東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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やっと三人目を出せました。この話し最初完全に想像です。宣言から一月程ですか…とりあえずスタートです!


妖夢編
第一話


紫様は言った。

私の刀はこの世界において最強だと。

紫様は言った。

未熟が故に、失うものがあるかもしれないと。

紫様は言った。

強くなりたいのなら、守りたい何かを見つけろと。

紫様は―――

 

『世界すら切れるようになりなさい。』

 

その言葉に、私は答えた。

最初から決まっていて、自分の中で分かっている答えを。

 

『私は幽々子様を守ります。何を切ってでも。』

 

「……ふふ……この世界で、あなたがどれほど強くなれるか。見物させてもらおうかしら。」

「何があるかなんて私には分かりませんが、もし強くなるために、今の私に足りないものがあるのなら、私はそれを手に入れます。そうでなければ…紫様の優しさを無駄にしますから。」

「そうね。あなたは私が無意味にこんなことをするとは思ってないから、気付くとは思っていたわ。」

「他の人も…ですよね?」

「全員ではないけれど、確かにそうね。」

「……頑張ります。」

「ええ。」

 

―――――

 

紫様と分かれ、私はあるところに向かった。

私と似ている、しかし違う人種が集まる特別な場所。

紫様が言うには、獣を操る者や、炎を操る者、狼に変化する者までいる場所のようだ。

私はそこで、様々なことを学ばなければならない。

強くなるための術だけでなく、紫様が求めたものを、私は見つける。

だから…私は門をくぐり、それを目にした。

 

『いらっしゃい!』

 

二十人程の男女が、長机を囲んで座っていた。

 

「…………」

「あら?随分と呆けた顔してるね?あなたの歓迎で集まったのよ?」

「……あの……これは……?」

「頭領があなたを『夜行』に入れることを決めたの。聞いてない?」

「えっと……」

「その様子だと聞いてないね。とりあえず自己紹介しようか!私は花島亜十羅!妖獣使いよ!と言っても、今はこの子だけね。」

 

蝙蝠に似た生物が服から顔を出し、軽く会釈する。

 

「お、お願いします…」

「んじゃ次は……」

 

―――――

多いので割愛

―――――

 

「ん~とりあえずこんぐらい?今結構人いないからね。頭領もうじき帰ってくるし、とりあえず聞きたいことある?」

「……まずここはどこなのでしょうか?」

「裏会所属の一団体、夜行よ。仕事はいろいろ。中には護衛とか捜索とかもあるわ。人種も……いろいろね。」

「私は何をすれば?」

「まずは家事類や雑用。それから……まぁ模擬戦ね。」

「…誰と?」

「私」

「……では、何と戦っているのですか?」

「妖と呼ばれる霊や怨念の成れの果て。夜に生きる人外の……化け物達。」

 

のらりくらりとそう言って、「この子達は違うけどね。」と言い加えた。

正直幻想郷に近い。

しかし全く別の世界だと実感させられた。

この夜行の人達一人一人が、私より圧倒的に強い。

能力の問題か技術の問題か。

どちらだとしても、私が見てきた人達と比べて大分強い。

そして何より幻想郷と違うこと。

それは――本物の死闘。

この世界での敗北は、死となる。

それ程までのことが分かる程、彼女からは『死』の匂いがした。

まるでそこに、幽々子様がいるような。

本物の闘いを知る彼女らに、私が勝るものなど、何一つなかったのだ。

 

(最初からこれは……紫様もいい性格してますね…)

 

―――――

 

「じゃあ始めるわよ~」

 

そう言い、亜十羅さんは何かを呼んだ。

近くにいたのだろう、熊が走ってきた。

模擬戦の場は山。

それも結構広い。

 

「私は基本的に戦わない。戦うのはこの子。」

「その熊を倒せばいいのですか?」

「違うわ。ルールは簡単。雷蔵……この子のことね。雷蔵から一時間逃げ続けること。雷蔵への直接攻撃は禁止。山を下るのも駄目。ルールはこれだけ。」

「……もし捕まったら?」

「特にないわ。数十分動いてくれるだけで、どの班に入れるべきかはなんとなく分かるから。」

「……」

「強いて言うなら、雷蔵から逃げ切ることは無理ね。」

「何故ですか?」

「雷蔵は妖、雷を使う獣よ。当然足も速ければ、雷を落とす。自信があるなら、頑張って逃げ切ってみせることね。」

「……」

「じゃあ始めるわよ。始めてから十秒数えてから雷蔵は動くわ。これは、鬼ごっこだからね。」

 

彼女が「始め!」と叫ぶと同時に、私は走りだした。

木で身を隠すようにして、私は山を登る。

少しして元の場所を見ると、雷蔵が構えていた。

そして十秒が経ち、走りだした雷蔵は、信じられない程の速度で走りだした。

 

「!?」

(速い…!?あの巨体であそこまでの速度が……!?)

 

魔理沙の箒並みの速度で走る雷蔵から、少しでも離れようとするが、圧倒的に速い。

追い付かれそうになり、私は木を切り倒すことで時間を稼いだ。

多少でも時間稼ぎにはなったようで、雷蔵の足が止まる。

と同時に、私の横に雷が落ちる。

 

「!」

「私は言ったわよ?雷蔵は『雷を使う』って。」

 

私はそれがどういうことか正確に理解してなかった。

それから逃げる度、雷を落とされ、撃たれ、果ては蔦から巡らせ、私の進路を防いでいく。

 

「はぁ…はぁ…」

「もう諦めるなら言いなさい。終わりにするわ。」

(…まだ二十分…今と同じ逃げ方じゃ稼げない。なら…)

 

私は再び走りながら、手近な木を切っていった。

当然雷蔵は今までと同じく、越えたり迂回したりで追ってくる。

だから私は、その足場に仕掛けた。

 

「グァ!?」

「?雷蔵?どうしたの?」

 

おそらくそれで気付いただろう。

足場に蔓を束ねることで、簡易的な罠を置いたことに。

以前紫様から、剣以外にも戦闘で役立つ手段を聞いたとき、私は視ることを得意とした。

辺りを見て、利用出来る物を最大限利用して、罠や罠への誘導をした。

 

「へえ~やるね。トラップ仕掛けるとは……でもそうなると、あんたのとこに行くまでにも仕掛けてあるだろうね。」

「……」

「雷蔵、時間までは鬼ごっこ楽しみな!」

「グァ!」

 

―――――

 

結果私は捕まった。

おおよそ四十分は逃げることが出来たが、単純な速度で敗けた。

どころか雷蔵は倒した木を吹き飛ばしても来るので、飛んできた木が邪魔で私の進路も邪魔された。

 

「なかなかやるねぇ~いろんな班に入れれそうだよ。」

「……ありがとうございます。」

「まぁ私の報告から、考えるのは頭領だから、決まったら伝えるよ。とりあえずお疲れ。」

「はい…」

 

―――――

 

その日、私は部屋の一室を借りて眠りに着いた。

頭領という人物は、帰って来ることはなかった。

 

 




これの原作との話しの絡みは最初はありません。なので何が原作か分かるのは四、五話くらいになると思います。古いし出だし主人公関係ないし……でも最後の方には妖夢がいる場所の話しがあるし、覚えてる人は分かるかな?まぁ頑張って予測下さい。主人公でたら原作出します。
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