ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強   作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ

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ああ、落ち着いてください。焦ることはありません…

あなたにお話があります、いいですか?

どうか…落ち着いて…

あなたはずっと小説を投稿していない状態だった。

ええ、ええ、わかってます…どれくらいの長さか?

あなたがサボっていたのは……
1年1ヶ月です。

まずい!
ノソコマ!ノソコマ!ノソコマ!看護師(ナース)!!!


という妄想が頭を駆け巡ったので続きです。
この1年間強の時間またも投降をサボってしまい誠に申し訳ありませんでした…
なかなか納得のいく話にならないことに加えて、リアルの方でもいろいろとゴタついたりしたこともあってできませんでした。
誠に申し訳ございませんでした。m(_ _)m



Those who use Devil(悪魔を駆る者)

 現在から時を遡ること2日前。

 

 

 

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 北の山脈地帯6合目。北の山脈地帯は、自然に彩られた場所なのだが、珍しく周りには岩山ばかりである。その険しい道を杖を持った一人の男が歩いていた。

 

 そんなところを歩いている男の肩に蒼黒い猛禽類のような見た目をする鷹の魔物〝グリフォン〟が出現した。グリフォンの目には角膜が対で三つ、計六つの眼がギョロギョロと男を見て喋り出す。

 

『しっかし、何回考えてもオマエも人が悪いよなぁ、ト・シ・チ・ャ・ン・よぉ!』

「その話もこれで何回目だ? それに、もう既に魔物たちの縄張りの中だ。奇襲は受けたくない」

『ヘイヘイ、んじゃ行こうゼ!』

 

 トシチャン。本名、清水幸利。彼がここに来たのは、ただ単純に訓練のためであった。ウルへ向かう途中で合った悪魔からの奇襲。そこで幸利は優花とどちらが先に敵を片付けるかを勝負をして負けたことを悔やみ、ウルに存在する北の山脈地帯には強力な魔物が多数出現するという噂を耳にし、秘密裏に特訓をしようと3日前から北の山脈地帯に来ていたのである

 

 使役者が何を特訓するんだとは、言ってはいけない。

 

 だが、強くなるためとはいえ、黙って山へ出てきたことへの引け目を、グリフォンは煽って良心を傷つけようとしてくるのだ。改造された故か会話可能な魔物のグリフォンだが、この時ばかりは悪魔に見えた。

 

 グリフォンを空へ飛ばし偵察させながら、幸利は道なりを進んでいくと、しばらく歩いた先は崖となっており、眼下には開けた広場のような場所があった。

 

 草木がへし折られ、踏み固められていることと場所の広さから、恐らく魔物の通る獣道、それも狩場なのだろう。

 

 そこでブルタールや二尾狼のような魔物が何かを囲むように動いていた。

 

『おいおい、こんな山間で何してんだあの人間ども?』

「……なに?」

 

 魔物が囲んでいたのはは複数名の集団だった。様々な武器を構えた冒険者であろう者たち*1が、中心にいるへっぴり腰の少年(ウィル・クデタ)を守るように円陣を組んでいた。

 

 冒険者たちは相当の手練れの様で、魔物が攻撃を仕掛けても盾で弾き、剣でいなし、反撃を仕掛けて一進一退の攻防を繰り広げている。だが、この戦闘の音か、はたまた闘争の空気に当てられてか魔物が次々と現れ徐々に押され始めていた。

 

 幸利はその光景を目にし、立ち幅跳びの要領で広場へと飛び出し、さらにグリフォンの足を掴んで飛行してもうことで飛距離を伸ばして冒険者たちの集団まで一気に辿り着いた。

 

「加勢しよう」

「な!? 君は……!?」

 

 突然現れた幸利に驚愕している冒険者をそのまま、幸利はグリフォンとシャドウに指示を出して魔物を蹴散らしていく。グリフォンによる雷撃とシャドウによる斬撃が広場を覆い尽くし、瞬く間に殲滅した

 

 敵の排除が終わり、幸利は振り返って冒険者の集団へと声を掛けた

 

「……大丈夫か?」

「数人怪我を負っているか問題はない。君のおかげだ、ありがとう。だが、君は一体何者だい?」

「ただの通りすがりだ。それより、何g「ゴァアアアアアアア!!」

 

 振るえる少年(ウィル)を一瞥して幸利がリーダーと思われる男に経緯を聴こうとすると、不幸なことにウル方面へ帰れる唯一の道から魔物の咆哮が鳴り響いた。幸利たちはこの場に留まるべきではないと判断し、仕方なく奥地へ移動をしながら事の成り行きを聞いた。

