東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

66 / 71
山本とスクアーロは飛ばさないことになりました。



標的10

「…覚悟…?……思い…?」

 

心から思えるのなら、普段通りの意志でも炎は灯せるようだ。

師匠への恩返し。

そのためなら何でもするという『覚悟』。

それはリングの炎となり、覚悟を示す証明となった。

 

「簡単でしょう?」

「はい…それでこれを匣に…」

 

匣の一面、一つだけある丸い窪みにリングを合わせる。

すると中から明らかに匣より『多い生物』が姿を表した。

それも数匹ではなく多数。

 

「わわ!」

 

黒い模様が背側にあり、ヒレが黄色がかった白い魚。

 

「これは…テッポウウオね。」

「テッポウウオ?」

「ええ。別名『アーチャーフィッシュ』。地上の小動物を撃って狩りをする魚よ。銃を使う貴女には似合うかしらね。」

「でも何でこんな数…」

「貴女の属性の性質よ。」

 

炎の属性は計七つ。

雨、嵐、晴、雷、雲、霧、大空。

以上七つの属性それぞれには性質がある。

私の属性は紫色の雲、性質は増殖。

故に増殖したのだ。

とはいえ本体は一匹、何かの拍子に匣から出た時に増殖しただけだろう。

 

「まあ…これはこれで神秘的で少し…」

「そうですね。」

「集合体恐怖症に優しくないわね。」

「…あ、忘れてたわ。」

 

天子さんが部屋の端…箱の集まりを漁り始めた。

中から一つの小さい箱を取り出した。

黒いリングケースを。

 

「これあんたのよ。」

「…またリングですか?」

「さっき七属性あるって話したでしょ?私は大空、永琳は雨と霧、美鈴は晴、貴女は雲。だけど永琳のように、二つの属性を持つ人も少なからずいるのよ。」

「それじゃあ私も…?」

「そ。霧のバリエラリング。」

「あれ?霧って…」

「私の持つのはバリエラリングの複製品よ。」

「バリエラリングも七つでね。作るための石の回収は紫にも難しいらしいわよ?この世界にもうなくて。」

「そうなんですか…この残り二つは永江さんのですか?」

「ええ。私達全員使えないわ。」

「匣も余ってるのよね。」

「あれ?そういえば鈴仙さんの匣ってもう一つありませんでした?」

「あれ?そだっけ?」

 

天子さんが箱の集まりを再び漁り始める。

 

「あ、本当だあったあった。はいこれ。」

「…これも私の…?」

「まあ私達も一つずつではないのよ。永琳のはもう見てるでしょ?」

「……?」

「空を飛んでいたでしょう?あれは私の匣から出た装備の一部よ。」

「足に付いてたのですか?」

「ええ。」

 

つまり師匠の装備は全て匣依存の一式ということ。

能力が使えないのは全員同じなのだろう。

それでも天子さんや美鈴さんがマフィアを撃退出来ていたのは、素の身体能力が人間と異なるからだろう。

多分私や師匠でも複数人を相手に圧倒出来る力は十分ある。

それこそヴァリアー程でなければ。

 

「そもそも今の私達に武器はないも同然よ。この国だと銃刀法違反とかで武器を所持出来ないもの。」

「だから匣は便利で重宝するんですよねー」

「とにかくもう一つ開けてみたら?魚よりは使えるものだと思うわよ?」

「この子も使い用によりますよ…」

 

言いつつ匣に同じく炎を注入する。

しかし反応はない。

 

「あ、言い忘れてたけど匣によって注入する属性も変わるから。多分それは霧の方なんじゃない?」

「そうなんですか?」

 

霧の炎を匣に注入する。

すると今度は開匣に成功した。

中から現れたのは…

 

「今度は鳥ですか?」

「あんたの匣動物ばっかね…」

「可愛いですね~」

「これはトビね。奇襲が得意な生態の鳥類よ。」

「武器の方が助かりますね…」

「……そうでもないわ。貴女が言ったのでしょう?使い用だってね。」

「そもそもハンドガン位なら私があげられるしね。」

「弾幕みたいに炎を打ち出すのもありかもしれませんね。」

 

戦い方は千差万別…それが分かる一日だった。

 

…後から聞いた話だが、獄寺さんは命優先に戦いは負けたらしい。

次の戦いは雨の守護者だ。

 




匣は一人二つあります。永琳は装備、弓。優曇華はテッポウウオ、トビ。天子は剣、?。美鈴は虎、?。三人の匣は後々戦闘時に出します。ちなみにこの回翌日夕方からやってます。夜遅くて保護者(永琳)に強制終了。昼は学校で帰りにやってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。