提督「艦娘が甘えてくるボタン?」 作:マロニー
提督「よっしゃ次行くぞ次ィ!」
明石『うわ、急に叫ばないで下さい耳が痛い!』
提督「ちっくしょうめ…次この部屋に来た奴…そいつには恥辱で三日三晩寝込むくらいの恥を与えてやる」
明石『その娘何の非も無いじゃないですか!」
提督「やかましい、俺の八つ当たりにあたるような時に来た奴が悪いんだ」
明石『控えめに言っても極悪ですよその思考』
提督「極悪結構、これはもう決定事項だ!」
明石『はぁ』
提督「…と。そうこう言ってる内に誰かが来たな。
この時間帯は…出撃が終わった頃だな。
となると、来るのはその内の誰かか。さぁて?」
ガチャリ
武蔵「提督、戦果が挙がったぞ」
提督(武蔵…武蔵か。…武蔵だと?)
提督(…ふむ…凄いな。パッと考えてみたが、どうなるのかまるで見当がつかないぞ)
提督(俺の事を相棒と呼んだり、それでなくともいつも頼れる姉御肌で、正直あまり甘えるなんてしなさそうな奴だが…)
提督(こういう武人肌な奴に限って案外乙女趣味だったりだとか、小動物的なものを抱えてるともいうよな…しかしそれにしてはあんまりにもボロが出なさ過ぎる気もする…俺は兎も角、誰もそんな様子が見た事がないと言うくらいだし)
提督(どうなんだ?このボタンを目の前で押されたらどうなる?甘えて来るのか、来ないのか?)
提督(うーむ、正直、本物の方のボタンを使ってみたい程には興味がある、が…)
提督(…だからこそ本物は使わない。
だからこそ、面白い!)
提督「おお、お疲れ様。どうだった?」
武蔵「上々と言った所だ。
…?提督、怪我でもしたのか?」
提督「?どうした急に」
武蔵「いや、血の香りがした気がしてな。
気のせいならそれで良い」
提督「(流石に聡いな)いや、確かに先程書類で指を切った。まあそれだけだ」
提督(まさか先ほど駆逐艦にぶっ壊されかけた時の血とは思うまい)
武蔵「そうか。菌が入ってしまわないように気をつけるんだぞ?」
提督「分かってるよっ…と」
ポチッ
提督(さ、どうなる。結構俺の事を気にしてるようだから、まあまあ甘えてくるだろうか?そもそもの話、武蔵が俺にラブの感情を持ってるかすらわからないからな)
武蔵「………」
武蔵「……提督?報告をしても良いか?」
提督「…ん?あ、ああ。どうぞしてくれ」
提督(おや…反応がないな。
目の前で押したし、見てないって事は絶対無いが)
提督(何だろう、何の変化もないから甘えボタンだと思わなかったとか?)
提督(…あ。いや、そもそも。結構早い内から出撃しに行ってたし、ボタンの事を知らないのか?)
提督(…だとしたら、馬鹿な事やっちまったな。
…まあいい、取り敢えずは報告を大人しく聞くか)
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武蔵「……以上だ。何か不明な点はあるか?」
提督「大丈夫だ。全て滞り無し。流石だな。
さて、出撃御苦労。この後はゆっくり休むといい」
武蔵「ああ、そうさせて貰うよ」
ガチャリ
提督(…?扉の鍵をおもむろに閉めた?一体何を…)
提督(…何だ?悪寒が…嫌な予感がする)
武蔵「ところで、だ。貴様がさっき私との会話中に押していたあのボタンだが…」
提督「あ、ああ。あのボタンは…」
武蔵「何、流石に知っているさ。何しろ鎮守府中が噂しているからな。だから、そのボタンを押したという意図も良くわかる」
武蔵「アレをこの武蔵の前で押したと言う事…つまり、私に甘えて欲しいんだろう?」
提督(…まずい、悪い予感がひしひしとするぞ)
武蔵「全く、提督も案外恥ずかしがり屋だな。
そんな物に頼らなくとも、私に言えばそうしてやったものを…」ガシッ
提督「む、武蔵。何故俺の手を掴む?何処に連れて行くつもりだ?おい?」
提督(うわやべぇ、ち、力強っ!ちょっと抵抗してもびくともしないぞ!)
武蔵「ははっ、そう怯えるな。…言っただろう?そういった事は凱旋の後で、って」
提督「そういった事…って…
(しかも俺は仮眠用の寝台に連れてかれて、そこに横たわらせられて…)
武蔵「おいおい、まだ惚けるつもりか?
…本当はもう解っているのだろう?」
提督「わ、わからないかなって…ハハ…
…あの、どうなさるつもりで?」
武蔵「一線を越える」
提督「やっぱりか!!ヤメロー!ヤメロー!」ジタバタ
武蔵「大丈夫、慌てなくてもいい。初めてだというなら心配するな。天井のシミでも数えている間に終わるさ」
提督「そういう問題じゃねぇ!!お前は上司に強制されたからって身体を差し出すような奴か?違うだろう?一旦落ち着け!ほら深呼吸!」
武蔵「?落ち着いているが」
提督「…いいか?お前は今錯乱しているだけだ。俺が変な事しちまったせいでな。それはほんとすまん。許してくれ」
提督「…で、だ。こういった事はお前も嫌々だろう?俺も望んだものじゃあない。だからさ。どうか無かった事にしてくれないか?…どうだ?」
武蔵「……ああ…そうだな」
提督(…よかった、分かってくれたか…)
武蔵「では始めようか」
提督「何も伝わって無かった!ヤメロー!!」
武蔵「まず提督は大きな勘違いをしている。
この武蔵、そのような事をもし他の人物に強制されようと、絶対に従うつもりはない」
武蔵「私がこういった事をするのは愛している貴様にだけだ。
だから当然、嫌々、という事は絶対に無い。寧ろ今が至福の時間といってもいい程だ」
提督「愛し…いやそれでも!一戦を交えて一線を越えるのはまだちょっと早すぎるって!
もう少しお付き合いをしてk」
武蔵「ええい、ごちゃごちゃと!
そろそろ覚悟を決めろ、男だろうが!
いい加減私も我慢の限界なんだ、抱かせろ!!」
提督(あらやだ男前)トゥンク…
提督(って、そんな悠長な事思ってる場合じゃねぇ!誰か助け…鍵は閉まってるし…!
戸も閉まってるから音はあまり漏れない!)
提督(…!そうだ、明石!明石、助けろ!!アイツはこの光景を聞いてるし見てるはずだ!アイツなら何とか出来るだろう!?)
明石(…とでも思ってるんでしょうか)
明石(ごめんなさい、提督。助けたい気持ちは…まあ少しはあるんですが…)
明石(どうやら武蔵さん、インカムどころか、裏方の私の事辺りまで気付いているっぽいんですよね。
さっきカメラ越しに2回くらい目合ったし)
明石(それでいてこういった行為を始めたって事は…多分、『邪魔をするな』って事ですよねー)
明石「…せめてもの情けとしてカメラの映像は切っておきますか。…ご武運を」
武蔵「さて、観念するんだな……♥︎」
提督「明石!何故来ない!明石ィィィ!」
アカ……アッーー!