 

 1時間か2時間ほど前に山岳地帯の調査でここを通りかかった際に、魔人族と思われる者と鉢合わせし魔物をけしかけられたらしい。先ほどの魔物も、増加していたのは音や空気に当てられたのではなく、命令でこの地点を強襲していたのである。

 

 であれば、先ほどの魔物の咆哮も件の魔人族がけしかけてると判断した方が良さそうである。

 

 そうして、道中魔物の襲撃を幸利が撃退しながら一行は大きな川の流れた川原に出た。しかし、そこには赤い目を輝かせた黒竜が待ち構えていた。

 

グォオオァアアアアアア!!!! 

『オイオイどうするよ? 今度は空飛ぶトカゲさんだゼ?』

「やるしかないだろ」

 

 黒竜の咆哮が轟く中、幸利は冒険者たちに離れるように言い放ちグリフォンたち使役魔を携えて歩いていく。

 

 ここまでの早急な移動で冒険者たちの怪我は少し悪化していたのだ。そんな冒険者たちは少し離れた大岩の陰に隠れ、それを見た幸利はおもむろに黒竜に向けて杖先の石突きを向ける。

 

「来い。相手をしてやる……!!」

 

 そう宣言した幸利に、黒竜は大口を開けて放つブレスをもって応える、幸利へ灼熱の劫火が迫っていく。それをフォースドムーブで横へスライドして回避した幸利。その足元の陰からシャドウが黒竜のいる空中へ飛び出し、鋭い爪を備えた右腕を振り上げて胴体目掛けて振り下ろす。

 

 だが、シャドウの爪はガキィィイインッ!!! という音を立てて弾かれてしまい、そのまま黒竜の尾によって地面に叩き落とされる

 

「やはり竜の鱗は硬いか…」

『なら、これならどうだァ~!!』

 

 黒竜の上へと飛行したグリフォンは、|黒竜を挟み込むようにV字型の電撃を発生させる《ダブルチェック》。Ⅴ字の稲妻は徐々に狭まって黒竜へと直撃するが、その雷も身体を撫でるだけに終わり全くダメージになっていない。

 

『これも効かねぇのかヨ!? って、チョ!?』

 

 黒竜は上空を飛ぶグリフォンが鼻についたのか、高度を上げてグリフォンへブレスを吐き始めた。グリフォンは劫火の息吹が迫りながらも黒竜の注目を集め高度を下げる。ブレスを当てるためグリフォンに追従した黒竜は高度を下げたのが仇となり|体を変化させ、全方位に鋭く尖った針を突き出させせた《ヘッジホッグ》シャドウに頭から突っ込んだ。

 

 身体表面にダメージはないようだが、衝突したダメージが目眩となって残っているようでその場で飛行もせず頭を振っている。

 

 その隙を見逃すはずもなく、幸利は懐からナイトメアのコアを取り出して黒竜目掛けて投擲する。コアは黒竜に攻撃できる間合いに入ったところでナイトメアとして顕現し、その勢いのまま黒竜目掛けて強烈な右ストレートをお見舞いした。

 

 ナイトメアの重量の乗ったその一撃に、黒竜は思わずよろめいて後退するが、同時に目眩も吹き飛んだようで再び翼を広げて大空を舞い始めた。

 

 そして、黒竜は目線を幸利たちから岩陰に隠れている冒険者たちに向けた。対抗してくる幸利たちよりも攻撃をしてこない冒険者たちを先に片付けようと画策したのだろう。

 

 黒竜は空中で大きく開けた顎門にキュゥワァアアア!! という音を立ててブレスのエネルギーをチャージしていく。

 

「なっ!? クソッ!」

 

 それを見た幸利はナイトメアの背に飛び乗って冒険者たちと黒竜の間に挟まる様に立ちはだかり、ナイトメアも同じようにコア部分にエネルギーをチャージし始めた。

 

 黒竜とナイトメア。互いに、エネルギーのチャージ完了は同時だった。

 

 黒竜の顎門から先ほど放たれた者よりも数倍の威力を持つブレスが解き放たれる。その反対に構えたナイトメアは極太のレーザー《ドミネーション》を発射した。

 

 両者の中間でブレスとレーザーが衝突し、鍔迫り合いのように拮抗する。とてつもない衝撃によって河の水に波を起こし、木々を震わせ、風が吹きすさび、その余波で大地にX状に傷を付けていく。

