提督「艦娘が甘えてくるボタン?」 作:マロニー
提督「飛龍だ!」
明石「うわっ、何ですか急に!」
提督「次のターゲットさ。
今度は飛龍にやるんだ!」
明石「…なんでもいいから、とりあえずその頬のキスマーク拭いたらどうです?」
提督「あー、うん。そうする…
…後でシャワー浴びなきゃな」
明石「…あの、長門さんの部屋で何があったんですか」
提督「……」
明石「……」
明石「…まあ、さっきも言いましたが、自業自得ですからね。そこらへんの責任は全部提督が持ってくださいね」
提督「…元はと言えば貴様の実験に付き合ってるんだがな」
明石「そんな事完璧に建前にして楽しんでたじゃないですか」
提督「…まあな」
明石「まあこっちとしてはジャンジャン使って欲しいから良いんですが…」
明石「…話を戻しましょうか。飛龍ちゃんでしたっけ。なんでまたそう急に相手を決めたんですか?」
提督「ん?それは今ちょうど窓から覗いたらいたから…」
明石「……」
提督「…ってのは冗談で。
ほら、本物を使った娘って今まであんまり面と向かって甘えてきたりはしない感じの娘ばっかだったろ?だからちょっとだけでも、そっち向きの娘にやろうと思ってな」
明石「…本当ですか?」
提督「本当だって」
明石「…目を逸らさないで下さいって」
提督「…じゃ、行ってくるわ!」
スタコラサッサ
明石「あっ逃げた…
…まあ、データが入るなら何でもいっか…」
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飛龍「あ、提督!」
提督「おお、今戻った所か?」
飛龍「うん、ちょうど訓練が終わった所!
提督はどうしたの?お仕事は?」
提督「俺も執務がひと段落ついたところさ。
で、別に用がある訳では無いが、ちょっと見回りとかでもと思ってな…」
飛龍「へー… ねえ提督、その見回りって後どれくらいかかる?」
提督「ん、もう終わりだな。
まあ元々ただ息抜きにやっていただけだし」
飛龍「そう?それなら、一緒にご飯食べにいかない?
提督も、たぶんお腹減ってるでしょ?」
提督「…確かに、腹減ったな。
そうだな。それなら、お言葉に甘えて」
飛龍「ほんと?やった!それじゃあ、早く行こっ!もうお腹ペコペコなの!」
提督「そうだな、早く行こう。
意識すると急に腹減ってきたよ」
提督「…あ、そうだ。奢りとかは無しだからな」
飛龍「えー… 提督のケチー」
提督「何とでもいえ。…かっこつけて奢れるほど、金に余裕が無いんだよ」
飛龍「…何かごめん」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
飛龍「ふー、食べた食べた!
やっぱり、ここの食事は美味しいなー」
提督「そう言ってくれると有難いな。にしても、本当、見ていて気持ち良い食べっぷりだったな」
飛龍「…なんか、そう言われると恥ずかしいかも」
提督「恥じる必要なんて無いがな」
飛龍「必要うんぬんじゃなくて、食べてる所はあまり見られたくないの!提督や多聞丸もきっとそうでしょ?」
提督「多聞さんがどう感じるかはわからないが…まあ、そうかも知れないな」
飛龍「まあその…なんていうか、提督になら見られても良いけどさ」
提督「…信頼してくれてるんだな。ありがとう」
飛龍「へへ、どういたしまして」
提督「…さて、それじゃあ俺はそろそろ執務室に戻ろうかな?」
飛龍「それじゃ私もまた訓練に行ってくるね」
提督「ああ、いってらっしゃい…」
提督「…あ、そうだ。ちょっと待ってくれ」
飛龍「ん?なあに…」
ポチッ
飛龍「へっ?」
飛龍「……」
提督(さあ、どうなる)
飛龍「…」
飛龍「…」ニタッ
提督「…!?」ゾッ
飛龍「…ねえ、提督。
訓練はまたちょっと後でやるとしてさ。
…私の部屋に来ない?」
提督「…どうしたんだ、急に?
何か頼み事でもあるのか?」
飛龍「別にそういう訳でも無いけどさ…
急にちょっと、『お話』したくなって。
ね?いいでしょ?」
提督「…済まないな、執務があるんだ。
それに、訓練はサボっちゃあいかんだろ。
多聞さんに叱られるぞ?」
飛龍「えー?そんなに時間はとらないって。
それにサボるんじゃなくって、少しだけ後回しにするだけ!」
提督「……」
提督(さて、執務があるなんてのは嘘だ。
全部終わらせてからここに来たからな)
提督(それでもこんな嘘をついたのは…
ボタンを押してからの調子からして、この誘いに乗るのはあからさまにヤバいからだ)
提督(潤んだ眼、上気した頬…
そして何より、さっきよりも全体的に距離が近い…プラス、さっきから身体への接触が多い!)
提督(多分、『お話』に誘われてほいほい部屋にまでいったら部屋内の共通言語が肉体言語のみになる事間違いなしだろう)
飛龍「えー!いいじゃん!
…それに今部屋に来たら、私たち二人きり、だよ?」
提督「無理ったら無理だ(二人きり、ねぇ。どうしてそれをわざわざ強調するんだか)」
飛龍「…ねぇ、ほんとに無理なの?」スッ
【飛龍、提督を後ろから抱き竦める様な状態へ】
提督「…飛龍、離れなさい」
飛龍「えー?」
提督「えーじゃない。まずはその、俺に触れている手をどかせ…!」
飛龍「…ねえ、提督。
私の鼓動、聞こえてる?」
提督「……ああ」
飛龍「…ね、凄くドキドキしてるの。
…ね?その、提督は勘違いしてるかもしれないけど、私、誰にでもこういう事はしないから」
提督「…いいから離れてくれ」
飛龍「ねえ、提督は私の事が嫌い?」
提督「…まさかだろ」
飛龍「ふふ、そう言うと思った。
そんな提督だから、私は…
飛龍「ねえ提督。私もね、提督の事嫌いじゃないよ。…ううん!寧ろ…」
提督「…ッ!」
飛龍「…ねえ、提督。私ね?」
飛龍「……わ、私ね、提督の事……」
提督「……ッ」
飛龍「……」
飛龍「……あはは、ごめん、やっぱり何でも無い!…訓練!行ってくるね!」///
提督「あっ、ちょっと待っ…」
飛龍「えっとその、色々ごめんね?
そ、それじゃあ!」
【飛龍は素早く去って行ってしまった】
提督「…危な、かった。さっき、解除ボタンを早めに押しておいて良かった。ギリギリ、効果の解除が早かったらしいな」
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明石「いやー、モテモテですね。このスケコマシ猫被り提督」
提督「不敬だぞ貴様…
まあ確かに嬉しくないって言ったら嘘になるが」
提督「ていうかどういう事だ。このボタンは積極的になるとかの機能は無いはずだろう?何故飛龍があんな事に」
明石「それは…うーん、私もよくわかりません」
明石「…彼女にとっての『甘える』は、隠してる本心を提督に向かってさらけ出す事だった、とかなんでしょうか?」
提督「…うーん、成る程?
にしても…あー、明日からまた飛龍との会話がぎこちなくなるだろうなぁ」
明石「まあそれは…あんな事の後ですし」
提督「…明日以降の俺が上手くやる事を祈るしかないな」
提督「…なあ、やっぱこれに記憶を消す効果も付けてくれよ」
明石「面倒くさいので嫌です」
提督「殺生な」