「よーし!ようやく完成!さあさあもう一人の束さん!
あと二日で新しいボディにお引越しだよ!」
(じゃあこれでお前相手にもエッチできるな。)
「見境な!お前それオナニーと変わんないよ!?」
(変わるぞ?お前が俺に逝かされる顔が見れる。)
「それ自分と同じ顔なんだよ?」
「束様?」
「姉さんは何を一人で騒いでるんですか?」
場所は篠ノ之家の物置を魔改造した俺たちのラボ。
時はそろそろお昼かな?
多重人格者にして天災発明家の篠ノ之束ははたから見たら一人でくっちゃべってる危ない人にしか見えないが、ちゃんと別人格と会話していた。
「よくぞ聞いてくれたね箒ちゃんにクーちゃん!
これは束さん謹製の
もう一個の方の人格を入れるための器だよ!
因みに胸がミルクタンクになってるから2人が望めばおっぱい四つ独り占めも出来るよ?」
「な、なんて贅沢な!」
「~~~ッ!ね、姉さんそんな事より!」
「そんな事より?」
「もうお昼だし、食材もないから買い出しついでに昼食食べに行きましょう。お金も貰ってますから。」
「えー、束さんは箒ちゃんのご飯がいいー!」
我儘言う束を引っ込めて俺が前にでる。
「わかった行こう。食材が無いんじゃ仕方ない。」
(お前の方が強いのをいい事にぃ〜!
身体が別れたらこうはいかないぞ!)
「安心しろ。そしたらお前だけ置き去りにしてご飯食べに行くから。1人寂しくカップ麺でも啜るといい。」
(なぁ!ひ、卑怯者!)
「何とでも言え。
自分からの罵倒など痛くも痒くも無い。」
そんな訳で俺達は五反田食堂に向かった。
この街で1番美味い食堂で俺のお気に入りは大将特製業火野菜炒めだ。
「ちわー。」
「あ、束君に箒ちゃんにクロエちゃん!
いらっしゃい!」
「こんちわ蓮さん。今日も美少女が決まってますよ。」
「フフッ、こんなおばさんからかわないの。」
そう言って微笑むどう見てもハイティーンにしか見えない女性は五反田蓮さん。この店の看板娘(人妻)だ。
「業火野菜炒め2つ。」
「はーい。」
お冷やを貰って注文も済ませて、後はただ待つだけだ。
「あれ?今更だけど2人とも今日学校は?」
「創立記念日で休みです。」
「今通ってる小学校、姉さんの母校でもあるはずなんですけど、本当に兄さんは後から出て来たんですね。」
「ああ、何で言ったっけ?
インフィニ……えーっと。」
(インフィニット・ストラトス!)
「そうそれ。インフィニット・ストライクとかいうのでマッチポンプしようとしてた頃に生まれたからそれ以前の篠ノ之束は知らないな。」
また名前間違えてる!
と言う束を無視してお冷やを飲んでいると
「もー!もー!もー!
何なのよ一夏さんは!ただいま!」
荒々しくドアを開けながら五反田食堂の看板娘(小学生)の五反田蘭が帰って来た。
「ありゃりゃ、どうした蘭ちゃん?随分ご機嫌斜めだけど。」
「あ、束さん!聞いてくださいよ!」
「と、言うわけで第一回『一夏少年にいい加減そこのだらし姉以外の女に興奮する様になって貰おう会議』開催しまーす。何か質問は?」
「はい。」
「千冬!何か問題が?」
「なぜ家でやるんだ?」
現在、昼食を終えた我々は蘭ちゃんのお兄ちゃんの五反田弾少年に頼んで一夏少年を外に連れ出してもらい、織斑家にて作戦会議をしていた。
「だって千冬都合悪くなったり、正論で怒ったりすると殴るか帰るかの二択じゃん。」
「私を怒らす様な内容なんだな?」
「さて、質問も出尽くした様なので当会議のメンバーを紹介しよう。」
集まったのは箒、クロエ、蘭ちゃん、それから千冬が修学旅行でドイツに行った時に連れて来た弟子のラウラちゃんの4人だ。
「司会は俺、篠ノ之束が務めます。
議題は当然、そこの威厳だけで姉の座に居座って一夏少年を拘束し、こいつを養わなきゃという刷り込みを見事成功させ、実の弟に見事寄生する事に成功した織斑千冬。
そんな彼女の寄生先、織斑一夏少年が如何にして君らを異性として認識出来る様にするか!といった感じだ。」
「…………束、私の事が嫌いならそう言ってくれて良いぞ?」
「あれ?初めて会った時に言わなかったっけ?