 

 しかし、ナイトメアのエネルギーチャージが少なかったのか徐々に圧され始め、レーザーが切れた。

 

 ブレスはナイトメアに直撃した。それは、ナイトメアの背に乗っていた幸利も例外ではない。

 

「ぐっ!? ぐあああああああああああああ!!!」

 

 ナイトメアの背に乗っていた幸利はブレスの余波により吹き飛ばされ、川の対岸のさらに先へと吹き飛ばされる。

 

 その先は崖になっているようで、幸利は崖へと落ちて行ってしまった。

 

 

 

 

 

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 戦闘から十数時間後。

 

 幸利が戦闘していた川原からだいぶ離れ下った木々が生い茂った森の中で、幸利は倒木の太枝によって腹を刺し貫かれていた。太枝によって死に瀕しているが、それと同時に太枝によって腹部と背中からの大量出血が阻まれている故に生きているのは不幸中の幸いか、辛いままなかなか死ねない地獄の責め苦か。

 

 そんな幸利の前にグリフォン、シャドウ、ナイトメアの三体が近寄り、グリフォンが幸利の腹に刺さった枝に停まる。

 

『こりゃあ、致命傷だなァ。むしろ今生きてることが奇跡なのカァ?』

 

 幸利の姿をグリフォンはおどけた物言いで話す。それに反してシャドウとナイトメアはどこか寂しそうな嫌そうな雰囲気をしていた。

 

「……わざわざこのザマを笑いに来たのか…?」

『オレ達もそこまで鬼畜じゃねぇよ。…少し話をしようゼ?』

 

 そこからグリフォンから語られたのはトータスに湧く悪魔たちのことであった。トータスに現れる悪魔の約半分は魔界から直接やってきた存在ではなく、幸利やハジメがいた元の世界で狩られ、魂となってトータスへと渡ってきた存在であった。いつどこで狩られたのかは関係なくバラバラな時系列、バラバラな順番でトータスへとやってくる悪魔の群れ。

 

 グリフォンたちはその悪魔の一部であり、レッドグレイヴでV(バージル)と共にいた三体だった。

 

『ただの偶然だったんダゼ?オレ達はレッドグレイヴで果て、そのままあの世に行くはずだった。だが、なぜかこの世界に流され、魂だけでやってきちまった。そこにお前とハジメの野郎がオレ達と似通ったのを従えようとしてんのを利用したんダ。憑りついたら姿形がオレ達の体になるとは思ってなかったけどナッ!ヒャハハハ!』

「…何が…言いたい……?」

 

 息も絶え絶えの幸利はそうお茶らけて話をするグリフォンに問いかけると、グリフォンは話に一区切りを入れるかのように姿勢を正すように胸を張った。

 

『お前はもうすぐ死ぬだろうナ。その傷だ、普通のニンゲンはその傷なら死ぬ。だが、オレ達としてはそれは避けたいンダゼ?今の日々が楽しいからな。だから清水幸利…オレ達と契約しねぇか?悪魔らしくな』

「なに…?」

 

 グリフォンの言葉に驚愕の表情を浮かべる幸利だが、グリフォンは続きを話し始めた。

 

『オレ達はお前の本物の従魔になってやる、その腹の傷も治してやろうじゃねぇか。だが、その瞬間お前はもうニンゲンじゃない。悪魔と契約スンだ。多少のリスクは考えてもらう。生きるも死ぬも最後に決めるのはお前だゼ?さぁ、どうする?』

 

 話し終えたグリフォンは、翼を広げて幸利の前を滞空し始める。幸利はその光景を目にしながらグリフォンへの返答を言い放つ。

 

「…愚問だな。俺は力を得にここに来たんだ。想像とはだいぶ違うが、そんなことはどうでもいい。俺は強くならなきゃならねぇんだ。アイツら(ハジメ達)の隣に立てるほどに!」

 

 幸利の脳裏に己が共に戦う仲間たちがよぎる。そこに、彼等より力が劣る自分は映らない。

 

 彼らの横に立つために、幸利は叫ぶ。

 

「だから寄越せグリフォン!力を!もっと力を(I need more power)!!!」

『そのセリフを他のヤツから聞いたのは初めてだな。だが、これで契約は完了だ!!』

 

