東方異世界生活記 壱   作:ジシェ

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ホグワーツレガシーを母の日に買って一緒にやってます。また更新途絶えるよ…気紛れ投稿だよ…


標的13

『そういえば紫からもう一つ贈り物って…』

『あら?まだ何かあったのかしら?』

『忘れてたわけじやないわよ!鈴仙にあったら開けろって…これこれ。』

『箱ですか?』

 

天子が箱の束から小さな箱を取り出す。

その箱は大きくした匣のようで、開匣のための炎の注入口もあった。

しかしどの属性で開けるかの説明もなく、中身の説明もない。

 

『…開匣してみる?』

『するよう言われたんですよね?』

『紫が意味なく渡すとも思えないわね…それに…』

 

私はリングに炎を灯し、注入口に炎を注ぐ。

その匣は開くことがなく、しかし炎は吸収していた。

匣はそれぞれの属性で開くことが出来るが、大空の属性を持つ者は、全ての匣を開くことが出来る。

匣の基本情報だ。

つまり天子に開けない匣はない。

 

『貴女も炎を。』

 

天子も炎を注入する。

しかし匣は開かない。

大空の属性に開けないのだ。

 

『あれ?』

『紫のことだから予想はつくけれど…優曇華以外に開けない匣か…もしくは炎の総量で開くか…』

『全員の炎が必要か…ですね?』

『考えられるのはそれくらいね。』

『なら三人で全力で注いでみよーじゃん!』

 

天子が炎を灯す。

家から溢れる程の炎量を、叩きつけるように注入する。

それに習い私と美鈴も炎を注ぐ。

開く気配は微塵もない。

 

『ぐ…』

『無理ね。全員が集まるか…もしくは優曇華なら開くようになっているのかもしれないわね。』

『今は諦めますか…』

『……こんな箱壊せばいいのよ!』

 

微動だにしない匣を見て苛ついた天子は、突然自分の匣を開匣した。

緋想の剣にも似た大空の剣。

刀身が激しく燃え盛るその剣を、力一杯に叩きつける。

 

『この馬鹿…!』

 

予想外に、しかし想像通りに、その衝撃はこのボロ屋を吹き飛ばした。

幸か不幸か荷物類は自重で残ったが、家は跡形もなし。

 

『……』

『あ…』

『…天子。』

『…はい…』

 

その時の私は、きっと阿修羅のような顔だったのだろう。

何せあの天子が、大人しく言うことを聞いたのだから。

私達の荷物は確かに箱に纏めて、しかも箱同士も重ねてたため無事だった。

しかし表に出ていた私の実験器具や、必要になるやもしれないと作った薬品類は全て消し飛んだ。

そこにあるのは粉々の残骸だけだ。

 

『何をすべきか…分かるわね?』

『…はい…』

 

こうして拠点は無くなった。

 

―――――

「やっぱり…」

「今考えると美鈴も連れてきた方がよかったわね。」

「それで二人は今は…「ボンゴレの支部に頼み込んでるわ。まあ永江衣久を助けるだけなら、私達だけで十分よ。」

「…そうですね…」

「それに貴女の初の実戦でしょう?匣の試運転と行きましょうか。」

「はい!」

 

私は雲の匣を開匣する。

小さい上に数の多いこの子達は、索敵においては最高のものだろう。

霧の幻覚で可能な限り姿を隠せば、余程でなければ見つからない。

更には不意討ちなら無力化するのも難しくない。

こういった作戦なら独壇場だ。

永江さんを見つけたら、壁を壊して脱出してもらえばいい。

匣自体が永江さんを知らずとも、私が知っていれば伝わってくれる。

本当に不思議な技術だ。

 

「なるほど…合理的で効率的で…とても安全な作戦ね…」

「これなら無意味に戦う必要も…」

「でも優曇華。」

「?何ですか?」

「これは貴女の匣の試運転であり、貴女の初の実戦よ。」

「…まさか…」

 

師匠の匣は開かれた。

そしてその手に持った弓を、躊躇いなく引き…

 

「…ついでに私の憂さ晴らしでもあるわ。」

 

振り抜いた。

強力な炎の奔流、門は粉々、門番は意識不明、集まるマフィア達。

そんな中、笑顔の師匠は言った。

 

「死ぬ気で暴れなさい。」

 

こんな冷笑を前にして、反逆の精神など…私にはなかった。

 




悲惨に進撃の巨人を一から見たくなりました。…見ませんよ?更新しますよ?(フラグ)
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