提督「艦娘が甘えてくるボタン?」   作:マロニー

27 / 54
浦風の場合、真。

提督「なあ、そろそろお前が必要としてるデータとやら…十分に集まったんじゃないか?」

 

 

明石「まあ足りないことはないですが…

有るに越した事は無いんで、もう少しやって頂けませんか?」

 

 

提督「…かーっ、仕方ないな。

可愛い部下が必要としてるしな!仕方ないな!」

 

 

明石「その緩みきった顔はもはや隠すつもりすら無いですね、提督」

 

 

提督「しかしそうだな…一度俺に浴衣や私服姿を披露してくれた娘の所に行ってみようか。面白そうだ。となると…」

 

 

提督「…よし、浦風だな」

 

 

明石「…?話がイマイチ繋がりませんが…

何故急に私服や浴衣姿の娘を?」

 

 

提督「おそらく舞風といい白露といい、俺への噂が流れているだろうからな。事実無根とまでは言えないが…」

 

提督「…で、それをやっきになって否定する必要があるかって言われたらそうでも無い。いや、むしろ…」

 

 

明石「それに便乗した方が面白い、と。

…とことん刹那的な快楽主義ですね」

 

 

提督「褒め言葉だな。

じゃ、行ってくるよー」

 

 

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−–

 

 

 

浦風「…提督さん。

何でうちが怒っとるか分かる?」

 

 

提督「…い、いえ…」

 

 

浦風「…女心をわかっちょらん。

確かにうちは噂を聞いてこの服を着た」

 

 

提督「ウス」

 

 

浦風(浴衣)「私服や制服とは違う服を着たら喜ぶ聞いたからじゃ…季節外れでも提督が喜ぶ言うけぇ、着たんじゃ。恥を忍んで着たんじゃ…」

 

浦風「…最初、この姿を見て何言うた?」

 

 

提督「…よ、『よく似合ってる』と…」

 

 

浦風「その次じゃ」

 

 

提督「…『やっぱ浜風や浦風とかは似合うな。陽炎型は浴衣が似合うのかもしれない』」

 

 

浦風「…はぁ…」

 

 

提督「……」

 

 

浦風「…他の娘の話をするなっちゅう訳じゃあ無くて。普通目の前の人を褒める時にその場に居ない人を並列化して褒めるかっちゅう話じゃ」

 

 

浦風「…うちを見ろ!うちが、提督の為にこれを着てるんじゃ!うちだけを見ろ!!」

 

 

提督「…悪い…軽率な発言だった…」

 

 

浦風「…ふんっ」

 

 

提督「お、おーい。浦風」

 

 

浦風「……」ツーン

 

 

 

提督(ヘソを曲げちまった…

我ながら軽率だったな。

まさかこんなに怒らせちまうとは)

 

提督(…取り敢えずご機嫌を直してもらおう。そうしなきゃ出来ることも出来ねぇし)

 

 

提督「済まなかった、浦風。何とか機嫌を直してくれないか?なんでもするからさ…」

 

 

浦風「…『何でも』言うたな?」

 

 

提督「うっ…

まあ、そこは常識的な範囲内で…」

 

 

浦風「……なら」

 

 

提督「…」

 

 

浦風「………る」

 

 

提督「…?すまん、何だって?」

 

 

 

浦風「…ボタン。

押してくれたら、許しちゃる」

 

 

提督「…そんな事でいいのか?」

 

 

浦風「そんな事『が』ええんじゃ。

…察して欲しいわ、朴念仁」

 

 

提督(こっちとしては願ったり叶ったりだ)

 

提督「よっしゃわかった」

 

 

ポチッ

 

 

浦風「!ちょっとは心の準備ちゅうもんが…」

 

 

浦風「…〜〜ッ、ほんと…

そがいなとこよ、女心が解らないって…」

 

 

提督「…すまん。

火に油を注いじまったかな」

 

 

浦風「…うーん。実は、な」

 

 

提督「?」

 

 

浦風「…あんまり怒ってはないんじゃ。

その、さっきから…」

 

 

提督「そうなのか?いや、そうなら良いんだが…てっきり怒髪衝天って感じかと」

 

 

浦風「確かにちょっとは怒っとったけど、そんなには…それでもそんなフリしとったのは…」

 

 

提督「ああ、ひょっとして俺に構って欲しかったのか?」

 

 

浦風「……」

 

 

提督「……ごめんなさい。

そういう所って言われたばっかだった」

 

 

浦風「…いや、まあ事実やけん。それにウチが好きになったのは、そういう提督やから」

 

 

提督「おお、嬉しい事言ってくれるな」

 

 

浦風「それじゃ早速甘えさせてもらけぇ、

覚悟しといてな?」

 

 

提督「!!」ビクッ

 

 

浦風「…?

…ああ、安心して。『そういう事』はせんよ。無理矢理したらかわいそうじゃけぇな」

 

 

浦風「……ただ…」チラッ

 

 

浦風「…ええと、もし『そう』なったら。

その、うちを使うてもええんよ?」

 

 

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−–

 

 

 

提督「耐えた、耐えた、耐えた耐えた。

耐えたぞ!」

 

 

明石「…ず、随分とまあ…心が疲れていらっしゃるみたいで。…ええとその、そういった事を?」

 

 

提督「いやまあ…こっちからは勿論言い出さないし、あっちからも露骨にそういう事はやってこない…というか本当に健全なスキンシップしかしない上に、寧ろ肩もみとかすらしてくれたんだけど…」

 

 

明石「けど?」

 

 

提督「…その…フィジカルの暴力というか…」

 

 

明石「フィジカル?って言っても浦風ちゃんは他の娘と比べてもそんな力が強いとかいう訳では無いような気が……あっ」

 

 

提督「……」

 

 

明石「…最低…」

 

 

提督「いやだって!俺も一応男だしさ!なんていうか、ついさぁ…!」

 

 

明石「その発言がですよ!忘れがちかもしれませんが私だって…い、一応女の子なんですから!」

 

 

提督「あ…」

 

 

明石「……」

 

 

提督「…す、すまん。

その、確かに配慮が無かった」

 

 

明石「…いえ、こちらこそ錯乱してました…」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。