 グリフォンの言葉を皮切りにシャドウが右手を大鎌へと形を変えて幸利が刺さっている太枝を斬り落とし、腹から太枝を引き抜く。それによって塞き止めらえていた血が噴水の如く噴き出し一瞬で血だまりが幸利の足元に出来上がった。

 

「ぐぁああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 激痛に悲鳴を上げる幸利をそのままに、グリフォン、シャドウ、ナイトメアの三体はドロドロと溶けていき幸利の腹の傷へ吸い込まれるように吸収され体に空いたトンネルは完全に修復される。

 

 幸利はあまりの激痛とグリフォンたちを吸収したことによるショックで倒れ込んでしまった。

 

 

 

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「う、うぅ………」

『ヨォ!やっと起きたな寝坊助!』

 

 幸利が気絶してから約2日後、夕暮れ時なのか辺りは太陽の光を受けてオレンジ色に見えている。

 

 目を覚ました幸利はグリフォンの野次を受け流しながら立ち上がる。そこで、ふと足元にある水たまりを覗き込み、驚きのあまりに目を見開いた。その覗き込んだ水たまりの水面には、ウルフヘアの黒髪が特徴の外国人風の青年が映っていたからだ。

 

 簡潔に言うならば、幸利の顔はVのものに作り変わっていた。整形手術もびっくりである。

 

 幸利が顔を動かせば水面の青年も追随し、その顔が自分のものであること嫌でも自覚してしまう。

 

 そこで幸利は、自分の腹に空いていた穴を思い出し、見てみるとそこには枝によってできた服の穴と、その中に左半身にだけ刺青の入った割れ欠けの腹筋が目に入った。

 

「…俺の体は、どうなっているんだ…?」

『体に関しちゃ、オレたちを取り込んだ結果ダナ。悪魔の力で身体能力も強化されてんのさ。刺青もオレがお前の中に入りゃ、右半身に浮き出てくるぜ。顔は…………なんでVなんだ?』

「V?」

『オレたちの前の主だ。オレたちを取り込んだことで顔も引っ張られたか?』

 

 グリフォンも顔に関しては予期していなかったようだが、深く考えることを辞めて『まぁ、顔は良いからな!モテるんじゃねぇの?ギャハハッ!!』と茶化した。

 

 幸利は、そんなグリフォンに恨めしいような呆れたようなジト目を向けてため息をついていると、ガサガサと近くの林から物音が響き、幸利たちはその方向へ振り向いて警戒をする。

 

 そこからは、四足歩行の黄色いトカゲ(MHWのジャグラス)のような魔物の群れ十数匹とオルクス大迷宮でも見かけた岩に擬態するロックマウントが姿を現した。

 

『おうおう、ナンだぁ?敵さんたちのお出ましかァ?だが、ちょうどいいタイミングだ、お前にレクチャータイムといこうぜ?』

「レクチャー?」

『あぁ、そうさ。今のオレたちは実態のねえ悪夢みたいなもんだ、攻撃は出来ても殺すことはできねえ。だから、トドメはお前が刺んだな。なぁに、量が増えるだけで今までとやること変わらねえ!退治はソッコー!それがサイコー!ってな?ハッハ~!!』

「そうかよ…!」

 

 話を聞き終えると同時に、幸利は杖の柄を掴み、持ち手を下に向ける。すると、幸利の足元からドロドロと液体が溢れ出しシャドウがグォォオオオオ!!!という咆哮とともに召喚された。

 

 今までグリフォンたちは身体の一部のみを変化させて戦っていた。だが、今は全身を作り替えることが可能なため、かつてのレッドグレイヴ(デビルメイクライ5)と同じバトルスタイルを十全に行うことができるのである。

 

BGM:Crimson Cloud

 

 召喚されたシャドウの咆哮が、戦闘開始の合図だったかのようにトカゲ魔物の群れの一部が向かってくる。その群れの一部を、シャドウは左前足を巨大化させ、数多の刃を束ねた様な剣へと形を変化させて薙ぎ払った。さらに、そこから体の勢いを利用し、尾の先端が刃となった鞭形態へと変化させ、そのまま体を一回転させて薙ぎ払い空中へ浮かしたトカゲ魔物の群れをさらに吹っ飛ばす。

 

 吹っ飛んだトカゲ魔物達は、薙ぎ払われた時点でズタボロになっていたり、岩に打ち付けられて体が白く輝きながらその場でユラユラと立ち尽くす。それでも、生きていた個体はグリフォンの複数の落雷攻撃(ブロッケイド)によって焼かれていき、またも白く発光して立ち尽くしていた。

