「うぎゃあああ!」
「決まった!」
沢田さんが声を張り上げ喜ぶ。
一方ルッスーリアの方は、メタル・ニーが砕かれたことを信じられないようだ。
仲間達は勝負ありといい、コロネロと呼ばれた赤ん坊は、よくやったと先輩を誉める。
しかし尚諦めず、ルッスーリアは闘おうとする。
「すごい執念だ…!」
「ちげーぞ。」
沢田さんは執念と言い、リボーンと呼ばれた赤ん坊は違うと言う。
そう、これは執念ではない。
表情、呼吸、動悸、言葉、その全てが向けられている感情は…恐怖。
焦る彼から、血飛沫が散る。
それに高校生である沢田さんや先輩達は、酷く動揺する。
「弱者は消す。それがヴァリアーが常に最強の部隊である所以の一つだ。」
リボーンはそう説明する。
沢田さんは更に動揺を強くする。
人が傷付く姿、死ぬ姿を、慣れていないのだろう。
しかしそんな彼を無視し、女性達は勝負の終わりを宣言する。
「たった今ルッスーリアは戦闘不能とみなされました。」
「よって晴のリング争奪戦は笹川了平の勝利です。」
それに続き、次回について宣言し、ファイトリングごと消え去る。
「明晩の対戦は…雷の守護者同士の対決です。」
―――――
「……」
「色々説明するが…その前に聞くことがあるぞ。」
私達は…リボーンと私は、皆から離れ、二人で話していた。
「なんでしょうか?」
「…お前達は何者だ?あの紫って奴も、お前も、ボンゴレの調査で何も情報が手に入んねぇ。しかもあいつは、よく分かんねぇ空間を操って現れる。」
「…正直私もあまり分かりません。それに…」
異世界などと正直に言う訳にもいかない。
紫さんが何を言ったのかも知らない。
「…互いに詮索しても無駄みてぇだな。」
「…そうですね。」
「ヴァリアーについての話と、ツナ達についての話、二つ話して解散するぞ。」
「分かりました。」
―――――
(奴らは一体何者だ?)
ボンゴレ秘匿の死ぬ気の炎を知る八雲紫。
まるで先を予見しているかのような胡散臭さ。
数多あるマフィアの秘匿情報を平気で掴む調査力。
そいつが連れて来た八意鈴仙。
そして、あいつの現れた
(一体あれは…)
―――――
「相撲大会…ですか?」
「う、うん…」
それで誤魔化される京子さんが心配になる。
争奪戦についてをリボーンさんから聞いた私は、学校の屋上で他にも色々聞かせてもらっていた。
マフィア間共通で最大と認められるボンゴレファミリー。
そのボス候補、沢田綱吉。
その守護者である先輩、山本さん、獄寺さん。
ボス候補を決めるための真剣勝負。
それがリング争奪戦。
リボーンさんは家庭教師として沢田家に滞在している。
一般人である京子さんや黒川さんには、相撲大会で誤魔化していると言う。
「よく誤魔化せますね…」
「うん…」
「てめぇこそ何なんだ?!」
獄寺さんがイラついたように言う。
「リボーンさんが言うから気にしなかったが…色々おかしいだろーが!」
「ご、獄寺君…!」
「十代目!こいつが敵の可能性もあります!ヴァリアーの手先の線も…」
「ねぇな。」
いつの間にかリボーンさんが柵の上に座っていた。
「リボーン!」
「敵の可能性がないとは言わねぇが、ヴァリアーの部下はあり得ねぇ。」
「ど、どういうことですか?」
「ボンゴレの情報網は全マフィア間最高レベルだぞ。
「えっと…」
「まだ分からねぇのかダメツナ。こいつは何も分かんねぇんだ。」
「それじゃあ本当に敵かもしれないじゃないですか!」
「そうとも限らねぇ。」
確かに私は信頼を得るのは難しい。
考えると争奪戦を行う最中、一般生徒が居残っているのを気付かれないだけでも相当おかしい。
紫さんが根回しをたのだろう。
「九代目は信頼してるみてぇだぞ。現に…」
彼はその小さい体躯のどこに隠していたのか、小さな箱を取り出した。
その中に入っていたのは…
「
「九代目から渡すよう言われた物だぞ。
「贈り物って…」
指輪を貰う理由なんてないのでは…
まさか紫さん目覚めましたか…?
…ないでしょう。
「そいつはボンゴレリング程ではないにしろ、相当な石で造られた指輪らしい。名前はバリエラリングらしいぞ。」
「バリエラリング?」
「そいつがお前に送られた物だぞ。」
「でもなんで…」
「知らねぇぞ。」
「え…」
怪しまれたままだし、謎も残るままだが、その日に話すことは話したのでそのまま解散となった。
授業を普通にこなし、帰宅する。
そして争奪戦になり、私は悲惨な光景を見てしまう。
五歳程の子供の雷に打たれる姿を。
「ランボぉ!」
後書きですが遅れてすみません。