのぜ?」

「……暇だった…から…」

「!……そうか!」

「…?」

「何でも。」

 

それから二人で他愛もない会話をしていると、不意に後ろから叫び声が聞こえた。

 

「『ウイガル』!」

「!うぉっ!」

 

私はアミュを抱えて飛び退いた。

 

「ハッハー!いたぜ!本の持ち主だ!」

「あいつら…こんな街中で…」

「さあ、大人しく本を焼かせて!王になるのは私なの!」

「こんなとこで暴れる奴…王になんてさせるか!」

「暴れる場所なんてどうでもいいのよ!王ってのはね!何をしても許される!どんな奴だって、ムカついたら叩きのめせるんだ!強ぇ奴も弱ぇ奴も、私の気分次第!」

「…この…!」

「…許せない…!」

「アミュ!移動するぜ!人がいないところへ!」

「逃がすかよ!『ウイガル』!」

「絶対に倒してやる!」

 

アミュを抱えて再び飛び退き、私は一直線に走り出した。

ここから見える廃屋に向かって。

私達を追う奴らは、倒れた人達を蹴り、どかしながら追って来る。

 

―――――

 

(よし!誰もいないな…)

「アミュ、迎え撃つぞ!」

「うん……!」

(しかし…術一つでどうすれば…)

「大丈夫…」

「アミュ?」

「…使い方…」

(!そうだぜ…どんなに弱くても、上手い使い方が出来れば…)

「こんなとこに逃げ込みやがったか!?どこに行こうが、死ぬのは同じだぜ!」

(アミュの術で魔物を拘束した直後…奴が油断したとこで、本を直接燃やす…)

 

私は八卦炉を取り出し、本を構えた。

 

「やっとやる気になったか!?だが無駄だな!『ウルク』!」

「!」

 

魔物の姿が消えたと思った直後、すぐ横に現れた。

 

「『ウイガル』!」

「うあああ!」

「魔理沙…!」

「ハッ!人間の方はもうダウンかよ!?」

「魔理沙……」

「うう…」

「女は弱ぇな!簡単に終わる!さあ、本を貰おうか!」

 

男はこちらに歩いてくる。

私は攻撃をもろにくらい、動けない。

 

(わけないぜ!)

「『パペルト』!」

「なっ!?」

「ん……!」

「か、体が…動かな…!?」

「はああ!」

 

私は構えた八卦炉で相手の本を燃やした。

制御も上手くいき、本を燃やすだけにとどめることが出来た。

私はついでに男も燃やしてもよかったが…

とにかく本を燃やした以上、勝ったのは私達だ。

 

「な…あ…フェイン…」

「この…くそ…くそがぁ!」

「大丈夫……?…魔理沙……」

「全然平気だぜ!で?お前、どうするんだぜ?」

「ひっ!」

 

男は情けない声を上げて走り去って行った。

 

「初勝利だぜー!」

「…うん…」

 

私は手を上げて喜び、アミュは分かり辛いが喜んでいた。

 

―――――

 

無事に買い物を済ませ帰宅した私は、清麿達に今日のことを話した。

やっぱり本を直接狙うしか勝ち目がないことや、八卦炉の制御。

今後のことについて、私達は話しあった。

夜も更け、眠くなった私達は、話し合いはまた今度にして眠りに就いた。

誰一人として、菖蒲色の輝きを、見ることもなかった。

 




フェインはアミュに倒させる。わりと最初から決まってました。というのも、オリ魔物を出すのは、百人の魔物の子の設定上、アミュ含め四人程が限界なんですよ。ここでそのカードを切るわけにも行かないのでまぁ…哀れフェイン…。
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