 

 この発光現象は、仮死状態(リゲイン) と呼ばれるもので、幸利がグリフォンたちと契約したことでトドメが刺せない弊害である。完全な実体を持たないグリフォンたちに変わって必ず幸利自身がトドメを刺さなければならないのである。

 

「そういうことだったのか…フッ!ハッ!」

 

 グリフォンの言葉の意味を理解した幸利はリゲイン状態の敵たちに次々とトドメを刺していく。

 

 今の戦闘に触発されたのか、トカゲ魔物の一匹が幸利目掛けて飛びかかって来るが、シャドウを足下へと移動させて横へスライド(フォースドムーブ)して回避する。そこに、グリフォンが飛来し広範囲にドーム状の3連電撃(ラウンドロビン3)を発生させ、幸利の周囲の敵を一掃し、リゲイン状態へと追いやっていく。

 

 残ったトカゲ魔物の群れも、シャドウが幸利の回避援護をした後に足下から飛び出し強襲した。全身を無数の鋭利な棘を具えたハリネズミ(ヘッジホッグ)の如く膨張して特攻しトカゲ魔物の群れを串刺しにしていき、リゲイン状態となった。

 

「星へと還れ」

 

 幸利が空中へ舞うと、周囲に複数の杖が展開され、次の瞬間にはすべての杖がリゲイン状態となっていた周囲の敵全てに攻撃し、トドメを刺す。

 

 残る敵はロックマウント1体のみ。ロックマウントは全く攻撃していない幸利に狙いをつけ突進を仕掛けていく。幸利はそれに対しておもむろに右手で指を弾いた

 

「出番だぞナイトメア」

 

 その声に反応して、幸利の黒髪が銀髪へと変わり、空から一つの隕石が降り地面へと激突し、その隕石からタール状の液体が流れだしナイトメアが出現する。ナイトメアは右腕を大きく振りかぶってロックマウントの横面に目掛けて振りかぶった。

 

 その一撃で大きく仰け反ったロックマウントだが即座に体勢を戻して両拳を突き出してくる。それに対してナイトメアも同じように両拳を突き出し拮抗状態へと移行する。両者ともに途轍もないパワーで押し合うが、先に動いたのはナイトメアだった。

 

 ナイトメアは、頭のない胴体を頭突きのように前に出してロックマウントをぶっ飛ばす。

 

 その一撃によってリゲイン状態となったロックマウントはカウンターを狙ったアッパーを放つも、ナイトメアには頭がないため当たらず、ロックマウントをぶっ飛ばした際に胴体から拳に移動し、杖の先端を構えた幸利を乗せた右ストレートをロックマウントの胸部に叩き付けた。

 

「これで終わりだ」

 

 幸利の杖はロックマウントの胸を深く抉り貫き通す。それがトドメとなり、仰け反るように巨体がズゥゥウシィイイン!! と音を立てて倒れていった。

 

『なんともヘビーなやつだったなァ』

「あぁ…」

 

 幸利はグリフォンに適当に相槌を打ちながらおもむろに、今の戦闘での経験で「これが、今の自分の力か」と、人間を辞めた己を皮肉るように自身の片手を見ていた。

 

『そういやぁよ、お前が寝てる間に少しウルまで飛んできたんだが、大量の悪魔だの魔物だのがウジャウジャ湧いてるぜ?』

「それを先に言え!行くぞ!」

 

 グリフォンの報告に驚愕をあらわにしながら、幸利は仲間たちのいるウルへと向かうため、急速に山を下り始めた。道中邪魔な魔物たちを轢き逃げにでもあったかのようにズタボロにしていきながら。

 

この数時間後、幸利にとっては己の憧れた男に。グリフォンたちにとっては現状一番会いたくない男に再会を果たすことを、この時はまだ知らない………

*1
清水君、この時点で冒険者の事を言伝でしか知らない




バラしたかった話がやっとバラせたァァァアア!!

この世界の悪魔たちの出自については前々から考えてました!そして、この設定のおかげでこれからいろんな悪魔だの魔人だのが出せるんだ…フッフッフッ……
なんか清水幸利強化話から世界観設定話に内容ズレた様な気がする………

それはそれとして、長いこと小説を書いてなかったせいでグリフォンの口調を忘れました。
DMC5やって思い出さなきゃ………

え?
「DMC5プレイしてまた遅れるんじゃねぇだろうな?」って?
・・・さ、さぁどうですかね………?(※滝汗)
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