東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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ちょっと集中することあって昼間書けなかった…夜は書けたけど。気分投稿なしじゃ速攻失踪ですねこれ。遅れてごめんなさい。


第七話

「……」

 

結局私が狩った妖は雑魚ばかり。

それからしばらくしても、強い妖など一体も現れなかった。

私が来た意味はあったのか。

この三人で十分ではないか。

そういう疑問を、三人が特訓(と言いつつ遊び)している横で考えていた。

どうにも今は…退屈だ。

 

―――――

 

(退屈とは思ったけど…)

 

先日とは打って変わり、異常な量の妖が攻めて来た。

曇天は空を黒く染め、そこから大量の妖が飛び交う。

ほとんどが雑魚とはいえ、数が多過ぎる。

千にも昇る妖の数々、それを私達は、四人だけで狩っていく。

良守さんが巨大な結界で大量に囲み、時音さんが細かい結界で串刺し。

志々尾さんが爪で八つ裂きにし、私が剣で切り落とす。

あまりに単調、しかし一向に数は減らない。

 

(数が多い…普通こんなに湧くもの…?)

 

そう考えながら狩り続ける。

ふと結界師二人を見ると、時音さんが良守さんを諭していた。

やはり、この数は以上らしい。

時音さんは大物を警戒している。

そして…その警戒は正しかった。

上空の雲の中から、炎の塊が一つ。

妖をも焼きながら飛来した。

 

「……おい。お前らだけか?」

 

そいつは面倒そうに言う。

そして何故だか激怒した。

 

「こちとら殺る気で来とんじゃ!手ぇ抜いてんじゃねぇぞ!」

 

強者がいないことに激怒している。

その妖は残念そうに、攻撃を開始した。

 

(二人のとこに…!)

 

結界師は身体能力は一般人と大差ない。

故に攻撃の的になるのはとても危険だ。

 

(間に合わないな…なら…)

 

二人が結界で防ぐことに賭けて、私は志々尾さんと攻撃を狙った。

更に二人には火球が二つ、左右から襲う。

二人が最初の火球を弾くのを視認、直後志々尾さんが投げた木を目眩ましに、弾幕を放つ。

あまり威力が出ないとは言え、妖一体くらいは倒せる。

それが雑魚ならば。

その妖は木を叩き割り、弾幕を受けたが無傷だった。

 

「…だーっはっはっー!」

 

突然笑いだし、こちらにみくびっていたと謝罪する。

そしてその妖は、本気を出すと言った。

姿は男性から六本腕の馬となり、全身に炎を纏い始めた。

火球を二方向に放ち、志々尾さんを殴りに向かう。

私も斬りかかり、翻弄するように攻撃をする。

ものともせずに殴打を繰り出す。

 

「がっ…」

 

殴打は回避したものの、燃える腕で志々尾さんの足を掴む。

間一髪結界で弾きはしたが、なければ足はなくなっていたことだろう。

 

「結!」

 

良守さんが一瞬立ち止まった妖を結界で囲う。

滅しようと手を振り下ろすが、纏う炎をそれを防ぐ。

 

(滅も出来ない…まともに斬るのも…志々尾さんの爪も防がれる…)

 

全員が攻めあぐねていると、妖は志々尾さんに狙いを定めて猛攻を始める。

火球、連打、突進、その攻撃の全てを一人に注ぐ。

私も加勢に入ろうと刀を構えた―瞬間、別方向から『刀』に襲われる。

 

「!?」

 

受け流すことに成功し、体制を直す。

そして眼前には、スーツを着た男性が立っていた。

 

「……」

「…やっぱりお前からも似た匂いがする。」

 

…変態か!?

まあそういうことではないのだろうが…男性の姿でそれは…誤解されてもおかしくないと…

 

「お前からは孤独を感じる。俺や志々尾限のような不自由さだ。」

「……そんなことはありませんが?」

「惚けるなよ。似た者同士、よく分かる。お前…俺達と来ないか?」

 

妖の仲間になれ。

暗にそう言っているのだ。

 

「なるわけがないでしょう。敵の甘言に乗る程、安くはありませんよ。」

「こっちに来れば不自由さもなくなる。好きに生きて、死すら消える。あいつは断ったが、お前でも良さそうだ。」

「志々尾さんがならなかったのは、孤独も、不自由さも、解いてくれる友人がいたからです。私にも…大切な人がいる!貴方に付き、その方に顔向け出来ない愚か者になるなら…いっそ腹を斬る!」

「……残念だ。お前もあいつも、選択を間違えるから…死ぬことになる。」

 

その男は私に斬りかかる。

さっきの馬の妖や志々尾さんをも凌ぐ速度で。

 

「!くっ…」

「それで防いだつもり?」

「ああああ!」

 

防いだと思った刀は、突然軌道を変えて腹を刺す。

 

「宣言通りお腹刺してあげたよ。」

「くぅ…!」

 

横薙ぎにした剣は軽々と避けられ、次々繰り出す剣撃は、尽く防がれる。

技ではない。

生物としての圧倒的速度の差。

そこには、あまりに実力の差があった。

 

(…強い…!)

 

私は純粋に、そう思った。

 




この人作中かなり強い部類だったと思う。序盤なのにラスボス感ヤバかったですよね。…まあ後半化け物(文字通り)ばっかか。
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