東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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2000文字越えたなぁ…モチベ回復して来ててよかよ~


標的6

幾度となく、人の死は見てきた。

赤子から老人まで、病死から殺人まで、身内なんて不老不死だからと何度死んだか。

しかし…一桁の年の子供が雷に打たれて、泣くだけで済む姿は初めて見た。

一億ボルトの電圧を受け、無傷に近い。

 

「無事だ!生きてる!」

「あり得ない…」

 

驚愕の現象、その説明を、リボーンさんがしてくれた。

 

「幼少の頃、繰り返し雷撃をうけることでまれに起こる体質変化、雷撃皮膚(エレットゥリコ・クオイオ)だぞ。」

 

雷を通しやすい皮膚のことであり、雷撃を地面に受け流すことで、脳や内臓に対するダメージをゼロにする体質らしい。

 

「でも雷を何度も…それに今でさえ幼いのに、更に若い段階で受け続けたら…生きてるはずがないです。」

(それこそ…生まれつきの能力でもなければ…)

「生まれつきの体質と天性の運、環境があれを創ったんだぞ。」

「可能なんですか…?」

「あれが実物だぞ。だからこそランボは、雷の守護者としてふさわしいんだ。矛としての雷撃、ファミリーの避雷針となる盾、雷の守護者としての使命を、アホ牛はその身で体現しているんだぞ。」

 

その言葉を聞いたランボの相手である、レヴィ・ア・タンは、ランボを蹴り飛ばした。

怒りに任せ、確実に殺しにかかっている。

レヴィが剣のような物を振り上げ、とどめを指そうとする。

直後、ランボはその多過ぎる髪から、バズーカを取り出した。

バズーカごと吹き飛び、その煙から出て来たランボは…青年になっていた。

…何故だかエプロンをかけ、箸で餃子を持って。

 

「ヴおぉい!何だありゃあ!?部外者がいるぜぇ!」

 

敵の長髪が叫ぶ。

その最もな疑問は、仮面の女性、『チェルベッロ』により解消される。

青年は、10年バズーカという兵器により呼ばれた、10年後のランボのようだ。

青年は頭に角を付け、雷を自らに降とした。

 

「くらいな!電撃角(エレットゥリコ・コルナータ)!」

 

その雷を帯電し、角に込めて突撃する。

しかしその突撃が、相手に当たることはなかった。

レヴィの背中にあった武器…パラボラが展開し、ランボを周囲八方から焼いた。

そのあまりの激痛に、ランボは我慢出来ず泣き出した。

そこに追い討ちをかけるように、パラボラを肩投げ刺す。

再びとどめを指そうとするレヴィに対し、ランボが取った行動は…

 

「う……うう…うわあぁあ!」

 

再度の10年バズーカの使用。

 

「ん?」

「何だ…?このただならぬ威圧感は…」

「雷が…脈打ってる…?」

 

更に成長した、20年後のランボが、雷を纏って現れた。

 

「やれやれこの現象、夢でないとすればずいぶん久しぶりに、10年バズーカで過去へ来たようだ。」

 

彼は沢田さん達を見て懐かしむような顔をする。

しかしそんな場合ではないと、彼はレヴィを見る。

 

「昔の俺は相当てこずったようだが…オレはそうはいかないぜ。」

「ほざけ…消えろ!」

 

再び展開したパラボラは、ランボの周囲を無情にも囲い、雷を放射する。

更には避雷針に落雷し、何倍もの電圧へ跳ね上げる。

 

「奴は焦げ死んだ。この電光、ボスに見せたかった。」

 

勝ちを確信している。

しかしそうはいかなかった。

 

「エレットゥリコ・リバース!」

 

彼はその電流を全て地面へと受け流した。

 

「遠い将来開花するかもしれないこの雷の守護者の資質にかけてみたんだが…オレの見込み以上のようだな。」

突然来た沢田さんのお父さんは、そう口ずさむ。

更に怒りを覚えたレヴィは、心臓に直接電撃をくらわせようとする。

その行動に呆れを覚えたようなランボは、ふと見た地面に落ちる角に驚いた。

ランボは落ちていた角を拾い上げ、攻撃を角で防いだ。

すると角のニスが剥がれ、先程獄寺さんが書いたアホ牛の字が顔を出した。

沢田さんのお父さんが言うには、あの角は20年後のランボの物だったようだ。

その角を頭に取り付けたランボは、先の技、『電撃角』を発動する。

しかしその技には致命的な弱点があり、レヴィもそれを見切っていた。

リボーン曰く、リーチが短い。

角に当たらなければ効果がないのだ。

 

「昔の話さ。」

「!」

「電撃が伸びた!?」

 

雷を角の前面に突き出した。

弱点を克服した『電撃角』は、容赦なくレヴィに襲いかかる。

 

「年季が違う。出直してこい。」

 

勝ちを確信し、降参を願うランボは、突然子供に戻ってしまった。

 

「ぐぴゃあああ!」

 

子供のランボは、未来の自分がその場に残していった雷に、自ら焼かれた。

そしてその結果、気を失ってしまった。

すぐさま全員が助けに入ろうとするが、リボーンさんに止められる。

ルール上戦闘区域への侵入は、侵入者共々失格となる。

助けに入れず手をこまねいていると、レヴィは期を逃さずに蹴りつける。

パラボラで叩き、ついにはパラボラに雷を纏い振り上げる。

 

(見てられません…!)

 

能力を使えるかは試していない。

だけど今使えなければ、助けられる命を失うことになる。

 

(お願い…!)

 

「!?何だ…!?何が…」

「急にどうしたの!?」

「攻撃を…止めた?」

 

能力による幻覚作用、今レヴィの視界には、ランボの姿は遠くに写っている。

他からは普通に見えるが、もうレヴィがランボを殺すことは出来ない。

 

「はぁ…はぁ…!」

 

幻想郷と比べ能力が使いずらい私の疲労は、相当に大きかった。

リボーンさんは構えた銃を下ろし、他の面々も何が何だか分からずに、しかし安堵の表情をしている。

疲れはあるが、私は弾幕をランボの髪に向けて飛ばし、リングを弾きとばす。

レヴィは不意に飛んで来たリングを掴んだ。

その場の誰もが理解し切れないまま、雷の守護者同士の対決は幕を下ろした。

 




おうどんちゃんの能力は正確には波長を操る能力であり、屋敷や竹林を操作して迷宮にすることも可能な能力である。ということで今回ツナには失格にならないでもらいましょう。何故かって?おうどんちゃんに能力の厳しさを教えるためですね~他には特にないです。
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