提督「艦娘が甘えてくるボタン?」 作:マロニー
提督「そろそろ遠征の子らが帰ってくる時間帯だな」
明石『どうしたんですか急にまともな提督らしい事を言い出して』
提督「俺は常にまともだ。まあスケジュールを覚えておくのは上に立つ者として当然の事だからな」
明石『…どうせその遠征のメンバーの中にそのボタンの一連をやりたい娘がいるとかなんでしょう?』
提督「ハハ、何の事やら」
明石(図星か…)
提督「…なあ明石。駄目元で聞くんだが、このボタンの依頼者が誰かを聞く事は可能か?」
明石『?何ですかいきなり。
因みに、それは流石に教えません。ただでさえあまり高くない私への信頼が地に墜ちますからね』
提督「そうか…いやな、今聞いたのはだな」
コンコンコン
提督「!来たか。すまんが話は後だ」
明石『は、はい』
提督(遠征をしていた奴ら…そいつらはおそらく…否、確実にこのボタンの存在を知らない筈だ)
提督(ボタンの噂が流れたのは本当につい最近。
その間別の場所に行ってしまった彼女らには知る由もないからな)
提督(ただ、例外がいる。
それは、『このボタンを依頼した者』)
提督(俺の考え通りならば、『ヤツ』がボタンを依頼した。…いや、依頼した者の内の一人か。俺に面と向かって甘えれぬ者は多かったからな。…まあ、それはいい)
提督(ともかく遠征メンバーはボタンを知らない。
故にこの執務室にわざわざ報告をしに来たがる奴は…いるかもしれんが、それでも『ヤツ』が、自分が報告しに行くと立候補すれば譲るだろう。唯一この執務室にどうしても来たい『ヤツ』がな)
提督(…唯一の懸念は。あの罵倒が本当に俺を嫌って出てきたものという可能性。もしそうならば執務室には来ないだろう)
提督(だが逆に言うならば。もし執務室に来たならばがボタン依頼者の一人とほぼ確定する。
そうなら…凄く面白い!)
提督(さあ来い…来てくれ……来い!)
ガチャリ
曙「報告に来たわよ、クソ提督」
提督(来たぁ )ニッゴリ
曙「な、何よその顔。気色悪いわね」
提督「いやぁ…何でもないよ」
明石(曙ちゃん…かわいそうに。次の犠牲者は曙ちゃんかぁ。…それにしても)
曙「…」ソワソワ キョロキョロ
提督(なんか、すげえあからさまだな。一丁前に推理もどきしてたのがアホらしくなる位)
提督「…ひとまず、遠征お疲れ様。
ゆっくり休むといい」
曙「う、うん」
提督「心ここにあらずって感じだな。
どうした?疲れているのか?」
曙「!な、何でもないわよ!ジロジロ見んなこのクソ提督!」
曙(ああ、違う!そんな事が言いたいんじゃない!ほんとはもっと、違う事を言おうと思っているのに…!)
曙(ていうか、ボタンは持ってないの?
もしかして明石さん、失敗した?
目論見がバレちゃったりしたのかな?)
提督(何てコロコロと表情が変わるんだ… 可愛いらしいな)
提督(そして俺は、今からそんな可愛らしい子を恥辱に染め上げる。うーん、最高だな)スタスタ
ガチャリ
【提督、扉施錠セリ】
提督「さて、これで今この執務室で何をしても余程の事が無けりゃ誰も来ないだろう…」
曙「……は?何言ってんのよ?」
曙(ど、どう言う事?何をしてもって…まさか!)
提督「と言うことで、それポチッとな」ポチッ
曙(ま、まさか無理やりっ…て、ええ!?)
提督(さあ、曙。お前には考える時間をも与えん。
感じたままどんな反応をするかを俺に魅せてくれ。
…といっても、急には行動し辛いかな?ならば…)
提督「…今、この部屋は俺たち以外誰も居ないし、俺たち以外は誰も見ていない」
提督「だからさ、ほら。安心してこっちにおいで」
曙「……!てい、とく。」
明石(バッチリ私がカメラ越しに見てるけどね…ていうか今更だけどこれ、鈴谷ちゃんみたいに何の異変も無いと思われちゃったら終わりなんじゃ…)
曙「……」トコトコ
ダキッ
明石(躊躇無く行った!しかもそのまま抱きついた!駄目だ、完璧に騙されてる!)
