東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

61 / 71
妖夢編と揃えるため一旦妖夢編を飛ばしてこちらを更新します。妖夢編を見たかった方はすみません。


標的5

「うぎゃあああ!」

「決まった!」

 

沢田さんが声を張り上げ喜ぶ。

一方ルッスーリアの方は、メタル・ニーが砕かれたことを信じられないようだ。

仲間達は勝負ありといい、コロネロと呼ばれた赤ん坊は、よくやったと先輩を誉める。

しかし尚諦めず、ルッスーリアは闘おうとする。

 

「すごい執念だ…!」

「ちげーぞ。」

 

沢田さんは執念と言い、リボーンと呼ばれた赤ん坊は違うと言う。

そう、これは執念ではない。

表情、呼吸、動悸、言葉、その全てが向けられている感情は…恐怖。

焦る彼から、血飛沫が散る。

それに高校生である沢田さんや先輩達は、酷く動揺する。

 

「弱者は消す。それがヴァリアーが常に最強の部隊である所以の一つだ。」

 

リボーンはそう説明する。

沢田さんは更に動揺を強くする。

人が傷付く姿、死ぬ姿を、慣れていないのだろう。

しかしそんな彼を無視し、女性達は勝負の終わりを宣言する。

 

「たった今ルッスーリアは戦闘不能とみなされました。」

「よって晴のリング争奪戦は笹川了平の勝利です。」

 

それに続き、次回について宣言し、ファイトリングごと消え去る。

 

「明晩の対戦は…雷の守護者同士の対決です。」

 

―――――

 

「……」

「色々説明するが…その前に聞くことがあるぞ。」

 

私達は…リボーンと私は、皆から離れ、二人で話していた。

 

「なんでしょうか?」

「…お前達は何者だ?あの紫って奴も、お前も、ボンゴレの調査で何も情報が手に入んねぇ。しかもあいつは、よく分かんねぇ空間を操って現れる。」

「…正直私もあまり分かりません。それに…」

 

異世界などと正直に言う訳にもいかない。

紫さんが何を言ったのかも知らない。

 

「…互いに詮索しても無駄みてぇだな。」

「…そうですね。」

「ヴァリアーについての話と、ツナ達についての話、二つ話して解散するぞ。」

「分かりました。」

 

―――――

 

(奴らは一体何者だ?)

 

ボンゴレ秘匿の死ぬ気の炎を知る八雲紫。

まるで先を予見しているかのような胡散臭さ。

数多あるマフィアの秘匿情報を平気で掴む調査力。

そいつが連れて来た八意鈴仙。

そして、あいつの現れた透明(・・)な空間。

 

(一体あれは…)

 

―――――

 

「相撲大会…ですか?」

「う、うん…」

 

それで誤魔化される京子さんが心配になる。

争奪戦についてをリボーンさんから聞いた私は、学校の屋上で他にも色々聞かせてもらっていた。

マフィア間共通で最大と認められるボンゴレファミリー。

そのボス候補、沢田綱吉。

その守護者である先輩、山本さん、獄寺さん。

ボス候補を決めるための真剣勝負。

それがリング争奪戦。

リボーンさんは家庭教師として沢田家に滞在している。

一般人である京子さんや黒川さんには、相撲大会で誤魔化していると言う。

 

「よく誤魔化せますね…」

「うん…」

「てめぇこそ何なんだ?!」

 

獄寺さんがイラついたように言う。

 

「リボーンさんが言うから気にしなかったが…色々おかしいだろーが!」

「ご、獄寺君…!」

「十代目!こいつが敵の可能性もあります!ヴァリアーの手先の線も…」

「ねぇな。」

 

いつの間にかリボーンさんが柵の上に座っていた。

 

「リボーン!」

「敵の可能性がないとは言わねぇが、ヴァリアーの部下はあり得ねぇ。」

「ど、どういうことですか?」

「ボンゴレの情報網は全マフィア間最高レベルだぞ。XANXUS(ザンザス)の素性でさえ、全てでなくとも多少は洗える。」

「えっと…」

「まだ分からねぇのかダメツナ。こいつは何も分かんねぇんだ。」

「それじゃあ本当に敵かもしれないじゃないですか!」

「そうとも限らねぇ。」

 

確かに私は信頼を得るのは難しい。

考えると争奪戦を行う最中、一般生徒が居残っているのを気付かれないだけでも相当おかしい。

紫さんが根回しをたのだろう。

 

「九代目は信頼してるみてぇだぞ。現に…」

 

彼はその小さい体躯のどこに隠していたのか、小さな箱を取り出した。

その中に入っていたのは…

 

指輪(リング)?」

「九代目から渡すよう言われた物だぞ。()からの贈り物らしいぞ。」

「贈り物って…」

 

指輪を貰う理由なんてないのでは…

まさか紫さん目覚めましたか…?

…ないでしょう。

 

「そいつはボンゴレリング程ではないにしろ、相当な石で造られた指輪らしい。名前はバリエラリングらしいぞ。」

「バリエラリング?」

「そいつがお前に送られた物だぞ。」

「でもなんで…」

「知らねぇぞ。」

「え…」

 

怪しまれたままだし、謎も残るままだが、その日に話すことは話したのでそのまま解散となった。

授業を普通にこなし、帰宅する。

そして争奪戦になり、私は悲惨な光景を見てしまう。

五歳程の子供の雷に打たれる姿を。

 

「ランボぉ!」

 




後書きですが遅れてすみません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。