東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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モチベを保つ方法……ゲーム禁止とか…?絶対無理


第十三話

蜈蚣さんのムカデに乗って脱出を謀る。

しかし予想外に早い世界の崩壊に、尾の先端が飲まれ始める。

折角無事に二人を回収出来ても、世界に飲まれたらもともこもない。

なんなら私の来た意味は実質なかったし…

更に言えば静止無視で飛び降りたし…

 

(帰ったら説教覚悟しないと…まぁ…)

 

後悔はない。

何にしても生きて帰ることが出来なければ後悔してしまうだろう。

ただの剣士の自分には、この状況で出来ることはない。

それがとても歯痒い。

そう考えていると、ムカデを白い何かが覆う。

聞けば頭領のお祖父さんが、この一角のみを支えているらしい。

これで少し猶予は伸びた。

しかし間に合うかどうかは本当に賭け。

蜈蚣さんと結界師の方々の頑張り次第。

本当に…何の役にも立てない。

外では時音さん達が頑張ってくれてるのだろう。

網のような結界術が迫る。

外から時音さんとお祖母さんが回収しようとしてくれてる。

それに捕らわれた私達は、そのまま引き抜かれるように脱出した。

 

―――――

 

良守さん以外は受け身を取って着地した。

ただでさえボロボロなのに傷は大丈夫だろうか。

などと眺めていたら…

 

「あ、時…」

 

名前を言い切る前に良守さんは吹き飛んだ。

時音さんの渾身の一撃が頬を叩いたようだ。

とても少女とは思えない程の怒声を上げ、泣きながら良守さんに説教している。

その様子に戸惑った良守さんは、自分の心情や周りへの影響を連ね謝った。

時音さんはそれを抱き締め、自分を大事にするよう囁いた。

恐らく彼女がずっと思い、彼が知らないふりをしていたことなのだろう。

こうして黒芒桜は滅んだ。

大勢の人を巻き込みながら、たった一人の少年によって…

 

―――――

 

「それでは、お世話になりました!」

 

頭領率いる夜行の方々は、今日を持って烏森を撤退する。

良守さんと個人的に仲良くなった人はお別れをし、また頭領は良守さんを嗜める。

そのやり取りを眺めている私は…見送る側だ。

 

「それじゃあ…後は任せるよ。」

「はい。」

「それから限のことだけど…僕の命令でしばらく夜行には戻らない。彼らには…時間が必要だ。アトラはもう数日で戻る。そしたら限の部屋に二人で過ごしてもらうから、そのつもりで。」

「戻る目処は立ってるんですか?」

「まだ…けれどそう遠くはないよ。限はとても…優しい子だからね…」

 

懐かしむような遠い目。

志士尾さんとのやり取りを思い出しているのだろう。

 

「…頭領も大概ですけどね。

「ん?」

「何でも…お疲れ様です。」

「…最後に一つ。良守も君も…何なら時音ちゃんも、無茶はしないように。これは命令だ。」

「はい!」

 

そう言い残して彼らは去った。

 

―――――

数時間前…

―――――

 

「罰を…免除ですか…?」

「ああ。君は十分働いてくれた。一度や二度の命令無視には目を瞑ろう。」

「私は何も…」

「今回の戦いでは確かに。しかし先日、限や良守、時音ちゃんと共に敵の幹部級を討伐。並びに同格の撃退を単独で行い、雑魚狩りの数も決して少なくない。十分だ。」

「……」

「…納得しないならもう一つ、君の最大の功績を伝えよう。」

「?」

「三人の命を救ったのは、紛れもなく君の働きによるものだ。」

「…私が…?」

「君はどうにも…自信がないな…もっと誇っていいんだよ。君は全然、役立たずなんかじゃない。」

「……知り合いにも…同じことを言われました…」

「…良い友人がいるようだね。とにかく罰を与える気はない。これは決定事項だ。」

「ありがとうございます。」

「それじゃ、話はおしまい。ああそれと…君には引き続き結界師の補佐を命じる。最後に…補佐の範囲を広げるために、烏森に通ってもらう。」

「…え?」

 

 

 




文字縮小とか初めて知った…
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