ギルメンと同名の荒らしとか面倒いから止めてほしい
「師匠!私の武器ハンドガン一つなんですよ!?」
師匠が色々吹き飛ばし、集まった人の数は百は下らない程。
その上全員が武装済み。
対して私の武器は匣二つとリボルバータイプのハンドガンと短刀。
自殺行為にも程がある。
「使い方と言ったのは貴女でしょう?一人で殲滅して見せなさい。私の弟子であるのなら。」
「そう言われても…!」
師匠は余裕そうに瓦礫に座っている。
師匠の場合蓬莱人だから死ぬことはないが、私はただの兎…撃たれれば死ぬ。
文字通り死ぬ気で戦わなければ生き残れない。
(そうだ…使い方次第なんだ…!)
私は魚の数を増やし、眼前に盾のように蠢かせた。
次に数匹を相手に飛ばし、銃を弾き飛ばす。
小回りは効かないが、直線に飛ばすだけならどうにか出来る。
勿論瓦礫に隠れて射撃する人もいれば、魚の突撃を避ける人もいる。
それだけで無力化は出来ない。
魚を避ける人がいれば、私も隙間から射撃する。
弾は入ってるのも合わせて二十四。
相手は百以上…全く足りない。
結局は切り込む他なし…
仮にも軍にいたおかげで、射撃精度と体制の自由さは普通より高い。
短刀で銃を相手するのも…素人相手なら問題ない。
だが相手はプロ。
下手に切り込めばたちまち蜂の巣だろう。
そこで匣の使い方を変えるのだ。
周りを覆うように魚を配置しては、周りの様子も分からず、手も出せなくなる。
だから局所的に展開する。
幸い体は小さくとも、一匹一匹の強度は私以上。
銃弾一発なら問題ない。
(集中しろ…!相手の銃口…引き金…視線まで…!全部!)
プロでも銃を弾かれ足を貫かれれば、余程でなければ動きが止まる。
可能なら二手、最高でも三手で動きを止める。
弾がくれば魚で受け、直後に短刀で手足を切り裂く。
そうして繰り返す内に…敵は既にいなくなっていた。
―――――
「へぇ…」
流石に元兵士…幻想郷ではあり得ない戦闘スタイル。
強制したのは私でも、それに合わせて完璧な戦いを見せた。
やはりあの子を側に置いてよかった。
「さてと…そろそろ終わりね…」
―――――
「はぁ…!はぁ…!終わった……!」
もう全身血塗れだ。
それでも、一人も殺すことなく無力化出来たのは上出来だろう。
「あら?もう終わりだと思っているの?」
「え…?……あ!」
すっかり忘れていた。
目的は永江さんじゃないか。
「で、でも…もう…少し…」
「ええ。休んでいていいわよ。言ったじゃない。私の憂さ晴らしでもあると。」
そう言った師匠は、倒れた人達に向けて、弓を引いた。
邪魔だったのか…風圧で吹き飛ばしただけのようだが、やはり師匠ならこの程度瞬殺だったのだろう。
次に弓を下にむけて引いた。
今度は破壊の意思を持って。
「さあ…行くわよ。彼女は下にいるから。」
「なんで下にいるって…」
「……貴女にも気配の探り方は教えた方がいいかもしれないわね。」
そう言った師匠は少し呆れ気味だった。
―――――
それからの師匠は別格だった。
見慣れた私でさえ恐ろしいと思う程無慈悲に、また黒い微笑を浮かべながら地下の警備を吹き飛ばした。
殺してはいないようだが、あまりの容赦のなさに身が震える。
しかも壁や床は大破し、修復にどれ程掛かるかも分からない程ボロボロに…
人は怪我だらけ、建物は瓦礫に、地下は廊下だけとはいえ、面した全てが粉々に、ほとんど一矢ずつやってるのが更に恐ろしい。
とても弓の威力とは思えない。
「……ここね。」
一つの部屋の前で師匠は立ち止まった。
おそらく永江さんがいるのだろう。
師匠は扉と平行して弓を構え、扉ごと部屋の壁を削った。
そこには確かに永江さんがいた。
しかし部屋の様相は捕虜…というよりは…
「あら?騒がしいと思ったら、貴女達だったのですね。」
「えっと…これは…?」
「…もしかして貴女…ここの首領にでもなっていたの?」
「ええ。この世界に来た当初は総領娘様を探していました。けれど右も左も分からない地で、闇雲に探しても見つかるはずがなかった。」
「それで首領に?」
「大まかには。急に声を掛けられて、『総領娘様のことを探している』と言ったら、知っていると言われてここに。」
「それってナンパっていうのじゃ…」
「そうですね。その上体に触れようとしてきたから、叩きのめしました。」
「え…」
「そしたらいつの間にかボスに祭り上げられていた。それでここに残ったのです。」
「…やることは全員変わらないわね。」
私以外はマフィアを壊滅させて歩いていた。
彼女は、一つのマフィアを壊滅させて、ボンゴレに保護されることなく、トップとして君臨したというとだ。
「この地下に首領の部屋があるのは…前首領の趣向かしら?」
「ええ。正確には側近の意向。ボスは一番安全な場所にいてほしいらしいのです。」
「成る程ね…それで捕虜に勘違いされたのね…」
「勘違い?……ああ成る程。私を助けに…ならそろそろ貴女達の下へ行きましょうか。総領娘様もいますね?」
「ええ。惜しいかもしれないけれど、首領は今日でおしまい。」
「ふふ。別に惜しくありませんよ?それよりも…私がいない間に、総領娘様が何かやらかしていないか…そちらの方が気になりますから。」
「…なら首輪でも付けて管理しといてほしいわね。」
「…申し訳ありません。」
こうして永江さんも見つかり、無事幻想郷から来た人は合流出来た。
しかしこれなら、ボンゴレの名の下にここのボスと交渉すれば終わりだったのでは…
私の初実戦は、おそらく無駄なことだった。
その後トビの足に捕まって帰りました。(デジモンのバードラモンに捕まる空と同じ形)