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「聖杯戦争」
それは「聖杯」を争い奪い合う魔術師同士の殺し合いである。
「聖杯」を求める魔術師は、その聖杯の力により呼び出された伝説の「英霊」たち、七騎のサーヴァントと契約し、覇権を争うのだ。
その「英霊」たちを呼び出せてしまうほどの奇跡を実現したる「聖杯」は、必ずやいかなる願いも叶えることができるであろう。
だが、これよりこの地で行われる聖杯戦争は、「聖杯戦争」であり、「聖杯戦争」ではない。
もし彼の「英雄王」以上の存在である神霊自体が召喚されたなら………………
それは「ハイ・サーヴァント」と呼ばれる存在だ。
そんなことは人類の理解を超え、それに特化した「ムーンセル」でしか実現できないことだ。
しかも「ムーンセル」が存在するのは、この世界とはまた違う別の世界線の話だ。魔法使いであれば見ることは可能かもしれない。しかしながらでもこちらの世界に持ち帰ってくることなど到底できない。
だが仮に、「ハイ・サーヴァント」の召喚を「ムーンセル」にも頼らず、この世界で、この地上で、出来るのであれば、その者には聖杯はいらないだろう。
神霊を呼び寄せることは極端にいえば、聖杯戦争の大本である「イエス」を召喚できるのと同じことだ。そうすれば聖杯戦争そのものが意味をなくしてしまう。
だがそれでもその実現を求める者がいたのだ。
いや、その者にはそもそも「聖杯戦争」などはどうでもいいのだ。意味をなくそうが、そんなことは些細な問題なのである。
ただその者の野望だった。
その実現のためにその者は、「聖杯戦争」を「目的」ではなく、「手段」として用いただけである。
さらなる「奇跡」を求めて。
だが、人とは欲深い生き物である。
何もその者だけに与えられた特権ではない。この聖杯戦争に関わったすべての人物が各々の望みの果てに行動するのである。
集められるサーヴァントは、本来は七騎。
だが、その者の野望の前ではあまりにも足りない。あまりにも数がいない。質もない。魂の重みがない。だからその者は集めに集めたのだ。多くの欲望を。そして多くのサーヴァントたちを。
現代、過去、未来。数多またの時間軸から呼び出される、実現や創作は問われない、人々がただ祀り上げ、昇華された大いなる化け物たち。
戦いは熾烈を極め、激しく、醜く、鮮やかに、惨く、美しく、行われるのである。
しかして、その戦いの先に、あるいはその欲望の行く末を知る者は、いつであっても本当の勝者のみなのだ。
ストーリーや世界観の評価
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