提督「よしよし」
曙「……クソ提督」ギュー
曙(これは、ボタンのせいだから仕方ない…仕方なくクソ提督にこんな事してるんだから…)
提督「おいおい、そんなに強く抱きしめ無くても、俺はどこにも逃げないぞ?」
提督「(って聞いちゃいねえな)…なあ曙。俺に何か、言いたい事は無いか?」
曙「…言いたい事?」ピタリ
提督「ああ。ひょっとして、普段言えない様な何かがあるんじゃないか?それを言うといい」
曙「…いいの?」
提督「勿論だとも」
曙「…うん、わかった」
曙「……ごめんなさい」
曙「…いつも提督がどれだけ頑張ってるか、私達の為に戦ってくれてるか知ってるのに。私はいつも暴言ばかりで。でもクソ提督…ううん、提督は。そんな私にも優しくしてくれて。私はそれに甘えてばっかりで」
提督「……」
曙「本当はいつだって、こうやって甘えたかったのに…いつだって、こうやって抱きつきたかったのに…本当に、ごめんなさい…!」ギュ
提督「いいんだよ謝罪なんて」
曙「ううん、謝らせて。ごめんなさい提督。
…その、それとね、もう一つ言いたい事があるの」
提督「ああ。この際何でも言うといい」
曙「うん…そ、その。私いっつも暴言や罵倒しか言わないけれどね。それでも私、提督が…」
曙「…その…大好きだから」
提督「」
提督(危ない危ない。もう少しで良心の呵責が発生する所だった)
明石(そこは人間として呵責を感じましょうよ)
提督「…そっか、ありがとうな。
お世辞でも嬉しいぞ」
曙「!お世辞なんかじゃない!
本当に好きなの!大好きなの!」
提督「そうか、取り敢えず落ち着け。
実は俺も一つ伝えたい事があってな」
曙「ッ!嘘じゃないわよ!何なら今すぐにでも」
提督「実はこのボタン、偽物なんだ」
曙「その、えっちな事も……って、え?」
曙「…………?」
曙「…………!?!?」
提督「あれ、もしもし?曙?」
曙「…そ、そのボタンが?何ですって?」
提督「ただの偽物だって」
曙「じゃ、じゃあ、効果は…」
提督「当然、まったく無い」
曙「……」
曙「〜〜〜〜ッ!!////////」ボンッ
提督「いやー、まさかなー。こんなにも曙が俺を思っててくれたとはなー。嬉しいよー」
提督「で、何だっけ?色々って何だ?キスしてくれるのか?じゃあまずはその俺に回したままの腕を解かないとなー。名残惜しいかもしれんが、しょうがないよなー」
曙「……こ、この、この……!」
ガシィ
提督「ッ!?」
曙「クソ提督ーーッ!!」
グチャ ゴキッ
提督「」
曙「ハァーっ、ハァーっ、…いっ…」
曙「一遍死ね!!」
バタァァァン
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
曙(ど、どうしよう、どうしようどうしよう!
クソ提督にあ、あんな事を…!しかもボタンのせいじゃなくて、あ、あたし自身の意思で…!)
曙(今までの態度が全部強がりだってわかっちゃった…!全部、隠してたのが出ちゃった…!どうしよう、明日から、あたし…!)
曙(……)
曙(…でも、さっきみたいな態度だったら)
曙(…提督、可愛いとか思ってくれる、かな?)
曙「…って、違う!
そんなんじゃなくて、あたしは!」
曙「…うぅ〜〜〜!!」///
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提督「成功だ!」
明石『重傷ですよ』
提督「なあに、こんな傷…大した事は無い。たかが首が座らなくなって目から血が出始めただけだ」
明石『(その症状は)まずいですよ!』
提督「フ、フフ…何て、何て楽しいんだ。
これこそが本当の愉悦だな」ダラダラ
明石『ちょっ!その出血量はシャレになりませんって!待っててください、今そっち行きますから!』
提督「大きな星がついたり消えたりしている…大きい…彗星かなぁ?いや、違う、違うな。彗星はもっとこう…バァーて動くもんな…」
明石『それマジで見えちゃいけないヤツですって!
提督!?提督ーー!!』
【その後 明石がバケツをかけたら提督は完治した】