ま、いいさ。何か意見がある人は?」
「はい!まずは一夏さんがゲイじゃない証明が欲しいです!」
「スタート地点そこなのか?」
ラウラちゃんが心底不思議そうに尋ねる。
まあ、そうだよな。普通はそうだが
「ラウラと言ったな?
あいつの唐変木ぶりはその域だ。」
「もう本当に恋愛感情があるのか疑うレベルです。」
「えぇ〜?」
あまりにあまりなカミングアウトに絶句するラウラちゃん。
そうなるよな、普通の人は。
「これは皆の束お兄ちゃんの個人的意見だけど、もういっそ変な性癖覚醒させてでもいいと思うんだけど」
「「「それだ(です)」」」
「「「え?」」」
声を揃えて言う箒、クロエ、蘭ちゃんに対して俺、千冬、ラウラが声を揃えて返す。
「それです。それでいいじゃないですか。」
「姉さんも兄さんもやっぱり天才、いや天災だ。」
「という訳で一夏さんを誑かしてきてください。」
「いや君達何をいい出すのさ?」
「もし束がそれをやってみろ。
今までが今までだけに今度は裁判を受ける権利を剥奪されるぞ?」
「いや教官、心配はそこですか?」
「ああ、いくら一夏でも心は男のこいつに興奮したら将来が心配だ。」
「俺的にはお前か一夏少年か、どっちが結婚するのが早いかと聞かれたら沈黙を答にするぐらい心配だが、まあいい。それじゃあ会議の結果俺のこのミルクまで出るナイスバディで一夏少年を悩殺するで良いのかな?」
「「「いいと思います」」」
「……何一つよく無い気がするのですが…」
「ほっとけ。一夏は興奮なんてしない。」
「そうでしょうか?男性の束様は女性の束様よりモテますよ?」
「え?」
「姉さんより兄さんの方が、多分男性だからこそ理想の女性みたいな振る舞いを出来るんじゃないか?」
「・・・」
「あー、確かに束さんはかっこいいもんね。
世間から思われてる千冬さんぐらいは。」
「………………」
「あの、教官?」
「一夏ぁああああ!待っていろ!
直ぐにその悪い女を殺ろしてやるぅううう!」
一度家に帰って必要なものを用意しつつ俺は一夏少年のもとに向かった、
「さて、どこ、かな?……あ、一夏少年!」
「! 束さん。」
「よ、暇そうだね。」
「さっきまでいた友達帰っちゃったんで。」
弾少年の事だろう。
そりゃ俺が指示して帰ってもらったからな。
「そっか、ま。俺としては少年と2人きりになりたかったからいいけど。」
「2人きり、ですか?」
照れるとかじゃなくてただただ訝しむ一夏少年。
そうゆうのポイント低いよ?
俺だって身体だけは女なんだからね?
「そ、いいでしょ?」
「まあ、時間はありますし。」
決まりだね。と一夏少年の手を取り無計画に歩き回る。
そして最後に人気のない公園に入った。
「ねえ一夏少年。」
「なんですか?」
「今少し香水を作っていてね。
持って来たんだけど、感想を聞いてくれないかい?」
そう言って俺は自分に香水を振りかける。
若干匂いフェチの気のある簪の為に作ったものだが
「どう?」
「………な、なんだろう?石鹸みたいな、臭い?」
「それだけじゃないんだよ〜」
するりと一夏少年の後ろに回り込み、口に右手を左手で膀胱の辺りを摩りながら外側からゆっくり耳を舐めていく。
「ひわぁ!た、た、束!…束さん?」
「香水はね、使う人によって変わるんだよ?
汗や、体の元々の匂いで。それもまた、一興。」
じゅるり!と一気に耳の奥に向けて舌を伸ばす。
合わせて口を弄る手と身体を弄る手を厭らしく動かす。
「ひぐう!い、ぅう……ん!」
「フフッ。エッチな事してる女の子みたいな声♡
声変わりまだなの?女装とかしてくれたら箒みたいに女の子として可愛がってあげるよ?柔らかい棒でお尻かき回すの。気持ちいいよ?」
「!!!?」
目に涙をいっぱい溜めながら首を振る一夏。
「冗談。でも覚えといてね?
女の子はね、誰にでも優しい男の子からはその内離れていっちゃうから。
例えば箒ちゃんでも……いや、これは流石に俺が言っちゃダメか。」
荒い息をして尻餅をついた一夏少年を放置して俺はその場を後にした。
流石にヤバイと気付いた千冬がそろそろ来る頃だろう。
「五反田弾少年。
辛抱たまんないんならそこのコンビニのトイレ借りな。」
ガサガサと茂みが動く。
一夏少年だけのつもりがもう1人性癖を歪めてしまった様だ。
「帰るか。」
ま、少なくとも彼は恋愛感情を理解出来てるし平気だろう。
後は一夏少年次第だ。